こんにちは、絶學無憂です。

 

著書「医学不要論」などで知られる内科医の内海聡先生(うつみん)が、新しく「日本母親連盟」という政治団体に関わることになったそうですが、「バクロスTV」で知られる「市民メディア」の分裂劇について、日本母親連盟からの通達をFacebook上に公開しています。

 

「一般社団法人 市民メディア」および「同連合会」「平山秀善氏」の分裂・解散・退任などについて、日本母親連盟からの通達

 

YouTube上のバクロスTVチャンネルは私もチラチラと見たことがありましたが、いつの間にかこんな事態になっていたんですね。これについて取り上げると、下手をすれば、うつみんファンや、あるいは反うつみん派を刺激して、炎上しかねないのではという気もしますが、このテーマは、このブログの主題である極性の分離・再統合とも関係していますので、取り上げてみます。

 

私自身もそうでしたが、自分や自分の身内がなんらかの健康上の問題を抱えてしまった時、通常はまず病院に行って治療を、と考えますが、西洋医学では実は治療法はなく、あるとしても対症療法だけだ、というのを知った時に(そういう場合が案外多いのですが)、しょうがない、自分で他の道を探そうと思って代替医療を調べ始め、そのタイミングで内海先生の著書などに出会う、というパターンが多いのではないでしょうか。他にもいろいろあるとは思いますが、とりあえずこの文章では、西洋医学VS代替医療という軸で整理してみたいと思います。

 

私が参加していた田仲真治さんのブレイン・アップデートのオンライン・コーチングでも、参加者の大多数の人が何らかの形で内海先生に影響を受けていました。中でも多かったのは、彼の著書を読んで勉強した後で、西洋医学や薬一般に対して強い不審感と拒絶感を持つようになり、そのことで悩みを抱えてしまっているパターンでした。

 

つまり元々は、ほとんど西洋医学のことしか知らない状態だったので、その時点では、一極だけであり、二元性の分離というのはないわけです。これが第一段階。

 

次に、自分や身内の健康問題をきっかけに内海先生の著書に触れることで、西洋医学の欠点に目が行くようになり、非主流とされていて、その多くが医学的に証拠がないとされているような代替医療のほうへ初めて関心が向かいます。このときに、西洋医学VS代替医療という、二元性の極性が初めて体験されます。このとき、多くの人は、これまで西洋医学一辺倒であったことの反動として、西洋医学の全否定の方向へと傾きがちです。救急医療以外の西洋医学は不要だとして、内海先生ご自身がまさにそのような戦う姿勢で活動されていますが、これが第二段階と言えるでしょう。

 

多くの内海先生の読者たちは、現状の医学にショックを受けて、やはり戦うような気持ちになるのではないでしょうか。戦うというのは、正義と悪という二元性ですよね。で、この場合の正義は見る側によって変わる。西洋医学推進者から見れば、怪しげな人たちがちゃんとした医学を頭ごなしに否定しているようにしか見えないので、場合によってはこれを弾圧しようというように動いたりします。ですから正義と正義のぶつかり合いです。

 

ちょっと想像しただけでもわかると思うのですが、こういう戦いに身を置くと、心の平安からは遠ざかります。これは必然です。だって、戦う相手として「悪」というのを認めてしまっているんですから、どうやってリラックスしようと努めようが、向こう側には「悪」がいるんだ、ということを意識せざるを得ません。これは緊張しますよね。戦場に身をおいてしまっているんだからある意味当然です。

 

西洋医学VS代替医療という軸でとりあえず書いていますが、戦争推進者と戦争反対運動というのも非常によく似ていると思います。たとえが悪すぎるでしょうか。

 

私は市民メディアという団体の中で実際に何が起こったのか全く知りませんが、こういう騒ぎになっているからには何か起こったのは確かでしょう。そして、怒られるかもしれませんが「まあそうだろうな、やっぱりな」と思わざるを得ないのです。

 

初めから戦うエネルギーで、戦うというゴール設定で動いていた団体ではないかと思うのですよね。すると、メンバーはだいたいこの二元性の分離エネルギーの真っ只中に置かれるわけです。同じ側にいるから仲間だ、ということで結び合っているわけですが、大元のところに分離エネルギーが働いていますから、分裂が起こりやすいんじゃないかと思ったんですね。

 

昔は左翼団体に「内ゲバ」という言葉があり、学生運動の中の過激なグループの中ではしばしばこういう分裂騒ぎが起こっていたようです。共通の敵、というところだけでつながっているような団体は結構危ういのかもしれません。

 

市民メディアの運動に参加していたのは主婦の方が多かったのだと思いますが、そうなる時になるのはご主人はどのように反応していたんだろうかということです。もちろんご夫婦で参加していた人もおられると思いますが、私の勝手な空想では、市民メディアの運動に精を出すほど家庭内がぎくしゃくした、という方が結構な数おられるのではないかと想像します。違っていたらごめんなさい。

 

これも戦争反対運動とちょっと似ています。正しいことをやっているはずなのに、意外と家族で足並みが揃わないものです。

 

なんで正しいことをやっているはずなのに、こうなるのか?考えても、全然答えが出てこないわけですが、それが二元性の世界なんだと思います。

 

外側に敵を作って戦うエネルギーで行くと、自分の内側にも極性の分離を生じてしまうので、今度はそれが外側へ反映されて身辺に波風が立ってしまいがち。そういう事が起こっているんじゃないかなと思います。

 

これは実際に一種の筋肉反射テストで実験してみるとわかりますが、「西洋医学だけが唯一正しい医学だ」と念じても、「西洋医学はすべて間違っている」と念じても、体の片側だけ力が抜けます。たとえば片腕をまっすぐ前に伸ばして反対の腕で軽く押して、伸ばした腕をそのままの位置に維持できるかを見ますと、「西洋医学だけが唯一正しい医学だ」では私の場合左腕の力が抜けて、「西洋医学はすべて間違っている」では右腕の力が抜けます。面白い現象ですが、エネルギーが体の中で偏っているのを反映しているとも解釈できます。つまり、どちらの意見にせよ、真ん中にはいない、ということです。

 

こうやって、エネルギーの偏った状態の人ばかりが寄り集まってなにか活動しているわけです。何か起こりそうな気がしますよね。

 

西洋医学VS代替医療という、ふたつの極の間で振り子を揺らしているような状態なんですが、これは両陣営がそれぞれ一生懸命に振り子を押して弾みをつけているとも言えます。つまり、共同作業として対立構造を作り出している。

 

 

こうやってつらつらと書いていますが、要するに、同じ仕組みで、私のところでは家庭崩壊を起こしたんではないかという話です。

 

では、どうすればよいのか?っていうことになりますよね。

 

内海先生や市民メディアの活動は無意味だと言いたいのか!と怒られそうですが、啓蒙活動としては社会的にとても大きな意味があると思います。西洋医学一辺倒だった第一段階から、彼らの活動で一定の数の人にそれ以外の医療というものが認知され始めました。ただし、そのままのゴール設定では、その先にはあまり平和的なものは待っていないんじゃないかという気がします。もし平和や安らぎを求めるならば、ゴールを変更したほうがいいんではないかと思うのです。

 

新しく発足した日本母親連盟なる政治団体が、うまく軌道修正していればよいのですが。

 

第三段階では、二元性の対立を超えるべく、やはり両極の融合を目指すべきだと思います。言うは易し、ではあるかもしれませんが、まずは一人ひとりの心の中の極性を再統合していくところから始めていくべきでしょう。拒絶してきた「悪」の中身を覗いて、その良いところを認めて取り入れるのでしょうね。そうやってニュートラルなエネルギーの人たちが増えて、自然と両方の医療体系を自在に使いこなしていけば、少しずつ変わっていくんじゃないかと思うのですが、甘い認識でしょうか。