夫婦

★★

1953年1月22日公開/モノクロスタンダード/87分/東宝/

製作 :藤本真澄 脚本:井手俊郎 水木洋子 監督:成瀬巳喜男

撮影:中井朝一 音楽:斎藤一郎 美術:松山崇

出演-上原謙・杉葉子・三國連太郎・小林桂樹・藤原釜足・岡田茉莉子

 

前作「稲妻」から4ヶ月後に公開された成瀬作品。

「めし」とよく似た内容で夫婦間の感情のすれ違いを描く。

 

細やかな感情の機微を大切にする成瀬にしては、脚本の詰めが甘く、人物の感情が繋がっていない場面が何箇所も合った。

 

三國連太郎や小林桂樹、岡田茉莉子・藤原釜足など芸達者が揃っているが、見せ場になるシーンもなく、使い捨ての通り一遍の人物像としてしか描かれていない。

 

スケジュールの都合か、推敲を重ねる時間がなかったのだろうか。

年間で3本もの劇場用映画を監督すれば、出来不出来も多くなってしまう。もう少し仕事を選べとも思う。ただ成瀬自身には、職業監督としての矜持があっただろうとは想像できる。