「雪夫人絵図」

★★

 

1950年10月21日公開/モノクロスタンダード/88分/新東宝・瀧村プロ

製作 滝村和男  原作 舟橋聖一  脚本 依田義賢 舟橋和郎

監督 溝口健二  撮影  小原譲治  音楽  早坂文雄

出演-木暮実千代・上原謙・柳永二郎・久我美子・山村聡・浜田百合子・浦辺粂子・夏川静江・加藤春哉

 

前年「わが恋は燃えぬ」以来、1年8ヶ月後の溝口作品。

新東宝製作で、撮影カメラマンは3か月前に公開された小津の「宗方姉妹」を担当した小原譲治。音楽は黒澤の「野良犬」「醜聞」を担当した早川文雄となっている。


内容は旧華族のお嬢様・木暮実千代が、放蕩者の婿養子・柳永二郎に財産を食い潰されて、惚れているお琴の師匠・上原謙とは駆け落ちも出来ず、悲愴な想いのうちに芦ノ湖に身を投げ出しる・・・、といお話。

 

上原はしきりに柳と別れろというのだが、木暮は体の相性が合いすぎて、心では憎んでいるのについつい許しを請うて抱かれてしまい、愛欲に溺れて別れられない・・・。

 

愛欲シーンは当時では無理だったろうのは分かるが、やはりセリフだけでは少し説得力に欠。久我美子は狂言回し風で今ひとつ。若い頃の浦辺粂子が良い。

 

マットペインティングと呼ばれる、実写と風景の合成カットが何カットもあった。特撮で有名な東宝技術部の仕事だろうと思われる。

 

以下Wikiより転載

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1950年10月21日公開。新東宝・瀧村プロ製作、新東宝配給。
溝口健二監督作品。主演は木暮実千代、上原謙。
DVDは紀伊國屋書店よりハイビジョン・デジタルニューマスター版が2006年8月に発売され、特典として短篇『朝日は輝く』を同時収録している。