三人の名付親 (3 Godfathers)

★★★

1948年(昭23)12月1日米国公開/カラースタンダード/106分/アーゴシー

製作    ジョン・フォード、メリアン・C・クーパー 

原作    ピーター・B・カイン『The Three Godfathers』

脚本    ローレンス・ストーリングス、フランク・S・ニュージェント

監督    ジョン・フォード 撮影    ウィントン・C・ホーク 音楽    リチャード・ハーゲマン

出演-ジョン・ウェイン、ペドロ・アルメンダリス、ハリー・ケリー・ジュニア、ワード・ボンド

 

前作「アパッチ砦」から9ヶ月後に公開された、1939年の「モホークの太鼓」以来9年ぶりのカラー作品。

 

トップ画面に「初期西部劇の空に輝く明星、ハリー・ケリーに捧ぐ。」と字幕が出る。ハリー・ケリーは前年1947年9月に、肺がんで亡くなっている。

 

フォードは1917年(大正6年)公開の『武力の説教』で初めてハリー・ケリー主演の映画を監督。以来2年間で22本ものコンビで映画を撮っている。そのコンビの最終作となった「恵みの光」(1919年)を、ハリー・ケーリの息子、ハリー・ケリーjrを迎えて再映画化したものが本作。

 

福音書の東方三賢人がベースらしい。
ワード・ボンド演ずる保安官に追われる、強盗崩れの男3人組が、偶然に育てることとなった赤ん坊を守って旅をする。

大きな身体のジョン・ウェインがそーっと小さな赤ん坊を抱き上げる。荒くれ者の武骨さと優しさが溢れた何ともいえない微笑ましい風景だ。3人組の無法者の無償の愛は1926年のサイレント映画「三悪人」とよく似ている。
 

ラストは、聖書の記述と同じようにロバの親子が現れる奇跡が起こり、ジョン・ウェインと子供は生き延びてハッピーエンドとなる。ここらあたりの感覚は無神論者の私にはチョットついて行けなかった。

 

以下Wikiより転載

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『三人の名付親』(3 Godfathers)は1948年のアメリカ合衆国の西部劇映画。 監督はジョン・フォード、出演はジョン・ウェインとペドロ・アルメンダリスなど。 原作はサイレント映画時代から何度も映画化されている、ピーター・B・カインの1913年の小説『The Three Godfathers』で、生まれたばかりの赤ん坊の名付け親(ゴッドファーザー=代父)となった3人のならず者を描いている。

解説
本作はクリスマス時期の興行を目的として製作された、宗教的要素の強い映画である。新約聖書に登場し、イエスの誕生時にやってきてこれを拝んだとされる「東方の三博士」を暗示している。
カリフォルニア州のモハーベ砂漠で、32日間のロケ撮影が行われた。
本作は、同じくジョン・フォード監督による、同一原作を元にした1919年の無声映画『恵みの光』のリメイク作品であり、1947年に亡くなった旧作の主演者ハリー・ケリーに捧げられている。なお、『恵みの光』のフィルムは現存しないとされている。
旧作の主演者ハリー・ケリーはジョン・フォードの盟友であり、ハリーへの追悼と、その息子であるハリー・ケリー・ジュニアを世に出すということを目的に製作された作品でもある。
ピーター・B・カインによる原作は何度も映画化されており、上記『恵みの光』以外にも同じくジョン・フォード監督による『光の国へ』、『三人の父親』、『ブロンコ・ビリーと赤ん坊』、ウィリアム・ワイラー監督の『砂漠の生霊』(1929年)やリチャード・ボレスラウスキー監督の『地獄への挑戦』(1936年)などが『三人の名付親』以前に製作された。


作品の評価
Rotten Tomatoesによれば、12件の評論のうち高評価は83%にあたる10件で、平均点は10点満点中7.20点となっている。 Metacriticによれば、7件の評論のうち、高評価は6件、賛否混在は1件、低評価はなく、平均点は100点満点中82点となっている。

関連作品
この映画をベースにして作成された作品に以下のものがある。
1985年の仏映画『赤ちゃんに乾杯!』
1987年の米映画『スリーメン&ベビー』 ※上記仏映画のリメイク。
2003年の日本アニメ『東京ゴッドファーザーズ』 ※今敏監督作。舞台を現代の東京に置き換えている。
2006年の香港映画『プロジェクトBB』