南太平洋波高し
★★★★
1962年(昭37)1月9日公開/ニュー東映/94分/モノクロ/シネマスコープ
製作 岡田寿之 脚本 柳田吾郎 渡辺邦男 監督 渡辺邦男
撮影 渡辺孝 音楽 山田栄一 美術 進藤誠吾 特殊撮影 上村貞夫 木村省吾
出演-鶴田浩二・梅宮辰夫・千葉真一・水木襄・高倉健・三田佳子・水上竜子・田崎潤・石黒達也・曽根晴美・中山昭二
高倉健31歳での助演映画。
潜水艦艦長として最初とラストのシーンのみの出演。
クレジットトップは鶴田浩二だが主人公は梅宮辰夫。
ヤクザ映画時代しか知らない者にとってスラッとした24歳の梅宮は抜群にかっこいい。共演の千葉真一は1歳下の当時23歳。
特攻として死んでいくしかなかった若者たちの群像劇だが、渡辺邦男監督はしっかりと撮影している感じ。早撮り監督の異名を持つが、この作品はじっくりと腰を落ち着かせて撮っていたのではないだろうか。
軍歌を歌うシーンが多いが、歌を唄って気を紛らわし、戦友とともに一体感を感じて死ぬのを待つしかない戦時下の若者たち。虚無感漂う感傷が胸に迫ってくる。
子供の小さな手に託したラストが、また泣ける。
特撮は2年前に公開された「殴り込み艦隊」と同じ上村貞夫。
この映画でも、少ない予算なのだろうが空中戦も素晴らしく見応えがある。
上村貞夫は円谷英二の「加藤隼戦闘隊」(1944)「雷撃隊出動」(1944)などで撮影を担当。
新東宝の大作「戦艦大和」(1953)や「明治天皇と日露大戦争」(1957)などの特撮を担当、
東映制作の「キャプテンウルトラ」も4話ほど特撮監督を担当している。