こんにちは。
五枢会の武藤由香子です。

鍼灸治療では、患者さんが訴える症状だけに目を向けるのではなく、その症状がどの病証から生じているのかを考えることが非常に重要です。
もちろん、症状に対する局所治療は必要です。
しかし、症状だけを追いかける治療では、一時的に改善しても、なかなか快方へ向かわない患者さんを経験することがあります。
その理由は、症状を引き起こしている根本の病証が改善していないためです。

例えば、肩こりや姿勢性腰痛の患者さんでは、根底に脾虚証が存在していることが少なくありません。
肩や腰の筋肉だけを治療すると、その場では筋緊張が緩和し症状が軽減します。
しかし、筋肉を支える力そのものが低下した脾虚証が改善していなければ、再び肩こりや腰痛を繰り返してしまいます。
そこで、局所治療に加えて脾虚証の治療を行うことで、症状の改善だけでなく、身体全体が快方へ向かいやすくなります。

では反対に、脾虚証だけを治療すれば良いのでしょうか。
確かに、体質は徐々に改善していきます。
しかし、患者さんが最も困っている肩こりや腰痛が十分に改善しなければ、「この治療は効かない」と感じてしまい、途中で治療を中止してしまう可能性があります。

つまり、
・症状に対する治療
・症状の原因となっている病証の治療
この両方を行うことが、患者さんの満足度を高め、より良い治療結果につながります。

そのためには、「この症状はどの病証と関連しているのか」を正確に判断する力が必要です。
その判定は、一つの所見だけではなく、
・脈診
・舌診
・腹診
・その他の症状
これらを総合的に評価して行います。
症状だけを見る治療から一歩進み、「症状と病証を関連付けて考える」ことができるようになると、臨床力は大きく向上します。
────────────────────────
■ YouTubeライブ配信のお知らせ
毎週木曜日朝7時より、YouTubeライブ配信を行っています。
────────────────────────
■ 鍼灸臨床チャンネルのご案内
────────────────────────
YouTubeでは、臨床ですぐに役立つ知識や技術を継続して配信しています。
ぜひチャンネル登録をして、最新の動画をご覧ください。
鍼灸臨床チャンネル
▼ チャンネル登録はこちら
https://www.youtube.com/@五枢会鍼灸

五枢会代表
武藤由香子
https://5su.muto-shinkyu.com/