プライマリーケア医の間でめまいは鑑別診断が難しい疾患の1つとなっているようです。
耳鼻科なのか、脳神経内科なのか、循環器内科なのか、整形外科なのかを鑑別する必要があります。
東洋医学的にも様々な証<痰飲・血虚の他、心・肝・腎いずれかの病証>でめまいが起こることが考えられます。
したがって鍼灸治療を行う際には東洋医学的診断以外に現代医学的病態把握も併せた方が良いと思っております。
めまいの中で特に鍼灸治療の適応症と言っていいのが「頚性めまい」です。
これは頸部の筋肉の過緊張によってめまいが生じるもので、整形外科では治療手段がほとんどありません。
もうひとつめまいで特筆すべきことは東洋医学の痰飲の概念と現代医学のリンパ水腫の概念が類似していることです。
この様なことを踏まえながらめまいの鍼灸治療を行っていくと良いのではないかと思っております。