薬物治療の副作用として胃の不調や肝機能障害は良く遭遇するものです。
更に最近気になる副作用として抗コリン作用のある薬による認知機能低下があります。
抗コリン作用とはアセチルコリンの働きを抑える作用です。
抗コリン作用にある薬の中に、睡眠薬・抗不安薬が含まれています。

2015年1月JAMA Intern Med誌にウェブ掲載されたアメリカの論文を紹介します。
65才以上の認知症のない高齢者3434名を登録し、平均7.3年の経過観察を行ったとのことです。
その間に23.2%(797名)が認知症を発症し、その中で637名はアルツハイマー病(疑いを含む)と判断されました。
抗コリン作用のある薬を3年以上毎日常用量服用していた人は認知症全体の発症リスクが1.54倍、アルツハイマー病の発症リスクが1.63倍有意に増加していたとのことです。

したがって鍼灸により睡眠薬・抗不安薬を中止することが出来るのであれば非常に価値が高いものになります。

今までの私の経験では睡眠薬を使っていない人で、軽い不眠―少々寝つきが悪い、中途覚醒するなどでは改善し易いです。