鍼灸師が持つべき知識の中で時に重要なものとして「病態把握力」があると思います。
病態把握がなぜ重要なのかについては、主に3つのポイントが挙げられます。

第1に鍼灸の適応かどうかの判定に役立つという事があります。
例えば頭痛を例に挙げます。
頭痛で鍼灸の適応は、緊張型頭痛・片頭痛を始めとする血管性頭痛・神経痛などが挙げられます。
不適応疾患としては、くも膜下出血・髄膜炎・脳腫瘍などが挙げられます。
特に癌の患者さんでは脳に悪性腫瘍が転移する可能性を考える必要があります。

第2に予後の推定が出来るという事があります。
予後は、その症状が器質的なのものから来ているのか機能的失調から来ているのかで推定できます。
例えば神経痛でも原因が骨棘によるもの(器質的)であれば回復が難しいけれど、筋肉のエントラップメント(絞扼・機能的)であれば回復し易いと判定できます。

第3に治療法の決定に役立つということがあります。
治療法は筋肉の緊張が原因であれば原因筋への刺鍼を行います。
神経痛であれば神経上の圧痛点への施灸を行います。

病態をとらえることは、鍼灸の病証を決定すると同じくらい重要です。