患者さんの中には1~2本しか鍼をしないと「ケチ、不親切」、多くの鍼をすると「気前が良い、親切」と評価する方がいらっしゃるようです。
また、鍼灸師の中にも多数の鍼をすることを売りにしている方もいらっしゃいます。

しかし、鍼の効果は相反する場合もあるので、多くの鍼をすればするほど効果を相殺する可能性が高まることが考えられます。
故・浅見鉄男先生が提唱された、「三焦経・胆経の要穴を副交感神経優位に使う」、故・安保先生・福田先生が提唱された「それ以外の正軽の要穴を交感神経優位に使う」という理論からすると、両者を組み合わせると効果が相殺されてしまう事になります。
同一経絡の近隣部位であれば、相乗効果が期待できますが・・・。
また、治療点が多いと効果がシャープに出にくいという事も考えられます。

私は1本1本の鍼の効果を確認しながら治療することをお勧めしています。
1本の鍼をする前とした後でどんな変化が出るのか確認するのです。
筋緊張の緩和・関節可動域の改善・脈の変化などが観察されます。
1本の鍼で大きな変化が出るのがわかると、とても100本鍼を打つことは出来ないでしょう。