現在パーキンソン病の方を治療 していて思うことは、「難病の割には予想以上に治療効果が出易い」ということです。
具体的には筋強剛の改善―治療後に筋緊張が軽減して関節の固さが取れる。
振戦の軽減―治療後に振戦の幅や頻度が減少する。
歩行状態の改善―歩幅が広くなり、遊脚相が増加する。
この様に鍼灸師も患者さんもはっきり効果が実感できる変化が治療直後に認められるということです。
パーキンソン病ではリハビリの分野でも注目されているポイントがあります。それは外的キュー(外部刺激)を使うとパーキンソン病におけるすくみ足が改善することです。
外的キューによる改善とは、歩行する前方に横線を引いたり、メトロノームを鳴らすとすくみ足が改善して速やかに歩けるようになることです。
この機序は脳の別の回路を使って動きが改善することが分かっています。
自発運動をする際には補足運動野・大脳基底核を介して行われますが、パーキンソン病では大脳基底核が障害されているためすくみ足が出現します。
外的キューを使うと視覚・聴覚情報が運動前野に伝えられ、大脳基底核を介さずに運動するためすくみ足が改善するとのことです。
この様にパーキンソン病では外的刺激により、脳の別の回路を使って動きが改善するシステムがあるという事は大変興味深いです。