
米IDCの調べによると、2010年第4四半期には世界でスマートフォンの出荷台数がPCを抜いて1億台を超えた。
日本でもスマートフォン市場は急速に拡大しており、MM総研の調査によると、スマートフォン契約数(スマートフォン契約比率)2011年度;2,185万 件(19.9%)、2012年度:3,500万件(31.2%)、2013年度:4,505万件(39.4%)、2014年度:5,315万件 (45.7%)、2015年 度:6,035万件(51.0%)となり、2015年度末にはスマートフォン契約数がフィーチャーフォン契約数を逆転すると予測している。
2011年には既に全体の20%がスマートフォンになっており、筆者の担当しているいくつかのウェブサイトやECサイトのアクセス統計を見ると、全体の12~22%がスマートフォンによるアクセスとなっていた。
特にECサイトでは16%以上がスマートフォンによるアクセスとなっており、ECサイトでの今後のスマートフォン対応は非常に重要な位置づけとなっている。
また、詳細に調査をするとPCからのアクセスに比べバウンスレートが低い。
しかし、スマートフォン表示に対応しているサイトとしていないサイトでは、購入コンバージョンレートに大きな差がでている。
スマートフォンに対応しているサイトでのコンバージョンレートはおおよそPCサイトの1.5倍程も出ているようだが、対応していないECサイトでは逆にコンバージョンレートが著しく低いという結果が出ている。
これは主にスマートフォンでのユーザビリティーに起因していると思われる。
携帯サイトでもそうだが、スマートフォンではクリック数を少なくしたり、ページスピードの向上や、直感的なユーザー導線が必要になるが、それらの対応がされていないと逆にユーザーに対して大きなストレスとなってしまい、ユーザーは他のサイトへ流れていってしまう。
つまり、スマートフォンに対応していないECサイトは、他の対応しているサイトに顧客を取られてしまう可能性があるのだ。
今年に入って、日本発のオープンソースECシステムであるEC-Cubeもバージョンアップに伴い、標準でスマートフォン対応にしたので、EC-Cubeを利用している人は手間がかかるだろうが、是非バージョンアップをオススメしたい。

米モバイル端末市場におけるスマートフォンの割合(左)と、スマートフォンのOS別シェア(資料:Nielsen Company)
また、スマートフォンといっても大きく分けるとAppleのiPhoneとGoogleのAndroidがあるが、どちらに照準を絞ればいいのか。。。
世界的に見ると、既にAndroidのシェアはiPhoneを抜いている。
また、日本国内ではさらに如実Androidの方がシェアが大きい。理由としてはiPhoneは日本向けに作られていないからだ。
Androidでは提供企業が様々な機能を独自に入れることができ、日本にあった「お財布ケイタイ」機能等を盛り込んでいたり、携帯キャリアを選ばない、、、というのも理由の一つだろう。
また、筆者は今後の流れとしても総合的に考えてClosedなAppleのiPhoneよりもオープンソースであるAndroidが更にシェアを広げていくと予想される。
つまりは、スマートフォンのページを作る場合は、Androidをメインデバイスとして考えて作成すれば問題はないだろう。