桜草が華やかに咲き、ミモザの色も濃くなって、庭に色彩が増えた3月。
道路を隔てた向こうの家に引っ越し業者さんの小型トラック
が止まっていた。・・・息子
さんが、進学を機に実家を離れられるのだろうか
・・・
3月は、また、年度替わりで変化の多い月でもある。 今から4年前の3月11日は、WHOが新型コロナウイルス感染症のパンデミックを宣言した日だ この4月から新型コロナウイルス感染症は、5類移行を経て、通常の医療体制
に組み込まれ、ワクチンや治療薬などの補助もなくなる
もう、国内での最初の感染拡大から4年の歳月が経った
あの時、連日マスコミの前に立ち、政府の対処方針の諮問委員会トップだった尾身茂さん。
『1100日間の葛藤』(尾身 茂)には、2020年の年明けから、刻々と変わっていく感染状況と、専門家の人たちがそれに対応していく苦悩。そして、それぞれの葛藤が綴られていた 2月には全国の学校の一斉休校
が始まった
続けて、緊急事態宣言発出までの討議や打ち合わせ、各機関との調整なども詳細に記されている
その様子は、本の最後にある資料編を時系列で追って行くと、どれだけ緊迫したものか
どれほど頻繁に会合を開いてきたかがよく分かる
繰り返し押し寄せる感染者数拡大の大きな波を、我々はマスコミを通して知り、行動制限
を意識して行って来た何年かがある。 新型のウイルスをめぐる政府との見解の相違点や専門家の中での意見の食いちがい
医療現場
で、多くの医師や看護師が辞めていく現実
世間では、業種によっては事業継続が難しく、生活が困窮する家庭が増えたことなど・・・、先が読み切れなかった後悔も包み隠さずに記されている
「あれから」4年が経ち、当時のことを振り返る本が出版され、尾身さんが表舞台から降りられたことを「よかった」と言えるではないだろうか。
そして、忘れてはならないもう一つの3月11日 干支はもうすでに一巡している
しかし、復興が終わったわけではない
『みやぎから、』(神木 隆之介・佐藤 健)では、復興の過程を、発信力のある二人の俳優さんが宮城を訪れて紹介している。紹介されるのは、地元ならではの場所だ。 たくさんのインタビューと掲載された写真からは、現地の「これから」が伝わってくる。若い二人だからこそ、聞いて、知ることから始まる「これから」があるのかもしれない。
今年、元旦に起きた能登半島地震。 能登も雪積もる季節を過ぎ春
を迎えようとしている頃だ。 心の春の訪れを願う