癖 | 或るひとつの物語

或るひとつの物語

不定期に詩を載っけます。

忙しい日々が続いて
気に留めることをすっかり忘れていた爪

あんなにも荒れくっていたのに
人間の再生力に驚くばかり



恥ずかしくない爪

恥ずかしくない指

恥ずかしくない手


ねぇ、みてみて
やれば出来るじゃん、私



ぷつんっと切れる音がした

───どうしよう

どうにもならない不安に駆られる
剥がしても
破いても
潰しても
砕いても
どこからか現れる


───どうしよう

カチッ


爪をひとつ噛む