境 | 或るひとつの物語

或るひとつの物語

不定期に詩を載っけます。

眩しすぎるほどの晴天で
少しくもっているくらいがちょうどいいのに

そんな窓(そら)をながめて

ただただなんとなく恋しくなるだけ


どこもかも真っ白な箱の中
清潔すぎる薬品の匂いが漂うばかりで
チューブからこの身体へ
化学物質が流れ込む

ずっと昔からベッドに預けてしまった

僕の……


何を置いてしまったかも忘れて


たんに心臓が動き続けることが
生きてることなのだろうか

それでも、生きている
そう思うべきなのだろうか


僕は生きているのか

僕は死んでいるのか


眩しすぎるほどの晴天で

すきま風に誘われて
花びらがひとつ僕の掌(て)に