あの日、もう無理だとあきらめた俺を
力づくで抱きしめてくれたこと。
離さない、逃がさない、と。
いまでも、あの時のお前に感謝してるよ。
こうしてふたりで肌をよせあって、どれほどあられもない時間を過ごしても、俺の心の根っこのところは、いつまでも、あの時のお前の腕の力強さと、抱きしめてくれた胸の温もりの記憶に、支えられているんだ。
こうして穏やかな寝顔を眺める度に、この時間が永遠になればいいと思うし、同時に、早く夜が明けて欲しい、お前の瞳に俺を映して欲しい、と、背反する欲望が胸を支配する。
どれだけ欲しがっても、必ずそれを上回る熱情で満たしてくれる。
甘やかされることの幸せは、お前に教えてもらった。
だから俺はわがままに、甘えて、お前のそばにいられる。
あいしてるよ。
そばに居てくれて、ありがとう。
これからも、よろしくな。