気づけばいつの間にか打ち合わせのテーブルについていた。
次のライブが決まっていて。
潤とニノがなにやら熱く語っている。
時折こちらを見て「どうおもう?」と聞かれれば
肯定の意を示して、話を促す。
そうしていても話している内容がなぜかぼんやりと曖昧だ。
聞こえてはいる。
内容が理解できない。
日本語として耳に入ってきてはいるが言葉がアタマの表面を撫ぜているだけ。
そしてまた、謎の違和感。
2人の話をどこか他人事のように聞いている。
こんなに俺って引いてたんだっけ。
このグループに人生賭けてたんじゃなかったけ。
やっぱり今日も、心と身体、その感覚と現実が・・・遠い。
ふと。
このふたりって・・・なんか・・・なんとも言えない距離感。
俺と、ニノ、潤。
決して遠いんじゃない。
ただ、立ってる場所が違う。
でも、だからといって、そこに不安はなく。
想いの乖離はないとハッキリ断言できる。
同じ方法を向いていることはわかる。
だからここに俺はいる。
あれ・・・?
また、だ。
誰かに確認しなきゃ、決められないよね。
俺らだけで決められないよ。
でも、だれに、なにを。
ダメだ。
頭がまとまらない。
ニノと潤には悪いが、2人を残して部屋を出る。
リフレッシュのために外の空気に当たってこよう。