「え、全員って」


「だから、しょおくんと、ニノと俺!三人そろったじゃんって!」


「・・・さん、にん・・・?」


「MV撮影でもないとなかなかこんなに長い時間一緒には過ごせないもんね」



と、相変わらず潤は楽しそうに、ケータリングのお菓子を食べている。




額に嫌な汗が噴き出す。

背中にシャツが張り付くいて、気持ちが悪い。


「・・・なぁ、潤・・・俺らって、3人組、なの?」



そう、俺たちは・・・




「もー(笑)しょおくん、なにいってんの?ほかに誰かいるっての、ねぇニノ」



振り向けば、いつの間にか戻ってきたメイクを終えたニノが俺らの話を聞いていた。



「翔やん、だいじょうぶ?なんか変なもの食った?」



そう言いながらにニノは躊躇うことなくプロテインドリンクを飲み干し、また筋トレを始める。それを見ながら潤は氷たっぷりのコーラを飲んでいた。





ハンパない違和感。

そして、異常な疎外感。



でも、確かに、俺はこのメンバーで仕事をしている記憶がある。


そう。

記憶は、ある。


・・・が、実感がない。


3人で動いていた、実感。

空気、存在感。



アイコンタクトで会話をするような、そんな、だれか。

必ず、話の最後に確認をする、信頼している、だれか。




ナニか、足りない。



いや・・・誰か、だ。




とても大切な、仲間。

そして、愛おしい・・・。