■17:53
「さっくらいさーんっ!」
非常階段を降りていくと、頭の上から声が降ってきた。
見上げるとそこには、階段の隙間から下を覗き込んで手を振る相葉さん。
「相葉さん!おつかれさまですー!」
「ふふっ!追いついた!」
挨拶を返してる間に、タタンッと軽快な足音を響かせて俺の側まで降りてきてくれる。
ヤベぇ・・・
このひと。
めちゃくちゃ可愛い。
「店で待ち合わせだと思ってたんで、てっきりもうちょいかかるのかと。」
「櫻井さんとせっかく約束したのに残業なんか絶対にしてやらないですよ?」
「してやらないんですか(笑)」
「してやらないですし、オレ結構優秀なんで、そもそも残業しません」
可愛く手を振ってストンと降りてきたかと思えば、
ヤバ、かっこよ。
「・・・櫻井さん?おつかれ、ですか?」
「あっ、いや、大丈夫だす!」
「大丈夫、だすか?(笑)」
うーわ!
おもわず相葉さんに見惚れて、へんなとこで噛んで、
「だいじょうぶ、です。」
「ふふ、かわい。」
「へ?」
「いえ!大丈夫なら、早いとこ行きましょ!」
「はい、俺もう腹減ってヤバいです」
「オレもです!行くとこ、めーちゃくちゃウマいんで、たくさん食いましょ!」