しょーちゃんが合流していつもの3人。
潤くんがトイレに立った隙にしょーちゃんが
「雅紀と潤の雰囲気......変わったな」
って言う。
わざわざ言うことでもないし、だからって隠すことでもないから『店くる前に潤くんとデートしてた』って言った。
そしたらしょーちゃんが『やっと気づいたってわけか』って、ものすごーくニヤニヤして、ついには肩を揺らして笑いだした。
「ちょ、ちょっとしょーちゃん!?」
「いや、だってさ...雅紀、全然、気づかねんだもん」
「教えてくれたってよかったじゃんか!」
「わかってんのかと思ったんだよ最初は」
「防御力めちゃ高メガネとあの前髪じゃ、わかんねーっつの!」
「いや、そこはファンならわかれよ、ってか、名前なんてまんまだろーが(笑)」
ったく、そんなに笑わなくても。
って、やいやい言い合ってたら潤くんが戻ってきてオレらのやり取りを「また夫婦漫才やってる」って笑ってた。
「ねぇ、2人とも、改めて聞くけど、つきあってないの?」
「うん」「あぁ」
ってオレとしょーちゃん。
「雅紀さん、しょおくんのこと考えてる時って、すぐ顔に出るからわかるんだ。しょおくんも、実はそうだし。」
「はァ?俺も?」
「うん、雅紀さんの話してる時、しょおくん、顔が緩い」
「おい!言い方な!」
「じゃぁ、だらしない」
「もっとかよ!」
「しょーちゃん、顔ちゃんとしな?」
「モデルに向かって言う!?」
「顔ちゃんとしてなくてもスキだよ?」
「ちゃんとしてないの前提かよ!」
「ふふ、カワイイしょーちゃんもカッコイイしょーちゃんも全部大丈夫」
「大丈夫って失礼だし!」
そんなわちゃわちゃ騒ぐオレらを見て潤くんは
「ねぇ、僕さ、雅紀さんに近づきたいって言ったんだ。これって、しょおくん、なんか問題?」
...って、しょーちゃんに。
ナニソレ!
「潤くん!な、なにいってんだよ!なんの確認!?」
「いや、もし、僕が知らないで2人の関係を面倒にするの嫌だから、確認した。」
『しょおくんも雅紀さんも僕にとっては大事な人だから』
って言う潤くんの真っ直ぐな眼差しは
ただの興味本位じゃないってことが
痛いほど伝わってきた。