日本の空域をアメリカ軍に支配されている「美しい国」,対米従属国家体制下『独立とはカッコ付き』である安倍晋三流に「ふつうのこの国」 - 社会科学者の随想 http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1072792382.html


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2018年10月08日

加計孝太郎いわく「幽霊にないはず御御足」が「勇み足」をしたと,あらためて開きなおった会見,安倍晋三政権の命運しだいでは「今後」どうにでもあばかれる

 【加計氏、首相答弁と食い違い「そういわれればあるかも」などとオトボケの珍会見】

 【岸 信介の「晩年の子」と「外孫」の間柄だったとすれば,「オジ(加計孝太郎)と甥(安倍晋三)」の血縁関係がある】
◆ 超大スクープ !!  安倍晋三の叔父が加計孝太郎で
叔母が浜田まき子だった岸信介の晩年 ◆
http://www.asyura2.com/18/senkyo241/msg/192.html

 加計学園の加計孝太郎理事長の出自については,大きなタブーとなっていたために,その謎についてはマスコミも追い切れず,その周辺を取材するだけで終わっていた。安倍晋三と加計孝太郎が親戚だという噂は,これまで流れていたが誰も追わず,噂ということで終わり,噂の真相は誰も解明しなかった。
 ⇒ http://workers-magazine.com/kake-kotaro/

 それでモリ・カケ事件に対しての追及がモタモタした状態で続き,佐川国税庁長官の雲隠れの逃避行とか,安倍がつぎつぎと繰り出すウソといいのがれに振りまわされ,国会の審議が欺瞞の場になっていた理由だった。周辺を追っても核心に迫らないかぎり,せっかく詳細な取材をして尻尾や牙や足について報告したにしても「群盲象をなぜる」の譬えの通りで,象の正体は分からないのである。
 ⇒ http://boring-topics.japannetservice.com/2017/06/21/kakeirigaikankeisya/

 ところが,生理学・法医学・遺伝子学人類学・観相術・比較歴史学・文献学などの成果を総合して,岸 信介の利権と晩年の性愛の面で,加計孝太郎や浜田まき子が岸 信介の子供だったことに迫り,安倍晋三と加計孝太郎が叔父と甥の関係であると論じた記事が,証拠として使える写真入りで登場したのだ。

 しかも,その雑誌が出版妨害で国税庁に弾圧されて廃刊に至った『財界にっぽん』の最終号だったから驚きだ。それを紀伊国屋書店でみつけて中身をパラパラと読んだだけで目をみはり,とりあえず買って電車のなかで読んだが,その内容はビックリ仰天するものだった。
 ⇒ http://www.asyura2.com/16/hihyo15/msg/393.html
 ⇒ ここでは,その問題の雑誌『財界にっぽん』2018年4月号に掲載されていた,その問題の寄稿,フリーランス・ジャーナリスト慧智研究センター所長・藤原 肇「〈特別寄稿〉日本を破壊したゾンビ政治と愚民化のための言論統制」『財界にっぽん』2018年4月号(この寄稿のネット住所:アドレスは,http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/zaikai201804.html)を参照されたい。

 とりあえずその事実を報告するので,詳しい内容については誰か適当な人が報告するか,週刊誌あたりが特集記事をまとめてほしい。これは世紀の大スクープだと思うが,なぜ日本のメディアは肝心なことを追えないのかが不思議だ。

 しかもこの問題は安倍がカルトの信者で,安倍政治が占い師によって動かされていて,かつて十数年前にそれが問題視されていたのに,忘れ去られているということも関連しており,それを含めて検討することが必要だと思われる。
 ⇒ http://www.asyura2.com/17/cult18/msg/804.html
 以上に関連する本ブログ内の記述は,2018年09月15日の「安倍晋三の為政はウソをウソで塗り固めた国家体制,アベノミクスの核心はアベノ・フェイク,加計孝太郎が晋三の「母方のオジ」ならば加計学園問題はネポティズムが真因」が言及していた。この記述の副題はつぎの4題を付していた。
 副題1「ウソ以外にほとんどなにもなく,『本当のウソ』ならば『ウソみたく本当にたくさんある』安倍晋三政権の『空想的に偉大なる虚構性』」

 副題2「安倍晋三政権のウソをめぐる嘘の跳梁跋扈,すなわち,なにもかも信頼できなくさせる虚言次元の運営に徹した国家体制」

 副題3「『子どもの虚言癖』がそのまま異様に成長してしまい,国家運営の舞台で演じられている『21世紀日本にとっての最大の不幸と最高の至難』」
 
 副題4「『対米従属国家体制の疑似完成態』を招来させた安倍晋三政権の体たらく」

 ①「加計氏,首相面会再び否定 〔愛媛〕県への説明「勇み足」 愛媛文書」(『朝日新聞』2018年10月8日朝刊1面冒頭記事)

 学校法人加計学園の加計孝太郎理事長は〔10月〕7日,愛媛県今治市の岡山理科大獣医学部で記者会見を開き,同学部新設問題について説明した。愛媛県の文書に記された安倍晋三首相との面会を「覚えていないし,記録もない」と否定し,6月の初会見時の説明を繰り返した。ただ,一連の県文書を「みていない」とし,会見のやりなおしを求められると「市や県と協議する必要がある」と述べた。(▼2面=疑問答えず,35面=「記憶ない」)
 補注)冒頭から不自然な話題になっている。愛媛県からも,岡山理科大獣医学部のための助成金を交付されていながら,その関連のありそうな文書について,加計学園理事長である当人がこのように答えるのは,ずいぶん奇怪である。
『朝日新聞』2018年10月7日朝刊1面加計小太郎画像

 三猿主義をまねたごときこの理事長:加計孝太郎の記者会見での応答ぶりは,その猿たちと同じに「知らぬ存ぜず」の見本みたいな態度である。

 なぜ,こうした批評を繰り出すかといえば,前段に触れた「加計孝太郎=オジ」「安倍晋三=甥」という濃密な血縁関係が事実の背景に控えているとすれば,以上の孝太郎の返答は “尋常ならざる構え” でもって創作されているとみるほかない。

 〔記事に戻る→〕 安倍首相は昨〔2017〕年7月,学部新設計画をしったのは「2017年1月20日」と説明。一方,愛媛県が今〔2018〕年5月に参議院に提出した文書には,2015年2月25日に加計氏が首相と面会し,首相が「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントした,という学園からの報告内容が記されていた。学園は県文書について「面会は実際にはなかった」とし,渡辺良人事務局長が県に謝罪していた。

 加計氏は〔10月〕7日の会見で,学園の渡辺事務局長が新設の話を前に進めるため,「勇み足で誤解を招くようなことをした」との説明を繰り返し,面会は「記録を調べてもらったが,事務局もないということだった」と話した。
 補注)ここで「勇み足」という表現が出てきた。だが「勇み足」という文句で,その全体像が捕捉させうるような,加計学園「獣医学部設立申請」ではなかった。まさしく「事件的な騒動」であって, “孝太郎の甥” に当たると推認された「日本国首相の安倍晋三」自身が,当初からあれこれ近しくからんだ動向をとりざたされてきた1件である。

 この1件に発する諸問題を「勇み足」という一言で,なるべく穏便に済ませて(大掃除して)おきたい「孝太郎の発想(意図)じたい」が,そもそも「なにやかや相当にやましい,きな臭い背景」を示唆している。なにかをいえばいうたびに,不審な点を感じさせてやまないでいる。この種の疑義が依然解消できていない。

 〔記事に戻る→〕 ただ一連の県文書には,面会がないとつじつまが合わない記載が複数ある。これについて問われると加計氏は「県の文書なので,われわれが関知することではない」としつつ,県の文書をみていないとも話し,「もう一度調査して,報告する」と答えた。

 6月の初会見では,安倍首相との関係について「仕事のことを話すのはやめようというスタンスでやっている」と述べ,「新しい学部や学科の新設に挑戦していきたいという趣旨のお話は聞いた」という首相の答弁と食い違っていた。加計氏は7日の会見では「そういうふうにいわれれば,したことはあるかもしれませんね」と述べた。(引用終わり)

 この最後に出てきた文句「仕事のことを話すのはやめようというスタンスでやっている」とのいいわけは,反面からいえば「そこまでこの2人は親しい仲(血縁)」にあるのであって,「仕事のことを話す」点は,日常的に当然も当然に話をしていたと解釈されても,なんらおかしくない。

 要するに「仕事のことを話すのはやめよう」というほどに親密な2人であった。獣医学界のほうからは,獣医はいまの日本では不足はなく,大学を新設する必要がないと批判されていた。けれども,私学であるせいで定員が140名もの多数に設定された獣医学部が,今年度より岡山理科大学に創設された。(画面 クリックで 拡大・可)
獣医学部定員
  出所)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/140805siryou01.pdf

 a) 私立大学にありがちな話題
 学校法人にとって不可避である「採算性の見地」から,私立大学に新設される学部の定員が設定される。獣医学部の場合,国公立大学であれば30~40名定員であるところを,岡山理科大学は140名にしていた。これは採算目当てがあって,それも加計学園という学校法人全体では経営状態が苦しい事情にあるゆえ,なおさら定員を多くしたかったのである。当初は160名の定員で申請していた。
 補注)岡山理科大学獣医学部が2018年度から開設されたが,入学「定員200名に対し,新入生は186名と定員割れ」で「このまま続くと,経営が苦しくなる可能性があり」,「また3年にわたって計93億円の補助金が今治市と愛媛県から出る予定になってい」る「が,現時点で出たのは41億円のみ。残りの52億円は,市議会の反対などがあると出ない可能性もあ」るというのだから,加計学園の理事長である加計孝太郎は,なおさらのこと必死にならざるをえない。加計学園騒動に関する一連の問題は「勇み足に過ぎない」のだと形容し,切り捨てておきたいはずである。

 b) もっとも,この獣医学部の創設初年度からの定員割れは,実は獣医学科じたいからではなく,獣医保健看護学科における3分の1もの定員割れが原因であった。2018年度における獣医学部の学生在籍者は,岡山理科大学が正式に公表されている。つぎのとおりであった。
 註記)http://www.ous.ac.jp/page.php?sec=ctg_1&jpml=koukai_kihonsuu

  獣医学部獣医学科 定員:140名 在籍:147名(定員に対して1.05倍)
  獣医保健看護学科 定員:  60名 在籍:  39名(    0.65倍)
       〔計 総定員:200名 在籍:186名(    0.93倍)

 この獣医学部は,キャンパスを置いた今治市や愛媛県から93億円もの補助金があって,私立大学ビジネスとして事業の展開できていた。それゆえ,加計学園問題として世間を大騒ぎさせた問題を「勇み足」(加計孝太郎の?)の表現で,簡単に問題なしだと済まされるわけはない。

 ともかく,岡山理科大学(地方の私立で▼流大学)が,採算面では困難をともなう理系の獣医学部を新設し,発足させた。資金調達面では苦労しているものの,実際に開設するまでには「安倍晋三の私物化政治」による多大な支援(国政次元での根回し)があってこそ実現できた,それも社会的な需要としては必らずしも正当に認知されていなかった不急・不用の獣医学部の創設であった。

 岡山理科大学獣医学部はさらに,この学部の採算をよりとりやすくするための具体的な工夫として「獣医保健看護学科」という珍しい名称の学科も併設していた。ところが,この学科は開設初年度から6割5部の定員充足率となってしまい,こちらは完全に失敗だったというほかない顛末になっていた。

 文部科学省への設置申請にさいしては,もちろん「獣医保健看護学科の社会的な需要」などを作文的にデッチあげた文章が提出されていたはずであるが,そもそもこの学科を出た学生がどのような仕事に就けるのか,いいかえれば,どのくらいの生涯賃金をえることができる職業・職種をみつけることができるか,いまさらとはなるけれども,この「獣医保健看護学科」を受験したい高校生は,事前によく検討しておいたほうがよい。

 おまけに,加計学園が法人として経営するほかの大学では「定員割れ」が,近年になってより顕著に現象している。たとえば千葉科学大学は,こうなっていた。

 c)「入学者定員割れ 加計学園系「千葉科学大」に漂う経営不安」(『日刊ゲンダイ』2018年5月12日,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/228857/1

 国会は,柳瀬唯夫元首相秘書官と加計学園関係者の面会の件で大揉めしている。そんななか,気になるのが加計学園の系列校として2004年に開学した「千葉科学大学」(銚子市)だ。

 安倍首相に近い萩生田光一幹事長代行は2009年の衆院選の落選後,千葉科学大で名誉客員教授を務めていた。また,現在学長を務める木曽 功氏は元内閣参与。文科省事務次官だった前川喜平氏に「獣医学部の新設よろしく」と働きかけたと報じられた人物だ。

 その千葉科学大の入学者が激減,定員割れしているのだ。たとえば薬学部の生命薬科学科。2017年度は入学定員40人に対して入学者は7人(17%)で,2018年度は定員35人に対して入学者5人(14%)だった。2018年度は薬学部全体では定員155人に対して81人(52%)である。
 補注)薬学部は不人気学部のひとつである。とはいっても,私立大学では慶應義塾大学や東京理科大学の薬学部は,入試では難関校である。だが,同じ私立大学薬学部には「危ない大学・消える大学」の基準が適用できそうなところが,軒並みである。 

 〔記事に戻る→〕 危機管理学部の動物危機管理学科は定員40人に対して2017年度は入学者21人(53%)だったが,2018年度は17人(43%)に後退。2018年度の危機管理学部全体では定員300人に対して146人(49%)だった。全学部のトータルの入学者数は2017年度の379人から2018年度は286人と大幅に減っている。学生数が少なければ当然,授業料収入も減るだろう。(引用終わり)

 d)「補助金ビジネスを世間にさらす加計学園の馬鹿丸出し会見!!」(『くろねこの短語』2018年10月8日,http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-a280.html

 昨日〔10月7日〕の雲隠れ孝太郎の記者会見は,まさに「馬鹿丸出し」。

 そもそも,なんのために開いた会見かといえば,雲隠れ孝太郎と初老の小学生・ペテン総理が獣医学部新設で面会したと愛媛県と今治市に説明したとされる事務局長の言葉が載った文書について,県議会から突き上げられていたからなんだよね。

 ああ,それなのに,当事者である薄ら笑いの事務局長は処分中を理由に欠席。雲隠れ孝太郎自身は,愛媛県文書を読んでもいないってんだから話になりません。薄笑いの事務局長がペテン総理との面会を口にしたことについては,こんなこといってます。

 「なかなか前に進まない状況で,学園幹部(学園事務局長の渡辺良人氏)が勇み足をして,誤解を招くことを申し上げた」。「誤解を招くことをいった。県からも市からも手を引かれたら学園だけでは(学部新設が)とうていできないため,そういうことをいったと学園幹部から聞いている」。

 聞きとりすらもしていないってことで,こんなんでガバナンスだとかコンプライアンスだとか,どの口がいうか,ってなもんです。だいたいですね。教育機関ともあろうものが,獣医学部新設のために「首相と会見」なんて嘘ついたってことでアウトでしょ。

 その時点で認可とり消しが妥当というものだ。そりゃあ,記者から「首相と面会したという虚偽情報をもとに役所を動かし,認可をえた。詐欺的行為ではないか」って質問も飛び出すわけだ。

 ハッキリいって,加計学園のやってることは学校教育なんてものではなくて,ただの補助金ビジネスなんだね。補助金もらっての自転車操業なんだから,どんな手を使ったって認可とりつけなくては事業がなりたたない構図になっているわけだ。

 それにしても,こんな馬鹿丸出しの会見やって,一番迷惑してるのは獣医学部の学生だろう。なんてったって,加計学園がおよそ教育というのは名ばかりの詐欺まがいの補助金ビジネスってことが世間にさらされちゃったんだから。

 最後に,これは余談だが,会見中の背後のバネルの「くもじい」みたいなイラストが,なんとも阿呆らしかったのも,加計学園らしいなあと妙に感心しちまった。(引用終わり)
 補注)「くもじい」みたいなイラストとは,これ。愛称が書いてあるが,読みとれない。
加計孝太郎の記者会見画像
出所)https://www.youtube.com/watch?v=wvkVbFvEsJ8

 ② 島野清志『危ない大学・消える大学 2019年版』(エール出版,2018年7月)による大学格付けは,こういう分布になっていた。

  【SAグループ】   18校(国公立)15校,(私立)3校
  【A1グループ】   58校(国公立)43校,(私立)15校
  【A2グループ】 101校(国公立)91校,(私立)10校

  【Bグループ】    29校(以下,Nグループまでは私立のみ)
  【Cグループ】    28校
  【Dグループ】    36校
  【Eグループ】    57校

  【Fグループ】    99校
  【Gグループ】    87校
  【Nグループ】    69校

  【格付けを保留した大学】  47校

 なお,【本書未掲載(格付け対象外)の大学】122校の内訳は,つぎのとおりである。
 ※-1〔医・歯・薬・獣医の単科大学あるいはそれに類する大学〕58校は,(国公立)11校

 ※-2〔芸術及び体育などの実技系専門単科大学あるいはそれに類する大学〕46校は,(国公立)9校 (私立)37校

 ※-3〔宗教・宗派教育の単科大学あるいはそれに類する大学〕5校
  
 ※-4 〔新設につき,データなどが揃っていないとみられる大学〕7校

 ※-5〔未掲載理由が不明な大学〕6校
 この島野清志『危ない大学・消える大学 2019年版』をとりあげてさらに議論したあるブログは,こう語っていた。「島野氏をして『できればこのクラスまでに入ってもらいたい』という限度がEグループとなっています』」(85-86頁)。
 註記)「『危ない大学・消える大学 2019年版』格付けに基づく学生数割合」『BIGLOBE ニュースで速報ニュースを見よう!』2018/07/08 02:13,※ https://tanuki-no-suji.at.webry.info/201807/article_1.html

 そこで,加計学園の岡山理科大学(全体)をみると【Fグループ】99校のなかにあり,千葉科学大学のほうは【Gグループ】87校のなかにあった。千葉科学大学は最近,入学者がいちじるしく減少するといった「最悪の状況」に追いこまれている。

 岡山理科大学は獣医学部(ただし当面は補助金付き)が新設されたということで,多少はマシな経営状況にあるといえなくはない。それに(いずれ)しても,『できればこのクラスまでに入ってもらいたい』「Eグループ」のなかに両大学ともに入っていない。

 つづけては,前掲 ※「註記アドレス中の記述」から引用する。

 AグループとA1グループ,つまり上位国公立大学と早慶上理・ICU・GMARCH・関関同立レベルの上位私立大学との層は,大学数では全体の1割程度(10.1%)であるものの,学部学生数では26.5%と全体の1/4を占めています。つまり,大学生の4人に1人はこの層にいるのです。

 さらに,Bグループ以上,すなわち全国公立大学と日東駒専以上の私大では,大学数で全体の1/4程度(27.4%)なのに対し,学部学生数では51.2%と過半数を占めるに至っています。そして「できればこのクラスまでに入ってもらいたい」というEグループ以上では,大学数では43.5%と半分に満たないのに,学部学生数では75.8%と,3/4を占めるに至っています。
 補注)本ブログ筆者の持論,「日本の大学・大学生は3分の2は不要・不用だ」と断定してきた理由が,以上の記述のなかにも示唆されている。偏差値でいうと55未満は大学・大学生として資格(学力のこと)なしという判定である。

 日東駒専レベルの学生(たとえば日大については医学部以外はばっさり切り捨てている)が,大学生として学ぶために必要な学力を十全にもちあわせている層なのかと問われたら,実際にはかなりあやしい水準にもある。そこで,その55という偏差値を判断基準にしてみた。これで「51.2%」から「27.4%」にだいぶ近づく数字:比率である3分の1(全大学生は現在の33%もいれば十分)が見通せる。

 〔記事に戻る→〕 一方で,F・G・Nグループの消滅の危険性のある層は,大学数では34.0%と1/3以上占めているのに対して,学部学生数は15.0%に過ぎません。とくにNグループは大学数は9.2%と1割近くあるものの,学部学生数が全体の2.0%に過ぎません。たしかにNグループの多くは小規模でかつ定員割れしている大学群ですから,このようなことになるのでしょう。

 以前にも同様なことは記しましたが,就活などで「たくさんの大学があるなかで,学歴フィルターなどで一部の有名大学の学生だけが優遇されている」という不公平感が聞かれることがありますが,実は大学生の過半数が,国公立大学や日東駒専以上の難関私大・有名私大の学生なのです。企業が上位から学生を採っていったら,あるいは学生の応募が集中したら,上位の有名大学だけで十分にいっぱいになってしまうのです。

 島野氏が「できればこのクラスまでに入ってもらいたい」というEグループ以上の大学数は全体の30.6%なのに対し,それ未満のF・G・Nの層は大学数の43.8%を占めており,こちらのほうが多数派となっています。ですが学部学生数ではEグループ以上が69.8%と7割近くを占めるのに対し,F・G・Nは19.3%と2割程度に過ぎません。大学数の多さで「仲間が多い」と下位層は思ってはいけないのです。「就活で席を並べてみたら,周りは有名大学だらけだった」というのは当然生じる現象なのです。

 ともかく,「大多数の大学は無名大学だが,大多数の大学生は上位大学・有名大学にいる」という事実は,進路選択の関係からも,在学生も受験生も保護者も認識しておく必要があるかと思います。(引用終わり) 

 さて,岡山理科大学獣医学部の話題に戻る。2018年度に推定されている偏差値でこの大学の各学部・各学科の偏差値は惨憺たる現状にあるゆえ,あえて触れないでおく。ただし,本年度から開設された獣医学部のみはなんとか「55~60」の偏差値に着けていそうである。他大学で既存の獣医学部における偏差値は,私立大学でも60以上は出ているが,いまのところ岡山理科大学獣医学部に関して確実な数値として理解していい資料は,まだ掲示されていない。

 安倍晋三君(1954年9月21日生まれの64歳)が,多分,自分のオジに当たる加計孝太郎(年齢は1951年7月2日生まれで67歳)に対して,血縁のよしみを最大限に発揮するかたちで,いいかえれば,ネポティズム(nepotism)の太い網の目のなかで,岡山理科大学獣医学部の創設に力を貸してきた。それが加計学園問題として発覚してしまい,いままで日本中を大騒ぎさせてきたと解釈してなんらおかしい点はなく,自然な受けとめ方である。

 加計孝太郎は先日〔2018年10月7日〕の記者会見で,一連の問題経過のなかで関係者が〈勇み足〉をしたと反省の弁を語っていた。だが,問題の核心からは遠く離れた発言でしかなく,世間に向けてあいもかわらず完全にオトボケの「反省の弁」であった。安倍晋三第4次政権が発足したが,すでにレームダック状態の発症がとりざたされてもいるこの「子ども内閣」の様相である。今後における「ことのしだい」によっては,孝太郎もうかうかしてはいられない。

 安倍晋三の「権力的な立場」から送られた強力な協働・支援が望めなくなったおりには,加計孝太郎に対する世間からのきびしい批判が,あらためて頭をもたげる可能性がないわけでない。

 事後において予想しておくべき関連事情も念頭に置きつつ,孝太郎は今回,今治市や愛媛県からの補助金を確実に支給されるためにも,「勇み足」程度の問題しかなかったのが「安倍晋三と自分の間柄」における出来事として派生した細事であったと,必死・懸命に糊塗していた。

 だが,誰がそのような弁解をまともに信用すると思っているのか? 依然として疑問は残されたままである。

 ③ 関連の報道

 最後に『朝日新聞』本日,2018年10月8日朝刊2面「〈時時刻刻〉加計氏,疑問に答えず 愛媛県文書に『首相と面会』,部下の作り話主張」から関連の図解を参照しつつ,最後の部分のみ引用しておく。

  ※ 野党「誠意感じぬ」※

 あまりに中身のない会見。問題を追及してきた野党側は一斉に批判した。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は記者団に対し,加計氏が愛媛県文書を読んでいないことや,当時,柳瀬氏や県,今治市の関係者と面会を重ねていた渡辺事務局長が会見を欠席したことを指摘。「なんのための会見だったのか。反省も誠意もまったく感じない会見で,より疑惑が深まった」と話した。臨時国会では予算委員会で集中審議を開き,加計氏や渡辺氏らの招致を求める考えを示した。

 国民民主党の玉木雄一郎代表も朝日新聞の取材に,「愛媛県から補助金がもらえないかもしれないから会見しただけで,(国民に)納得してもらうための再調査などを全くしていない」と批判。共産党の小池 晃書記局長は会見の時期について「自民党総裁選後のタイミングを計ったとみられても仕方ない」と指摘した。

 与党側からも疑問の声があがる。自民党の閣僚経験者は「なぜこの時期に会見したのか。野党に(臨時国会での)攻撃材料を与えるだけだ」と首をかしげた。中堅議員は「安倍首相への不信感は根雪のように解けないが,野党もモリカケ問題を追及しても支持率が上がらない」と肩をすくめた。

 つぎは社会面にかかげられた記事である。見出しだけでも読みとってもらえばいい。(下段部分はこの画像には出ていない。画面 クリックで 拡大・可)
『朝日新聞』2018年10月7日朝刊35面「社会」加計学園問題
 
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