「そっか。つらかったんだね。でも美紀はまだその束縛が親の愛情だって事がわかってるだけいいと思うよ?
今さ話を聞いてると昔はそれが愛情だって事わかってなかったみたいだしさ。
そう思えることだけでもすごい進歩だと思うよ。
まぁ、美紀のしてることに私も賛成はできない。
自分を傷つけちゃだめだよ。自分の体なんだし…。
それだけは気をつけてほしい。
ってか、そんなことこれからもしちゃいけない。
だってそれは犯罪だよ?
美紀にはそんなことしてほしくないし…。
私はそばにいるから。
これかも美紀のそばにいるよ。」
美紀は真美のその言葉を聞いて涙を流した。
ただ、小さくうなずきながら…。
真美のその言葉を信じ美紀は自分の心の中で自分のしたことを反省していた。
「私も本当のこと話すね。」
今度は真美の過去の話になった。
真美の今の親は本当の母親ではないらしい。
本当の母親はキャバクラや風俗をしていたみたいだ。
真美は本当の母親のことを覚えていない。
もう小学生入る前ぐらいに母は家族を捨てて家を出たみたい。
真美はまだ小さかったから何もわからずただ母は私を捨てたとしか思っていなかったが高校生ぐらいのとき父親にちゃんと話してもらい、母の本当の気持ちを知った。真美の母は真美や父のことを本当に愛してた。
けど、こんな自分じゃ育てられないことを悟ったのか仕方なく家を出たみたいだ。
涙を流しながら離婚届を父にだしたらしい。
父も涙を流しながら離婚届にサインをしたとか…。
生まれたときはずっとそばにいてくれたがまたすぐキャバクラや風俗の仕事に戻り真美は保育園に入れられた。いつも昼は寝ていて夕方から夜まで帰ってこない。母とあまり一緒にいなかったことから母の記憶もほとんどないみたい。
真美が中学生の頃、父は再婚をした。
今の母は優しいが前の母親と一緒で仕事をする人であまり会わないみたい。
でも父が愛しているなら別にかまわないみたい。
家事もほとんどしているし真美自身にも損することもないからって。
朝は必ず朝ごはんとかも作ってくれるし一日一回は必ず会うし…。
そんな真美の家族のことを知って美紀はなにも言えなかった。
「まぁ、美紀に比べたらたいしたことないでしょ?」
美紀は真美の返事にこたえることができなかった。
「でも、美紀は本当に愛されてるんだなぁて思う。」
「うん。そうだね。でも、それが私にはやっぱりつらい。
でもさ、思うけどやっぱり人ってないものねだりだね。なんか人間って儚いね。」
「だねー。美紀は家に戻る気ないの?」
「戻りたいとは思ってない。それに私小さいけど夢あるんだ。」
美紀は真美が首をかしげたので、ゆっくりと自分の夢を言った。
「家出て私は1人でもできるんだってこと見せたいんだよね。私の意地っていうかさ…。それまで戻る気はない。ちゃんと親に言うけどね。でも、親から見てできてないように見えたのなら戻るつもり。だってそれが現実だもん。」
「でもさ、親に甘えられるうちに甘えててもいいんじゃない?」
「もう、甘えすぎかなって思うんだ。だから、もういいの。ちゃんと自立したいの。」
「そっか…。なら頑張って。でも今家出て何するの?」
「何するかは決めてないけど、来年の4月で20歳になるしアパート借りようと思う。」
「じゃあ、それまで私の家いていいよ。親は夜と朝しかいないし。」
今は12月。
4ヶ月ぐらいもいることになるのに真美は軽くそう美紀に言った。
もちろん美紀は4ヶ月もいることになるということを知って断ったが真美はそれでも美紀を1人にできないのか真美の家にいるように説得した。
美紀は真美の優しさに泣いた。
正直、今まで友達に相談もしたことがなかったし、
一緒に泣いてくれるなんて思ってもなかった。
美紀は友情がこんなにも暖かいこと初めて知った。
美紀にとって中学の時の友達なんてただ一緒に騒いでいただけだったし…。
高校はいつも相談される側だった。
美紀は自分が必要とされているみたいで居場所もあってすごく居心地よかったけど、なかなか相談とかはできなかった。
でも、大学に入りやっと本当の自分を出せるようになった。
周りもみんな大人というか一人一人違う人で意見や考えも違くて…。
でもそれが一番の居心地なんだと気づいた。
頼って頼られて…。
人は本当に支え合って生きているんだと悟った。
美紀は涙を流しながらずっと「ありがとう」を言い続けていると、
真美は優しく美紀の肩を叩いた。
「友達なんだから何でも相談してよ。まぁ、私もこれからいっぱい迷惑かけると思うしそのときは私の相談とかものってよね。美紀は1人で抱え込みすぎなんだよ。これからも甘えていいんだよ?私は美紀の味方だからね。」
美紀は友達をいう本当の意味を知った。
それは、相手を思いやる気持ち、
そして、辛い時もそばにいてくれる。
頼りあう存在だって事を…。