戦争の際に敵対者を悪魔化(デモナイゼーション)するプロパガンダが行われるのはごく普通のことで、そうしないと平和主義者が戦争に反対したり、殺人行為を非難する人道主義者が政府を攻撃しますので、第一次世界大戦以降の戦争ではそのようなプロパガンダがお互いに行われていたようです。
相手側の非人道行為は徹底的に誇張して描きますし、ないことでもでっちあげて報道したりしますし、自国側の非人道行為は徹底的に隠蔽しますし、もしバレた場合は徹底的に粉飾して正当化します。
戦争に勝った側は相手側のプロパガンダは全部インチキだということにして、都合の悪いことはもみ消すことができてしまいますので「正義の戦い」ということにできてしまいます。
『エスキモーに氷を売る』ような国は、白を黒と言いくるめ、黒を白と言いくるめることなど容易なことです。
現代の国家による大規模なプロパガンダというのは、元々第一次世界大戦の際にアメリカ合衆国が国民を参戦へ誘導するために作られた「広報委員会」が始まりのようです。
社会主義国のプロパガンダやナチスドイツのプロパガンダは有名なのですが、アメリカのプロパガンダを参考にしたらしいです。
ヤプーランドは米国領ですので、マスメディアはロシア・ウクライナ紛争では欧米側のプロパガンダを垂れ流しており、それを妄信するのは非常に危険なのですが、ヤプーランドの住民の7割はヤプーマスメディアを信じているそうなので、暗い気持ちになってしまいます。
ただし、プロパガンダの材料の事実は誇張された部分を修正すれば事実であることがほとんどですし、第二次世界大戦での敗戦で連合国に降伏した側が戦時中のプロパガンダだから嘘だというのは戦後秩序への挑戦になるので、よほど確実な証拠で100%証明されない限り言うべきではありません。
右翼が危険なのは、戦後秩序への挑戦になることがわからずに過去の不都合な事実を都合のいいように書き換えようとしていることなのですが、そういうことは敗戦を認めないことになりますから、国連憲章旧敵国条項を適用される危険性があるので、してはいけないのです。
ヤプーランドの右翼の思考様式は魯迅の『阿Q正伝』の阿Qの思考様式によく似ています。
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