第二次世界大戦で日本が対戦したのは中華民国(現在の台湾)なので、中華人民共和国に負けたわけではないというネトウヨヤプーがいるようです。
しかし、1937年~1946年までは第二次国共合作時代だったので、大日本帝国がポツダム宣言を受諾して降伏した時点では共産党も中華民国を構成する政党の一つでした。
1946年に始まった国共内戦は、「中華民国国民党派」と「中華民国共産党派」との軍事衝突で、1949年に大陸部のほとんどを制圧した「中華民国共産党派」が国名を「中華人民共和国」と変更して新国家建国を宣言しました。
私が思うに、国名を中華民国(共産党派)のままにして、共産党派の中華民国が正統政権であると主張すれば、国連代表権問題が1971年まで長引くことはなかったような気もするのですが・・・。
国内的に、「国民党派中華民国」と区別し、社会主義の新国家として建国宣言する必要性があったのだろうと思いますが、そのために国際的には国連代表権問題で長年苦労することになったようです。
内戦で敗走した「中華民国国民党派」は台湾に逃げ込み、「中華民国」を称し続けて国連常任理事国の地位を維持していましたが、さすがに実体とかけ離れているので、1971年に国連から放り出されました。
国連憲章での常任理事国は「中華民国」のままなのですが、もともと国連憲章制定時の「中華民国(共産党派)」が名前を変えただけで「中華人民共和国=中華民国共産党派」なので、問題にされないのでしょう。
ということで、国際法(国連憲章)上は、台湾は中華民国共産党派=中華人民共和国の一部であり、中央政府に対する反乱軍(国民党軍)が立て籠もって抵抗している一地域ということになるということは、実は日本もアメリカも認めています。
ですから、現在、日本も米国も台湾を正式な国家とは認めていません。
米国は中華人民共和国を正統と認めながら「台湾関係法(Taiwan Relations Act)」という奇妙な国内法により、中華人民共和国政府から見ると反乱政権である台湾側を軍事援助して武器を台湾に売るというマッチポンプ行為をしています。
元々は「中華民国国民党軍」のはずなのですが、Wikipediaによると現在の台湾軍は正式名称を「中華民国国軍」と称しているようなので、ややこしいことになっています。
アメリカ国防総省の中にも米国が台湾に深入りすることに危機感を感じている職員がいて、バイデン大統領に公開書簡を送るという一種の内部告発をしています。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/06/post-96579_1.php
ありがとうございます
