昨年8月にステージ4の肺がんの宣告を受けた大林宣彦監督(79)が11日、都内で行われた国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル」の授賞式に公式審査員として出席した。
5月にがんが報じられて以降、初の公の場で、後輩の映画製作者たちに向けてメッセージを贈った。
「余命3か月の宣告を受け、本当はここにはいないはずでしたが、まだ生きてます。生きているならば、ただ一人、胸に温めていた黒澤明監督の遺言を伝えようと命懸けでここに立っております」
親交の深かった世界の巨匠から告げられたという非戦の思い、アマチュアイズムの信念などを28分間にわたって力強く語った。
最後に…
「映画とは風化せぬジャーナリズムである。
自分自身を確立する手段であるという意識を持って生きていってほしい。
黒澤監督が言った『俺の続きをやってよね』という言葉を、若い人たち皆さんに贈ります」
と言い残して、舞台袖に消えた。
会場に大きな拍手がこだました。
