【前提】

基本的には今の地合いは外国人投資家が日本株を買いに来ており、今後もその動きは続きそうに思います。したがって、大型成長株が圧倒的に有利な状況は継続するでしょう。知名度の低い銘柄が多いグロース市場の方は伸びにくいと推測しますが、それでも、とんがった銘柄やAIをキーにした銘柄は注目されるように思います。今回はとんがり、そして成長力という観点から次の3銘柄をピックアップしてみました。グロース市場にはもっととんがった企業があるでしょうけどねグラサン

 

eWeLL(5038)公式サイト

在宅医療の担い手となる看護師向けのクラウドサービスを展開している、とんがった企業です。訪問看護ステーションの数は年々増加傾向にあり、今後は独身が多い世代が高齢者になっていきます。そうなると訪問看護ステーションの数が減ることは考えにくいでしょう。柱はプラットフォーム事業と事務代行サービスです。直近の決算説明会資料によりますと、営業利益率約40%と高く、売上も2割強の増加。解約率が0.11%と非常に低い点も魅力。

 

さらに、同社では事務作業や訪問看護計画の作成などの負担を軽減できる生成AIを使ったサービスを4月から展開するとのことです(これは付加価値ビジネスとして)。中期経営計画では開発に加え、営業の強化もにも取り組み、成長力を維持・加速させるとの記載がありました。現在、配当も実施しています。

 

オープンワーク(5139)公式サイト

昨春、今春の賃上げ効果、そしてインフレが定着すれば、転職需要はますます高まりそうです。OpenWorkでは定量データ、定性データの双方での書き込みがありますから、転職の活性化に役立つことは間違いないでしょう(ある意味国策銘柄と言っても差し支えはなさそう)。既存のプラットフォーム事業の収益率は横ばいですが、柱のリクルーティング事業は着実に成長。ただ、これらの成長フェーズは終了段階にあると事業計画書に記載あります。

 

 

今後期待できるのは新サービスでしょうか。OpenWorkは個人投資家の利用者も多いという話はよく耳にします。これらの情報を海外投資家や金融機関にもこれらの情報を提供するサービスに取り組み(ここがとんがりということで)、また、就職転職者向けの長期キャリア支援サービスも開発段階にあるとのこと。財務状況も良好であり、ノルウェー政府が株主であることも補強材料と言えるでしょう。自己資本比率が高く、現預金も60億程保有。M&Aや株主還元も期待できそう。

 

サンウェルズ(9229)公式サイト

パーキンソン病専門の老人ホーム「PDハウス」で成長しているとんがり企業です。その他にも癌などの難病、認知症患者向けの老人ホームなども展開しています。パーキンソン病は高齢化が進めば進むほどかかりやすくなる病気ということで、70歳以上だと100人に1人発症するとも言われます。PDハウスは北は北海道、南は熊本まで展開しており、今後も拡大するとのことです。新規施設を除けば、稼働率は95%程度と高め(直近決算説明会資料)。

 

自己資本比率は24.0%と低めですが、有配当銘柄。また、稼ぎにくいセクターでありながら、営業利益率が年々改善し、直近では17.4%と非常に高い点も評価できます。現段階では配当よりも、成長投資を優先するとの文言が資料にはありました。四季報によると25年3月予想のPERは33.3倍(現在は41.6倍)。安くはないですが、グロース市場であること、今後の業績アップを加味すれば標準的な水準と言っても差し支えは無いように思います。