新NISAが開始になり、投資先を迷う方は多いことでしょう。とりあえず高配当ランキングの銘柄を買うという動きが多いようですが、安定感を重視するならいっそ、旧財閥系の企業に投資するのも効果的だと思います。三菱、三井、住友が筆頭でしょう。今回は三井グループに投資するならどこ?という視点で考えたいと思います。グループを代表する25社のうち、東芝を除いた24社が対象。

※()内は過去10年間の配当の状況で、増配、減配、据え置き、無配のそれぞれ回数を示しています(会社四季報より)。

 

IHI(増5,減2,据1,無2)、王子HD(増3,減0,据7,無0)、

三機工業(増6,減2,据2,無0)、商船三井(増7,減2,据1,無0)

太平洋セメント(増4,減1,据5,無0)、TBS(増8,減1,据1,無0)

デンカ(増7,減1,据2,無0)、東レ(増7,減1,据2,無0)

トヨタ(増7,減0,据3,無0)ニップン(増7,減0,据3,無0)

日本製鋼所(増5,減4,据1,無0)、日本製紙(増3,減1,据4,無1)

富士フィルム(増10,減0,据0,無0)三井E&S(増2,減2,据1,無5)

三井化学(増6,減1,据3,無0)、三井金属(増6,減0,据4,無0)

MS&AD(増10,減0,据0,無0)三井住友FG(増7,減0,据3,無0)

三井住友建設(増6,減2,据1,無1)、三井住友トラスト(増7,減0,据3,無0)

三井倉庫(増7,減1,据1,無1)、三井不動産(増7,減0,据3,無0)

三井物産(増7,減1,据2,無0)、三越伊勢丹(増4,減1,据5,無0)

 

そうそうたる企業が並びます。

 

●続いて売上と利益の成長、そしてEPS、BPS(リンク先のバフェットコードの上部のグラフで視覚的につかむことが可能です)。

基本的にBPSを減らしてしまっている企業には投資したくないというポリシーがあって、日本製紙三井E&S三井住友建設はちょっと。。また、資源価格に影響される太平洋セメント日本製鋼所三井金属もバラツキを感じますので除外。

但し、三井E&Sは船舶や物流、海洋資源開発と事業内容が気になるところではありますね。短期売買には面白い銘柄と言えます。IHIも航空エンジンのトラブルで苦境を強いられていますが、長期的には面白いかもしれませんが、今回は除外。

 

●ROEを見ていきます。これもバフェットコードに登場する最初のグラフから、緑色の線をたどると傾向を知ることができます。

 

安定的に10%程度の所は少なく、三井倉庫三井化学三井物産くらいで、商船三井は直近急上昇。その他安定してるのは、MS&AD三井住友FG三住トラスト富士フイルムニップンも食料品銘柄にしては悪くはない。長期目線で投資するならここら辺だろうな。商船三井についてはどう考えるか人それぞれ。

 

●会社四季報で配当(あるいは自社株買いや設備投資)の余力をチェック。

利益剰余金-有利子負債の額をランキング化すると(金融銘柄除く)、富士フイルムが2兆円超えと圧倒的。今年度利益(予)の9.3倍の額を保有しています。単純に今年度利益(予)ベースで9.3年分の余剰資金を持っていると言えます。同じ感じで見ていくと、TBSが来期純利益(予)の10.2倍、三機工業が9.4倍と高ランク。ニップン(5.0倍)、日本製鋼所(6.5倍)も良好。

企業名 利益剰余金 有利子負債 余力…① 来期純益(予)…② ①/②
IHI 107,118 521,681 (414,563) (90,000) NG
王子HD 634,024 779,316 (145,292) 57,000 NG
三機工業 70,133 7,469 62,664 6,700 9.4
商船三井 1,628,316 1,243,111 385,205 220,000 1.8
太平洋セメント 352,382 388,546 (36,164) 40,000 NG
TBS 391,996 23,983 368,013 36,200 10.2
デンカ 187,363 191,244 (3,881) 11,000 NG
東レ 1,147,550 932,262 215,288 85,000 2.5
TOYOTA 30,747,689 33,398,992 (2,651,303) 4,075,000 NG
ニップン 135,815 62,614 73,201 14,500 5.0
日本製鋼所 133,722 42,885 90,837 14,000 6.5
日本製紙 (25,015) 899,090 (924,105) 15,000 NG
富士フィルム 2,643,082 547,182 2,095,900 225,000 9.3
三井E&S 46,118 166,010 (119,892) 9,500 NG
三井化学 588,256 717,697 (129,441) 76,000 NG
三井金属 183,223 206,296 (23,073) 18,000 NG
MS&AD 1,416,445   1,416,445 280,000 5.1(参考)
三井住友FG 7,586,692   7,586,692 920,000 8.2(参考)
三井住友建設 59,871 94,548 (34,677) 4,900 NG
三住トラスト 1,807,031   1,807,031 85,000 21.3(参考)
三井倉庫 133,018 86,606 46,412 12,000 3.9
三井不動産 1,609,151 4,654,997 (3,045,846) 257,000 NG
三井物産 5,091,024 5,080,025 10,999 940,000 0.0
三越伊勢丹 174,550 144,998 29,552 37,000 0.8

(単位100万円)

カッコはマイナス値

 

【結論】

富士フイルムは頭一歩抜けている。
●もちろん、MS&AD三井住友FGは高配当で安定感も抜群。
三井倉庫三井化学(押し)、三機工業東レも大あり。
ニップンTBSは現時点では高配当銘柄とは言えませんが、増配可能性は高め。
三井物産はバフェット効果が持続することが前提、トヨタは長いスパンで見ると何とも言えないところがあります(中国に着々とシェアを奪われている先入観があるゆえ)。。今回の内容とは無関係じゃないか…。
 
何だか随分と無駄なことをしているし、まとまっていないし、ロジカルでもないな…(笑)すみません。