第2話
「ほら、遅刻しちゃうよ。起きて。」
えっ?誰かに起こされた。
は?ここどこだ?
誰かが、部屋から出ていく後ろ姿。
「おはよう。雄二さん。」
ベットの横に、若い女の子が
立っていた。
「わっ!え!」
思わず声を出してしまうと、
その子に口を塞がれた。
目の前に、タブレットを出され
「コレ見て。声ださないでよ。」
画面には、タイムトラベルカンパニー
、私の名前や個人情報がどんどん
どんどん出てくる。
掻い摘んで説明すれば、光田真理さん
と結婚。2人の女の子がいて
長女は、大学生。次女は高校生。
私は、兼松電気の副社長。。。
「私は瑠衣といいます。
貴方のスマホに、同じ内容が
見れるアプリがありますから。
とにかく騒ぎたてないように。
契約違反すると、即死にますよ。」
恐ろしい話をすると、タブレットを
回収され、目の前から消えた。
枕元のスマホを早速見て、
アプリがインストールされてる。
夢じゃない。人生が変わってる。
今更どうしょもない。
とにかく情報を叩き込んだ。
部屋を出て、1階に降りると、
次女で高校2年生で、真希が
朝ごはんを食べてた。
「パパおはよう。」
パパ!全く実感ないので、
ぎこちなくおはようございます。
と言ってしまった。
「おはようございます?笑
まだお酒抜けてないんでしょ。笑」
妻の真理さんが、笑いながら
朝食を出してくれた。
食べながら、スマホを見て、
必死に日常を叩きこむ。
「ね、パパさママに内緒で
お小遣い。駄目?」
部屋から出る時、スーツに着替えた。
びっくりするくらい、
財布には、1万円札が入ってた。
とりだして、さっと真希に渡すと
「え!こんなに!ありがとう」
抱きつかれて、彼女は席をたった。
しかし、都内一等地に一戸建て。
どうやって、副社長迄上り詰めた?
さっぱりわからない。
「ね、私今日からイタリア旅行だから。
ごめんね。でもありがとう。」
なんの事かわからない。
そこまで、資料を読みきれてない。
玄関で真理さんにキスされて
送り出された。
本社勤務だよな。副社長は。
家をでると、さっきの瑠衣さんが
ハイヤーの横で立ってる。
「副社長おはようございます。」
後部座席に座らされた。
また、タブレットを手渡され
川口瑠衣。私の秘書だと書いてある。
見慣れた都内を走り、本社についた。
「おはようございます。」
何人か、見たことある社員を
引き連れて、役員室へ。
「副社長、今日の予定ですが。。。」
「あの、瑠衣さん。。」
話しかけたら、またタブレットを
見せられた。
「余計なことは聞かないで。
タイムトラベルについて、質問が
あるなら、スマホに書いて!」
小さくうなづいて、今日の予定を
黙って聞いた。
つまり彼女は、ウチの社員でもあり
謎の案内人でもあるのか。
まともに考えたらありえない。
ただ、現実は現実。
やりきるしかない。
夕方迄色々な人に会い
その度スマホから情報取った。
夕方、別の男性秘書課長から
夜、会食があるときかされたが、
「体調も悪いし、誰か代理で
行かせてよ。」
瑠衣さんからは、自然体で好きに
して大丈夫と聞いたので、断った。
帰りのハイヤーは1人。
自宅は世田山にある。深宿に
本社はあるので、ハイヤーは
世田山へ向かっていた。
途中、都庁近くでハイヤーを停めた。
「ここで降りるから。後よろしく。」
街中は何も変わらない。
歩いて、東王ホテルに入り、
BARへ入った。
ビールを頼んで、イッキに飲み干す。
スコッチ・ウイスキーをロックで
頼んだ時、スマホにメッセージが
入る。
長女で大学生の、舞からだった。
深宿駅近くにある、ダイニングレストラン。
スマホのアプリを見落としていた。
舞と2人で夕食を食べる予定だった。
「もぅ、忘れてたの?大丈夫?」
次女の真希は地味な感じだが、
舞は、化粧もヘアースタイル、服も
派手だった。
母親が手を焼くほど、夜遊びが酷い。
一応、経過は読んだがどうしたものか。
「ママに説得しろって言われた?」
ワインと、前菜を食べながら、
舞が不満を漏らす。
しばらく話を聞いて、さほど悪い
遊びはしていない。
ましてや、彼氏もいる訳じゃない。
「まあ、遊ぶのはかまわないよ。
21歳、大学3年だしね。
ただ、毎日泊まり歩くのはさ。
そこだけ回数減らしたら。。。」
びっくりした顔で僕を見た。
もっと頭ごなしに叱ると思ったと。
2時間くらい食事をして、タクシーで
家に帰った。
次女は、友達の家に泊まることは
真理さんから聞いている。
風呂に入り、舞におやすみと言って
部屋へ。
ベットに入ると、また瑠衣さんが
現れた。
「上手くやれましたね。
この調子なら大丈夫でしょ。
それでは。」
また消えた。
もう、中々寝付けない。
目を覚ましたら、いつの時代で
何処にいるんだろ。
半年程は、令和元年にいた。
本当は独身だったし、副社長でもない。
それでも、何とか半年がたった。
慣れとは恐ろしいもので、平然と
毎日暮らしている。
冬休みに、僕は長女の舞と
ハワイに来ていた。
何故ハワイに。。。
単純に金持ちの娘で、余裕のある
生活。毎年家族でハワイに来ていたが
とにかく真理さんと、舞の関係が悪い。
無理しても仕方ないので、次女と2人
はフランスへ遊びに行った。
舞の友達で佳奈さんを連れて
3人で遊びに来ている。
最初、舞と佳奈さんだけで
ハワイに来る予定だったが
真理さんが、舞がなにするか
わからないからみはれと。
何かするような子じゃない。
真理さんと、だいぶ揉めた後、
舞が僕も一緒に行く事を
受け入れた。
ホテルのプール。舞はともかく
同じ大学で友達の佳奈さん。
スタイルや顔も芸能人みたい。
よくスカウトされるらしいが、
本人は考古学者になりたいらしく
、勉強は舞よりかなりしてるらしい。
「あれ!舞じゃん!」
何やら、賑やかな軽い感じの
男女グループに声を舞にかけてる。
何か、佳奈さんを交えて話してたが、
舞だけそのグループと何処かへいった。
「あれ、舞と行かないの?」
佳奈さんだけ、プールサイドに座って
いた僕の場所に。
必死にスマホで佳奈さんと舞の
関係等頭に叩き込んでいた。
「私、あまり知らないし。
それより連れて行って欲しい。」
1度、びっくりするくらい広い
ホテル部屋に
帰り着替えてから、レンタカーで
佳奈さんからリクエストされた
ある個人宅を目指した。
佳奈さんは、日本人で知らない人は
いない大手酒造メーカーの創業者
家族の娘。母親が若い時に付き合って
いたアメリカ人との間に生まれた。
父親が養子に入ったが、生まれて
1年も経たずに離婚。
それから父親とはあってないらしい。
自分で調べて父親の所在地がわかり
1度どんな人か、遠くからみたいと。
30分くらい走ると、大きな家に。
外からは、中は見れない。
「やっぱり見えないか。。。」
数分だけ近くに停めたあと、
その場を離れた。
道路沿いにある、ファーストフードで
軽食を買って外で食べながら話す。
「私、高校の頃からお家泊まらして
貰って。パパさんと話してると
楽しくて。
舞がパパさんの事、反抗期で
嫌だとか。贅沢だなって思ってた。」
そんな記憶はない。dataを
読んで大体なことはわかった。
きっと色々辛いことがあるのだろ。
ふとした顔に悲しさが見え隠れする。
ハワイへ来る前に、
「とめはしないですが、
佳奈さんとの関係は気をつけて。」
瑠衣さんからは、釘をさされてる。
夕方にホテルに帰った。
部屋で夕食を食べるが、舞から
友達のホテルで遊ぶと連絡が来て、
佳奈さんと2人っきりに。
彼女の服装、目のやり場に困る。
タンクトップにショートパンツ。
髪をかきあげたりする姿は
色っぽい。
夕食が運ばれて、2人で食べ始める。
ずっと父親の調べた話
を聞いてあげた。
ソファーでコーヒーを呑みながら、
テレビを見てると、膝に
佳奈さんが寝転んできた。
「本当のパパみたいに、
甘えていい?」
「勿論。何でも話していいし
甘えていいよ。」
そっと頭を撫でて、背中を摩った。
佳奈さんは、我慢していたのか
声を出しながら泣き始めた。
赤ん坊をあやす様に抱き上げて、
鼻水を拭いてあげたり、
摩ったり。
「大丈夫だよ。守ってあげるからね。」
一緒に寝たいというので、お風呂に
バラバラで入ってから、
腕枕をしてベットに入る。
「嬉しい。ずっとこうしたかった。
パパ大好き。」
身体も大人だし、胸も見えてる。
勿論勘違いはしてないが、
あまりにもセクシーすぎて
アレが反応してしまったら。
父親だ。彼女は父親として見てる!
自分に言い聞かした。
佳奈さんが寝たのを見計らい
ベットから起き上がり
ソファーでコーヒーを入れた。
現実は、現実だが夢にしか
思えない。
「現実ですよ。タイムトラベルカンパニー
と契約したんだから。」
後ろから、案内人の瑠衣さんに
抱きしめられた。
「よく我慢しましたね。
えらいです。エッチなこと
しなかったから。
これはご褒美。」
前に廻ってきて、いきなり
激しいキスをされた。
続く