想念の世界は誰にも犯すことの出来ない自分自身の自由な世界である。
神に背く劣悪な濁った想念であろうが、神を深く愛する崇高で純粋な想念であろうが。
「彼の心は‥神のみぞ知る」

映画の最初から最後まで張り詰めた気持ちで観たので160分あまりの時間があっというまに過ぎた。
飲もうと買ったホットコーヒーも画面に釘付けになり一口も飲まないままだった。
どうしようもなく重く、また残酷なシーンもあったが目を反らすことが出来なかった。こういう礎があるから今があるということを 自分なりに認識しなければいけないと思った。
江戸時代初期、幕府による厳しいキリシタン弾圧下の日本は、どんなに素晴らしいキリスト教の種がまかれようが、育つことが出来ない沼の状況だった。

殉教した人達の犠牲は心が痛むが、揺れ動く幽霊のような魂を抱えたものの気持ちもよくわかる。
幕府のキリシタン弾圧が厳しかった状況も理解出来る。
宣教師は全てではないが、ある意味スパイ的な仕事をもしていて次から次へと欧州の力のある国が、弱い国を侵略していった事実がある。
幕府としたら自国を守るための弾圧だった。
キリスト教は今の状況になるまで、日本ばかりでなく、歴史上沢山の血が流されている。それはキリスト教ばかりでなく、他の宗教でも同じような歴史がある。
そして、今現在も続いている。
神は果たして沈黙をしているだろうか?
この映画を観た人のそれぞれの思いが、すなわち「神の声」なんだろうと思う。
本年度アカデミー賞間違いない。
