●試合開始前にファーストピッチセレモニーが行われ、パリ五輪レスリング女子金メダリストの鏡優翔選手(22=サントリー)が登場した。 8月のパリ五輪ではレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得。大の虎党でもあり、メダリスト会見では今会いたい人に「阪神の木浪選手」と指名するほどだ。見事ノーバウンドで白球をミットにおさめ、笑顔だった。虎党の鏡は金メダルを首にかけ背番号111のタテジマユニホームでマウンドへ。ファンと公言する木浪聖也内野手(30=亜細亜大學OB)がサプライズで打席に入り、坂本誠志郎捕手(30)が捕手役を務め、鏡は飛び跳ねて興奮した。木浪、坂本と同じメンタルコーチの筒井正浩氏に師事しているという共通点があった。もともと木浪ファンで、木浪を指導していた筒井氏のインスタグラムをフォローしたことをきっかけに、指導を受けることになったという。木浪の笑顔と人柄に引かれてるという鏡選手はエールを送った。
●阪神の先発・髙橋遥人投手(28=亜細亜大學OB)が大ピンチをしのいだ。 2点リードで迎えた 7回、一死から連打で 1、 2塁のピンチを背負った。5番・石川昂弥内野手(23)は遊ゴロで二死 2、 3塁。村松開人内野手(23)は 146キロ直球で空振り三振に仕留めた。髙橋は直後の攻撃で代打を送られて降板。 7回3安打無失点と3勝目の権利を持ってマウンドを譲った。髙橋遥人投手が、1032日ぶりの甲子園での1軍戦登板で今季最長の 7回3安打無失点と快投した。立ち上がりから両サイド低めを丁寧に突く投球で 3回までパーフェクト発進。 4回先頭の岡林勇希外野手(22)に左前打を許すも、後続を断って無失点。 7回は一死 1、 2塁のピンチを招くも石川昂を遊ゴロ、村松を外角 146キロ直球で空振り三振に斬って窮地を脱した。左肘のトミー・ジョン手術などを経て21年11月 6日のCSファーストステージ巨人戦以来の聖地に帰還した左腕が、今季3戦3勝の権利を持って降板した。首位広島、2位巨人がともに敗れたため、ゲーム差はそれぞれ4.5、4と縮まった。残り21試合。逆転連覇が不可能な数字ではない。髙橋が虎に再び火を付けた。帰ってきたエース左腕が奇跡へと導く。
●4試合ぶりに8回を託された岩崎優投手(33)が、 1回無失点で14ホールド目を挙げた。それでも代打木下拓哉捕手(32)を初球の低めチェンジアップで 2ゴロ併殺打に料理し、相手に傾きかけた流れを断った。 7回無失点と好投した髙橋からバトンを受けた左腕は後輩をたたえ気を引き締めた。
●ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)が約3カ月ぶりの失点も、リードを守り切り安堵(あんど)した。中 8日のマウンドで任されたのは 7月31日巨人戦以来のリードした 9回。四球と 2塁打で 2、 3塁とピンチを招き、内野ゴロの間に生還を許して 6月 4日楽天戦以来の失点となった。
●佐藤輝明内野手(25)が先制の口火打を含む7試合ぶりのマルチ安打と奮闘した。 2回先頭では中日髙橋宏斗投手(22)のスプリットを右前に運び、木浪の先制打につなげた。 6回一死からは中堅方向へ大飛球を放つも惜しくも中飛に。 8回一死からは再び右前打を放ち、4点目につながった。
●剛腕攻略へ、岡田彰布監督(66)の策が的中した。 0- 0のまま迎えた 2回無死 1、 2塁、カウント 1- 1。バントの構えを見せていた7番梅野隆太郎捕手(33)が素早くヒッティングに切り替えた。中日髙橋宏の 152キロ直球を右方向におっつける。打球は 1、 2塁間を抜け、満塁に好機を拡大した。8番木浪の先制打につながったバスター。梅野は満足そうに汗を拭った。指揮官もつなぎ役をねぎらった。一気にたたみかけて流れを引き寄せた。最速 158キロを誇る右腕を前に、攻略法はシンプルだった。細かい球種に惑わされず、 2つに分けたうちの 1つの直球狙い。木浪が初球の直球を捉えるなど、思惑通りの攻撃。試合、そして3連戦の流れを引き寄せる先制劇となった。
●木浪聖也内野手が「満塁男」ぶりを発揮し、2点適時打を放った。 2回、先頭の佐藤輝明内野手が中前打、6番前川右京外野手(21)が四球を選び、無死 1、 2塁。7番梅野隆太郎捕手は 3球目でバスターに切り替え、 1塁手の頭上を越える右前打。無死満塁の好機をつくった。木浪は中日先発、髙橋宏斗投手の初球、 156キロを左前へはじき返し、 2点を先制。これで今季満塁時は13打数7安打、13打点で打率5割超え。「満塁男」は健在だった。打席には試合前の時点で今季の満塁打率0.500(12打数6安打)の木浪。髙橋宏の投じた初球だった。156キロ直球をはじき返すと、打球は左前に弾み先制の2点打。殊勲の一打に木浪は塁上で大きく右手を突き上げた。試合前には大の虎党で、木浪のファンを公言しているパリ五輪レスリング女子金メダリストの鏡優翔選手がファーストピッチセレモニーに登場。鏡選手も大歓喜の大きな一打を届けた。
●3つの塁が埋まった序盤の勝負どころで、最も頼もしい男に打席が回った。迷わず初球を振り抜いた木浪の打球が勢いよく左前で弾む。 2人の走者が生還し、喜ぶベンチに向けて右手を突き出した。金メダリストのエールにも応える一打で甲子園を沸かせた。 2回無死満塁の絶好機で、髙橋宏の 156キロ直球にタイミングを合わせて先制の 2点打。この一打で満塁の場面では打率0.588(13打数7安打)とまた勝負強さを発揮した。虎の満塁男が、試合前の時点で防御率0.98だった髙橋宏の牙城を崩した。この日は最初の打席を迎えるまでに 3度ゴロを処理。次々飛んでくるボールをさばいてリズムをつかんだ。亜細亜大額の 1年後輩でもある髙橋を助け、自らも波に乗って快打を生んだ。6連戦の初戦を迎えたチームに白星をもたらし、連勝に向けて意気込んだ。満塁男の勝負強さに支えられ、虎が黄金に輝く頂点を目指す。
●前川右京外野手がまたも死球を受け、場内は騒然となった。 6回、二死からの第 3打席。中日髙橋宏斗投手の 4球目、 144キロのカットボールが右足の甲付近に直撃。苦悶の表情を浮かべるも、自力で 1塁へと向かった。髙橋宏もすぐさま手を挙げ、謝罪。前川も何度もうなずき、プレーを続行した。
●阪神は 2- 0の 7回、近本光司外野手(30)の適時打で3点目を加えた。リードを広げる大きな一打を放った。この回先頭の木浪が右翼フェンス直撃の 2塁打で出塁し、代打の熊谷敬宥内野手(28)が犠打を決めて一死 3塁。近本は髙橋宏の 155キロ直球を捉え、前進守備の 1、 2塁間にうまく転がした。 8月は打率0.390と打ちまくった切り込み隊長が 9月もチームに貢献する活躍を続けている。月が替わっても、この男の頼もしさは変わらない。鋭く飛び出した白球は 1、 2塁間を抜けていく。難敵・髙橋宏から、近本が大きな大きな殊勲打だ。 1回先頭では髙橋宏の変化球をはじき返し、16試合連続安打となる中前打。得点にこそ結びつかなかったが、難敵攻略の糸口を示したのは近本だった。逆転優勝へ、一つも落とせない試合は続く。
●阪神は 3日、前川右京外野手の「カモメポーズ」フェイスタオルを 9月 4日から発売することを発表した。前川がヒットやホームランを打った際の塁上での「カモメポーズ」をデザインしたフェイスタオル。公式オンラインショップT-SHOPやチームショップアルプス・ファンショップダグアウトで購入することができる。
●甲子園歴史館は 3日、阪神甲子園球場開場100周年を記念した記念品プレゼントの第 4弾の内容を発表した。 7月15日から配布している「ボールチャーム付きユニフォームキーホルダー」の配布終了が見込まれる 9月上中旬から、第 4弾として「メダル型ピンバッチ」の配布を開始。甲子園歴史館では甲子園球場開場100周年を記念して、今年 1月から12月に甲子園歴史館に来館した全員に、感謝の気持ちを込めた記念品をプレゼントしている。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 4- 1中日>◇22回戦◇阪神11勝 7敗 3分◇ 3日◇阪神甲子園球場
 試合開始前にファーストピッチセレモニーが行われ、パリ五輪レスリング女子金メダリストの鏡優翔選手(22=サントリー)が登場した。
  8月のパリ五輪ではレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得。大の虎党でもあり、メダリスト会見では今会いたい人に「阪神の木浪選手」と指名するほどだ。打席にはその木浪が。「サプライズ過ぎてせっかく練習していたのに、緊張が上がってきたので、どきどきしちゃったんですけど、うれしかったです」。見事ノーバウンドで白球をミットにおさめ、笑顔だった。


 パリ五輪のレスリング女子76キロ級で金メダル獲得の鏡優翔選手がファーストピッチに登場=阪神甲子園球場
 「オリンピック前からずっと1番を私は意識していて、1番は森下選手で、11番は永久欠番ということで誰もいない111番を選ばさせていただきました」と背番号111を選択。「こうやってオリンピックで金メダルをとって自分がやりたい夢とかかなうので、本当に金メダルって夢があると思えたので、最初に(五輪が)終わった瞬間はもうやらないって思っていたんですけど、夢があるからまたもしかしたら目指そうかなって思い始めています」と次回大会への意欲ものぞかせる。
 最後に大ファンの木浪へ「木浪選手らしく、自分らしく戦ってくれたら。熱い声援を送って、エールを送ります」と願った。


 ファーストピッチセレモニーを務めたパリ五輪女子レスリング76キロ級金メダリストの鏡優翔選手=阪神甲子園球場
 パリ五輪のレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔選手が、ファーストピッチセレモニーに登場した。
 虎党の鏡選手は金メダルを首にかけ「オリンピック前からずっと『1番』を意識してきたので」と背番号111のタテジマユニホームでマウンドへ。ファンと公言する木浪聖也内野手がサプライズで打席に入り、坂本誠志郎捕手が捕手役を務め、鏡選手は飛び跳ねて興奮した。
 「サプライズすぎてせっかく練習してたのに緊張が上がってきちゃって、ドキドキしちゃった」と言いながらも、パワフルなフォームからやや外寄り高めのノーバウンド投球をみせた。人生初の始球式を終え「もうちょっと真っすぐを投げたかったんですけど、届いたのでよかったです」と胸をなで下ろした。


 ファーストピッチセレモニーに臨んだレスリングの鏡優翔選手=阪神甲子園球場
 木浪、坂本と同じメンタルコーチの筒井正浩氏に師事しているという共通点があった。もともと木浪ファンで、木浪を指導していた筒井氏のインスタグラムをフォローしたことをきっかけに、指導を受けることになったという。木浪の笑顔と人柄に引かれてるという鏡選手は「木浪選手らしく、自分らしく戦っていただけたら。熱い視線を送ります」とエールを送った。
 今後については「本当に金メダルって夢がある。最初終わった瞬間はもう(レスリングを)やらないと思ったんですけど、ちょっと夢があるから、また目指そうかなって思い始めてます」と明かした。

 

 阪神の先発・髙橋遥人投手が大ピンチをしのいだ。 2点リードで迎えた 7回、一死から連打で 1、 2塁のピンチを背負った。5番・石川昂は遊ゴロで二死 2、 3塁。村松は 146キロ直球で空振り三振に仕留めた。髙橋は直後の攻撃で代打を送られて降板。 7回3安打無失点と3勝目の権利を持ってマウンドを譲った。

 髙橋遥人投手=阪神甲子園球場
 髙橋遥人投手が、1032日ぶりの甲子園での1軍戦登板で今季最長の 7回3安打無失点と快投した。
 立ち上がりから両サイド低めを丁寧に突く投球で 3回までパーフェクト発進。 4回先頭の岡林に左前打を許すも、後続を断って無失点。 7回は一死 1、 2塁のピンチを招くも石川昂を遊ゴロ、村松を外角 146キロ直球で空振り三振に斬って窮地を脱した。


 力投した阪神先発の髙橋遥人投手=阪神甲子園球場
 この日は21アウトのうち15個が内野ゴロで奪ったもの。打たせて取る投球で中日打線を手玉に取った。
 左肘のトミー・ジョン手術などを経て21年11月 6日のCSファーストステージ巨人戦以来の聖地に帰還した左腕が、今季3戦3勝の権利を持って降板した。


 力投した阪神先発の髙橋遥人投手=阪神甲子園球場
 阪神が「タカハシ対決」を制し、カード初戦を白星で飾った。トミー・ジョン手術など、長いリハビリ期間を乗り越えた髙橋遥人投手は、1032日ぶりの甲子園で白星を手にし、先月の復帰から3戦3勝。11勝を挙げている相手先発の中日髙橋宏斗投手との同姓対決に投げ勝った。
 髙橋は、初回すべて内野ゴロに打ち取り3者凡退でスタートすると、 3回まで完全投球。 4回先頭の岡林にこの日初安打となる左前打を許したが、福永、カリステを内野ゴロに打ち取り、最後は4番細川を見逃し三振。5回も再び3者凡退に抑えるなど、終始危なげない投球を見せた。


 気合を入れ直す髙橋遥人投手のグラブには「顔晴る」の刺繍=阪神甲子園球場
 打線も左腕を強力援護。 2回先頭の佐藤輝が右前打を放ち、前川がストレートの四球を選ぶと、梅野がバスターを決め右前打で無死満塁。ここで打席に入った木浪聖也内野手が、初球の 156キロ直球を捉えて2点先制の左前適時打を放った。これで今季満塁時は13打数7安打、13打点で打率5割超え。「満塁男」ぶりで、亜大の後輩左腕を白星へ近づけた。
 さらに、髙橋が二死 2、 3塁のピンチを空振り三振で切り抜けた直後の 7回裏。先頭の木浪が再び初球を捉えて右翼フェンス直撃の2塁打。代打熊谷の犠打で一死 3塁とすると、近本光司外野手が右前適時打を放ち、大きな追加点となった。
 阪神は今季の甲子園の中日戦で、9試合負けなしの8勝1分け。これで5年連続となる今季の中日戦勝ち越しが決まった。


  7回無失点で3勝目を挙げた髙橋遥人投手=阪神甲子園球場
 阪神は首位広島とのゲーム差を4.5に縮めた。先発の髙橋遥人投手が 7回無失点の好投で復帰後3戦3勝。甲子園では1048日ぶりの白星を挙げた。奇跡の逆転連覇を目指す戦いは残り21試合。虎はまだ死なない。
 ヨッシャー! 普段は物静かな髙橋がほえた。 2- 0で迎えた 7回二死 2、 3塁。村松を空振り三振に仕留めると、感情をむき出しにした。 7回91球を投げて3安打無失点の快投。左肘の手術などから復帰後3連勝だ。
 「本当に、ここに立つことを目標にずっと頑張ってきたので。こうしてたくさんの人の前で投げられて、勝つことができてうれしい」
 甲子園の1軍マウンドは2021年11月 6日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦の巨人戦以来1032日ぶり。勝利は同年10月21日の中日戦以来1048日ぶり。喜びがあふれ出た。


  7回表中日二2死 2、 3塁、村松開人内野手から三振を奪った髙橋遥人投手は雄たけびを上げる=阪神甲子園球場
  1回、直球は最速 149キロをマークしたが、「あまり(直球は)よくなかった」と、 2回以降は変化球主体の投球に切り替えた。ゴロアウトは14。 4回先頭の岡林に初出塁となる左前打を許し、二死 3塁とされたが、細川を見逃し三振に斬って思わず笑みがこぼれた。
 注目の〝髙橋対決〟-。相手先発は試合前時点で11勝2敗、防御率0.98と抜群の成績を残している髙橋宏だった。虎の髙橋は「(昨年の)WBCを見てたんで。テレビの中の人と。とんでもないボールやなと思って。打席に入って、生で見られて、すごいうれしかった」と明かす。投げ勝ったことには「(味方打線が)打っていただいたんで。とくにないです」。相手に敬意を払うところに、優しい性格がにじみ出ていた。


 ヒーローの髙橋遥人投手と木浪聖也内野手=阪神甲子園球場
 国指定の難病と闘うチームメートを勇気づけたい。「胸椎黄色靱帯(きょうついおうしょくじんたい)骨化切除術」を受け、 8月25日に福島県内の病院を退院した湯浅だ。「真面目で投げやりになるようなタイプではない。トレーナーさん、理学療法士さんが全力で良くしようとしてくださるし、頑張れと言わなくても頑張るやつ」。髙橋自身も何度も手術を受けて、はい上がってきた。自分が道しるべになるという思いがある。
 岡田監督は「リハビリ明けなので、そこまで頭数に入れてなかったけど、投げれば勝つというか。そういう意味ではすごく助かってますね」と復帰後3戦3勝の髙橋を絶賛。これまでは登板ごとに一度抹消してきたが「抹消せえへんよ。今回は」と明かした。次回は10日からの横浜DeNA3連戦もしくは13日の広島戦(ともに甲子園)に先発させるプランだ。
 首位広島、2位巨人がともに敗れたため、ゲーム差はそれぞれ4.5、4と縮まった。残り21試合。逆転連覇が不可能な数字ではない。
 「僕は(今年は)3試合しか投げていない。目の前の試合を頑張って投げるだけ」
 髙橋が虎に再び火を付けた。帰ってきたエース左腕が奇跡へと導く。

 


 力投した阪神2番手の岩崎優投手=阪神甲子園球場
  4試合ぶりに 8回を託された岩崎優投手(33)が、 1回無失点で14ホールド目を挙げた。
 それでも代打木下を初球の低めチェンジアップで 2ゴロ併殺打に料理し、相手に傾きかけた流れを断った。 7回無失点と好投した髙橋からバトンを受けた左腕は後輩を「ナイスピッチングでした」とたたえ「また明日も頑張ります」と気を引き締めた。

 


 阪神3番手のハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
 ハビー・ゲラ投手が約3カ月ぶりの失点も、リードを守り切り安堵(あんど)した。
 中 8日のマウンドで任されたのは 7月31日巨人戦以来のリードした 9回。四球と 2塁打で 2、 3塁とピンチを招き、内野ゴロの間に生還を許して 6月 4日楽天戦以来の失点となった。それでも後続を断ち最少失点。「打たれましたけど、とにかく勝てたことが一番大きいです。勝ててよかった」と胸をなで下ろした。

 


  2回裏阪神無死、佐藤輝明内野手は右前打を放った。投手髙橋宏斗投手=阪神甲子園球場
 佐藤輝明内野手が先制の口火打を含む7試合ぶりのマルチ安打と奮闘した。
  2回先頭では「食らいついていった」と中日髙橋宏のスプリットを右前に運び、木浪の先制打につなげた。 6回一死からは中堅方向へ大飛球を放つも惜しくも中飛に。 8回一死からは再び右前打を放ち、4点目につながった。「全部点につながったので、すごく良かったです」と胸を張った。

 


  2回裏阪神無死 1、 2塁、梅野隆太郎捕手はバスターで右前打を放った=阪神甲子園球場
 剛腕攻略へ、岡田彰布監督の策が的中した。 0- 0のまま迎えた 2回無死 1、 2塁、カウント 1- 1。バントの構えを見せていた7番梅野が素早くヒッティングに切り替えた。中日髙橋宏の 152キロ直球を右方向におっつける。打球は 1、 2塁間を抜け、満塁に好機を拡大した。
 8番木浪の先制打につながったバスター。梅野は満足そうに汗を拭った。「狙い通りに決められたので。ああやってつないで聖也(木浪)がかえしてくれたという攻撃的なパターンで、最高な形でつなげたので今日は良かった」。指揮官も「うまくやりましたね」とつなぎ役をねぎらった。「ベンチの指示か?」の問いには「うん? なに? そら分からん。そらお前、明日もあるから」とけむに巻いたが、一気にたたみかけて流れを引き寄せた。


  2回裏阪神無死 1、 2塁、梅野隆太郎捕手はバスターで右前打を放った=阪神甲子園球場
 最速 158キロを誇る右腕を前に、攻略法はシンプルだった。「今日はストレート狙いやんか。カットとかフォークとかスライダーとかあるけど、『真っすぐ』と『変化球』にしたら、真っすぐ狙いが50パーセント。半分でええわけやから」。細かい球種に惑わされず、 2つに分けたうちの 1つの直球狙い。「そんなん駆け引きするピッチャーちゃうよ。向こうも力勝負でくるんやから」。木浪が初球の直球を捉えるなど、思惑通りの攻撃。「チャンスで先制点取れたのがやっぱり大きかった」。試合、そして3連戦の流れを引き寄せる先制劇となった。


  2回裏阪神無死 1、 2塁、梅野隆太郎捕手はバスターで右前打を放った=阪神甲子園球場
▽熊谷敬宥内野手(2点リードの 7回無死 2塁から代打で登場し、犠打を成功)
 「準備してました。ああいうのが僕の仕事なので」
▽前川右京外野手( 6回二死から右足甲に死球)
 「大丈夫です。(謝罪した中日髙橋宏は)いい方なので」
▽井上広大外野手(志願の2軍戦出場を経て 8回一死 1塁から代打で登場し、右翼後方への飛球が失策を誘って4点目に貢献)
 「つなぐ気持ちで打席に入った。点が入ったのはチームにとっても大きなことだと思う」

 


  2回に先制2点打を放った木浪聖也内野手=阪神甲子園球場
 木浪聖也内野手が「満塁男」ぶりを発揮し、2点適時打を放った。
  2回、先頭の佐藤輝明内野手が中前打、6番前川右京外野手が四球を選び、無死 1、 2塁。7番梅野隆太郎捕手は 3球目でバスターに切り替え、 1塁手の頭上を越える右前打。無死満塁の好機をつくった。
 木浪は中日先発、髙橋宏斗投手の初球、 156キロを左前へはじき返し、 2点を先制。これで今季満塁時は13打数7安打、13打点で打率5割超え。「満塁男」は健在だった。


  2回に先制の2点打を放った木浪聖也内野手=阪神甲子園球場
 この日は自身のファンを公言している、パリ五輪のレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔選手が、ファーストピッチセレモニーに登場した。木浪もサプライズで打席に入り、鏡選手は大はしゃぎ。「サプライズすぎてせっかく練習してたのに緊張が上がった。木浪選手らしく、自分らしく戦っていただけたら」というエールに応えた。

  2回裏阪神無死満塁、木浪聖也内野手は左前に先制2点適時打を放った=阪神甲子園球場
 木浪聖也内野手が先制の2点打を放った。 0- 0で迎えた 2回。先頭の佐藤輝が右前打を放つと、前川が四球、梅野がバスター成功の右前打で無死満塁の絶好機を作った。打席には試合前の時点で今季の満塁打率0.500(12打数6安打)の木浪。髙橋宏の投じた初球だった。156キロ直球をはじき返すと、打球は左前に弾み先制の2点打。殊勲の一打に木浪は塁上で大きく右手を突き上げた。

  2回裏阪神無死満塁、岡田彰布監督は木浪聖也内野手の左 2点適時打にベンチで拍手する=阪神甲子園球場
 試合前には大の虎党で、木浪のファンを公言しているパリ五輪レスリング女子金メダリストの鏡優翔選手がファーストピッチセレモニーに登場。「熱い声援を送ります」と話していた鏡選手も大歓喜の大きな一打を届けた。
◆木浪聖也内野手
 「打ったのはストレート。守備からいいリズムで試合に入れていましたし、(髙橋)遥人も緊張していたので、先に点を取ってあげたいという気持ちが強かったので、打ててよかったです」

 

 3つの塁が埋まった序盤の勝負どころで、最も頼もしい男に打席が回った。迷わず初球を振り抜いた木浪の打球が勢いよく左前で弾む。 2人の走者が生還し、喜ぶベンチに向けて右手を突き出した。金メダリストのエールにも応える一打で甲子園を沸かせた。
 「しっかり初球いくと決めて、割り切って、それがいい結果になってよかった」
  2回無死満塁の絶好機で、髙橋宏の 156キロ直球にタイミングを合わせて先制の 2点打。この一打で満塁の場面では打率0.588(13打数7安打)とまた勝負強さを発揮した。虎の満塁男が、試合前の時点で防御率0.98だった髙橋宏の牙城を崩した。


  2回、先制の2点打を放った木浪聖也内野手。満塁男ぶりを発揮した=阪神甲子園球場
 岡田監督は「今日はストレート狙いやんか。試合前ベンチでも言うてたけど、そら半分ストレートくるわけやからな」と直球に的を絞るよう指示を送ったことを明かした。それを忠実にこなした木浪は、適時打に続いて 7回も先頭で初球の 153キロ直球を捉え、右翼フェンス直撃の 2塁打。「真っすぐが一番いいボール。しっかり打ちにいくことができたのでよかった」。近本の適時打で3点目のホームを踏むと、 8回は一死満塁から押し出し四球を選んだ。
 世界の頂点に立った最強の〝ファン〟の激励にも応えた。試合前のファーストピッチでパリ五輪のレスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔(ゆうか)選手が登場。鏡選手が「会いたい人」と公言していた木浪が打席で打者役を務めた。鏡選手が「木浪選手らしく戦ってくれたら。熱い声援を送って、エールを送ります」と願いを込めた一戦で、第 1打席から輝いた木浪は「今日っていう日がいい思い出になれば」と語った。


 木浪聖也内野手、坂本誠志郎捕手との記念写真撮影に臨むレスリングの鏡優翔選手=阪神甲子園球場
 この日は最初の打席を迎えるまでに 3度ゴロを処理。次々飛んでくるボールをさばいてリズムをつかんだ。「(髙橋)遥人が投げるときは内野ゴロが多いので準備もできていた。守備のことしか考えていなかったのがいい流れになって、打つ方にいけた」。亜大の 1年後輩でもある髙橋を助け、自らも波に乗って快打を生んだ。
 「いつも変わらず、一戦一戦勝つだけ。自分の仕事をしっかりやって、明日も勝ちたい」
 6連戦の初戦を迎えたチームに白星をもたらし、連勝に向けて意気込んだ。満塁男の勝負強さに支えられ、虎が黄金に輝く頂点を目指す。

 


  6回裏阪神二死、死球を受ける前川右京外野手。投手は髙橋宏斗投手=阪神甲子園球場
 前川右京外野手がまたも死球を受け、場内は騒然となった。
  6回、二死からの第 3打席。中日髙橋宏斗投手の 4球目、 144キロのカットボールが右足の甲付近に直撃。苦悶の表情を浮かべるも、自力で 1塁へと向かった。髙橋宏もすぐさま手を挙げ、謝罪。前川も何度もうなずき、プレーを続行した。
 前川は 8月24日の広島戦(マツダスタジアム)で右足のすね付近に死球を受け、31日にスタメン復帰したばかりだった。これで今季9つ目の死球となった。

 


 近本光司外野手=阪神甲子園球場
 阪神は 2- 0の 7回、近本光司外野手の適時打で3点目を加えた。
 リードを広げる大きな一打を放った。この回先頭の木浪が右翼フェンス直撃の 2塁打で出塁し、代打の熊谷が犠打を決めて一死 3塁。近本は髙橋宏の 155キロ直球を捉え、前進守備の 1、 2塁間にうまく転がした。 8月は打率0.390と打ちまくった切り込み隊長が 9月もチームに貢献する活躍を続けている。


  7回、右前適時打を放った近本光司外野手。勝利を手繰り寄せる追加点をたたき出した=阪神甲子園球場
 月が替わっても、この男の頼もしさは変わらない。鋭く飛び出した白球は 1、 2塁間を抜けていく。難敵・髙橋宏から、近本が大きな大きな殊勲打だ。
 「クマ(熊谷)がしっかりバントを決めたので何とか1点になるようにと思っていました」
  2回の2得点以降、膠着(こうちゃく)状態だった流れを呼び寄せた。 7回、先頭の木浪の 2塁打から代打・熊谷が犠打を決めて一死 3塁。舞台は整った。近本が息を吐いて打席へと向かう。髙橋宏の 155キロ直球を一閃。試合前の時点で防御率0点台だった右腕からたたき出した3点目。勝利をグッと手繰り寄せた一打にも、虎のリードオフマンはポーカーフェースを崩さなかった。
  1回先頭では髙橋宏の変化球をはじき返し、16試合連続安打となる中前打。得点にこそ結びつかなかったが、難敵攻略の糸口を示したのは近本だった。逆転優勝へ、一つも落とせない試合は続く。

 


 前川右京外野手=阪神甲子園球場
 阪神は 3日、前川右京外野手の「カモメポーズ」フェイスタオルを 9月 4日から発売することを発表した。
 前川がヒットやホームランを打った際の塁上での「カモメポーズ」をデザインしたフェイスタオル。前川は「いつも応援ありがとうございます。たくさんカモメポーズできるように頑張りますので、カモメポーズタオルを使ってご声援お願いします!」とコメントした。
 公式オンラインショップT-SHOPやチームショップアルプス・ファンショップダグアウトで購入することができる。

 


 甲子園歴史館に来館した人にプレゼントされるメダル型ピンバッチ
 甲子園歴史館は 3日、阪神甲子園球場開場100周年を記念した記念品プレゼントの第 4弾の内容を発表した。
  7月15日から配布している「ボールチャーム付きユニフォームキーホルダー」の配布終了が見込まれる 9月上中旬から、第 4弾として「メダル型ピンバッチ」の配布を開始。甲子園歴史館に併設するバーチャルバッティングセンター「BE-STADIUM KOSHIEN supported by STAND IN」の体験者(購入条件あり)にも配布される。甲子園歴史館では甲子園球場開場100周年を記念して、今年 1月から12月に甲子園歴史館に来館した全員に、感謝の気持ちを込めた記念品をプレゼントしている。

 

※ 9月 4日の予告先発は、阪神・村上頌樹投手(26)―中日・小笠原慎之介投手(26)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦最終順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(08月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(09月)

 

 

 

 

 

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