●「ウル虎の夏2024」として開催され、お笑いコンビ「さや香」の新山と石井が登場。守備位置につく選手の紹介などで場内を盛り上げた。新山は「MISEZAN 0」のユニホームで登場。昨年のM-1グランプリ最終決戦で披露したネタ「見せ算」の〝自虐ユニホーム〟で笑いを誘った。昨年はタイガースタレントとして、日本一のビールかけにも参加。前半戦4位でターンした今季の阪神にエール。虎ナインを鼓舞した。
●阪神が鮮やかな先制劇で後半戦の開幕を告げた。阪神は投打の柱が結果を残し、後半戦の初戦を勝利で飾った。クリーンアップがそろい踏みで勝利に貢献した。 1回、二死 2塁で4番・佐藤輝明内野手(25)が右翼へ先制の適時打。 2塁走者近本光司外野手(29)が本塁へ滑り込み、間一髪でセーフとなった。続く5番・大山悠輔内野手(29)も適時打で続いて幸先よく 2点を加えた。 2― 1の 7回は二死 1、 2塁で3番・森下翔太外野手(23)が7号3ラン。後半戦開幕ゲームで、主軸がいきなり仕事を果たした。 6月 2日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来 101打席の一発で試合を決定づけた。先発の村上頌樹投手(26)は 6回1失点で4勝目。11安打を許したが、 1回の無死 2、 3塁や 3回の無死満塁などピンチを背負ってから粘って1失点のみにとどめた。 7回からは石井大智投手(26)、桐敷拓馬投手(25)、ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)がリードを守って白星をつかんだ。夏の恒例イベント「ウル虎の夏」の2カード目。限定の緑色のユニホームで、虎党に勝利を届けた。
●阪神の先発・村上頌樹投手は 2― 0の 3回、無死満塁のピンチを無失点で切り抜けた。逆境で底力を発揮した。この回先頭の福永裕基内野手(27)に 2遊間へ転がる 2塁への内野安打を許すと、続く田中幹也内野手(23)の当たりは遊撃・木浪聖也内野手(30=亜細亜大學OB)の頭上を越えて中前へ。さらに細川成也外野手(25)の打球が村上の左足付け根付近に当たり、遊撃へ転がる内野安打となって満塁のピンチを招いた。ここで4番・中田翔内野手(35)との対戦を迎えたが、初球を打ち上げさせて遊飛に仕留めると、続くカリステも 1球で投ゴロ併殺に打ち取って失点を許さず。打線が奪ったリードを守った。 5回に二死 2塁からオルランド・カリステ内野手(32)に中越えの適時2塁打を浴びるも、失点はこの 1点のみ。11安打を浴びながら打線が 1回に作ったリードを守り、4勝目の権利を持って降板した。自身の〝借金〟も3に減らし、後半戦の好スタートを切った。被安打11は、 6月11日オリックス戦と並ぶ今季ワーストタイ。今季通算100被安打となった。だが 2- 1と味方のリードは守り、石井にマウンドを譲った。
●石井大智投手が連続無失点を 8試合に伸ばした。 2- 1の 7回に登板。フォークで細川から空振り三振に奪うなど、打者 3人を抑え、直後に飛び出した森下の3ランへの流れを作った。
●ゲラが 4点リードの 9回を任され、試合を締めた。一死から安打を許すも、福永を空振り三振、田中は詰まらせて 2飛に抑えた。中 5日での出番で仕事をこなし、 6月21日の1軍復帰後はこれで10試合連続無失点。助っ人として結果を出す。 3人の無失点リレーで勝つのは、先発ビーズリーのあとを受けた15日巨人戦以来。登板42試合目の桐敷は、この日からの甲子園6連戦に向けタフな姿を見せ続ける。
●夏だ! 野球だ! サトテルだ! “夏男”佐藤輝明内野手が、先制V打で後半戦の白星発進を導いた。初回二死 2塁、中日小笠原慎之介投手(26)の 130キロスライダーを強振。近本の好走塁もあり、右前適時打で 1点挙げた。続く5番大山も連続適時打。4、5番が打てば勝つ。背番号8はうなずいた。阪神は 1回、佐藤輝明内野手の適時打で先制に成功した。流れるような先制劇を決めた。先頭の近本が四球で出塁し、中野が 1球で犠打を決めて一死 2塁でクリーンアップに回った。森下は空振り三振に倒れたが、佐藤輝が 2球目のスライダーを捉えて右前へ。近本が 2塁から本塁に滑り込んで 1点を加えた。今季ここまで 2度の対戦で無得点、昨季から22イニング連続無得点に抑えられていた先発の小笠原からまず 1点を奪った。なお二死 2塁で続く5番・大山も右前へ。 2点目を加えてリードを広げた。指揮官の言葉も効いたのかもしれない。試合前のミーティングで、ナインは「つなぎ」の大切さをあらためて説かれた。前半戦ラストゲームとなった21日広島戦では、13安打12得点。そこまでの猛打はなくとも、4番が試合の入りから集中し、岡田監督の求める「つなぎ」を体現した。昨年の 8月は月間打率3割と好調だった。夏になれば、頼もしさが増す。お立ち台では夏の恒例イベント「ウル虎の夏」に誓った。昨年は後半戦で打率3割2分1厘、14本塁打、50打点と打ちまくり、リーグ制覇に貢献した。今季も後半戦は最高の船出。 6回には中前打と 1本では終わらなかった。「アイブラック兄弟」の弟分森下のアーチにも笑顔だ。4番が打ちまくる、熱い夏が始まる。
●近本の好走塁が光った。 1回先頭、四球で出塁。中野拓夢内野手(27)の犠打で 2進すると、二死から佐藤輝の右前打で一気にホームへ。右翼手・細川の好返球で際どいタイミングも、最後は捕手・加藤匠馬捕手(32)のタッチをかいくぐるようなスライディングで26試合ぶりの 1回得点を導いた。2打数無安打も2四球で2得点。リードオフマンの足が後半戦初戦の白星につながった。
●神話は崩れなかった。 1回、佐藤輝の先制打に続き、大山が 2点目となる適時打を放って、村上に 6月27日以来の今季4勝目をプレゼントした。二死 2塁。小笠原の高めの 149キロ直球を 1、 2塁間に運び、佐藤輝を本塁に迎え入れた。大山&佐藤輝がそろって打点を挙げれば、今季負けなしの6連勝だ。それでも主砲に笑顔はなかった。 3回一死 2塁で遊ゴロ。 1- 2の 6回は先頭・佐藤輝が中前打で出塁した直後の打席で空振り三振に倒れた。 7回に森下の3ランが飛び出すまでに追加点を奪えなかったことを悔いた。月間打率0.182と苦しんだ 5月に比べると、大山の調子は右肩上がりだ。前半戦最後の21日の広島戦(甲子園)の最終打席を本塁打で締めると、後半戦初打席で適時打。球宴を挟んで9試合連続安打となり、この間は打率0.375(32打数12安打)、1本塁打、9打点。昨年のよかったときの状態に近づきつつある。前半戦は投手陣を援護できなかった。その借りを返す。大山&テルが打点を稼いで、チームを引っ張る。
●ウル虎が3位浮上だ! 阪神が後半戦開幕ゲームをスカッと勝利で飾った。 2- 1と 1点差に迫られた 7回に3番森下翔太外野手が勝利を決定づける7号3ランを放った。2軍落ちを経験するなど、もがき苦しんだ 2年目の若武者が 6月 2日千葉ロッテ戦以来、実に101打席ぶりとなる待望のアーチ。前半戦を4位で終えた虎だが球団史上初となるセ・リーグ連覇へ、幸先の良いリスタートを切った。トンネルの先に大歓声が待っていた。森下の振り抜いた打球は夜空に吸い込まれた。 1点リードの 7回、二死 1、 2塁。中日藤嶋健人投手(26)の 3球目、外角の変化球を完璧に捉えた。打った瞬間確信の 1発に、右手を突き上げた。真夏の甲子園の声援に包まれ、ダイヤモンドを 1周。101打席ぶりの放物線は勝利を決定づける駄目押しの3ランとなった。2軍調整期間も指揮官は気にかけていた。岡田監督はこの日の試合前の打撃を見て変化を見抜いた。久々の1発も飛び出しさらなる奮起を促した。チームは横浜DeNAを抜いて3位に浮上。リーグ連覇へ向け、背番号1がアーチ量産体制に入る。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神5-1中日>◇16回戦◇阪神 9勝 5敗 2分◇26日◇阪神甲子園球場
 「ウル虎の夏2024」として開催され、お笑いコンビ「さや香」の新山と石井が登場。守備位置につく選手の紹介などで場内を盛り上げた。新山は「MISEZAN 0」のユニホームで登場。「きょうの背番号は0票のゼロです。見せ算が(去年のM-1グランプリ)最終決戦で0票だったので。背中に負けを刻み込みました」と昨年のM-1グランプリ最終決戦で披露したネタ「見せ算」の〝自虐ユニホーム〟で笑いを誘った。昨年はタイガースタレントとして、日本一のビールかけにも参加。前半戦4位でターンした今季の阪神に「去年はやることない、これ以上の幸せはないと思っていたんですけど、やっぱりシーズンが始まると連覇。(後半戦は)虎の大〝どんでん〟返し」とエール。「もうほんまに0は見せ算だけでいいんで。阪神打線はいっぱい点とっていただいて」と虎ナインを鼓舞した。


 球場を盛り上げたさや香の新山(左から2人目)と石井(同3人目)=阪神甲子園球場

 

 阪神は投打の柱が結果を残し、後半戦の初戦を勝利で飾った。
 クリーンアップがそろい踏みで勝利に貢献した。 1回、二死 2塁で4番・佐藤輝明内野手が右翼へ先制の適時打。続く5番・大山悠輔内野手も適時打で続いて幸先よく 2点を加えた。 2― 1の 7回は二死 1、 2塁で3番・森下翔太外野手が7号3ラン。 6月 2日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来 101打席の一発で試合を決定づけた。
 先発の村上頌樹投手は 6回1失点で4勝目。11安打を許したが、 1回の無死 2、 3塁や 3回の無死満塁などピンチを背負ってから粘って1失点のみにとどめた。 7回からは石井、桐敷、ゲラがリードを守って白星をつかんだ。


 勝利のタッチをかわす阪神ナイン=阪神甲子園球場
 阪神が鮮やかな先制劇で後半戦の開幕を告げた。
 初回二死 2塁。佐藤輝明内野手が右前打適時打。 2塁走者近本光司外野手が本塁へ滑り込み、間一髪でセーフとなった。さらに二死 2塁から大山悠輔内野手が、右前適時打で続いた。4、5番の連続適時打。後半戦開幕ゲームで、主軸がいきなり仕事を果たした。


  7回裏阪神二死 1、 2塁、森下翔太外野手は左越えに3点本塁打をった=阪神甲子園球場
 阪神が後半戦開幕ゲームに勝利した。貯金は2。前半戦を終えた時点でBクラスの4位だった虎が、球団史上初となるリーグ連覇へ、幸先の良いリスタートとなった。
 初回に佐藤輝明内野手、大山悠輔内野手が連続適時打。4、5番が快音を響かせ、主導権を握った。近本光司外野手の華麗な本塁生還もあった。
  1点差となった 7回には、森下翔太外野手が、 6月 2日の千葉ロッテ戦以来となる7号3ランで試合を決定づけた。


 ベンチで笑顔を見せる岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 先発村上頌樹投手は、安打を浴びながらも耐えた。初回は無死 2、 3塁。 3回は無死満塁。 4回は二死 2、 3塁と大ピンチをつくるも無失点。  5回に 1点を失ったが、大きく崩れることはなかった。 6回で今季ワーストタイとなる11安打を浴びながらも、 1失点。約 1カ月ぶりの4勝目をあげた。
 夏の恒例イベント「ウル虎の夏」の2カード目。限定の緑色のユニホームで、虎党に勝利を届けた。

 


  3回、ピンチを切り抜けてベンチに戻る村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 阪神の先発・村上頌樹投手は 2― 0の 3回、無死満塁のピンチを無失点で切り抜けた。
 逆境で底力を発揮した。この回先頭の福永に 2遊間へ転がる 2塁への内野安打を許すと、続く田中の当たりは遊撃・木浪の頭上を越えて中前へ。さらに細川の打球が村上の左足付け根付近に当たり、遊撃へ転がる内野安打となって満塁のピンチを招いた。
 ここで4番・中田との対戦を迎えたが、初球を打ち上げさせて遊飛に仕留めると、続くカリステも 1球で投ゴロ併殺に打ち取って失点を許さず。打線が奪ったリードを守った。


 粘り強い投球で 6回1失点の村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 阪神の先発・村上頌樹投手は 6回1失点で降板した。
 何度走者を背負っても踏ん張った。 1回は無死 2、 3塁のピンチを招くも、クリーンアップを封じて無失点。 3回は3連打で無死満塁とされたが、中田を遊飛、カリステを投ゴロ併殺に仕留めて得点を許さなかった。 5回に二死 2塁からカリステに中越えの適時2塁打を浴びるも、失点はこの 1点のみ。11安打を浴びながら打線が 1回に作ったリードを守り、4勝目の権利を持って降板した。


 粘って4勝目を挙げた村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 打たれても打たれても、厳しく攻め続けた。村上は粘りの投球で約 1カ月ぶりの白星となる今季4勝目を挙げた。
 「再三ピンチを作ってしまいましたが、要所で内角の球もうまく使って粘ることができました」
  1回にいきなり無死 2、 3塁を背負ったが、細川、中田、カリステの中軸3人を片付けた。 2― 0の 3回は細川の打球が左腕を直撃するなど無死満塁とされたが「 1点オッケーという気持ちで投げていた」。中田を遊飛に、カリステは投ゴロ併殺に斬り、わずか 2球でしのいだ。 6回を投げ、自己ワーストタイの11被安打。5イニングで得点圏に走者を背負ったが、1失点で止めた。
 「打つ人が打って点を取っていた。元気よく後半戦をスタートできると思う」。自身の〝借金〟も3に減らし、後半戦の好スタートを切った。


  3回表中日無死 1、 2塁、村上頌樹投手は細川成也外野手に投強襲内野安打を浴びた=阪神甲子園球場
 村上頌樹投手が、アクシデントを乗り越え大ピンチを切り抜けた。
  3回無死 1、 2塁。ここで3番細川の打球が直撃した。結果的に内野安打となり、無死満塁の大ピンチ。ただ、その後はアクシデントをものともせず、4番中田を遊飛、5番カリステを投ゴロ併殺打に仕留めた。初回無死 2、 3塁のピンチに続き、またも無失点で耐えた。


  5回表中日二死 2塁、村上頌樹投手はカリステ内野手に中越え適時2塁打を浴びた=阪神甲子園球場
 村上頌樹投手が、4度目のピンチをしのげず、失点した。
  5回二死から中日中田の打球は右前へ。右翼の森下がダイビングキャッチを試みるも、打球を後ろにそらした。中田は 2塁に到達(記録は 2塁打)。二死 2塁となり、続くカリステにフルカウントからの 148キロストレートを捉えられ、中堅・近本の頭上を越える適時2塁打にされた。
 村上は初回無死 2、 3塁、 3回無死満塁、 4回二死 2、 3塁と得点圏に走者を背負いながら無失点で切り抜けてきたが、ついに 1点を失った。


  5回表終了後、ベンチに引き揚げる阪神先発の村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 村上頌樹投手が 6回を投げ終え、4勝目の勝ち投手の権利を持って降板した。
 この日は初回からピンチの連続。中日福永。田中に連打を浴びて無死 2、 3塁のピンチを背負うも、中軸を完璧に抑えて無失点。その後も得点圏に走者を背負い続け、 5回二死 2塁からカリステに適時2塁打を浴びて 1点を失った。被安打11は、 6月11日オリックス戦と並ぶ今季ワーストタイ。今季通算100被安打となった。
 だが 2- 1と味方のリードは守り、石井にマウンドを譲った。村上は「再三ピンチを作ってしまいましたが、要所でインコースの○もうまく使って粘ることができたと思います。ただ今日の試合で1度も3者凡退のイニングを作ることができなかったので、次回登板までに修正できるようにしっかり練習します」とコメントした。

 


  7回に投球する石井大智投手=阪神甲子園球場
 石井大智投手が連続無失点を 8試合に伸ばした。 2- 1の 7回に登板。フォークで細川から空振り三振に奪うなど、打者 3人を抑え、直後に飛び出した森下の3ランへの流れを作った。「(後半戦は)いいスタートができた。打たれることはあるので、ランナーを出しても、しっかり粘っていけるように頑張ります」と気を引き締めた。

 


  9回を締めた阪神のハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
 ゲラが 4点リードの 9回を任され、試合を締めた。一死から安打を許すも、福永を空振り三振、田中は詰まらせて 2飛に抑えた。中 5日での出番で仕事をこなし、 6月21日の1軍復帰後はこれで10試合連続無失点。「(後半戦の)いいスタートを切れたし、こうやって貢献できた。どんどん続けていきたい」と、助っ人として結果を出す。

 中日に勝利しタッチをかわす阪神ナイン=阪神甲子園球場
 後半戦の開幕試合で、救援陣が盤石の継投を見せた。
  2- 1の 7回は石井が、 5- 1の 8回は桐敷がぞれぞれ完璧に締め、 9回はゲラが登板。 9回一死から高橋周に安打を許すも、この日ともにマルチ安打の福永、田中の1、2番コンビを封じた。
  3人の無失点リレーで勝つのは、先発ビーズリーのあとを受けた15日巨人戦以来。先頭・田中を遊ゴロに仕留めて完全投球の石井は「本当に出したくないバッターなんで。先頭をしっかりっていう気持ちで。3者凡退は結果として。あとあとついてきたらいいかなという感じですね」と振り返った。20日広島戦以来の登板のゲラは「いいスタートが切れたし、こうやって貢献できたのでどんどん続けていきたいと思います」。登板42試合目の桐敷は、この日からの甲子園6連戦に向け「 1試合 1試合丁寧に投げていければ」とタフな姿を見せ続ける。

 

 阪神は 1回、佐藤輝明内野手の適時打で先制に成功した。
 流れるような先制劇を決めた。先頭の近本が四球で出塁し、中野が 1球で犠打を決めて一死 2塁でクリーンアップに回った。森下は空振り三振に倒れたが、佐藤輝が 2球目のスライダーを捉えて右前へ。近本が 2塁から本塁に滑り込んで 1点を加えた。今季ここまで 2度の対戦で無得点、昨季から22イニング連続無得点に抑えられていた先発の小笠原からまず 1点を奪った。
 なお二死 2塁で続く5番・大山も右前へ。 2点目を加えてリードを広げた。


 適時打を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
◆佐藤輝明内野手
 「打ったのはスライダー。チャンスの場面でしたし、甘い球は積極的にスイングしていこうと思っていました。まずは先制点を取ることができてよかったです」
◆大山悠輔内野手
 「打ったのはストレート。(佐藤輝)テルのいいバッティングで先制した直後でしたが、次の1点をしっかり取りにいく気持ちでした。次の打席もチームに貢献できるように頑張ります」


 ヒーローインタビューを終え、お立ち台で記念撮影する、左から佐藤輝明内野手、村上頌樹投手、森下翔太外野手=阪神甲子園球場
 夏だ! 野球だ! サトテルだ! “夏男”佐藤輝明内野手が、先制V打で後半戦の白星発進を導いた。初回二死 2塁、中日小笠原の 130キロスライダーを強振。近本の好走塁もあり、右前適時打で 1点挙げた。続く5番大山も連続適時打。4、5番が打てば勝つ。背番号8は「良いバッティングができてよかった」とうなずいた。 6月14日の福岡ソフトバンク戦以来となるチームの初回得点に、岡田監督も「初回に点を取るのは久しぶりでしょ」と言った。
 指揮官の言葉も効いたのかもしれない。試合前のミーティングで、ナインは「つなぎ」の大切さをあらためて説かれた。「前半最後で、後ろにつなぐようなつながりがあった。それを基本というか『つなぐことを思い出して』と選手には言った」と指揮官。前半戦ラストゲームとなった21日広島戦では、13安打12得点。そこまでの猛打はなくとも、4番が試合の入りから集中し、岡田監督の求める「つなぎ」を体現した。


 リリーフカーでポーズするヒーローの佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 昨年の 8月は月間打率3割と好調だった。夏になれば、頼もしさが増す。幼少期には、夏休み期間、公園で野球やサッカーを楽しむ純朴な子どもだった。「朝が苦手で…」と早朝のラジオ体操には行ったことがないというが、毎日泥だらけになるまで体を動かした。大人になった今も「夏は好きです」。お立ち台では「熱い夏にします!」と誓った。「しっかり打って、良い夏にしたいと思います」。夏の恒例イベント「ウル虎の夏」に誓った。
 昨年は後半戦で打率3割2分1厘、14本塁打、50打点と打ちまくり、リーグ制覇に貢献した。今季も後半戦は最高の船出。 6回には中前打と 1本では終わらなかった。「アイブラック兄弟」の弟分森下のアーチにも「大きかった」に笑顔だ。4番が打ちまくる、熱い夏が始まる。

 


  1回、佐藤輝明内野手の適時打で生還する近本光司外野手=阪神甲子園球場

 近本の好走塁が光った。 1回先頭、四球で出塁。中野の犠打で 2進すると、二死から佐藤輝の右前打で一気にホームへ。右翼手・細川の好返球で際どいタイミングも、最後は捕手・加藤匠のタッチをかいくぐるようなスライディングで26試合ぶりの 1回得点を導いた。2打数無安打も2四球で2得点。リードオフマンの足が後半戦初戦の白星につながった。

 

 神話は崩れなかった。 1回、佐藤輝の先制打に続き、大山が 2点目となる適時打を放って、村上に 6月27日以来の今季4勝目をプレゼントした。
 「テル(佐藤)のいいバッティングで先制した直後で、次の 1点をしっかり取りにいく気持ちでした」
 二死 2塁。小笠原の高めの 149キロ直球を 1、 2塁間に運び、佐藤輝を本塁に迎え入れた。大山&佐藤輝がそろって打点を挙げれば、今季負けなしの6連勝だ。
 それでも主砲に笑顔はなかった。 3回一死 2塁で遊ゴロ。 1- 2の 6回は先頭・佐藤輝が中前打で出塁した直後の打席で空振り三振に倒れた。 7回に森下の3ランが飛び出すまでに追加点を奪えなかったことを悔いた。


  1回、適時打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
 「( 1回に)点を取れたのはよかったけど、その後、 1点を取っていかないといけない。その後に隙があったことは反省しなければいけない部分」。岡田監督も「途中で、追加点があれば、村上ももっと楽に投げられたかもわからないけど」と苦言を忘れなかった。
 だが、月間打率0.182と苦しんだ 5月に比べると、大山の調子は右肩上がりだ。前半戦最後の21日の広島戦(甲子園)の最終打席を本塁打で締めると、後半戦初打席で適時打。球宴を挟んで9試合連続安打となり、この間は打率0.375(32打数12安打)、1本塁打、9打点。昨年のよかったときの状態に近づきつつある。
 「また明日、試合があるので、準備をしたい」
 前半戦は投手陣を援護できなかった。その借りを返す。大山&テルが打点を稼いで、チームを引っ張る。

 


  7回裏阪神二死 1、 2塁、森下翔太外野手は左越えに3点本塁打を放った=阪神甲子園球場
 ウル虎が3位浮上だ! 阪神が後半戦開幕ゲームをスカッと勝利で飾った。 2- 1と 1点差に迫られた 7回に3番森下翔太外野手が勝利を決定づける7号3ランを放った。2軍落ちを経験するなど、もがき苦しんだ 2年目の若武者が 6月 2日千葉ロッテ戦以来、実に101打席ぶりとなる待望のアーチ。前半戦を4位で終えた虎だが球団史上初となるセ・リーグ連覇へ、幸先の良いリスタートを切った。
            ◇   ◇   ◇
 トンネルの先に大歓声が待っていた。森下の振り抜いた打球は夜空に吸い込まれた。 1点リードの 7回、二死 1、 2塁。中日藤嶋の 3球目、外角の変化球を完璧に捉えた。打った瞬間確信の 1発に、右手を突き上げた。真夏の甲子園の声援に包まれ、ダイヤモンドを 1周。101打席ぶりの放物線は勝利を決定づける駄目押しの3ランとなった。
 「 1点差では足りない。ああいうところで 1本出たのは良かった。完璧なホームランというのは久々でした」


  7回裏阪神二死 1、 2塁、3点本塁打を放った森下翔太外野手はジャンプで生還=阪神甲子園球場
 これが実に 6月 2日千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、54日ぶりのアーチ。甲子園では 4月26日以来、約 3カ月ぶりとなった。後半戦スタートとなる試合で復活を告げる価値ある3ランを決めた。
 指揮官からじっとその背中を見つめられていた。 6月19日の甲子園での全体練習では岡田監督から約 1時間におよぶ打撃指導を受けた。 6月末のフリー打撃中にはケージ後ろから声をかけられた。バットの先で捉えたファウルボール。泳がされた打球でも「それでいいんだよ、というのは言ってもらいました」。それは期待の表れでもあった。
 2軍調整期間も指揮官は気にかけていた。岡田監督はこの日の試合前の打撃を見て「練習ではね、徐々にスイングもましになってきているのかなっていうね、今日フリーバッティングを久しぶりに見たけど、そういう感じはあった」と変化を見抜いた。久々の1発も飛び出し「やろうとしてる姿があればいいねん。ほんならよくなってくるよ」とさらなる奮起を促した。


  7回裏に左越え3点本塁打を放った森下翔太外野手は阪神ファンの祝福に帽子を取って応える=阪神甲子園球場
 チームは横浜DeNAを抜いて3位に浮上。初回に4番佐藤輝、5番大山の連続適時打で 2点を先制し、3番森下と合わせてクリーンアップの打点のみで勝利したのは今季初だ。昨季は全10本塁打中、8本を後半戦で放った。セ・リーグ戦線が熱くなれば熱くなるほど本領を発揮する。チーム屈指のお祭り男はお立ち台で「ここから勝ちを続けて必ず優勝したいです!」と力を込めた。リーグ連覇へ向け、背番号1がアーチ量産体制に入る。
▼阪神の森下、佐藤輝、大山のドラフト1位トリオがそろい踏みで打点を挙げたのは、今季5度目。 3人の打点のみの得点で勝ったのは初となった。なお 5試合中 3試合が中日戦。
▼阪神の初回の得点は、 6月16日福岡ソフトバンク戦での前川の満塁本塁打以来、26試合ぶり。阪神の今季 1回の総得点17点は、イニング別最少(延長回を除く)だが、ここから巻き返したい。

 

※ 7月27日の予告先発は、阪神・大竹耕太郎投手(29)―中日・ウンベルト・メヒア投手(27)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦最終順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(07月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(08月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(09月)

 

 

 

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