●夏のこどもまつりとして行われる阪神―横浜DeNAの 2日目に、ドラゴンボール芸人が甲子園に登場。ドラゴンボール芸人が甲子園を盛り上げた。同作キャラクターなどのモノマネで知られる、お笑いコンビ「アイデンティティ」の田島直弥氏と見浦彰彦氏、「BANBANBAN」の山本正剛氏、R藤本氏が試合前から登場。阪神の選手が 1回の守備に就く際に名前を呼びあげて、球場を沸かせた。それぞれが作中のキャラクターなどに変装し、おなじみの声マネでスタメン呼び込みなどを行った。ベジータに扮(ふん)したR藤本は甲子園初来場。フリーザ以外の 3人が関東圏の豪雨の影響で来阪が遅れたこともあり、試合前には外周ステージでフリーザが一人で30分間ネタを披露。阪神ファンからは「頑張れー!」とフリーザ様の背中を押す声が飛んでいた。試合中のイベントにも登場し、夏のこどもまつりを盛り上げた。
●開始直後からめまぐるしくゲームが動いた。 1回、阪神先発の伊藤将司投手(28)が先頭の梶原昂希外野手(24)にヒットを許す。続く度会隆輝外野手(21=ENEOS)の初球で梶原が 2盗に成功。無死 2塁といきなり先制のピンチを招いた。それでも、 2球目を投じる前に伊藤将が 2塁へけん制。セーフの判定も遊撃手・小幡竜平内野手(23)のアピールもあって岡田彰布監督(66)はリプレー検証を要求した。長い審議を経て、帰ってきた審判団。判定は覆ってアウト。 5日の同戦で 3盗を決められている梶原に、 2度目は許さないとバッテリーがみせた。度会を 2ゴロに仕留めた伊藤将は、続くタイラー・オースティン内野手(32)を三振で無失点で切り抜けた。伊藤将司投手は 7回 1失点で4勝目の権利を持って降板した。 6回、 7回は狙って併殺を奪い、流れを引き寄せる投球で逆転を呼び込んだ。 7回を投げて83球、5安打3奪三振。 7回の打席で代打が送られて交代となった。甲子園がため息に包まれた。不吉なデータが頭をよぎる。先制点を許した試合は14連敗中。前日 5日は先制されて 7回、近本光司外野手(29)の犠飛で追いついたが、延長10回に石井大智投手(26)が佐野恵太外野手(29)に決勝打を浴びて敗れた。この日負ければ、 4月17日以来の借金生活。 5月以降は勝率5割で3度踏みとどまっている。先制点は献上したが、絶対にひっくり返さなくてはならない一戦だった。不振の森下翔太外野手(23)が今季初めて2軍降格となり、チーム内のムードはまたグッと引き締まった。この日の相手先発は森唯。ここまで 7試合に登板して1勝1敗、防御率10.03。ここまでの数字だけをみれば、貧打の阪神打線といえども決して打ち崩せない投手ではなかったはずだった。 4回までは低調な打撃が続いたが、 0- 1の 5回一死 3塁で小幡が右前同点打。やっとの思いで追いつくと、 1- 1の 6回には佐藤輝明内野手(25)が右前へ勝ち越し打を放ち、逆転に成功した。 8回ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)、 9回岩崎優投手(33)のリレーで逃げ切った。貯金を1とし、岡田監督は阪神の監督で歴代単独1位の515勝目を手にした。藤本定義監督を超え、名実ともに阪神No.1指揮官となった。
●大きな決断が虎をまた鼓舞した。先制されても、粘り強く追いつき、勝ち越す。その 1点を守り切る。チームに浸透させてきた〝岡田野球〟で刻んだ球団最多の阪神監督通算515勝。記念のボールを受け取り、思わず笑みがこぼれた。誰より虎を愛する男が名実ともに名将となった。またも胃がキリキリと痛む展開だった。 1点を先行されて迎えた 5回に小幡が同点打を放つと、 6回は佐藤輝が代わったばかりのジョフレック・ディアス投手(25)の初球を捉えて勝ち越し打を放つ。ゲラ、岩崎が得点圏まで走者を許しながらも逃げ切った。岡田監督が動けば何かが変わる。振り返れば打順や先発メンバーを大幅に入れ替えたときも、佐藤輝に2軍落ちを命じたときもチームは土俵際で踏みとどまった。この日も指揮官は不振に苦しむ森下の2軍降格を決断。開幕から続く貧打線の流れを変えるべく、試行錯誤の毎日を過ごす。野手ミーティングに何度も顔を出し、打開策を伝え続けた。その熱量は 1時間を超えることもあった。先頭に立って勝利への道筋を示し続ける。すべては選手のためだ。積み重ねた勲章にまた一つ加わった偉大な記録。阪神一の名将に導かれ、虎は連覇という未踏の偉業へと挑む。

● 1点リードの 8回に2番手として登板したハビー・ゲラ投手が踏ん張って無失点でつないだ。山本祐大捕手(25)を 3ゴロ、森敬斗内野手(22)を 2ゴロで二死となってから代打・井上絢登内野手(24)に 2塁打を浴びたが、梶原を高めのつり球の 158キロ直球を振らせて三振斬り。再昇格してからこれで5試合連続無失点とした。
● 2- 1の 9回に登板した岩崎優投手(33)は 2四球で二死 1、 2塁のピンチを招いたが、佐野を 1ゴロに打ち取って、力強くガッツポーズ。9試合連続無失点で、12セーブを挙げた。
●阪神が小幡竜平内野手の適時打で同点に追いついた。 0- 1と 1点を追う 5回。先頭の島田海吏外野手(28)が投手のグラブをはじく内野安打で出塁すると、坂本誠志郎捕手(30)への 4球目に 2盗を決める。さらに坂本の 3ゴロでも素早くスタートを切って 3塁を陥れ、一死 3塁と絶好のチャンスに打席には小幡。 2ボールから森唯斗投手(32)の 3球目を振りぬき、鋭い打球で前進守備の 1、 2塁間を抜いた。小幡は大きくガッツポーズをしながら一塁へ。3連敗を避けるべく、若虎のバットで試合を振り出しに戻した。同学年の森下が抹消となったが、不在の間も勝利を積み重ねていく。
●島田海吏外野手が、自慢の足を使って得点をもぎ取った。 1点を追う 5回先頭で投手・森唯のグラブをはじく内野安打で出塁すると、すかさず今季4つ目の盗塁となる 2盗を成功。坂本の詰まった 3ゴロでも好判断で 3塁を陥れ、小幡の適時打で同点のホームを踏んだ。打率0.281と貢献を続ける28歳が、右翼のレギュラーをつかみ取る。
●七夕前に、また節目星の一打! 阪神は 2- 1で横浜DeNAに競り勝った。阪神が佐藤輝明内野手の適時打で勝ち越しに成功した。 1― 1と同点の 6回。一死から中野拓夢内野手(27)が左前打で出塁すると、二死となって大山悠輔内野手(29)も左前打。この間に中野は一気に 3塁に進み、二死 1、 3塁と好機を広げた。佐藤輝が打席に入るところで横浜DeNAはここで助っ人左腕・ディアスにスイッチ。しかし佐藤輝は初球をひと振りで仕留め、白球は右翼の芝生に弾んだ。頼れる背番号8の一打で中野が生還して 2- 1となり、 1点リードを奪った。絶好調の主砲が、また百戦錬磨の将の節目を飾った。右翼手の前ではずむ打球を見届け、佐藤輝は 1塁ベース上で右手を天に突き上げてガッツポーズ。チームとしても連敗を2で止め久々の逆転勝利に導く一打で、岡田監督に阪神で歴代最多となる監督通算515勝目を届けた。1―1の同点で迎えた 6回。中野と大山の安打で二死 1、 3塁と好機を広げ、佐藤輝が打席を迎えた。横浜DeNAはここでディアスにスイッチ。初対戦の左腕に対しても、ひるむことは少しもなかった。プロ生活は順風満帆ではなく、今季も壁にぶち当たった。打撃の波が大きく、守備でも怒られた。 5月には突き放されるような2軍行き。だが、荒療治に結果で応え、1軍復帰後は打率を3分以上も上げている。 3日の広島戦では今季初の2発で藤本監督に並ぶ514勝目を届け、この日の新記録もバットで届けた。導かれたような2戦連続のメモリアルV打にほほ笑んだ。土俵際のチームを救った。負ければ 4月17日以来、80日ぶりの借金生活だったが、5度目の危機もしのいで貯金1。先制されれば14連敗のジンクスにも終止符を打った。4位ながら首位広島と2ゲーム差。再奪首は、この男の活躍なしであり得ない。
●中野拓夢内野手がキラリと光る守備で白星を守った。 2― 1の 8回一死から森敬のゴロが 1、 2塁間へ。打球がイレギュラーしたが逆シングルで捕球し、倒れこんだまま 1塁へ送球してアウトにした。バットでも 6回に左前打で出塁し、佐藤輝の適時打で勝ち越しのホームイン。11試合連続安打で状態を上げてきている。
●西勇輝投手(33)が 6月13日オリックス戦以来の4勝目を目指し、七夕の横浜DeNA戦に先発する。先月21日の同戦は 7回無失点と好投。警戒ポイントを挙げて引き締めた。この日の試合前練習後、チーム全体を見守る姿勢を見せた。
記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 2- 1横浜DeNA>◇12回戦◇阪神 6勝 5敗 1分◇ 6日◇阪神甲子園球場
 ドラゴンボール芸人が甲子園を盛り上げた。同作キャラクターなどのモノマネで知られる、お笑いコンビ「アイデンティティ」の田島直弥と見浦彰彦、「BANBANBAN」の山本正剛、R藤本が試合前から登場。それぞれが作中のキャラクターなどに変装し、おなじみの声マネでスタメン呼び込みなどを行った。
 ベジータに扮(ふん)したR藤本は甲子園初来場。「俺は初めて来たからな。天下一武闘会より人多いな」と大観衆を振り返った。フリーザになりきる山本は「(観衆は)多いでしょうね。私の部下よりいましたね」と、ニヤリと笑った。


 ゲストのドラゴンボール芸人(左から)アイデンティティの田島直弥氏、R藤本氏、アイデンティティの見浦彰彦氏、BANBANBANN山本正剛氏=阪神甲子園球場
 夏のこどもまつりとして行われる阪神―横浜DeNAの 2日目に、ドラゴンボール芸人が甲子園に登場。野沢雅子、人造人間(アイデンティティ)、ベジータ(R藤本)、フリーザ(BANBANBANN山本)がかけつけ、阪神の選手が 1回の守備に就く際に名前を呼びあげて、球場を沸かせた。超満員の虎党を前にベジータは「俺は初めて来たからな。天下一武闘会より人多いな」と漏らし、フリーザも「多いでしょうね。私の部下よりいましたね」と熱狂的なファンの多さに驚いていた。フリーザ以外の 3人が関東圏の豪雨の影響で来阪が遅れたこともあり、試合前には外周ステージでフリーザが一人で30分間ネタを披露。阪神ファンからは「頑張れー!」とフリーザ様の背中を押す声が飛んでいた。試合中のイベントにも登場し、夏のこどもまつりを盛り上げた。

 


 阪神先発の伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 開始直後からめまぐるしくゲームが動いた。 1回、阪神先発の伊藤将が先頭の梶原にヒットを許す。続く度会の初球で梶原が 2盗に成功。無死 2塁といきなり先制のピンチを招いた。それでも、 2球目を投じる前に伊藤将が 2塁へけん制。セーフの判定も遊撃手・小幡のアピールもあって岡田監督はリプレー検証を要求した。長い審議を経て、帰ってきた審判団。判定は覆ってアウト。 5日の同戦で 3盗を決められている梶原に、 2度目は許さないとバッテリーがみせた。度会を 2ゴロに仕留めた伊藤将は、続くオースティンを三振で無失点で切り抜けた。

 梶原昂希外野手への牽制でリクエストする岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 阪神の先発・伊藤将司投手が先制点を献上した。 4回一死、カウント 2- 2からオースティンに投じた 7球目だった。高めに浮いた 113キロカーブを痛打されると、打球はバックスクリーン右へ。伊藤将は 6月22日の横浜DeNA戦(甲子園)でもオースティンに逆転3ランを浴びており、またも助っ人にやられた。


  1回表横浜DeNA無死 2塁、伊藤将が 2塁走者の梶原に投じたけん制がセーフ判定となり、リクエストを出す岡田監督は、アウト判定を得て拍手する=阪神甲子園球場
 伊藤将司投手は 7回 1失点で4勝目の権利を持って降板した。
  1回にはいきなりヒットと盗塁で無死 2塁のピンチを背負うも、巧みな牽制でピンチの芽を摘んで走り出す。 4回にオースティンに一発を浴びたものの失点はこの 1点のみ。 6回、 7回は狙って併殺を奪い、流れを引き寄せる投球で逆転を呼び込んだ。 7回を投げて83球、5安打3奪三振。 7回の打席で代打が送られて交代となった。登板後は「1発は打たれてしまいましたが、低めを丁寧に意識することでゴロを打たせて7回を投げていくことができました」とコメントした。


  4回 オースティン内野手に本塁打を浴びた伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 甲子園がため息に包まれた。 0- 0の 4回一死。伊藤将が投じたカーブが高めに浮いた。オースティンは見逃さなかった。打球がバックスクリーン右の観客席へ。マウンド上で左腕は悔しさをにじませ、岡田監督もベンチで苦虫をかみつぶす。
 「前回(対戦)はいいところで打たれていたんで。低めに丁寧に投げたい」
 伊藤将は登板前に熱く語っていた。忘れもしない 6月22日。舞台は同じ甲子園だった。 1- 0で迎えた 3回にオースティンに逆転3ランを被弾し、チームの連敗を3で止めた。またしても同じ過ちを繰り返したのだ。
 不吉なデータが頭をよぎる。先制点を許した試合は14連敗中。前日 5日は先制されて 7回、近本の犠飛で追いついたが、延長10回に石井が佐野に決勝打を浴びて敗れた。試合後、岡田監督は怒りを取り越してあきれるしかなかった。


  7回、代打を送る岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 「(先制点が)重いっていうか、 1点は普通はそんな重ないんやで、そんな先制点いうても。結果的に1点が重なってしまうんやからなあ」ボヤキながら「それはずーっとやんか。同じことばっかり言ってるな」と吐き捨てていた。
 この日負ければ、 4月17日以来の借金生活。 5月以降は勝率5割で3度踏みとどまっている。先制点は献上したが、絶対にひっくり返さなくてはならない一戦だった。不振の森下が今季初めて2軍降格となり、チーム内のムードはまたグッと引き締まった。この日の相手先発は森唯。ここまで 7試合に登板して1勝1敗、防御率10.03。ここまでの数字だけをみれば、貧打の阪神打線といえども決して打ち崩せない投手ではなかったはずだった。
  4回までは低調な打撃が続いたが、 0- 1の 5回一死 3塁で小幡が右前同点打。やっとの思いで追いつくと、 1- 1の 6回には佐藤輝が右前へ勝ち越し打を放ち、逆転に成功した。 8回ゲラ、 9回岩崎のリレーで逃げ切った。貯金を1とし、岡田監督は阪神の監督で歴代単独1位の515勝目を手にした。藤本定義監督を超え、名実ともに阪神No.1指揮官となった。

 

 大きな決断が虎をまた鼓舞した。先制されても、粘り強く追いつき、勝ち越す。その 1点を守り切る。チームに浸透させてきた〝岡田野球〟で刻んだ球団最多の阪神監督通算515勝。記念のボールを受け取り、思わず笑みがこぼれた。誰より虎を愛する男が名実ともに名将となった。
 「数字が出ると毎日がすごく長く感じるんでね。あまり気にしないようにしてたんですけど。きょうは(ウイニング)ボールもらいました。みんな覚えててくれた」
 またも胃がキリキリと痛む展開だった。 1点を先行されて迎えた 5回に小幡が同点打を放つと、 6回は佐藤輝が代わったばかりのディアスの初球を捉えて勝ち越し打を放つ。ゲラ、岩崎が得点圏まで走者を許しながらも逃げ切った。


 横浜DeNAに勝利し、伊藤将司投手を迎える岡田彰布監督。ついに阪神監督として単独最多の515勝だ=阪神甲子園球場
 「いつも(勝率)5割になって。本当苦しい、そういう勝ち方っていうか、そこでまた今回も食い止めたんで。もうちょっとゆっくりね、あした( 7日)は野球したい。それだけですね」
 岡田監督が動けば何かが変わる。振り返れば打順や先発メンバーを大幅に入れ替えたときも、佐藤輝に2軍落ちを命じたときもチームは土俵際で踏みとどまった。この日も指揮官は不振に苦しむ森下の2軍降格を決断。開幕から続く貧打線の流れを変えるべく、試行錯誤の毎日を過ごす。
 野手ミーティングに何度も顔を出し、打開策を伝え続けた。その熱量は 1時間を超えることもあった。先頭に立って勝利への道筋を示し続ける。すべては選手のためだ。


 ウイニングボールを受け取り、大事そうに見つめる岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 厳しい言葉を投げかけ続ける佐藤輝だってそう。岡田監督はふと思い出す。「あの背番号67(佐藤輝)は使い続けた方がいいって(当時近畿大學監督の)田中監督に言うたんよ」。評論家時代の 7年前。偶然、練習試合で見かけた近大入学当初のあの日から、佐藤輝の将来性はずっと感じている。だからこそ厳しく接する。そんな男が節目の一戦で決勝打を放ったことも運命か-。
 幼少期、甲子園のスタンドから見つめた藤本定義氏を抜いて球団歴代最多勝利監督になった。藤本氏に並んだ514勝目の記念球は「そんなん誰も覚えてないやろ。いらんよ」。今回はしっかりと坂本から受け取った。
 「当然家に持って帰りますけどね、それはね」
 積み重ねた勲章にまた一つ加わった偉大な記録。阪神一の名将に導かれ、虎は連覇という未踏の偉業へと挑む。

 


  8回、梶原昂希外野手を空振り三振に抑え吠えるハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
  1点リードの 8回に2番手として登板したハビー・ゲラ投手が踏ん張って無失点でつないだ。
 山本を 3ゴロ、森敬を 2ゴロで二死となってから代打・井上に 2塁打を浴びたが、梶原を高めのつり球の 158キロ直球を振らせて三振斬り。「(ストライク)ゾーンに入るとバットに当てられていた。ゾーンの外に投げる勇気も必要な場面で、空振りを取れてよかった」とうなずいた。再昇格してからこれで5試合連続無失点とした。

 


 試合を締めた岩崎優投手=阪神甲子園球場
  2- 1の 9回に登板した岩崎優投手は 2四球で二死 1、 2塁のピンチを招いたが、佐野を 1ゴロに打ち取って、力強くガッツポーズ。9試合連続無失点で、12セーブを挙げた。「高さだけは気をつけて、丁寧にいこうと思っていた」。打線の状態が上がらず、僅差での登板が続いていることには「(それが)仕事です。また頑張ります」と頼もしかった。

 


  5回、適時打を放った小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
 阪神が小幡竜平内野手の適時打で同点に追いついた。
  0- 1と 1点を追う 5回。先頭の島田が投手のグラブをはじく内野安打で出塁すると、坂本への 4球目に 2盗を決める。さらに坂本の 3ゴロでも素早くスタートを切って 3塁を陥れ、一死 3塁と絶好のチャンスに打席には小幡。 2ボールから森唯の 3球目を振りぬき、鋭い打球で前進守備の 1、 2塁間を抜いた。小幡は大きくガッツポーズをしながら一塁へ。3連敗を避けるべく、若虎のバットで試合を振り出しに戻した。


 適時打を放った小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
 小幡竜平内野手が同点打で試合の流れを変えた。 1点を追う 5回、安打で出塁した島田が盗塁を決め、坂本も粘って進塁打となる 3ゴロを放って、一死 3塁で打席へ。「(坂本)誠志郎さんのあれだけ必死な姿を見たら逆に思い切ってできた」と 1、 2塁間を破る右前打とした。これで6試合連続安打。同学年の森下が抹消となったが「あいつもいろいろな思いをしている。次(1軍に)来るときはいい気持ちで来ると思う」と、不在の間も勝利を積み重ねていく。

  5回裏阪神一死 3塁、小幡竜平内野手は右前適時打を放った=阪神甲子園球場
 小幡竜平内野手が自身最長の6試合連続安打を放った。
  1点を追う 5回。先頭の島田海吏外野手が投手のグラブを弾く内野安打で出塁し、続く坂本の 3球目にスタートを切り、 2盗に成功した。一死 3塁で横浜DeNA先発森唯斗投手の 2ボールからの 3球目、 143キロ内角低めの直球を振り抜き、痛烈な打球で 1、 2塁間を抜けた。右前適時打で試合を振り出しに戻し、ガッツポーズを決めた。

 


  5回、小幡竜平内野手の適時打で生還した島田海吏外野手を迎える阪神ベンチ=阪神甲子園球場
 島田海吏外野手が、自慢の足を使って得点をもぎ取った。 1点を追う 5回先頭で投手・森唯のグラブをはじく内野安打で出塁すると、すかさず今季4つ目の盗塁となる 2盗を成功。坂本の詰まった 3ゴロでも好判断で 3塁を陥れ、小幡の適時打で同点のホームを踏んだ。「自分が出ても点が入らなかったら意味がない。得点につながったことがすごくうれしかった」。打率0.281と貢献を続ける28歳が、右翼のレギュラーをつかみ取る。

 


  6回、決勝打を放った佐藤輝明内野手。力強さ、頼もしさを完全に取り戻しつつある=阪神甲子園球場
 阪神が佐藤輝明内野手の適時打で勝ち越しに成功した。
  1― 1と同点の 6回。一死から中野が左前打で出塁すると、二死となって大山も左前打。この間に中野は一気に 3塁に進み、二死 1、 3塁と好機を広げた。佐藤輝が打席に入るところで横浜DeNAはここで助っ人左腕・ディアスにスイッチ。しかし佐藤輝は初球をひと振りで仕留め、白球は右翼の芝生に弾んだ。頼れる背番号8の一打で中野が生還して 2- 1となり、 1点リードを奪った。


 決勝打を放ち佐藤輝明内野手は 1塁上でド派手にガッツポーズ。チームを久々の逆転勝利に導いた=阪神甲子園球場
 七夕前に、また節目星の一打! 阪神は 2- 1で横浜DeNAに競り勝った。 6回に佐藤輝明内野手のV打が出て、約1カ月半ぶりの逆転勝ち。先制されたゲームの連敗を14で止め、借金生活突入も阻止した。完全復活の大砲がまたも虎将に記念すべき1勝をもたらし、岡田彰布監督は藤本定義監督を上回り球団最多となる通算515勝目だ。


 勝利を祝う佐藤輝明内野手ら=阪神甲子園球場
 絶好調の主砲が、また百戦錬磨の将の節目を飾った。右翼手の前ではずむ打球を見届け、佐藤輝は 1塁ベース上で右手を天に突き上げてガッツポーズ。チームとしても連敗を2で止め久々の逆転勝利に導く一打で、岡田監督に阪神で歴代最多となる監督通算515勝目を届けた。
 「積極的にいこうと思って結果、初球を打てたのでよかったです」
 1―1の同点で迎えた 6回。中野と大山の安打で二死 1、 3塁と好機を広げ、佐藤輝が打席を迎えた。横浜DeNAはここでディアスにスイッチ。初対戦の左腕に対しても、ひるむことは少しもなかった。


 佐藤輝明内野手をたたえる阪神ファン=阪神甲子園球場
 また輝だ! 阪神佐藤輝明内野手が、岡田彰布監督に歴代虎将単独1位の通算515勝を届けた。 1- 1の 6回二死 1、 3塁で右前に勝ち越し打を放って渾身(こんしん)のガッツポーズ。 3日の広島戦で 2発を放ち、藤本定義監督に並ぶ514勝を運んだ男が、新記録も決勝打で運んだ。負ければ 4月17日以来80日ぶりの借金生活だったが5度目も回避。4位ながら首位広島に2ゲーム差に再接近し、背番号8が再奪首を導く勢いだ。
          ◇     ◇     ◇
 心は熱く、頭は冷静に。同点の 6回二死 1、 3塁。佐藤輝は初対戦の左腕ディアスのスライダーをバットの先で引っかけるように右前に運んだ。「めちゃくちゃうれしかった」。これまでにないほど、強くこぶしを握った。


 ヒーローインタビューを終え、お立ち台で記念撮影する、小幡竜平内野手、伊藤将司投手、佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 「(伊藤)将司さんも頑張っていた。自分もつなぐつもりだった。初対戦なので、積極的にいこうと思っていた。結果、初球を打てたのでよかったです」
 直球待ちで、変化球をさばいた。そのスタイルを推奨してきた岡田監督も及第点だ。「直球を狙っていて、変化球が高めにぽっと来たら、そんなのホームランとか狙わずにね。普通にバットが出ればいいんよ」。
 その指揮官に、藤本定義監督を超え、阪神歴代監督で単独1位に立つ515勝目をプレゼントした。岡田監督との出会いは 7年前。近大に入学間もない頃だった。早大が関西に遠征し、野球評論家だった監督は母校と近大との練習試合を観戦。フリー打撃で背番号67をつけてアーチを描く新入生に目を奪われた。当時の近大監督、田中秀昌さんに「あの67番は使い続けた方がいいですよ」と伝えた。


 ファンの歓声にペンライトを振って応える佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 「そうですよね」と応じた田中さんも分かっていた。「絶対にプロに行くと。こんな選手を育成できるなんて指導者冥利(みょうり)」と大事に育て上げた。本人も努力を重ねて岡田監督の見立て通りのドラフト1位、しかも縁あって阪神に入団。 3年目の昨季に“再会”して指導を受け、一緒に日本一を味わった。
 プロ生活は順風満帆ではなく、今季も壁にぶち当たった。打撃の波が大きく、守備でも怒られた。 5月には突き放されるような2軍行き。だが、荒療治に結果で応え、1軍復帰後は打率を3分以上も上げている。 3日の広島戦では今季初の2発で藤本監督に並ぶ514勝目を届け、この日の新記録もバットで届けた。導かれたような2戦連続のメモリアルV打に「結果は出ているので、いいんじゃないですか」とほほ笑んだ。


 リリーフカーで場内1周する佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 土俵際のチームを救った。負ければ 4月17日以来、80日ぶりの借金生活だったが、5度目の危機もしのいで貯金1。先制されれば14連敗のジンクスにも終止符を打った。「いい波に乗れているので、頑張っていきたいですね」。4位ながら首位広島と2ゲーム差。再奪首は、この男の活躍なしであり得ない。

 


  8回、森敬斗内野手の打球を処理する中野拓夢内野手=阪神甲子園球場
 中野拓夢内野手がキラリと光る守備で白星を守った。 2― 1の 8回一死から森敬のゴロが 1、 2塁間へ。打球がイレギュラーしたが逆シングルで捕球し、倒れこんだまま 1塁へ送球してアウトにした。「うまく反応して、体勢が悪い中でもしっかり投げることができた」。バットでも 6回に左前打で出塁し、佐藤輝の適時打で勝ち越しのホームイン。「フォームもある程度固定できるようになった」と、11試合連続安打で状態を上げてきている。

 


 試合前に話し合う西勇輝投手と大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 西勇輝投手が 6月13日オリックス戦以来の4勝目を目指し、七夕の横浜DeNA戦に先発する。
 先月21日の同戦は 7回無失点と好投。「筒香に代わって佐野が入って。打球方向のマークづけが筒香と佐野は違うんで」と警戒ポイントを挙げて引き締めた。この日の試合前練習後、出場選手登録を抹消された森下と外野で話し込む姿も。「梅雨の話ですよ」とけむに巻いたが、チーム全体を見守る姿勢を見せた。

 

※ 7月 7日の予告先発は、阪神・西勇輝投手(33)―横浜DeNA・アンソニー・ケイ(29)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦最終順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(06月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(07月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(08月)

 

 

 

 

 

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