●阪神は11日のカード初戦に続いて、関西ダービー2戦目もオリックスに完敗を喫した。 2試合連続、今季8度目となる零封負けで、 2カードぶりのカード負け越し。交流戦は4勝9敗となって、 5戦を残して勝ち越しが消滅。7勝10敗1分け(10位)だった昨季に続いて、2年連続の勝率5割以下が決まった。打線はオリックス先発のアンダーソン・エスピノーザ投手(26)の前に手も足も出ず、 6回一死から木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)が中前打を放つまで完全投球を許した。 0- 4の 7回には二死満塁として佐藤輝明内野手(25)に打席が巡った。ファウルフライが天井に直撃し、打ち直しとなる〝幸運〟もあったが生かせず。空振り三振に倒れて、チャンスを逃した。先発し登板3試合ぶりの勝利を目指した大竹耕太郎投手(28)は、オリックス打線につかまり 6回7安打4失点での降板となり、悔しい自身4敗目(4勝)。チームの2試合連続零封負けは、 3月29、30日の開幕1、2戦目(巨人戦、東京ドーム)以来、今季2度目となった。
●またかいな…。阪神はオリックスに 0― 4で敗れ、今季2度目の2戦連続の零封負けを喫した。関西ダービーで連敗となった岡田彰布監督(66)は、決勝打を放った紅林弘太郎内野手(20)ら同じ打者に連日やられたバッテリーに苦言を呈した。低調な打線にはあきれっぱなしで、早くも2年連続で交流戦の勝率5割以下が決定。虎の牙はどこへいったのか。打てないばかりか、守れもしない。2試合連続で完敗の関西ダービー。岡田監督はまるで再現VTRのように同じ相手に痛打されたバッテリーに苦言を呈した。先発の大竹が突然乱れたのは 4回だった。一死 2塁のピンチで太田椋内野手(23)は遊ゴロ。飛び出した 2走・中川圭太外野手(26)を 3塁でタッチアウトに仕留め、二死 1塁とピンチを脱したかに見えた。しかし、昨季の対戦打率0.368と左腕が苦手とする西川龍馬外野手(29)を迎えて流れが変わった。11日には 2本の適時打を放ち、好調の4番を警戒するのは当然だ。ただ、厳しく攻めるがあまりの四球で二死 1、 2塁。続く紅林に痛恨の先制打を許した。 6回は一死走者なしから4、5番の連打で再び失点。この 2戦で紅林には6安打2打点、西川には3安打2打点とやられ放題だ。同じ打者に捉えられる展開は、特に今季の大竹-坂本誠志郎捕手(30)バッテリーには顕著に現れている。相手先発のエスピノーザに翻弄され、好機は 7回二死からリクエスト成功も絡んでもぎ取った満塁のみ。だが、そのチャンスも代わった富山凌雅投手(27)の前に、佐藤輝内野手(29)のバットは空を切った。直前に一度は捕手・若月健矢捕手(28)が捕った飛球が、天井に当たってファウル判定となった運も味方にできなかった。首位広島が西武に敗れて2ゲーム差のままで、3位巨人も楽天に敗れて2位は守った。ただ、このままではまた落ちていきかねない。混セを抜け出す光がいまの虎には必要だ。
●阪神の先発、大竹耕太郎投手が 4回に先制点を献上した。 3回までは30球で1安打投球。味方の好守にも盛り立てられ、オリックスの先発・エスピノーザとの投手戦を演じた。しかし、 4回は二死 1、 2塁で紅林に左前適時打を許して均衡を破られると、レアンドロ・セデーニョ内野手(25)にストレートの四球を与えて満塁。宗佑磨内野手(26)にも左前2点打を浴び、打線が 4回まで無安打と苦しむ中で重たい 3点を刻まれてしまった。チームは、先制を許した試合でなかなか勝てておらず、 5月21日の広島戦(マツダ)での勝利を最後に前日まで7連敗中。今季の逆転勝ちの最大点差は2点ビハインドからしかなく、中盤までに苦しい状況に追い込まれた。 6回7安打4失点で4敗目。一方、岡田監督は2試合連続3安打された紅林らを止められていないことに表情を曇らせた。対策面の不備を指摘した。大竹は切り替えを強調した。次回登板はセ・リーグ。しっかり前を向いた。
●坂本誠志郎捕手が驚異の粘りを見せた。 3回二死で打席へ。エスピノーザに対して 3球で追い込まれた。 4球目はボールでカウント 2- 2。ここから鬼の粘りをみせる。4球連続ファウルで食らいつくと、 9球目は見逃してボール。フルカウントからまた粘った。ここから6球連続ファウル。結果的に16球目を打ち返すも、これは平凡な 3ゴロに。それでも粘る坂本、そしてストライクゾーンへと投げ込むエスピノーザに 1球ごとに両軍から大きな拍手が送られた。マスクをかぶった坂本誠志郎捕手は前を向いた。 3回には完全投球を続けるエスピノーザから16球粘ったが反省した。坂本誠志郎捕手が驚異のファウル連発で、難敵を困らせた。 3回二死。 4球でカウント 2- 2になると、 5球目から4連続ファウル。 9球目はボールでフルカウントになった。ここからさらに6球連続のファウル。バックネット裏、 3塁ファウルゾーンなどさまざまな方向に打ち、観客も大喜び。16球目に 3ゴロに倒れたが、場内からは拍手が送られた。
● 7回から登板した西純矢投手(22)は2回無安打無失点零封だった。 7回は3者凡退に抑え、 8回は自身の失策などもあって得点圏に走者を背負ったが粘った。今季初登板だった 1日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)では延長11回にサヨナラ打を浴びたが、11日ぶりの出番でしっかりと仕事をこなした。
●木浪聖也内野手がチーム初出塁となる中前打で完全試合を止めた。木浪聖也内野手が意地の一本を放った。 6回一死、ここまで 1人の走者も出せず完璧に抑えられていたエスピノーザのツーシームを捉えた。中前に運んだ一打は、チームの打者17人目でようやくともした「H」ランプ。反攻のきっかけとしたい打線だったが、続く坂本が 3邪飛、中野拓夢内野手(27)が左邪飛に倒れ、得点することはできなかった。
●「5番・DH」で 5日の東北楽天戦(甲子園)以来 6戦ぶりに先発起用された糸原健斗内野手(31)がバットで結果を残した。 7回二死 1塁で右前へ打ち返して好機を拡大。 9回にはアンドレス・マチャド投手(31=前ナショナルズ)から四球を選びうなずいた。DHでの出場は 6月 1日千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来。
●佐藤輝明内野手が一発出れば同点の好機で三振に倒れた。 0- 4の 7回二死満塁で打席へ。オリックスは先発・エスピノーザに代えて左腕・富山をマウンドに送った。 2球目をフルスイングすると打球は高々と舞い上がり、ファウルゾーンで捕手・若月のミットへ。しかし、これが天井に当たっており、判定はファウルとなった。一度は命拾いした佐藤輝だったが、続く 3球目、 4球目と続けて空振りして三振に倒れ、チームを救う一打を放つことはできなかった。佐藤輝明内野手が狙い打ちされた? 3塁を守る佐藤輝のところに、最初の打者10人のうち、 6度もゴロが飛んできた。初回先頭はハーフバウンドをうまく逆シングルでつかみ、この回もう 1つアウトにした。2回は一死 1塁から 3ゴロ併殺。 3回も 2球を軽快にさばいた。
●西勇輝投手(33)が古巣オリックス相手に京セラドーム大阪で登板。西勇はオリックス時代に同球場で通算38勝25敗の成績だったが、同球場で通算40勝に乗せれば、61勝した金子千尋氏(40=北海道日本ハム)に次いで 2人目になるが、 4年ぶりの京セラドーム大阪での白星となるか。

記事をまとめてみました。

 

 

 日本生命セ・パ交流戦<オリックス 4- 0阪神>◇ 2回戦◇阪神 0勝 2敗 0分◇12日◇京セラドーム大阪
 阪神は11日のカード初戦に続いて、関西ダービー2戦目もオリックスに完敗を喫した。 2試合連続、今季8度目となる零封負けで、 2カードぶりのカード負け越し。交流戦は4勝9敗となって、 5戦を残して勝ち越しが消滅。7勝10敗1分け(10位)だった昨季に続いて、2年連続の勝率5割以下が決まった。


  4回、キャッチャーフライに倒れた森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 打線はオリックス先発のアンダーソン・エスピノーザ投手の前に手も足も出ず、 6回一死から木浪聖也内野手が中前打を放つまで完全投球を許した。 0- 4の 7回には二死満塁として佐藤輝明内野手に打席が巡った。ファウルフライが天井に直撃し、打ち直しとなる〝幸運〟もあったが生かせず。空振り三振に倒れて、チャンスを逃した。
 先発し登板3試合ぶりの勝利を目指した大竹耕太郎投手は、オリックス打線につかまり 6回7安打4失点での降板となり、悔しい自身4敗目(4勝)。チームの2試合連続零封負けは、 3月29、30日の開幕1、2戦目(巨人戦、東京ドーム)以来、今季2度目となった。


  7回、空振り三振に倒れた佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 阪神打線が精彩を欠いている。オリックスの先発・エスピノーザの前に 5回まで無安打。四死球、失策もなく、 1人の走者も出していない。
  5回終了時で81球とファウルで粘って球数を投げさせてはいるものの、攻略の糸口すらつかめていない。阪神は 5月24日の巨人戦(甲子園)で戸郷にノーヒットノーランの屈辱を味わった。再びよぎる悪夢に京セラの虎党は静まり返った。
 阪神が 5回を終えて 1安打も放つことができないのは、戸郷にノーヒットノーランを許したゲームと、その 2日後の 5月26日に巨人・菅野に好投を許したゲームに続いて今季 3度目。菅野からは 7回一死で森下が右中間2塁打を放って、屈辱を回避した。

 


  4回、戦況を見守る岡田彰布監督=京セラドーム大阪
 またかいな…。阪神はオリックスに 0― 4で敗れ、今季2度目の2戦連続の零封負けを喫した。関西ダービーで連敗となった岡田彰布監督は、決勝打を放った紅林ら同じ打者に連日やられたバッテリーに苦言を呈した。低調な打線にはあきれっぱなしで、早くも2年連続で交流戦の勝率5割以下が決定。虎の牙はどこへいったのか。
 打てないばかりか、守れもしない。2試合連続で完敗の関西ダービー。岡田監督はまるで再現VTRのように同じ相手に痛打されたバッテリーに苦言を呈した。
 「狙い打ちされてるなあ。もう(配球を)読まれとるよな。きのう(11日)のミーティング、試合前に言うてんのにな。それやらへんから、そら同じバッターばっかりに打たれるよ」


  4回、中川圭太外野手の打球が手につかない佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 先発の大竹が突然乱れたのは 4回だった。一死 2塁のピンチで太田は遊ゴロ。飛び出した 2走・中川を 3塁でタッチアウトに仕留め、二死 1塁とピンチを脱したかに見えた。しかし、昨季の対戦打率0.368と左腕が苦手とする西川を迎えて流れが変わった。
 11日には 2本の適時打を放ち、好調の4番を警戒するのは当然だ。ただ、厳しく攻めるがあまりの四球で二死 1、 2塁。続く紅林に痛恨の先制打を許した。 6回は一死走者なしから4、5番の連打で再び失点。この 2戦で紅林には6安打2打点、西川には3安打2打点とやられ放題だ。同じ打者に捉えられる展開は、特に今季の大竹-坂本バッテリーには顕著に現れている。


  6回、紅林弘太郎内野手の打球を処理する近本光司外野手。左は森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 カード頭だった11日の試合前にはバッテリーミーティングを行い、対策を十分に講じた。ただ、これでは机上の空論…。というよりも、やるべきことをやった結果ではない。指揮官は「(言っていることを)やれへんからしゃあないやん。そんなん、きのうのミーティングのときに言うてる話や」と語気を強めた。
 これで今季8度目の零封負けで、2試合連続は 3月29、30日の巨人戦(東京ドーム)以来 2度目。 5試合を残して今季の交流戦の勝ち越しなしも決まった。再び虎を襲う負の連鎖。その責任は打撃陣にもある。相手先発のエスピノーザに翻弄され、好機は 7回二死からリクエスト成功も絡んでもぎ取った満塁のみ。だが、そのチャンスも代わった富山の前に、佐藤輝のバットは空を切った。直前に一度は捕手・若月が捕った飛球が、天井に当たってファウル判定となった運も味方にできなかった。


  9回、 1ゴロに倒れて最後の打者となった佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 「(打てないのは)ずーっとやん。そんなんきょうの試合だけちゃうやんか。それだけのことやん。何も言うことないわ。もう見ての通りよ」
 首位広島が西武に敗れて2ゲーム差のままで、3位巨人も楽天に敗れて2位は守った。ただ、このままではまた落ちていきかねない。混セを抜け出す光がいまの虎には必要だ。

■データBOX
◉…阪神は今季の交流戦で4勝9敗となり、2年連続で勝ち越しがなくなった。7勝10敗1分けだった昨年を含め、過去19年で10度負け越している。12日現在の勝率0.308は、これまで最低だった2018年の同0.353(6勝11敗1分け)を下回っている
◉…阪神はオリックスとの交流戦で32勝35敗3分けとなった。日本シリーズを含めた公式戦では36勝38敗3分け


  9回表阪神二死 1、 2塁、佐藤輝明内野手は 1ゴロに倒れベンチへ引き揚げる=京セラドーム大阪
◆京セラドーム大阪特別ルール
 打球がフェア地域上の天井もしくはスーパーリングに当たった場合、またはスーパーリングの内側に入りすぐに落ちてきた場合は、ボールインプレーとなる。昨年の日本シリーズ第 1戦では、右翼側のスーパーリングに入って落ちてこなかった森の打球が 2塁打の判定を受けた。一方で、ファウル地域の天井に当たった場合はボールデッドとなる。今回の佐藤輝の飛球はファウル地域の天井に当たった後、相手捕手に捕球されたがファウルと判定された。

▼阪神の2試合連続完封負けは 3月29~30日巨人戦で、開幕戦からの2試合連続以来2度目。交流戦では22年 6月 8~ 9日福岡ソフトバンク戦の2試合連続以来。オリックス戦では初めて。
▼阪神は 6月 4日東北楽天戦から8試合連続本塁打がない。過去2度あった7試合を超え、今季最長となった。
▼阪神は今季の交流戦成績が4勝9敗となり、勝ち越しがなくなった。13日オリックス戦で△または●で、2年連続の負け越しが決まる。

 


 阪神先発の大竹耕太郎投手=京セラドーム大阪
 阪神の先発、大竹耕太郎投手が 4回に先制点を献上した。
  3回までは30球で1安打投球。味方の好守にも盛り立てられ、オリックスの先発・エスピノーザとの投手戦を演じた。しかし、 4回は二死 1、 2塁で紅林に左前適時打を許して均衡を破られると、セデーニョにストレートの四球を与えて満塁。宗にも左前2点打を浴び、打線が 4回まで無安打と苦しむ中で重たい 3点を刻まれてしまった。
 チームは、先制を許した試合でなかなか勝てておらず、 5月21日の広島戦(マツダ)での勝利を最後に前日まで7連敗中。今季の逆転勝ちの最大点差は2点ビハインドからしかなく、中盤までに苦しい状況に追い込まれた。


  2回裏オリックス一死 1塁、セデーニョ内野手を 3ゴロ併殺に仕留めガッツポーズを見せる大竹耕太郎投手=京セラドーム大阪
  3回までは 2塁を踏ませず 1安打投球だった大竹耕太郎投手が中盤に崩れた。 6回を今季ワーストタイの4失点で4敗目を喫した。
 「相手どうこうというよりも、普通に自分の投げたいボールが投げられなかっただけ」
  4回二死 1、 2塁で紅林に先制打を許すと、さらに満塁のピンチで宗に左前2点打を浴びた。重い 3点を刻まれると、 6回も一死 1塁で紅林にこの日 3安打目となる右中間への適時2塁打。反撃ムードをつくることはできなかった。
 ただ、左腕は「いいように捉えれば(オリックスとは)対戦することもないので、切り替えていけばいいかなと思う」と前を向いた。昨季は一時離脱があった夏場に向け、反省しながら心身ともに整えていく。


  4回、紅林弘太郎内野手に適時打を許した大竹耕太郎投手=京セラドーム大阪
 大竹耕太郎投手が、交流戦で勝てない。パ・リーグ出身だが、パ相手にはどうも分が悪い。今季は3戦0勝2敗。年間12勝2敗だった昨年も 3試合で0勝1敗。通算防御率は3.08と大崩れしているわけではないが、タテジマ移籍後は6戦0勝3敗の“鬼門状態”だ。
 悔やんだのは魔の 4回だ。 3回までは 3人ずつで抑えていたが、 4回に集中打を浴びて 3失点。味方打線に元気がなく、序盤から走者すら出せなかった。雰囲気的にも絶望感の漂う「ビッグイニング」となった。


  4回、宗佑磨内野手に2点打を浴びた大竹耕太郎投手=京セラドーム大阪
  4回一死 2塁から相手の走塁ミスで二死 1塁。絶好調の4番西川に8球粘られた。最後は四球。対決前から勝負強さが際立つ西川を警戒していた。だが左腕は「相手がどうこうではなく、僕の問題。普通にストライクを投げていれば…」と反省した。そこから紅林、宗に適時打を浴びた。
  6回7安打4失点で4敗目。「普通に自分の投げたいボールを投げられなかった。そうなってしまった原因は明確に分かった」と振り返った。一方、岡田監督は2試合連続3安打された紅林らを止められていないことに表情を曇らせた。「もう狙い打ちされてるな。読まれとるよな。昨日のミーティング、試合前に言うてんのにな。それやらへんから、同じバッターばっかりに打たれるよ」と対策面の不備を指摘した。


  6回裏オリックス一死 1塁、紅林弘太郎内野手に中適時2塁打を打たれた大竹耕太郎投手=京セラドーム大阪
 大竹は切り替えを強調した。「(オリックスとは今年の交流戦で)もう対戦することがない。そんなに引きずるような内容ではない。何点取られた試合でも、淡々と同じように反省することが大事」。次回登板はセ・リーグ。しっかり前を向いた。
▼大竹は昨季の阪神移籍後、交流戦 6試合に先発したが0勝3敗と勝ち星がない。阪神で挙げた全16勝はセ・リーグ球団から。一方、福岡ソフトバンク時代は交流戦 3試合に登板し3勝0敗(すべて19年)。セ球団には通算19勝3敗だが、パ球団には7勝12敗と苦戦している。

 

 坂本誠志郎捕手が驚異の粘りを見せた。 3回二死で打席へ。エスピノーザに対して 3球で追い込まれた。 4球目はボールでカウント 2- 2。ここから鬼の粘りをみせる。4球連続ファウルで食らいつくと、 9球目は見逃してボール。フルカウントからまた粘った。ここから6球連続ファウル。結果的に16球目を打ち返すも、これは平凡な 3ゴロに。それでも粘る坂本、そしてストライクゾーンへと投げ込むエスピノーザに 1球ごとに両軍から大きな拍手が送られた。

 坂本誠志郎捕手=京セラドーム大阪
 マスクをかぶった坂本誠志郎捕手は「何とか 1イニング 1点で粘れていたら全然違う展開になると思うので、粘っていかないと。きのうよりきょう、きょうよりあしたで何とかして 1個勝ちたい」と前を向いた。 3回には完全投球を続けるエスピノーザから16球粘ったが「気持ちを感じても結果が出ないと。プロなので」と反省した。


  3回の打席でファウルで粘る坂本誠志郎捕手=京セラドーム大阪
 坂本誠志郎捕手が驚異のファウル連発で、難敵を困らせた。
  3回二死。 4球でカウント 2- 2になると、 5球目から4連続ファウル。 9球目はボールでフルカウントになった。


  3回表阪神二死、エスピノーザ投手は坂本誠志郎捕手にファウルで粘られる=京セラドーム大阪
 ここからさらに6球連続のファウル。バックネット裏、 3塁ファウルゾーンなどさまざまな方向に打ち、観客も大喜び。
 16球目に 3ゴロに倒れたが、場内からは拍手が送られた。
 オリックスのエスピノーザはこれで 3回までパーフェクト投球。 150キロを超えるムービングボールに初対戦の阪神の打者は対応に苦慮した。

 


 阪神2番手の西純矢投手=京セラドーム大阪
  7回から登板した西純矢投手は2回零封だった。
 「エラーとか四球が反省。それ以外はゴロアウトを取れたり、詰まらせたりしてよかった」
  7回は3者凡退に抑え、 8回は自身の失策などもあって得点圏に走者を背負ったが粘った。今季初登板だった 1日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)では延長11回にサヨナラ打を浴びたが、11日ぶりの出番でしっかりと仕事をこなした。


  8回を抑え、こぶしを握った西純矢投手=京セラドーム大阪
 西純矢投手が中10日のマウンドを2回無安打無失点に抑えた。
  4点ビハインドの 7回に登板し、まずは3者凡退。 8回は先頭太田の投ゴロをファンブルし、悪送球。その後は四球で二死 1、 2塁を招いたが、得点は許さなかった。「エラーとフォアボールが反省。それ以外は良かったかなと思っています。ああいう展開ですけど、ゼロで抑えることで何が起こるか分からない。ゼロで終われたのは良かった」と振り返った。

 


  6回表阪神1死、木浪聖也内野手は中前打を放った=京セラドーム大阪
 木浪聖也内野手が意地の一本を放った。 6回一死、ここまで 1人の走者も出せず完璧に抑えられていたエスピノーザのツーシームを捉えた。中前に運んだ一打は、チームの打者17人目でようやくともした「H」ランプ。反攻のきっかけとしたい打線だったが、続く坂本が 3邪飛、中野が左邪飛に倒れ、得点することはできなかった。

  6回、安打を放った木浪聖也内野手=京セラドーム大阪
 木浪聖也内野手がチーム初出塁となる中前打で完全試合を止めた。
 打線は 5回まで無安打無四球の中、 6回一死。 3- 2から先発エスピノーザの速球を捉え、 3試合ぶりの安打を放った。「打てたことはよかった」。チームは11日に7安打、12日は4安打したが2試合完封負け。「こういう時もあると思うので。その次が大事。明日も頑張ります」と引き締めていた。

 


  7回表阪神二死 1塁、糸原健斗内野手は右前打を放った=京セラドーム大阪
 「5番・DH」で 5日の東北楽天戦(甲子園)以来 6戦ぶりに先発起用された糸原健斗内野手がバットで結果を残した。 7回二死 1塁で右前へ打ち返して好機を拡大。 9回にはマチャド(前ナショナルズ)から四球を選び「(6番を打つ)渡邉が調子がいい中で 2出塁できてよかった。またあした頑張ります」とうなずいた。

  7回、安打を放った糸原健斗内野手=京セラドーム大阪
 5番起用の糸原健斗内野手が安打で意地を見せた。
 DHでの出場は 6月 1日千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)以来。 7回二死 1塁で、エスピノーザの 6球目、外角のスライダーに泳がされながらも右前にはじき返して好機を広げた。 9回も二死走者なしから四球を選び、最後まで粘った。「(調子の良い6番)渡邉の前で 2出塁できてよかった」とうなずいた。

 


  7回、フライを打ち上げるも天井に当たりファウルとなった佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手が一発出れば同点の好機で三振に倒れた。 0- 4の 7回二死満塁で打席へ。オリックスは先発・エスピノーザに代えて左腕・富山をマウンドに送った。 2球目をフルスイングすると打球は高々と舞い上がり、ファウルゾーンで捕手・若月のミットへ。しかし、これが天井に当たっており、判定はファウルとなった。一度は命拾いした佐藤輝だったが、続く 3球目、 4球目と続けて空振りして三振に倒れ、チームを救う一打を放つことはできなかった。

  7回、ファウルボールが天井に当たったことをアピールする佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 2021年10月以来の7番で先発した佐藤輝明内野手は4打数無安打。 0- 4の 7回二死満塁では高々と打ち上げた打球がファウルゾーンの天井に当たり、若月のミットに収まった。捕邪飛かと思われたが、球場ルールでファウル判定。命拾いしたが直後に空振り三振に倒れた。「最後はいいボールだった。その前の球を仕留めたかった」と悔しさをにじませた。


  1回裏オリックス無死、佐藤輝明内野手は中川圭太外野手の打球を捕球する=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手が狙い打ちされた?
  3塁を守る佐藤輝のところに、最初の打者10人のうち、 6度もゴロが飛んできた。
 初回先頭はハーフバウンドをうまく逆シングルでつかみ、この回もう 1つアウトにした。2回は一死 1塁から 3ゴロ併殺。 3回も 2球を軽快にさばいた。
  4回先頭は、ボテボテのゴロに前進したが投げられず、内野安打になった。

 


 西勇輝投手=阪神甲子園球場 (24年 6月 6日撮影)
 西勇輝が古巣オリックス相手に京セラドーム大阪で登板。
 西勇はオリックス時代に同球場で通算38勝25敗の成績だったが、阪神移籍後は6年で8試合に登板して1勝5敗と負け越し。最後に勝ったのは20年 8月15日広島戦で、現在3連敗中。同球場で通算40勝に乗せれば、61勝した金子(北海道日本ハム)に次いで 2人目になるが、 4年ぶりの京セラドーム大阪での白星となるか。

 

※ 6月13日の予告先発は、オリックス・田嶋大樹投手(27)―阪神・西勇輝投手(33)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(06月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(07月)

 

 

 

 

 

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