●「台湾デー」として行われ、来日した虎党の謝宗翰(シェ・ツォンハン)さんは友人10人とともに観戦した。謝さんは台湾・台北市に在住する阪神ファン。野球ゲームで阪神を使っていたことがきっかけで、星野仙一監督(70歳没)が率いて優勝した2003年から応援している。元阪神の林威助(リン・ウェイツゥ)氏(45)が試合前のファーストピッチセレモニーに登場した。03年から13年まで阪神でプレー。右翼スタンドのファンから応援歌が演奏される中、マウンドから力強く投じた。投球前には岡田彰布監督(66)にもあいさつし、言葉を交わしたという。また、近大の後輩で、この日出場選手登録された佐藤輝明内野手(25)へエールを送った。この日はファーストピッチセレモニーのほかに、 4月 3日に発生した「2024年台湾東部沖地震」の募金活動も行い、思いを込めた。台湾プロ野球チームのチアガールが来場した。試合前にはタイガースガールズとのダンスパフォーマンスを行った。また、今年 4月 3日に発生した「2024年台湾東部沖地震」への募金活動も実施された。
●女優内田理央さん(32)が、「台湾デー」の始球式に登場した。当イベントのスポンサーの航空会社「タイガーエア台湾」のアンバサダーを務めており、同社の10周年を意味する背番号10と「UCHIDA」と刺しゅうされたタテジマのユニホームを着て登場。ワインドアップをしてバランスを崩しながらも、ボールはツーバウンドで捕手坂本のミットに収まった。
●埼玉西武に快勝した阪神は8カードぶりにカード初戦を制し、貯金1とした。この日から佐藤輝明内野手が昇格し、「5番・3塁」で即スタメン。 2回の先頭でいきなり中前打を放つと、 3塁まで進んで木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)の 1ゴロの間にヘッドスライディングで生還し、先制点をもたらした。 4回には前川右京外野手(21)の適時打で 1点を加えると、 6回には森下翔太外野手(23)の内野ゴロと、近本光司外野手(29)の4番初適時打となる 3塁打で 3点を追加。 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園)以来となる5点目を刻んだ。24日ぶりに1軍に戻ってきた佐藤輝明内野手が「5番・3塁」で先発し、先制点の口火を切る中前打にヘッドスライディング生還と貧打に苦しむ虎を活気づけた。投げては 5月11日の横浜DeNA戦(横浜)以来の1軍マウンドとなった伊藤将司投手(28)が 7回 100球を投げて5安打1失点と好投。テンポの良い投球で埼玉西武打線を封じ、 4月以来となる3勝目を挙げた。 8回は桐敷拓馬投手(24)、 9回は漆原大晟投手(27)が無失点リレー。阪神は交流戦2勝目を挙げ、チームは本拠地甲子園での連敗を6でストップし、8カードぶりの初戦勝利。輝も、虎もここから上がっていくだけだ。守備で集中力を欠くシーンが目立ったことも2軍行きの原因になっていた。続けざまの軽快なプレーに、甲子園のファンから大きな拍手が起きた。
●前川右京外野手が貴重な追加点となるタイムリーだ。 1- 0の 4回二死 1、 2塁で追い込まれながら高めの真っすぐをファウルし、 5球目の外角高め直球を左前へ。胸を張った。1安打1打点2四球。 3試合連続で2番を任せている若者の執念を岡田監督も評価した。
●阪神が近本光司外野手の4番初適時打となる 2塁打などで 3点を追加した。 2- 1の 6回、木浪が左前で出塁すると、伊藤将がスリーバントで犠打を決める。この後中野拓夢内野手(27)が敵失、前川が四球を選んで一死満塁。続く森下翔太外野手(23)は外角の直球に逆らわずに 1塁線にはじき返し、 1塁・中村剛也内野手(40)は本塁に送球できずに 1点を追加した。なおも二死 2、 3塁で打席には近本。思いきり引っ張った打球は右翼線を破り、今季 4本目の 3塁打となる適時打でさらに 2点を追加した。近本は18打席ぶりの安打で、4番に入って6試合目で初めてのタイムリーとなった。チームとしても 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園)以来となる5得点目。連敗脱出へ、虎戦士が一丸となって躍動している。月が変わった 1日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で初めて任されて以降、4番としては25打席目での初打点だった。さらに打線は 6日の東北楽天戦(甲子園)まで5試合連続2得点以下と深刻な得点力不足に苦しんでいたが、近本のバットが 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園、7得点)以来15試合ぶりの5点目を刻み、爽快な勝利をもたらした。貯金ゼロからのリスタートで白星を手にし、再び貯金生活に突入。ここからまたみんなと喜ぶ1勝を積み上げるために、猛虎打線をその打棒でけん引していく。
● 3年目の豊田寛外野手が2年ぶりの1軍舞台だったが。プロ初安打はお預け。 5- 1の 8回先頭で代打で中飛に倒れた。練習開始前には1軍に昇格した佐藤輝とともに岡田監督にあいさつに赴き、起爆剤と期待をかけられた。頭をかいたが、次回のチャンスでは必ず快音を響かせる。 4点リードの 8回先頭で代打で出場。埼玉西武上田大河投手(22)を相手に初球打ちでセンター後方まで飛ばした代わって小野寺暖外野手(26)が2軍に降格した。
●阪神の先発・伊藤将司投手が 5回に 1点を失った。 2、 3、 4回とパーフェクトに抑えて迎えた 2点リードの 5回。簡単に二死まで奪うも、西川愛也外野手(24)をこの日初めての四球で歩かせる。さらに続く古賀悠斗捕手(24)の打ち取った当たりもふらふらと上がって右前にポトリ。二死 1、 3塁とされ、代打・長谷川信哉外野手(22)に左前適時打を浴びた。二死走者なしから四球を皮切りに下位打線から奪われたもったいない 1点だった。この後源田壮亮内野手(31)の内野安打で二死満塁と一打逆転のピンチに。それでも滝澤夏央内野手(20)を 2ゴロで抑え、最少失点で切り抜けた。伊藤将司投手がアクシデントに見舞われた。 6回まで 1失点と粘投していたが、 5― 1の 7回に先頭・山野辺翔内野手(30)と対戦した場面だった。痛烈なライナーが左膝付近に直撃。苦悶の表情を浮かべてその場にうずくまった。捕手の坂本誠志郎捕手(30)、安藤優也投手コーチ(46)、トレーナーがすぐさま駆け寄ったのち、そのまま治療のため、一度ベンチへ退いた。しかし、数分経ってベンチから姿を見せ、そのままマウンドへ。スタンドからの拍手を受けて投球を再開した。その後は盗塁と外野フライで二死 3塁とピンチを迎えたが、代打・炭谷銀仁朗捕手(36)を 2飛に抑え、スコアボードにゼロを刻んだ。岡田監督は胸をなでおろしつつ、奮闘した左腕をたたえた。背水のマウンドだった。 5月11日の横浜DeNA戦(横浜)で 5回途中7失点でKO。2軍降格を宣告された。ルーキー時から10勝、9勝、10勝と勝ち星を積み重ねてきた左腕。今年は春季キャンプから直球の切れが出ない。入団 4年目で初めて味わう焦りだった。順調なら次回登板は14日の福岡ソフトバンク戦(みずほペイペイ)が有力。強力打線を手玉に取れれば、完全復活だ。
●坂本誠志郎捕手は今季初めて、伊藤将司投手とバッテリーを組んだ。右打者に有利な風が吹く中で自身の 7回の左飛はフェンス前で捕球された。アウトの瞬間、ベンチの岡田監督からも笑みが漏れていた。
● 8回に2番手で登板した桐敷拓馬投手は得点圏に走者を背負ったが、無失点で切り抜けた。先頭の源田に安打を許し、一死 1塁で栗山巧外野手(40)に四球を与えたが、中村剛を全球フォークで空振り三振。蛭間拓哉外野手(23)を投ゴロに抑えた。前回 5日の東北楽天戦(甲子園)では1失点。仕切り直しのマウンドでゼロを刻み力を込めた。
●連投となった漆原大晟投手が 9回を締めた。3番手としてマウンドに上がり、連打で無死 1、 2塁を背負う。それでも代打・鈴木将平外野手(26)を見逃し三振、炭谷を左飛、源田を遊ゴロに抑え、連敗に終止符を打った。18試合に登板して防御率1.45と安定した投球を続ける。

記事をまとめてみました。

 

 

 日本生命セ・パ交流戦<阪神 5- 1埼玉西武>◇ 1回戦◇阪神 1勝 0敗 0分◇ 7日◇阪神甲子園球場
 「台湾デー」として行われ、来日した虎党の謝宗翰(シェ・ツォンハン)さんは友人10人とともに観戦した。


 「台湾デー」として行われた一戦を観戦した謝宗翰さん=阪神甲子園球場
 謝さんは台湾・台北市に在住する阪神ファン。野球ゲームで阪神を使っていたことがきっかけで、星野監督が率いて優勝した2003年から応援している。普段は行政書士として忙しい日々を送るが、阪神の試合は虎テレで観戦。球団の公式YouTubeチャンネルなどでも情報をチェックしている。また、台湾プロ野球の中信兄弟のファンでもあり、この日のファーストピッチセレモニーを務めた阪神OBの林威助氏の引退試合にも足を運んだ。

 ファーストピッチを行う林威助氏=阪神甲子園球場
 「中信兄弟と阪神はファンの熱狂ぶりがよく似ている。文字通り、兄弟球団だと思っている」
 毎年一度来日し、数試合を観戦。これまで20試合で声をからした。今回の来日では埼玉西武戦と11日からのオリックス戦(京セラ)を計 5試合観戦する予定だ。


 スコアボードに表示された台湾デーの案内=阪神甲子園球場
 「台湾デー」として開催され、元阪神の林威助氏が試合前のファーストピッチセレモニーに登場した。03年から13年まで阪神でプレー。右翼スタンドのファンから応援歌が演奏される中、マウンドから力強く投じた。

 ファーストピッチセレモニーで投球する阪神OBの林威助氏=阪神甲子園球場
 「久々に曲(応援歌)を聞いて現役の時の思い出が沸いてきました」と感激。投球前には岡田彰布監督にもあいさつし、言葉を交わしたという。また、近大の後輩で、この日出場選手登録された佐藤輝明内野手へ「持っているものは素晴らしい。力もある。打撃も柔らかい。これからの活躍が楽しみです」とエールを送った。


 ファーストピッチを行う林威助氏=阪神甲子園球場
 この日はファーストピッチセレモニーのほかに、 4月 3日に発生した「2024年台湾東部沖地震」の募金活動も行い、「力になれたら」と思いを込めた。

 試合前にダンスを披露する台湾プロ野球チームのチアガールとタイガースガールズ=阪神甲子園球場
  7日の阪神―埼玉西武(甲子園)は「台湾デー」として開催され、台湾プロ野球チームのチアガールが来場した。試合前にはタイガースガールズとのダンスパフォーマンスを行った。また、今年 4月 3日に発生した「2024年台湾東部沖地震」への募金活動も実施された。

 

 女優内田理央さんが、「台湾デー」の始球式に登場した。
 当イベントのスポンサーの航空会社「タイガーエア台湾」のアンバサダーを務めており、同社の10周年を意味する背番号10と「UCHIDA」と刺しゅうされたタテジマのユニホームを着て登場。ワインドアップをしてバランスを崩しながらも、ボールはツーバウンドで捕手坂本のミットに収まった。


 始球式を務めた内田理央さん=阪神甲子園球場
 高校時代に高校野球の観戦で甲子園に訪れて以来の聖地で、人生初の始球式を終えた内田は「まさか自分がマウンドに立つとは思ってなかったです。ドキドキしました。(点数は) 100点満点で70点です」と笑顔で自己採点した。

 始球式を行った内田理央さん=阪神甲子園球場
 台湾の魅力については「最近はお仕事でよく行かせていただいていて、めちゃくちゃ温かくって、日本のことを愛してくださる方もたくさんいるので、今回は台湾デーに出演できてうれしいです」と喜んだ。

 

 埼玉西武に快勝した阪神は8カードぶりにカード初戦を制し、貯金1とした。この日から佐藤輝明内野手が昇格し、「5番・3塁」で即スタメン。 2回の先頭でいきなり中前打を放つと、 3塁まで進んで木浪の 1ゴロの間にヘッドスライディングで生還し、先制点をもたらした。 4回には前川右京外野手の適時打で 1点を加えると、 6回には森下翔太外野手(23)の内野ゴロと、近本光司外野手の4番初適時打となる 3塁打で 3点を追加。 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園)以来となる5点目を刻んだ。
 投げては 5月11日の横浜DeNA戦(横浜)以来の1軍マウンドとなった伊藤将司投手が 7回 100球を投げて5安打1失点と好投。テンポの良い投球で埼玉西武打線を封じ、 4月以来となる3勝目を挙げた。 8回は桐敷拓馬投手、 9回は漆原大晟投手が無失点リレー。阪神は交流戦2勝目を挙げ、本拠地甲子園での連敗を6で止めた。


  2回、木浪聖也内野手の内野ゴロの間にヘッドスライディングで生還する佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 待ってたで!! 阪神は埼玉西武に 5― 1で勝ち、連敗を3で止めて再び貯金1とした。24日ぶりに1軍に戻ってきた佐藤輝明内野手が「5番・3塁」で先発し、先制点の口火を切る中前打にヘッドスライディング生還と貧打に苦しむ虎を活気づけた。チームは甲子園での連敗を6でストップし、8カードぶりの初戦勝利。輝も、虎もここから上がっていくだけだ。


  4回表埼玉西武無死、佐藤輝明内野手は滝澤夏央内野手の 3ゴロをさばく=阪神甲子園球場
 いきなりその手で、勝利をもたらした。「5番、サード、佐藤輝明」。虎党の大歓声に迎えられて走攻守で躍動した姿に、精彩を欠いた頃の面影はない。気迫のヘッドスライディングが貴重な先制点を生んだ。
 「スタートがちょっと遅れたので、何とかセーフにというところでああいう感じになった。それ(勝利につながったこと)が一番。やっぱり甲子園の歓声はすごいので、それを力に変えてプレーできました」


  4回表埼玉西武二死、佐藤輝明内野手は中村剛也内野手の打球を捕球し 1塁へ送球=阪神甲子園球場

 24日ぶりに1軍に再昇格し、試合前に岡田監督から「起爆剤となってくれ」と声を掛けられた。奮い立つには十分だった。 2回先頭の第 1打席。追い込まれながらも与座の直球を中堅にはじき返した。その後 3塁まで進み、木浪の一塁ゴロで生還。三回1死満塁では遊飛に倒れたが、 5回に右前打を放った。
 課題の守備では 4度の機会で無失策。うち 2度は難しいバウンドの打球をさばき、華麗なランニングスローで出塁を許さない。泥だらけのユニホームで戻ってきた定位置を守り抜いた。


  5回、右前打を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 1軍復帰した佐藤輝明内野手が軽快な守備を次々と披露してファンを喜ばせた。
  4回先頭の滝澤のライン際の打球に前進して、素早く持ち替えて1ステップでランニングスロー。同じ 4回の二死では中村の高いバウンドの打球に前進してハーフバウンドで捕球すると、またもランニングスローでアウトにした。
 守備で集中力を欠くシーンが目立ったことも2軍行きの原因になっていた。
 続けざまの軽快なプレーに、甲子園のファンから大きな拍手が起きた。

 


  4回二死 1、 2塁、左前適時打を放った前川右京外野手=阪神甲子園球場
 前川右京外野手が貴重な追加点となるタイムリーだ。 1- 0の 4回二死 1、 2塁で追い込まれながら高めの真っすぐをファウルし、 5球目の外角高め直球を左前へ。「ツーストライクに追い込まれたんで、全部の球種を打てるように準備して。きっちり返せてよかった」と胸を張った。1安打1打点2四球。 3試合連続で2番を任せている若者の執念を岡田監督も「くさいボールでも、バット折りながらでもファウルにするとかな。そういうのが必要。みんながそういうのを見てる。そういうのがやっぱりいい結果につながる」と評価した。

 

 阪神が近本光司外野手の4番初適時打となる 2塁打などで 3点を追加した。 2- 1の 6回、木浪が左前で出塁すると、伊藤将がスリーバントで犠打を決める。この後中野が敵失、前川が四球を選んで一死満塁。続く森下は外角の直球に逆らわずに 1塁線にはじき返し、 1塁・中村は本塁に送球できずに 1点を追加した。なおも二死 2、 3塁で打席には近本。思いきり引っ張った打球は右翼線を破り、今季 4本目の 3塁打となる適時打でさらに 2点を追加した。近本は18打席ぶりの安打で、4番に入って6試合目で初めてのタイムリーとなった。チームとしても 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園)以来となる5得点目。連敗脱出へ、虎戦士が一丸となって躍動している。

  6回二死 2、 3塁、2点 3塁打を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
 埼玉西武に引導を渡す打球が右翼線の内側で弾む。近本光司外野手が18打席ぶりに残した快音が、勝利への道を切り開いた。甲子園で刻まれた、「4番・近本」の初打点。無安打トンネルから抜け出した瞬間だった。
 「森下が何とか 1点を取ってくれたので、 2点差になったところで『ああ、良かったな』と思って打席に入りました」


  6回裏阪神二死 2、 3塁、近本光司外野手は右翼線に2点適時3塁打を放ち 2塁に向かう=阪神甲子園球場
  6回、一死満塁から森下の 1ゴロで 3― 1とし、なおも二死 2、 3塁とチャンスが続いた第 4打席だ。大事な次の 1点を先に取れたことで少し気楽にバットを構え、3番手・田村が投じた内角直球を強振。引っ張り込んだ鋭いライナーは右翼線へ飛んだ。白球がラインの内側を駆け抜けると、スタンドは大盛り上がり。走者 2人をホームに迎え入れると近本も快足を飛ばし、すべり込むことなく 3塁に到達した。
 月が変わった 1日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で初めて任されて以降、4番としては25打席目での初打点だった。さらに打線は 6日の東北楽天戦(甲子園)まで5試合連続2得点以下と深刻な得点力不足に苦しんでいたが、近本のバットが 5月19日の東京ヤクルト戦(甲子園、7得点)以来15試合ぶりの5点目を刻み、爽快な勝利をもたらした。


 お立ち台で台湾プロ野球チアガール(前列)と記念撮影する阪神の選手たち。左から伊藤将司投手、前川右京外野手、近本光司外野手=阪神甲子園球場
 初4番から2試合連続で安打は放ったが、甲子園に帰ってきた 4日からの楽天3連戦では12打席無安打。頼みの綱としての期待が大きい分、チャンスを逸したときのため息も大きかった。状態が上がらず精神的にも苦しく、得点圏で打順が巡る機会が多いからこそ「僕が打っていないから負けたんだな」と責任を感じときも…。そんな苦境から脱するきっかけにもなり得る価値ある一打。甲子園での連敗も「6」で止め、お立ち台では素直な思いの丈を叫んだ。
 「阪神ファンのみなさんもうれしいと思いますけど、僕らの方が絶対にうれしいと思うので、きょう勝って良かったです!!」
 貯金ゼロからのリスタートで白星を手にし、再び貯金生活に突入。ここからまたみんなと喜ぶ1勝を積み上げるために、猛虎打線をその打棒でけん引していく。

 


  8回、代打で中飛に倒れた豊田寛外野手=阪神甲子園球場
  3年目の豊田寛外野手が2年ぶりの1軍舞台だったが。プロ初安打はお預け。 5- 1の 8回先頭で代打で中飛に倒れた。「すごく緊張していたんですけど、声援はすごくうれしい」。練習開始前には1軍に昇格した佐藤輝とともに岡田監督にあいさつに赴き、起爆剤と期待をかけられた。「緊張して忘れていました」と頭をかいたが、次回のチャンスでは必ず快音を響かせる。

  8回裏阪神無死、中飛に倒れる豊田寛外野手=阪神甲子園球場
 佐藤輝明内野手とともに豊田寛外野手が 7日、1軍に昇格した。岡田政権下では初、自身 2年ぶりの1軍の舞台。
 名前がコールされると大歓声に包まれ「すごく緊張していたんですけど、すごい声援を聞いて、うれしかったです」。
  4点リードの 8回先頭で代打で出場。埼玉西武上田を相手に初球打ちでセンター後方まで飛ばした。惜しくも中飛に倒れたが「次につながると思う」。代わって小野寺暖外野手が2軍に降格した。

 

 阪神の先発・伊藤将司投手が 5回に 1点を失った。 2、 3、 4回とパーフェクトに抑えて迎えた 2点リードの 5回。簡単に二死まで奪うも、西川をこの日初めての四球で歩かせる。さらに続く古賀の打ち取った当たりもふらふらと上がって右前にポトリ。二死 1、 3塁とされ、代打・長谷川に左前適時打を浴びた。二死走者なしから四球を皮切りに下位打線から奪われたもったいない 1点だった。この後源田の内野安打で二死満塁と一打逆転のピンチに。それでも滝澤を 2ゴロで抑え、最少失点で切り抜けた。

  5回に 1点を失った伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 伊藤将司投手がアクシデントに見舞われた。
  6回まで 1失点と粘投していたが、 5― 1の 7回に先頭・山野辺と対戦した場面だった。痛烈なライナーが左膝付近に直撃。すぐさま打球処理を行ったが、 1塁送球は間に合わないと判断して送球をあきらめると、苦悶の表情を浮かべてその場にうずくまった。
 捕手の坂本、安藤投手コーチ、トレーナーがすぐさま駆け寄ったのち、そのまま治療のため、一度ベンチへ退いた。しかし、数分経ってベンチから姿を見せ、そのままマウンドへ。スタンドからの拍手を受けて投球を再開した。その後は盗塁と外野フライで二死 3塁とピンチを迎えたが、代打・炭谷を 2飛に抑え、スコアボードにゼロを刻んだ。


  7回に山野辺翔内野手の打球が直撃した伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 打球が左膝を直撃するアクシデントもド根性で乗り越えた。27日ぶりの1軍の舞台で、伊藤将司投手が 7回5安打1失点の粘投。 4月17日の巨人戦(甲子園)以来となる今季3勝目を挙げた。
 「何とか 1点に抑えられた。( 7回は)あの(歓声の)おかげで痛みが飛びました」
 試合後のお立ち台ではジョーク交じりのお礼で沸かせた。甲子園がどよめいたのは 5- 1で迎えた 7回だ。先頭の山野辺の打球が左膝を直撃。伊藤将はマウンド上で崩れ落ちた。慌てて安藤投手コーチらが駆け寄る。足を引きずりながら 1塁ベンチ内へ。それから約 2分。「大丈夫だったので『行きます』と言いました」。無死 1塁から西川を 2邪飛、古賀を中飛、最後は代打・炭谷をカットボールで 2飛に。スタンドは大歓声に包まれた。
 岡田監督は「すぐ(リリーフで)石井、用意したんだけどね。ちょっと無理かなと思ったんですけど。一番大事なとこ、骨ね、ちょっと外れてて。ほんと紙一重でよかったですよ」と胸をなでおろしつつ、奮闘した左腕をたたえた。


  7回、山野辺翔内野手の打球が直撃し、苦悶する伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 背水のマウンドだった。 5月11日の横浜DeNA戦(横浜)で 5回途中7失点でKO。2軍降格を宣告された。ルーキー時から10勝、9勝、10勝と勝ち星を積み重ねてきた左腕は「初めて調子を崩してファームにいった」。今年は春季キャンプから直球の切れが出ない。入団 4年目で初めて味わう焦りだった。
 「今年と去年のいいときの映像を合体してチェックしていたら、今年は前に体重が乗っかかり過ぎていて。ちょっと後ろにためて投げるようにしたら、直球の切れがめちゃくちゃ良くなった」
 約 1カ月の2軍生活で修正を図り、1軍復帰マウンドで本来の力を示した。
 「次が大事? いや全部大事です」
 順調なら次回登板は14日の福岡ソフトバンク戦(みずほペイペイ)が有力。強力打線を手玉に取れれば、完全復活だ。

 


  7回、坂本誠志郎捕手が左飛に倒れた際のベンチ=阪神甲子園球場
 坂本誠志郎捕手は今季初めて、伊藤将司投手とバッテリーを組んだ。「風も吹いているし、長打のある打者もいる中でゴロアウトが増えるのは大事なことだと思うし、そういう投球ができたのは良かったと思います」。右打者に有利な風が吹く中で自身の 7回の左飛はフェンス前で捕球され「あれはホームランにならないとダメでしょ。ご飯を食べて、ウエートトレーニングをして、頑張ります」。アウトの瞬間、ベンチの岡田監督からも笑みが漏れていた。

 


  8回に登板した桐敷拓馬投手=阪神甲子園球場
  5- 1の 8回に2番手で登板した桐敷拓馬投手は得点圏に走者を背負ったが、無失点で切り抜けた。「先頭を出して、四球も出しましたけど、粘り強くいけた」。先頭の源田に安打を許し、一死 1塁で栗山に四球を与えたが、中村剛を全球フォークで空振り三振。蛭間を投ゴロに抑えた。前回 5日の東北楽天戦(甲子園)では1失点。仕切り直しのマウンドでゼロを刻み「打撃陣を支えられるように頑張っていきたい」と力を込めた。

 


 坂本誠志郎捕手と握手をかわす漆原大晟投手=阪神甲子園球場
 連投となった漆原大晟投手が 9回を締めた。3番手としてマウンドに上がり、連打で無死 1、 2塁を背負う。それでも代打・鈴木を見逃し三振、炭谷を左飛、源田を遊ゴロに抑え、連敗に終止符を打った。18試合に登板して防御率1.45と安定した投球を続ける。「得点圏からの粘りが中継ぎはすごく大事。泥臭くてもゼロで締められてよかった」と息をついた。

 

※ 6月 8日の予告先発は、阪神・ジェレミー・ビーズリー投手(28)―埼玉西武・髙橋光成投手(27)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 交流戦順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

 

2024年 公式戦日程表と結果(06月)

 

 

2024年 公式戦日程表と結果(07月)

 

 

 

 

 

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