●阪神は守備のミスが相次ぎ、逆転負け。2位巨人が横浜DeNAに勝ったため首位を明け渡した。 2- 1の 8回無死 2塁で田中幹也内野手(23)の犠打を処理した坂本誠志郎捕手(30)が 3塁へ送球。佐藤輝明内野手(25)が落球し、無死 1、 3塁とされた。オルランド・カリステ内野手(32)に右前に運ばれて同点。なおも一死満塁から、石川昂弥内野手(22)に 2点右前打を許した。村上頌樹投手(25)は自己最多の 130球の力投も、8安打4失点(自責3)で、今季 3敗目。打線は 6回に相手野選とゴロで逆転したが、追加点を奪えなかった。白星も、白球も、絶対につかまなくてはならなかった。そのすべてが佐藤輝のグラブからこぼれ落ちた。豊橋にこだまする悲鳴にも似た虎党の声。試合後、岡田彰布監督(66)はあきれ顔で勝負の分け目を振り返った。先発・村上が先頭の岡林に 2塁打を浴びた。続く田中はバントの構え。 2球目に目の前に転がった白球を、捕手・坂本は迷わず 3塁へ送球した。ストライク送球。タイミングはアウトか-。だが、タッチを焦った佐藤輝が捕球できなかった。ボールはグラウンドを転々とする。この後、無死 1、 3塁からカリステに同点打、そして一死満塁から石川昂に勝ち越し 2点打を許した。指揮官が一刀両断するのも無理はない。佐藤輝が捕球しアウトにできていれば、一死 1塁。虎が勝利をつかむ可能性は高かった。豊橋の舞台で昨季以来、阪神の1番に座った森下翔太外野手(23)が気を吐いた。井上広大外野手(22)の起用などで12日の横浜DeNA戦(横浜)で今季初めて出場がなく、この一戦を前に意気込んでいた。先発・髙橋宏斗投手(21)から 1回は11打席ぶりとなる中前打。第 2打席は左前打で 4日の巨人戦(東京ドーム)以来となるマルチ安打を記録し、チャンスを作った。座席のない外野スタンドは中日の応援グッズだけでなくブルーシートでも青く染まった。陽が沈んだ後はスコアボードだけが浮かび上がるようにくっきり照らされ、独特の雰囲気を作った。村上はプロ最多の 130球を投げる力投だったが、最後はミスにも泣いて、力尽きた。豊橋のファンは最後まで熱かった。試合後、岡田彰布監督や選手が球場から出てくると、チームバスの周囲の柵の外で待機していたファンが熱狂。大声で叫ぶファンもいた。
●阪神の4番・大山悠輔内野手(29)が攻守で精彩を欠いた。 1回二死 1塁で空振り三振を喫すると、 1点を追う 4回無死 1塁も空振り三振。 6回無死 1塁もカウント 3- 1から捕邪飛に倒れた。髙橋宏のスプリットに翻弄された。 1塁の守備では 3回一死 3塁で田中幹也内野手(23)が放った 、 2塁間へのゴロに逆シングルで対応しようとしたが、捕ることができず(記録は安打)、先制を許した。大山悠輔内野手がアクシデントをギリギリで回避した。 1点リードの 7回二死 2塁。髙橋宏の 2球目直球が頭部付近へ。必死で避けたものの数センチ近ければ大惨事になるところだった。大山はヘルメットを取り、間を置いて、気持ちを整えようとしたが、 3ゴロに終わった。
●森下翔太外野手は昨年 9月26日以来の「1番・右翼」で 3試合ぶりにスタメン復帰。11打席ぶりの安打を含む2安打3出塁と役割を果たした。先発・髙橋宏から 1回に中前打、 3回に左前打を放って 4日の巨人戦(東京ドーム)以来となるマルチ安打を記録した。
●近本光司外野手(29)が 2試合連続で3番を務め、 4回の第 2打席で右前打。今季 3試合目の3番で、10打席目にして初めてHランプを灯した。試合前の段階で今季チーム3番打率.206(先発のみ9番投手を除く)と低迷。近本光司外野手が打って走って、年に一度しかない豊橋の舞台でも変わらない存在感を発揮した。 2試合連続で3番に入り、 2安打に加えて好走塁で一時同点とするホームイン。好守が光った相手守備をわずかに上回ったスライディングを振り返った。光る走塁を見せたのは 0― 1の 6回だ。先頭で四球で出塁し、佐藤輝の 2塁打で一死 2、 3塁。ここで前川右京外野手(20)が放った打球は 1塁へ。 3走の近本は迷わず本塁を目指し、追いかけてくる捕手のタッチをかわし、一瞬早くホームに滑り込んだ。自慢の足で試合を振り出しに戻した。打撃でも12日の横浜DeNA戦(横浜)に続いて3番で起用されると、 4回に右前打で出塁。今季ここまで3番では9打席ノーヒットだったが、10打席目で〝呪縛〟を解き放った。 7回は右翼線へ 2塁打を放ってマルチ安打を記録した。不動のリードオフマンか、クリーンアップの一角か。求められるものが変わっても、その時できるパフォーマンスを全うする。
●佐藤輝明内野手が守備でのミスを猛省した。 1点リードの 8回無死 2塁、中日田中の犠打は捕手の前に転がった。捕手坂本が 3塁へストライク送球するも、これを佐藤輝が落球。その後、ピンチは広がり、逆転を許した。この失策にタッチへの焦りもあったのか問われると認めた。チームバスに乗り込む手前で対応し、反省の言葉を並べた。馬場敏史1軍内野守備走塁コーチ(59)は試合後指摘。
●原口文仁内野手(32)が 9回一死で代打登場。ファウル、ボールの後の 3球目。打席でバットを構えていないときにマルティネスに投球され、ストライク判定された。有隅球審に抗議をするも認められず、ベンチから今岡打撃コーチが飛び出し、間に入った。野球規則では打者が十分な構えをしていないときの投球はクイックピッチ(反則投球)と審判員が判定することが書かれている。原口が頭を指して説明したのは仮に頭部に投球がきた場合、避けきれないため。原口は 6球目のスプリットで空振り三振に倒れた。 4月12日の同戦では 2- 2の同点の 9回に阪神森下が構えたと同時に、ライデル・マルティネス投手(27)が素早いモーションで投げ込み、中途半端なスイングで空振り三振を喫していた。原口は試合後に抗議の理由を明かした。
●この日を待っていた豊橋のプロ野球ファンの前にMVP右腕として帰ってきた。村上頌樹投手が 1年ぶりに立ったマウンドで、歓声を巻き起こす投球を披露した。 1回は一死から田中に右翼への 2塁打を浴び、カリステへの四球で 1、 2塁。ここからアーチストたちとの対戦に突入したが、細川成也外野手(25)は 121キロのカーブで右飛に抑えると、中田翔内野手(34)はカットボールで投ゴロに仕留めてスコアボードにゼロを刻み、ホッと息を吐いた。 4月下旬から 7月いっぱいまでハンティングアクションゲーム「モンスターハンター」がコラボ企画として豊橋の街をジャックする中、ゲーム好きの村上も目指したドラゴン斬り。 5回二死 2塁のピンチではカリステをフォークで空振り三振に抑え、〝ひと狩り〟してみせた。 2- 4とリードを奪われたところで交代を告げられた。プロ入り後最多となる 130球の力投も実らず、 8回途中4失点(自責3)でマウンドを降りた。
●2番手で登板した漆原大晟投手(27)が完璧なリリーフを見せた。先発の村上が 4点目を失った直後の 8回一死 1、 2塁でマウンドへ。村松開人内野手(23)から三振を奪い、木下拓哉捕手(32)を 3ゴロに打ち取って追加点を許さなかった。火消しに徹した。

記事をまとめてみました。

 

 

 <中日 4- 2阪神>◇ 7回戦◇阪神 4勝 2敗 1分◇14日◇豊橋市民球場
 阪神は守備のミスが相次ぎ、逆転負け。2位巨人が横浜DeNAに勝ったため首位を明け渡した。
  2- 1の 8回無死 2塁で田中の犠打を処理した捕手・坂本が 3塁へ送球。佐藤輝が落球し、無死 1、 3塁とされた。カリステに右前に運ばれて同点。なおも一死満塁から、石川昴に 2点右前打を許した。村上は自己最多の 130球の力投も、8安打4失点(自責3)で、今季 3敗目。打線は 6回に相手野選とゴロで逆転したが、追加点を奪えなかった。


 豊橋市民球場で行われた中日対阪神 7回戦

 白星も、白球も、絶対につかまなくてはならなかった。そのすべてが佐藤輝のグラブからこぼれ落ちた。豊橋にこだまする悲鳴にも似た虎党の声。試合後、岡田監督はあきれ顔で勝負の分け目を振り返った。
 「うまいことな、バントで(アウトに)いけたと思うたけどな。あれで終わりよ。おーん」
 さらに「当たり前のことを普通にやることが大事」と問われると「もうええ、ええ、それは。キャッチボールやからな」と突き放した。


  8回、田中幹也内野手の犠打を処理した坂本誠志郎捕手からの送球を捕球ミスする佐藤輝明内野手=豊橋市民球場
  2- 1で迎えた 8回だった。粘り強く竜打線を抑えていた先発・村上が先頭の岡林に 2塁打を浴びた。続く田中はバントの構え。 2球目に目の前に転がった白球を、捕手・坂本は迷わず 3塁へ送球した。ストライク送球。タイミングはアウトか-。だが、タッチを焦った佐藤輝が捕球できなかった。
 ボールはグラウンドを転々とする。この後、無死 1、 3塁からカリステに同点打、そして一死満塁から石川昂に勝ち越し 2点打を許した。指揮官が「あれで終わり」と一刀両断するのも無理はない。佐藤輝が捕球しアウトにできていれば、一死 1塁。虎が勝利をつかむ可能性は高かった。


  8回裏中日無死 2塁、佐藤輝明内野手は田中幹也内野手のバントを処理した坂本誠志郎捕手の送球を捕れず=豊橋市民球場
 一年に一度の豊橋の舞台で昨季以来、阪神の1番に座った森下翔太外野手が気を吐いた。
 「外野手もなかなか争いがあるので、頑張っていきたいと思います」
 井上の起用などで12日の横浜DeNA戦(横浜)で今季初めて出場がなく、この一戦を前に意気込んでいた。先発・髙橋宏から 1回は11打席ぶりとなる中前打。第 2打席は左前打で 4日の巨人戦(東京ドーム)以来となるマルチ安打を記録し、チャンスを作った。


  6回、 2ゴロで 3走をかえした坂本誠志郎捕手=豊橋市民球場
 豊橋で初戦を迎える中日との 3連戦を前に、岡田監督は「3番とかあんまりコロコロ変えたないからなあ、やっぱりな」と〝3番問題〟に頭を悩ませていた。13日時点で今季の先発打順別で3番は打率.206。チーム最多27試合の森下に加え、近本、ノイジーらが試されてきたが、結果は振るわなかった。「本当は一発よりも率やで、3番は。後ろにつなげばいいわけやからな」と話していた指揮官は、この試合で打率チームトップの近本を 2戦続けて3番で起用。1番には森下を置いた。

 村上頌樹投手(右)は 8回裏途中 4失点で降板した=豊橋市民球場

 セ・リーグはこの日の全 3試合が富山、松山、豊橋で開催される〝地方球場デー〟。両翼93メートル、中堅 115メートルの豊橋市民球場には、試合前のフリー打撃で中堅方向から強い風が吹き、木々の奥へ消えて外周の公園を襲う〝場外弾〟を阻んだ。座席のない外野スタンドは中日の応援グッズだけでなくブルーシートでも青く染まった。陽が沈んだ後はスコアボードだけが浮かび上がるようにくっきり照らされ、独特の雰囲気を作った。

 ベンチで厳しい表情を見せる岡田彰布監督=豊橋市民球場
 阪神がミス連発で逆転負けした。巨人が勝ったため、首位から陥落した。
 阪神にとっては今年初の地方球場となる豊橋市民球場での一戦は競り合いになった。
  3回、イレギュラーによる安打で 1点を先制されたが、 6回に反撃した。四球と佐藤輝明内野手の 2塁打で一死 2、 3塁とし、前川右京外野手の 1ゴロで同点。続く坂本誠志郎捕手の 2ゴロで勝ち越した。


 豊橋市民球場を引き揚げる岡田彰布監督
 先発の村上頌樹投手は昨年に続いて豊橋の先発マウンドに立った。安打は打たれたが 7回までは要所を締める投球だった。
 だが 2- 1の 8回に悪夢が待っていた。先頭の岡林勇希外野手(22)の打球に対し、右翼手・森下翔太(23)が目測を誤り、 2塁打にした。無死 2塁からのバントは坂本誠志郎捕手が正確な送球で 3塁で仕留めたかに思われたが、佐藤輝明内野手がタッチを焦って捕球ミス(失策)。そこから適時打 2本で 3点を奪われ、逆転された。
 村上はプロ最多の 130球を投げる力投だったが、最後はミスにも泣いて、力尽きた。


 豊橋市民球場を引き揚げる岡田彰布監督
 阪神は逆転負けも、豊橋のファンは最後まで熱かった。
 試合後、岡田彰布監督や選手が球場から出てくると、チームバスの周囲の柵の外で待機していたファンが熱狂。「明日は頼むぞ~!」「監督~!」など、大声で叫ぶファンもいた。

 

 阪神の4番・大山悠輔内野手が攻守で精彩を欠いた。 1回二死 1塁で空振り三振を喫すると、 1点を追う 4回無死 1塁も空振り三振。 6回無死 1塁もカウント 3- 1から捕邪飛に倒れた。髙橋宏のスプリットに翻弄された。

  1回、三振に倒れた大山悠輔内野手=豊橋市民球場
  1塁の守備では 3回一死 3塁で田中が放った 、 2塁間へのゴロに逆シングルで対応しようとしたが、捕ることができず(記録は安打)、先制を許した。 3走が投手の髙橋宏だっただけに焦る必要がなかった。
 大山は昨季まで地方球場で通算8試合31打数13安打(打率.419)、1本塁打、8打点。豊橋でも7打数6安打(打率.857)、1本塁打、3打点を誇っていたが、寂しいプレーが続いた。


  7回、頭部付近の球を避ける大山悠輔内野手=豊橋市民球場
 大山悠輔内野手がアクシデントをギリギリで回避した。 1点リードの 7回二死 2塁。髙橋宏の 2球目直球が頭部付近へ。必死で避けたものの数センチ近ければ大惨事になるところだった。大山はヘルメットを取り、間を置いて、気持ちを整えようとしたが、 3ゴロに終わった。

 


  3回、安打を放った森下翔太外野手=豊橋市民球場
 森下翔太外野手は昨年 9月26日以来の「1番・右翼」で 3試合ぶりにスタメン復帰。11打席ぶりの安打を含む2安打3出塁と役割を果たした。先発・髙橋宏から 1回に中前打、 3回に左前打を放って 4日の巨人戦(東京ドーム)以来となるマルチ安打を記録した。「試合に出ていないことが続いたので、何とかやってやろうと。後ろに近本さん(3番)がいるので、きょうはチャンスメークでという意識で入りました」と振り返った。

 


  4回、安打を放った近本光司外野手 投手は髙橋宏斗投手=豊橋市民球場

 近本光司外野手が 2試合連続で3番を務め、 4回の第 2打席で右前打。今季 3試合目の3番で、10打席目にして初めてHランプを灯した。試合前の段階で今季チーム3番打率.206(先発のみ9番投手を除く)と低迷。岡田監督は豊橋に移動した13日に「コロコロ変えたくない」と語っていた。

  6回表阪神一死 2、 3塁、近本光司外野手は中田翔内野手の野選で生還する。捕手は加藤匠馬捕手=豊橋市民球場

 近本光司外野手が打って走って、年に一度しかない豊橋の舞台でも変わらない存在感を発揮した。 2試合連続で3番に入り、 2安打に加えて好走塁で一時同点とするホームイン。好守が光った相手守備をわずかに上回ったスライディングを振り返った。
 「 1塁側のゴロだったので、キャッチャーもああいうタッチ(の仕方)になる。しっかりスライディングで。まあ早く着くのがいいので」


  6回、前川右京外野手の 1ゴロで本塁に生還した近本光司外野手=豊橋市民球場

 光る走塁を見せたのは 0― 1の 6回だ。先頭で四球で出塁し、佐藤輝の 2塁打で一死 2、 3塁。ここで前川が放った打球は 1塁へ。 3走の近本は迷わず本塁を目指し、追いかけてくる捕手のタッチをかわし、一瞬早くホームに滑り込んだ。自慢の足で試合を振り出しに戻した。
 打撃でも12日の横浜DeNA戦(横浜)に続いて3番で起用されると、 4回に右前打で出塁。今季ここまで3番では9打席ノーヒットだったが、10打席目で〝呪縛〟を解き放った。 7回は右翼線へ 2塁打を放ってマルチ安打を記録した。


  6回表阪神一死 2、 3塁、近本光司外野手は中田翔内野手の野選で生還する。捕手は加藤匠馬捕手=豊橋市民球場
 この試合まで先発打順別で虎の3番は打率.206と低調だった。岡田監督は近本の継続起用について「点取れるようにそないして(打順を)考えてるわけやから」と説明。「ある程度そら(打順の)形作らなあかんけど。なかなか波に乗り切れんよな」と引き続き〝3番問題〟は残るが、指揮官が求める安定した打率を残せる近本が快音を奏でたのは好材料だ。

  6回表阪神一死 2、 3塁、前川の 1塁への打球を中田翔内野手が野選、生還した近本光司外野手。捕手は加藤匠馬捕手=豊橋市民球場

 年に一度、通算では 3度目の豊橋での試合に対応するべく、練習冒頭のアップ中にひとり、中堅フェンスに真っすぐ向かった。フェンスとの距離感を確かめ、両翼の見え方も確認。形状も照明の当たり方も違う屋外球場を全身で感じ、細かく入念な準備を重ね、通算 700試合目でも持てる力を発揮した。
 「(切り替え)しかないですね」
 短い言葉に次戦への思いを込めた。不動のリードオフマンか、クリーンアップの一角か。求められるものが変わっても、その時できるパフォーマンスを全うする。

 


  8回裏中日無死 2塁、田中幹也内野手の捕前バントの送球を受けた佐藤輝明内野手が落球する。走者岡林勇希外野手=豊橋市民球場
 佐藤輝明内野手が守備でのミスを猛省した。
  1点リードの 8回無死 2塁、中日田中の犠打は捕手の前に転がった。捕手坂本が 3塁へストライク送球するも、これを佐藤輝が落球。その後、ピンチは広がり、逆転を許した。
 この失策に「あれは捕らないといけないと思うので、僕のミスです」。タッチへの焦りもあったのか問われると「それはありました」と認めた。チームバスに乗り込む手前で対応し、反省の言葉を並べた。


  8回裏中日無死 2塁、田中幹也内野手の捕前バントの送球を受けた佐藤輝明内野手が落球する。走者岡林勇希外野手=豊橋市民球場
 佐藤輝明内野手が痛恨の失策を犯した。 1点リードの 8回無死 2塁、中日田中の犠打は捕手の前に転がった。捕手坂本が 3塁へストライク送球するも、これを佐藤輝が落球。その後、ピンチは広がり、逆転を許した。
 馬場1軍内野守備走塁コーチは試合後「あそこは絶対アウトにしてあげないとダメでしょ」と指摘。「難しいとかそういう問題じゃない。あそこは絶対アウトにしてあげないとダメ」と繰り返した。

 


  9回表阪神一死、審判に詰め寄る原口文仁内野手=豊橋市民球場
 原口文仁内野手が 9回一死で代打登場。ファウル、ボールの後の 3球目。打席でバットを構えていないときにマルティネスに投球され、ストライク判定された。有隅球審に抗議をするも認められず、ベンチから今岡打撃コーチが飛び出し、間に入った。
 野球規則では打者が十分な構えをしていないときの投球はクイックピッチ(反則投球)と審判員が判定することが書かれている。原口が頭を指して説明したのは仮に頭部に投球がきた場合、避けきれないため。原口は 6球目のスプリットで空振り三振に倒れた。


  9回、反則投球をアピールする原口文仁内野手=豊橋市民球場
  9回一死で代打登場の原口文仁内野手は空振り三振に倒れた。カウント 1― 1からの 3球目、マルティネスが構える前に投球動作に入った。原口はたまらず打席を外すも、これが認められずストライク判定に。野球規則には打者が十分な構えをしていないときの投球はクイックピッチ(反則投球)と審判員が判定することが記されており、頭を指して球審に説明したのは仮に頭部に投球がきた場合、避けきれないためだ。「大事な場面だったので、チームが勝てるために何とかしたかった」と唇をかんだ。


  9回、審判に抗議する原口文仁内野手=豊橋市民球場
 原口文仁内野手が、珍しく球審に抗議する場面があった。
  2点を追う 9回一死から代打で出場。カウント 1- 1からの 3球目の前に 1度タイムを取り、仕切り直して打席に入って構えに入っている途中で中日の守護神マルティネスが投球モーションに入り、顔を上げた瞬間にボールがリリースされ、手を出すことができず、見逃しストライク。その後原口は憤りをみせた様子で球審に抗議し、ベンチからは今岡打撃コーチが出てきて事態を収束させた。その後プレーは続行し、原口は空振り三振に倒れた。
  4月12日の同戦では 2- 2の同点の 9回に阪神森下が構えたと同時に、マルティネスが素早いモーションで投げ込み、中途半端なスイングで空振り三振を喫していた。
 原口は試合後に「大事な場面だったので、チームが勝てるために何とかしたかった」と抗議の理由を明かした。

 

 この日を待っていた豊橋のプロ野球ファンの前にMVP右腕として帰ってきた。村上頌樹投手が 1年ぶりに立ったマウンドで、歓声を巻き起こす投球を披露した。
 「マウンドの硬さとかはあまり覚えていないですけど、球場が狭いというイメージしかない。なるべく失点しないように。そこは注意してやりたい」
 珍しく弱気なコメントが出たのは、投手指名練習に参加した13日。両翼93メートル、中堅 115メートルとコンパクトな豊橋での登板は、昨年 5月16日以来で前回は 5回7安打4失点だった。勝利投手になったものの、 5回には石川昂に 1点差に迫る 3ランを浴び、一発が痛く響く経験は脳裏に焼き付いていた。
  1回は一死から田中に右翼への 2塁打を浴び、カリステへの四球で 1、 2塁。ここからアーチストたちとの対戦に突入したが、細川は 121キロのカーブで右飛に抑えると、中田はカットボールで投ゴロに仕留めてスコアボードにゼロを刻み、ホッと息を吐いた。


  6回、細川成也外野手から三振を奪いほえる村上頌樹投手=豊橋市民球場
 しかし、 2回を3者凡退で切り抜けたあとの 3回だった。先頭の投手・髙橋宏に高めに浮いたカットボールを捉えられて右越え 2塁打とされると、岡林の 2ゴロで一死 3塁。続く田中の打球は 1塁・大山が逆シングルで差し出したグラブをかすめて右前に抜け、先制点を献上した。
  1完投を含めた5試合連続ハイクオリティスタート(先発で7回以上、自責2以内)と好投を続けて豊橋に乗り込み、防御率はセ・リーグトップの0.88だった。ここで大崩れしないのが村上の持ち味だ。
  4月下旬から 7月いっぱいまでハンティングアクションゲーム「モンスターハンター」がコラボ企画として豊橋の街をジャックする中、ゲーム好きの村上も目指したドラゴン斬り。 5回二死 2塁のピンチではカリステをフォークで空振り三振に抑え、〝ひと狩り〟してみせた。


 八回、石川昂に2点打を許した村上頌樹投手=豊橋市民球場
 阪神の先発・村上頌樹投手は 8回途中4失点(自責3)でマウンドを降りた。 2年連続で豊橋での登板となった右腕は、この日もテンポのいい投球で試合を作った。 3回には田中に適時打を浴びて 1点を失ったが、以降はチャンスを与えず。 7回二死には代走・尾田を牽制でアウトにするなど巧みな投球術も披露した。
 しかし、 6登板連続で 100球を超えて続投した 8回。先頭の岡林に右越えの 2塁打を浴びると、続く田中のバントを 3塁の佐藤輝が捕球ミスで無死 1、 3塁とこの日最大のピンチを背負う。カリステを追い込んだが、 6球目の直球を右前にはじき返され、同点にされた。なおも細川を四球で歩かせて無死満塁。中田からは空振り三振を奪ったものの、石川を変化球で打ち取った当たりは右翼前にポトリ。 2者が生還し、 2- 4とリードを奪われたところで交代を告げられた。プロ入り後最多となる 130球の力投も実らず、 8回途中4失点(自責3)でマウンドを降りた。

 


  8回、投球した漆原大晟投手=豊橋市民球場
 2番手で登板した漆原大晟投手が完璧なリリーフを見せた。先発の村上が 4点目を失った直後の 8回一死 1、 2塁でマウンドへ。村松から三振を奪い、木下を 3ゴロに打ち取って追加点を許さなかった。3戦連続で無失点の右腕は「苦しい展開でしたけど、ゼロに抑えることが大事になってくる。しっかり勝負して結果を出すということを意識しながら投球できたことがよかった」とうなずいた。

  8回裏中日一死 1、 2塁、阪神2番手で登板した漆原大晟投手=豊橋市民球場
 阪神2番手漆原大晟投手が粘った。 8回に勝ち越し打を浴びた村上降板後、一死 1、 2塁から救援。「苦しい展開でした」と振り返る中、後続を空振り三振と 3ゴロに打ち取り、追加点を与えなかった。
 「本当にもう抑えるしかないんで。バッター勝負を意識して、結果ゼロに抑えられてそこはよかった。フォアボールじゃなくて、しっかり勝負して結果を出すことを意識しながら」と火消しに徹した。

 

※ 5月15日の予告先発は、中日・小笠原慎之介投手(26)―阪神・大竹耕太郎投手(28)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(06月)

 

 

 

 

 

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