●負けない虎が貯金独り占め!阪神は 8投手の継投で、広島と延長12回の末に 2― 2で引き分けた。巨人、中日が負けたため、阪神がセ・リーグの貯金を独占する形になった。 1回に大山悠輔内野手(29)の左前適時打で先制し、 2回には木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)の左前適時打で 2点目を奪った。先発の伊藤将司投手(27)は 5回5安打1失点(自責0)で降板。 6回から継投に入ったが、 7回に3番手の加治屋蓮投手(32)が一死から野間、堂林に続けて四球を与え、代わった4番手・桐敷拓馬投手(24)が小園に左前適時打を浴びて追い付かれた。その後は両軍とも投手陣が踏ん張り、無得点だった。タクトを振って、振って、何とか耐え抜いた。時計の針は午後10時半を回り、 2万8612人が詰めかけたスタンドには空席も目立ち始めていた。今季虎最長 4時間36分の熱戦で、今季最多 8投手をつぎ込んだ岡田彰布監督(66)がつかんだのは、 4度目のドローとセ・リーグの貯金すべてだった。 8回以降は無失点。岡田監督は延長戦の最後の最後まで見据えてカードを切っていった。これまでビハインドでの登板が多かった漆原大晟投手(27)に延長10回を託し、無失点で切り抜けたのが効いた。一死 2塁とピンチは背負ったが矢野雅哉内野手(25)、會澤翼捕手(35)を三振に斬ってしのいだ。オリックスから現役ドラフトで加入し虎初ホールドをつかんだ右腕は胸を張った。それでも最少失点にとどめると、その後ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)、漆原、岩崎優投手(32)とつないで無失点。盤石なリリーフ陣で敗れなかった。
●梅野隆太郎捕手(32)が 8投手をリードし、粘りのドロー決着に貢献した。延長12回では走者を背負ってから内野手をマウンドに集めて守り方の意思統一。
●阪神は 1回、大山悠輔内野手の適時打で 1点を先制した。まさに鮮やかな〝先制攻撃〟が決まった。先頭の近本光司外野手(29)が右前打で出塁し、一死から 2盗に成功。3番・森下翔太外野手(23)は中飛に倒れたものの、4番が左前に運んで近本が 2塁から生還した。大山はこの一打で試合前まで打率.083と苦戦していた広島相手に今季初打点を記録。幸先よくリードを奪い、4連勝に向けて好発進した。1994年コンビが攻勢を仕掛け、虎は 5月を明るく踏み出した。 1回に先制打を放ったのは4番・大山。力強いスイングで快音を残し、主導権を握った。4番から最初の援護をもらった先発の伊藤将は毎回走者を背負いながらも粘りを見せる。 3回は連打と四球で二死満塁のピンチを招き、 2回の対戦で右越え 3塁打を打たれていた小園海斗内野手(23)との勝負を迎えたが、カットボールで 2ゴロを打たせて無失点にしのいだ。赤ヘル打線には 4月10日(甲子園)に自己ワーストタイの 6失点で 2回KOを食らった。リベンジに燃える一戦で 5回 1失点と何とか踏ん張った。頼りになりすぎる4番とともに、虎は 5月も王道を突き進んでいく。
●佐藤輝明内野手がけん制死を好守でカバーした。 2回一死 3塁の守備。上本崇司外野手(35=実兄は元阪神タイガースの上本博紀)の 3塁線へのゴロを逆シングルでつかむと、素早く本塁送球し、走者をはさんだ。捕手からの折り返し送球を自ら受けて 1発でタッチアウト。打者走者を 2塁に進ませなかった。
●阪神が木浪聖也内野手の適時打で追加点を奪った。 1回に大山の適時打で先制。猛虎打線は 2回もつながった。先頭のシェルドン・ノイジー外野手(29)が前日から5打席連続安打となる中前打で出塁すると、佐藤輝も粘って四球をもぎ取り、 1、 2塁の好機を作る。一死となって木浪が内角の直球を詰まりながらバットに乗せた。しぶとく 3塁後方に落とす左前適時打でノイジーが生還した。なおも一死 1、 2塁の好機だったが、打席の伊藤将がバントを試みてバットを引いた初球に、 2走の佐藤輝明内野手(25)が飛び出してタッチアウト。伊藤将は三振に倒れ、 2回の攻撃を終えた。

●ノイジーは 2回の第 1打席で安打を放ち、6試合連続安打をマーク。木浪の適時打で 2点目のホームを踏んだ。
●近本が自らも驚く超絶美技でチームを黒星から救った。延長12回、二死 1、 2塁の場面で代打・坂倉将吾捕手(25)の打球が中堅前へ。反応よく走り出し、滑り込みながらつかみ取った。 1打席目には初球を右前打とし、 2盗も決めてリーグ単独トップに立つ5盗塁目をマーク。
●先発した伊藤将は 5回5安打1失点(自責0)だった。 5イニング中 3度は 3塁に走者を背負うピンチの連続だったが、失点は味方の失策が起点となった 5回の犠飛での 1点のみ。 4回まで85球と球数を要しながらも無得点で抑えていたが、 2- 0で迎えた 5回に先頭の代打・宇草孔基外野手(27)が放った遊ゴロを木浪が失策し、出塁を許す。その後、安打と死球で一死満塁のピンチを背負うと、堂林翔太内野手(32)に右翼への犠飛で 1点差となった。それでも続く小園は左飛に抑えた。粘られた場面は多く先を見すえた。 6回からは島本浩也投手(31)が2番手として登板。今季3勝目の権利を手にしたまま、ブルペン陣にバトンを託した。
●桐敷が 2― 1の 7回一死 1、 2塁で登板。小園に左前へ同点打は許したが、後続を断つと、任された今季初の複数イニングとなる 8回は連続三振を含む三者凡退で切り抜け、 1回 2/3を 1安打無失点だった。
●同点の 9回に登板したゲラ(前レイズ)は 1回無失点と仕事をした。菊池涼介内野手(34)を 155キロ直球で空振り三振、野間峻祥外野手(31)&堂林の3、4番はともに 2飛に仕留めた。広島戦では 4月11日(甲子園)に同じ同点の 9回にV打を許し、来日初黒星を喫していたが、敵地でやり返した。
●延長10回を任された漆原は粘り切った。先頭への四球と犠打で一死 2塁とサヨナラのピンチを招いたが、ここからギアチェンジ。矢野、會澤をともにフォークを振らせて連続三振に仕留め、拳を握った。これで登板3試合連続無失点だ。
●岩崎は延長11回に登板し、見事な 3人斬りだった。先頭の代打・田村俊介外野手(20)を三球三振に退けると、1番・秋山翔吾外野手(35)も空振り三振に。菊池は 3ゴロに仕留め、11球でゼロを刻んだ。
●左肘などの手術から復活を目指す育成の髙橋遥人投手(28=亜細亜大學OB)が、 3日から甲子園で行われるウエスタン・リーグのくふうハヤテ 3連戦中に登板を予定していることが 1日、分かった。和田豊 2軍監督(61)が起用を明言した。2021年11月 6日の巨人とのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦以来、実に 3年半ぶりの聖地カムバックだ。2021年11月 6日の巨人とのCSファーストステージ第 1戦を最後に髙橋は甲子園から遠ざかっていた。懸命のリハビリを乗り越えて、実は昨秋も甲子園のマウンドには立った。11月25日のファン感謝デーで行われた演目「野球シチュエーションマッチ」に術後〝初登板〟。軟式球を使ったエキシビションながら 3球を投げファンから大きな拍手を浴びた。

記事をまとめてみました。

 

 

 <広島 2- 2阪神=延長12回規定により引き分け>◇ 5回戦◇阪神 2勝 2敗 1敗◇ 1日◇MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(略称=マツダスタジアム)
 阪神は 8投手の継投で、広島と延長12回の末に 2― 2で引き分けた。巨人、中日が負けたため、阪神がセ・リーグの貯金を独占する形になった。
  1回に大山悠輔内野手の左前適時打で先制し、 2回には木浪聖也内野手の左前適時打で 2点目を奪った。
 先発の伊藤将司投手は 5回5安打1失点(自責0)で降板。 6回から継投に入ったが、 7回に3番手の加治屋蓮投手が一死から野間、堂林に続けて四球を与え、代わった4番手・桐敷拓馬投手が小園に左前適時打を浴びて追い付かれた。
 その後は両軍とも投手陣が踏ん張り、無得点だった。


 選手交代を告げる岡田彰布監督=マツダスタジアム
 負けない虎が貯金独り占め! 阪神は今季最多 8投手の継投で延長12回をしのぎ切り、広島と 2- 2で引き分けた。延長戦での無敗&11イニング無失点も、 6回終了時リードなら8連勝などの〝神話〟もガッチリと継続。支え合うリリーフ陣、土俵際での強さが際立って、巨人、中日が負けたためセ・リーグの貯金を独占する形となった。
 タクトを振って、振って、何とか耐え抜いた。時計の針は午後10時半を回り、 2万8612人が詰めかけたスタンドには空席も目立ち始めていた。今季虎最長 4時間36分の熱戦で、今季最多 8投手をつぎ込んだ岡田監督がつかんだのは、 4度目のドローとセ・リーグの貯金すべてだった。


 延長12回を抑え引き分けに持ち込んだ浜地真澄投手=マツダスタジアム
 「もう(質問は)ないやろ(笑)。(試合が)長くて」
 囲み取材の終盤、笑みをたたえてこう語った。逃げ切りたい試合を追いつかれる形にはなった。「フォアボール 2つも出して。あそこだけや」と語ったように同点とされた 7回に連続四球を与えた加治屋には苦言を呈したが、いくつもの〝不敗神話〟を継続させ、かえって今季の虎の強さが際立つ展開となった。
  8回以降は無失点。岡田監督は延長戦の最後の最後まで見据えてカードを切っていった。「漆原なんかな、ランナー出したけどな。一番お前な、安定して抑えとる」。これまでビハインドでの登板が多かった漆原に延長10回を託し、無失点で切り抜けたのが効いた。一死 2塁とピンチは背負ったが矢野、會澤を三振に斬ってしのいだ。オリックスから現役ドラフトで加入し虎初ホールドをつかんだ右腕は「狙って三振を取れたのはデカい」と胸を張った。


 12回裏広島二死 1、 2塁、近本光司外野手は坂倉将吾捕手の中飛を好捕する=マツダスタジアム
 延長12回を託された浜地も、今季は大量リードとビハインドでの登板しかなかったが、耐え抜いた。一丸でつかんだドローに「ザキさん(岩崎)の合言葉でもある。リリーフで(勝ちやドローに持ち込む)っていうのは。そういうのはできた」と胸をなで下ろした。誰かがつかまれば、誰かが傷口をふさぐ。岡田監督のやりくりと、12球団トップの救援防御率(1.14)を誇る男たちの結束で、総力でつかんだ引き分けだった。

 広島と引き分け、マウンドに集まる阪神ナイン=マツダスタジアム

 阪神が敵地で延長12回の熱戦の末に、引き分けに持ち込んだ。白星とはならなかったが、今季の延長戦はこれで6戦2勝4分けで負けなし。この日巨人が敗れて、セ・リーグの貯金を独占する形となった。
 初回、先頭の近本光司外野手が広島大瀬良の初球を捉えて右前打を放つと、一死 1塁で 2盗に成功。二死 2塁から、4番大山悠輔内野手が左翼適時打を放ち、先制に成功した。 2回にも先頭のシェルドン・ノイジー外野手(29)が中前打をマークすると、二死 1、 2塁から木浪聖也内野手が左翼ライン際へ 2点目の適時打を放った。


  4時間半を超える試合で引き分けとなった=マツダスタジアム
 先発の伊藤将司投手(27)は 5回 107球と球数がかさむも、5安打1失点と粘投。 5回に味方の失策も絡んで一死満塁のピンチを招いたが、右犠飛による 1点にとどめリードを守った。その後島本、加治屋とつないだが、一死から連続四球を出して桐敷にスイッチ。しかし一死 1、 2塁から小園に詰まりながらも左翼へ運ばれ同点に追いつかれた。
 それでも最少失点にとどめると、その後ゲラ、漆原、岩崎とつないで無失点。盤石なリリーフ陣で敗れなかった。

 


 延長12回、広島・坂倉将吾捕手を打ち取りガッツポーズする浜地真澄投手=マツダスタジアム
 梅野が 8投手をリードし、粘りのドロー決着に貢献した。「ピッチャー全員が頑張ってくれた。ピンチもたくさんありましたけど、最後の粘りが出たゲームだった」。延長12回では走者を背負ってから内野手をマウンドに集めて守り方の意思統一。「最善を尽くすというところではやれた。ピッチャー陣が本当によく頑張ってくれた」とねぎらった。

 

 阪神は 1回、大山悠輔内野手の適時打で 1点を先制した。
 まさに鮮やかな〝先制攻撃〟が決まった。先頭の近本が右前打で出塁し、一死から 2盗に成功。3番・森下は中飛に倒れたものの、4番が左前に運んで近本が 2塁から生還した。大山はこの一打で試合前まで打率.083と苦戦していた広島相手に今季初打点を記録。「打ったのはカットボールかな。とにかく先制点が欲しいと思っていました。追い込まれていましたが、ランナーをかえすことができてよかったです」とコメントした。幸先よくリードを奪い、4連勝に向けて好発進した。


  1回、適時打を放った大山悠輔内野手=マツダスタジアム
 1994年コンビが攻勢を仕掛け、虎は 5月を明るく踏み出した。 1回に先制打を放ったのは4番・大山。力強いスイングで快音を残し、主導権を握った。
 「とにかく先制点がほしいと思っていた。追い込まれていたが、ランナーをかえすことができてよかった」
 まずは1番・近本が相手先発・大瀬良の初球をたたき、 1、 2塁間を破って出塁。 4月11日(甲子園)の前回対戦では打線全体で7回4安打無得点に封じられていた中、ただ一人 2安打を放っていたリードオフマンが敵地でもHランプを灯した。 9試合ぶりの 2盗も決めてチャンスを拡大し、二死 2塁で4番の出番。カウント 2― 2から外角カットボールに反応し、鋭い打球を左前に運び、近本が一気にホームを駆け抜けた。
 今季は逆転の左前 2点打を放った 4月28日の東京ヤクルト戦(甲子園)までで、大山が打点を挙げた試合は無傷7連勝。吉兆打でチームに勢いをもたらすと、 2回にはこちらも同学年の木浪が左前適時打を放ち、大瀬良の立ち上がりを攻め立てた。
 チームは 4月までで15勝9敗3分け、6つの貯金を作って首位通過と好発進。一方、昨季は全試合4番スタメンと打線の柱になった大山は開幕以降で調子が上がらず苦しみ、 4月18日の巨人戦(甲子園)までは第 1打席での安打が一度もなかった。だが、翌19日の中日戦(同)でついに第 1打席での快音が響くと、その試合では待望の1号を含めて今季初の3安打をマークし、さらに翌20日も第 1打席の安打から 2日連続の 3安打。その日の第一歩を明るく踏み出した大山のバットは、自分にもチームにも勝利への活路を見いだしてくれる。
 4番から最初の援護をもらった先発の伊藤将は毎回走者を背負いながらも粘りを見せる。 3回は連打と四球で二死満塁のピンチを招き、 2回の対戦で右越え 3塁打を打たれていた小園との勝負を迎えたが、カットボールで 2ゴロを打たせて無失点にしのいだ。赤ヘル打線には 4月10日(甲子園)に自己ワーストタイの 6失点で 2回KOを食らった。リベンジに燃える一戦で 5回 1失点と何とか踏ん張った。


  1回、左前適時打を放った大山悠輔内野手。4番らしく着実に調子を取り戻してきた=マツダスタジアム
 電光石火の先制劇で、大山悠輔内野手が 5月の虎を好発進させた。鋭いスイングで 3遊間を破り、スコアボードにあっさり「1」を刻む。勝負強さを見せつけて、試合の先手を奪った。
 「とにかく先制点が欲しいと思っていました。追い込まれていましたが、ランナーをかえすことができてよかった」
  1回先頭の近本が先発・大瀬良の初球を捉え、右前打で出塁。 9試合ぶりの 2盗も決めてチャンスを拡大し、二死 2塁で4番の出番となった。カウント 2― 2となった後の 5球目、外角のカットボールを引っ張って打球は左前へ。近本がホームを駆け抜けて 1点を刻んだ。
 この一打で 4月27日の東京ヤクルト戦(甲子園)から、得点圏では四球を挟んで3打席連続安打で、打点を挙げた試合はこれで 8戦負けなし。打線が低調だった 4月の上旬から中旬にかけては10試合打点がつかず、打率も 1割台と低空飛行を続けてきたが、自身の復調とともにチームも調子を上げて首位を走る。まさに浮沈を握る打線の中心として、結果を残し続けている。
 グラウンド内外でよき〝先輩〟の顔を見せる。白鷗大の後輩、福島が育成ドラフト2位で加入。走力など将来性が認められた福島が 1軍キャンプ合流を果たすと、その晩に食事に誘った。先輩と過ごしたかけがえのない時間に、福島は「言葉よりも行動、背中で教えてくれる方。自分も見習っていきたいと思った」と胸を打たれた。4番の姿勢がルーキーを導く一助になった。
 チームは勝利こそ逃したものの、黒星を防いでセ・リーグの貯金を独占。昨季は球団の月間最多タイの19勝を記録してリーグ制覇への足場を固めた 5月に、今年も加速を目指す。試合が終わった直後、大山は勝ちきれなかった反省とともに次戦へ目を向けた。
 「次の 1点を取り切れなかったのがこういう試合になったと思う。追加点をなんとか取っていけるようにしていかないといけない。そこをしっかりやっていきたい」
 頼りになりすぎる4番とともに、虎は 5月も王道を突き進んでいく。

 


  2回裏広島一死 3塁、上本崇司外野手の三ゴロで、三走の小園海斗内野手は挟殺される。左は梅野隆太郎捕手。右は佐藤輝明内野手=マツダスタジアム
 佐藤輝明内野手がけん制死を好守でカバーした。
  2回一死 3塁の守備。上本の 3塁線へのゴロを逆シングルでつかむと、素早く本塁送球し、走者をはさんだ。捕手からの折り返し送球を自ら受けて 1発でタッチアウト。打者走者を 2塁に進ませなかった。
 その前の攻撃では、 2塁走者として、バント見逃しで飛び出してしまい、捕手からのけん制球で刺されていた。

 


  2回表阪神一死 1、 2塁、木浪聖也内野手は左前適時打を放った。投手は大瀬良大地投手=マツダスタジアム
 阪神が木浪聖也内野手の適時打で追加点を奪った。 1回に大山の適時打で先制。猛虎打線は 2回もつながった。先頭のノイジーが前日から5打席連続安打となる中前打で出塁すると、佐藤輝も粘って四球をもぎ取り、 1、 2塁の好機を作る。一死となって木浪が内角の直球を詰まりながらバットに乗せた。しぶとく 3塁後方に落とす左前適時打でノイジーが生還した。木浪は「打ったのはストレート。追加点が欲しい場面で併殺打だけは、ということも頭にありました。いい所に落ちてくれました」とコメントした。
 なおも一死 1、 2塁の好機だったが、打席の伊藤将がバントを試みてバットを引いた初球に、 2走の佐藤輝が飛び出してタッチアウト。伊藤将は三振に倒れ、 2回の攻撃を終えた。


  2回、適時打を放った木浪聖也内野手=マツダスタジアム
 木浪は 2回の第 1打席で左前適時打を放った。「追加点が欲しい場面で併殺打だけは(打たないように)ということも頭にあった。いいところに落ちてくれました」。一死 2塁から大瀬良が投じた内角への直球を、詰まりながらも左前に弾ませる技ありのヒット。24日の横浜DeNA戦(横浜)以来の打点を記録した。スタメンに復帰して 2試合連続安打となったが、 5回の守備では先頭の遊ゴロをファンブル。失点につながる走者を許してしまった。

 12回表阪神二死、木浪聖也内野手は左前打を放った=マツダスタジアム
 阪神8番木浪聖也内野手が 2点目の適時打を放った。
  1点リードの 2回一死 1、 2塁、広島大瀬良の 145キロ直球を左翼にはじき返した。「 1点じゃなくて、 2点ってところが大きかったと思う。しっかりあそこでタイムリーを打って、大きかったかなと思います」。延長12回にも左前打をマークしマルチ安打。「監督も言うように負けないことが大事だと思うので、本当にこういう試合で負けなかったというのが一番良かった」と振り返った。

 


 延長11回、併殺打に倒れたシェルドン・ノイジー外野手=マツダスタジアム
 ノイジーは 2回の第 1打席で安打を放ち、6試合連続安打をマーク。木浪の適時打で 2点目のホームを踏んだ。前日から5打席連続安打となったが「気にしないです」と一言。延長11回一死 1、 2塁の好機では直球を強振していい当たりを放つも、 2塁手の正面を突いて併殺打となり「その前(の打席)に打ち損じが多かった」と唇をかんだ。

 


 延長12回、広島・坂倉将吾捕手の打球をスライディングキャッチする近本光司外野手。際どい試合を一丸で拾った!=マツダスタジアム
 近本が自らも驚く超絶美技でチームを黒星から救った。「ああいう変化になると思ってなかったんで、自分でもビックリしてます」。延長12回、二死 1、 2塁の場面で代打・坂倉の打球が中堅前へ。反応よく走り出し、滑り込みながらつかみ取った。 1打席目には初球を右前打とし、 2盗も決めてリーグ単独トップに立つ5盗塁目をマーク。「(盗塁は)勇気だけだと思っているので、しっかり準備して頑張りたい。引き分けてよかった」と振り返った。

 


 阪神・先発の伊藤将司投手=マツダスタジアム
 先発した伊藤将は 5回5安打1失点(自責0)だった。「(捕手の)梅野さんと協力して 2点を守る粘りの投球ができたと思う」。 5イニング中 3度は 3塁に走者を背負うピンチの連続だったが、失点は味方の失策が起点となった 5回の犠飛での 1点のみ。粘られた場面は多く「来週もカープ戦なので、それを反省しながら次の登板に備えたい」と先を見すえた。


  3回裏広島二死満塁、大山悠輔内野手、梅野隆太郎捕手に声を掛けられる伊藤将司投手=マツダスタジアム
 阪神の先発・伊藤将司投手が 5回に 1点を失った。 4回まで85球と球数を要しながらも無得点で抑えていたが、 2- 0で迎えた 5回に先頭の代打・宇草が放った遊ゴロを木浪が失策し、出塁を許す。その後、安打と死球で一死満塁のピンチを背負うと、堂林に右翼への犠飛で 1点差となった。それでも続く小園は左飛に抑えた。前回 4月10日の広島との対戦では 2回8安打6失点とノックアウトされていた左腕だったが、この日は何とか試合を作った。 5回 1失点(自責0)で降板し「制点を取ってくれて、毎回のようにランナーを出してしまいましたが、梅野さんと協力して 2点を守る粘りのピッチングができたと思います」とコメントした。


  5回、広島・堂林翔太内野手に犠飛を許した伊藤将司投手=マツダスタジアム
 伊藤将司投手が今季最多 107球を投げきり、 5回5安打1失点(自責点0)にまとめた。
 「ボール自体、よくなってきている手応えもありました。先制点を取ってくれて、毎回のようにランナーを出してしまいましたが、梅野さんと協力して 2点を守る粘りのピッチングができたと思います」
 初回から、3番野間に10球粘られるなど24球を要した。その後もファウルで粘られるなど、 4回終了時点で球数は85球に達した。
  2点リードの 5回には、遊撃木浪の失策からピンチを招き、一死満塁。4番堂林の右犠飛で 1点を失ったが、最少失点に食い止めた。
  6回からは島本浩也投手が2番手として登板。今季3勝目の権利を手にしたまま、ブルペン陣にバトンを託した。

 


 七回、広島・小園海斗内野手に適時打を許した桐敷拓馬投手=マツダスタジアム
 桐敷が 2― 1の 7回一死 1、 2塁で登板。小園に左前へ同点打は許したが、後続を断つと、任された今季初の複数イニングとなる 8回は連続三振を含む三者凡退で切り抜け、 1回 2/3を 1安打無失点だった。「ビジターで負けなかったのは大きいですし、次は巨人なので、そこも粘り強く投げられるように頑張ります」と自信を深めて東京に乗り込む。

 


  9回、菊池涼介内野手から空振り三振を奪いガッツポーズをするハビー・ゲラ投手=マツダスタジアム
 同点の 9回に登板したゲラ(前レイズ)は 1回無失点と仕事をした。「ちょっと寒い中で、ブルペン陣みんながいつも通りにいい仕事ができたと思う。負けなかったので良かった」。菊池を 155キロ直球で空振り三振、野間&堂林の3、4番はともに 2飛に仕留めた。広島戦では 4月11日(甲子園)に同じ同点の 9回にV打を許し、来日初黒星を喫していたが、敵地でやり返した。

 


 延長10回をゼロで封じ、移籍初ホールドをつかんだ漆原大晟投手=マツダスタジアム
 延長10回を任された漆原は粘り切った。先頭への四球と犠打で一死 2塁とサヨナラのピンチを招いたが、ここからギアチェンジ。矢野、會澤をともにフォークを振らせて連続三振に仕留め、拳を握った。右腕自身も「あそこの三振 2つはゼロにつながったのかなと思います」と胸をなでおろし、これで登板3試合連続無失点だ。

 


 延長11回、投球する岩崎優投手=マツダスタジアム
 岩崎は延長11回に登板し、見事な 3人斬りだった。「 3人で終われたので。たぶん久々だと思いますけど、続けていきたいと思います」。先頭の代打・田村を三球三振に退けると、1番・秋山も空振り三振に。菊池は 3ゴロに仕留め、11球でゼロを刻んだ。今季13試合目の登板で、リリーフ陣でただ一人の防御率0.00。この安定感が頼もしい。

 

 ウエスタン・リーグ<阪神―オリックス=雨天中止>◇ 1日◇阪神鳴尾浜球場(愛称=タイガース・デン)
 左肘などの手術から復活を目指す育成の髙橋遥人投手が、 3日から甲子園で行われるウエスタン・リーグのくふうハヤテ 3連戦中に登板を予定していることが 1日、分かった。和田豊 2軍監督(61)が「先発で 1イニング投げる」と起用を明言した。2021年11月 6日の巨人とのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦以来、実に 3年半ぶりの聖地カムバックだ。
 待ちわびた帰還のときだ。復活への道のりを歩む髙橋に、和田 2軍監督は〝ホーム・甲子園〟での登板を用意していた。


  3日からのウエスタン戦で甲子園のマウンドに上がることが明らかになった髙橋遥人投手=阪神鳴尾浜球場
 「この(タテジマの)ユニホームを着て目指すところはあそこで投げることだと思う。いつも以上に気合が入っているマウンドが見たい」
  3― 5日に 1軍の本拠地・甲子園で行われるウエスタン・くふうハヤテ戦の先発マウンドを、思いを込めて髙橋に手渡すと明かした-。
 2021年11月 6日の巨人とのCSファーストステージ第 1戦を最後に髙橋は甲子園から遠ざかっていた。22年 4月に左肘の靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)、昨年 6月に左尺骨短縮術および左肩間接鏡視下クリーニング手術を受けた。懸命のリハビリを乗り越えて、実は昨秋も甲子園のマウンドには立った。11月25日のファン感謝デーで行われた演目「野球シチュエーションマッチ」に術後〝初登板〟。軟式球を使ったエキシビションながら 3球を投げファンから大きな拍手を浴びた。「景色がよかった。やっぱ甲子園はいいなって思った。(24年は)期待に応えます!」と、戦列復帰へ向け誓いを立てていた。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(05月)

 

 

 

 

 

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