●阪神タイガースWomenで主将を務める三浦伊織外野手(32)が、試合前の始球式を務めた。「侍ジャパンDAY」として行われたこの日、女子日本代表への選出経験がある三浦が侍ジャパンのユニホームで登板した。女子日本代表は 7〜 8月に開催される第9回WBSC女子野球ワールドカップ・ファイナルステージ(カナダ・サンダーベイ)に臨む。
●阪神は今季11試合目で早くも 9通り目の打順を組んだ。昨年の同時期は 6パターンで、頻繁に打順が変わる苦肉の策がうかがえる。 6戦目の 4日横浜DeNA戦からの 6試合で 5通り。この間 2試合連続の同じパターンはない。
●阪神は広島に敗れ、昨年 5月20日から続いていた甲子園での広島戦での連勝は11でストップとなった。先発の伊藤将司投手(27)が4試合連続無得点だった広島打線に捕まる。 1回に長打から 1点を失うと、 2回には 6安打を集められ一挙 5失点。今季先発陣最短となる 2回8安打6失点で降板した。打線は 4回に森下翔太外野手(23)の3号ソロ、 6回に佐藤輝明内野手(25)の適時 2塁打と反撃するも届かず。広島投手陣の前に13奪三振を喫し、一夜にして借金生活に後戻りとなった。 2回二死 2塁から低めに落ちる球を投手のアドゥワ誠(25)に当てられた。 2塁ベースにダイレクトでぶつかった。ベースに当たらなければ遊撃の木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)が追いついていたとみられるが、逆を突かれる形になった(内野安打)。投手アドゥワでこのイニングを切れなかったのが大誤算。続く野間峻祥外野手(31)の右前打で 1点。菊池涼介内野手(34)の 2塁打で 2点、小園海斗内野手(23)の左前打で 1点と、3連続適時打を浴びてビッグイニングになってしまった。先発した阪神・伊藤将司投手は 2回8安打6失点でマウンドを降りた。 6失点は2022年 3月30日の広島戦(マツダ)以来の自己ワーストタイ、自責6はプロ 4年目で自己ワーストだった。阪神が広島に敗れ、今季初の貯金はならなかった。勝てば岡田彰布監督(66)が阪神での監督通算484勝目となり、歴代2位の吉田義男氏(90=日刊スポーツ評論家)に並ぶところだったが持ち越しとなった。
●阪神ファンが息をのんだシーンも判定が覆った。 1- 6で迎えた 6回。マウンドには3番手の浜地が上がった。一死から會澤翼捕手(35)に対して 6球目、高々と舞い上がった打球は右翼への大飛球。ポール際に消えた打球に 1塁塁審の白井一行審判員(46)がホームランを宣告した。ため息と悲鳴が充満した甲子園。すると、審判団が集まって協議。主審の敷田直人審判員(52)が判定を覆してファウルを宣告した。広島新井貴浩監督(46)がベンチから出て球審に確認したが、判定は変わらなかった。浜地真澄投手(25)は會澤を見逃し三振。田村俊介外野手(20)にヒットを許したが、アドゥワを三振で無失点で切り抜けた。
●“虎のウルシ”が、あいさつ代わりの好救援だ。漆原大晟投手が、タテジマでの甲子園デビュー戦で、 3回 1安打無失点の好リリーフ。一方的な展開をしっかり締め直した。先発伊藤将がまさかの 2回6失点KO。だが2番手で 3回からマウンドに上がり、思い空気を一変させた。 3、 4回は難なく 3人斬り。 3イニング目の 5回は二死から堂林に中前打を浴びたが、秋山を中飛に打ち取り0を刻んだ。最速は 150キロを計測し、4奪三振。連日超満員の虎党の前で、堂々と光り輝いた。開幕から無失点投球を継続。防御率0.00の安定感を誇る。愛称は「ウルシ」。今や虎のリリーフ陣に欠かせない存在になっている。昨年12月、現役ドラフトの 2期生として阪神に移籍した。阪神では23年に同制度で移籍した大竹耕太郎投手(28)が、いきなりチームトップの12勝。漆原も“先輩”に続く活躍を誓い、シーズンでの快投につなげている。ビハインドでも聖地の大声援は変わらない。快投を積み重ね、これから何度も聖地を沸かせてみせる。
●阪神の5番手・岡留英貴投手(24=亜細亜大學OB)投手は 8回から 2イニングを0封。 9回は二死から菊池に 2塁打を許したが、続く小園を 2ゴロに仕留めた。さらなる向上を掲げた。
●梅野隆太郎捕手(32)は、伊藤将司投手の悔しい結果をともに受け止めた。 1回には強肩で堂林翔太内野手(32)の 2盗を阻止し、 3回以降はリリーフした 4投手と無得点。バットでも 6回二死 1、 2塁でしぶとく右前打を放った。
●昨季、森下は甲子園でポストシーズンも含めて5本塁打を放ち、チームは5戦全勝。〝不敗神話弾〟から反撃開始だ。森下翔太外野手が 0- 6の 4回に左中間へ3号ソロを放った。アドゥワの 144キロ直球を振り抜いた。打球は左中間スタンドへ一直線。大量ビハインドの中、 3日の横浜DeNA戦(京セラ)以来となる一撃で反撃ムードを醸し出した。屈指の勝負強さで印象的な一打が目立つ森下だが、試合前の時点で打率.147。 9日の同戦は4打数無安打に終わり、この日はスタメン出場した試合では今季初めて3番から6番に打順を下げていた。甲子園は今年で開場100周年を迎えるメモリアルイヤー。虎の22年ドラフト1位が記念すべき年の1本目を飾った。
● 2試合ぶりに3番で出場した前川右京外野手(20)は、 1回に 1塁強襲の内野安打を放った。 6回は外角低めの球をうまく捉えるも、左翼・秋山翔吾外野手(35)がフェンス際で好捕。5打数1安打に終わり前を向いた。
●大山悠輔内野手(29)は一打を出せなかった。 1点を追う初回一死 1、 2塁の同点機。新しい専用チャンステーマが右翼席で奏でられる中、 7球粘ったが最後は直球に手が出なかった。次の佐藤輝も凡退し、チャンスがついえた。大山悠輔内野手は、 1回一死 1、 2塁の好機で見逃し三振に倒れるなど4打数無安打。 2三振を喫し、セ・リーグワーストの16三振となった。ここまで打率.200(44打数8安打)、本塁打はゼロと苦しんでいるが、虎の4番としてはね返していくしかない。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 2- 6広島>◇ 2回戦◇阪神 1勝 1敗 0 分◇10日◇阪神甲子園球場
 阪神タイガースWomenで主将を務める三浦伊織外野手が、試合前の始球式を務めた。「侍ジャパンDAY」として行われたこの日、女子日本代表への選出経験がある三浦が侍ジャパンのユニホームで登板した。


 始球式でストライク投球を見せた阪神タイガースWomen・三浦伊織外野手=甲子園球場
 昨年 6月に甲子園で行った始球式では高めにボールが抜けたが「反省を生かしてコントロール重視で投げた」という投球はさすがのド真ん中ストライク。「女子日本代表としてこのユニホームを着てアピールができた。これからもっと多くの方に女子野球を知ってもらえれば」と声を弾ませた。
 女子日本代表は 7〜 8月に開催される第9回WBSC女子野球ワールドカップ・ファイナルステージ(カナダ・サンダーベイ)に臨む。

 


 5番に佐藤輝明内野手を入れた阪神のスタメン=阪神甲子園球場
 阪神は今季11試合目で早くも 9通り目の打順を組んだ。
 昨年の同時期は 6パターンで、頻繁に打順が変わる苦肉の策がうかがえる。特にクリーンアップに関しては、開幕 5戦目まで(3)森下翔太(4)大山悠輔(5)佐藤輝明で固まっていたが、 6戦目の 4日横浜DeNA戦からの 6試合で 5通り。この間 2試合連続の同じパターンはない。

 

 阪神は広島に敗れ、昨年 5月20日から続いていた甲子園での広島戦での連勝は11でストップとなった。先発の伊藤将司投手が4試合連続無得点だった広島打線に捕まる。 1回に長打から 1点を失うと、 2回には 6安打を集められ一挙 5失点。今季先発陣最短となる 2回8安打6失点で降板した。打線は 4回に森下翔太外野手の3号ソロ、 6回に佐藤輝明内野手の適時 2塁打と反撃するも届かず。広島投手陣の前に13奪三振を喫し、一夜にして借金生活に後戻りとなった。


 阪神先発の伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 伊藤将司投手が不運すぎるヒットから大量失点した。
  2回二死 2塁から低めに落ちる球を投手のアドゥワ誠に当てられた。バットは真っ二つに折れたが、打球は低い小飛球となって、 2塁ベースにダイレクトでぶつかった。ベースに当たらなければ遊撃の木浪聖也内野手が追いついていたとみられるが、逆を突かれる形になった(内野安打)。
 投手アドゥワでこのイニングを切れなかったのが大誤算。続く野間峻祥外野手の右前打で 1点。菊池涼介内野手の 2塁打で 2点、小園海斗内野手の左前打で 1点と、3連続適時打を浴びてビッグイニングになってしまった。


  1回、広島・小園海斗内野手のゴロの間に 1点が入る=阪神甲子園球場
  阪神の先発・伊藤将司投手が 1回に先制点を献上した。セ・リーグワーストタイ記録の4試合連続零敗を喫していた広島打線に37イニングぶりの得点を許した。先頭の野間に 1塁線を破られる 2塁打を浴びると、菊池は犠打で一死 3塁。前進守備を敷かず、通常の守備位置で守っていた内野陣に対し、小園が遊ゴロを放って、わずか 6球でホームを踏まれた。伊藤将は前回登板の 3日・横浜DeNA戦(京セラ)でも 1回、 2回と失点。立ち上がりに課題を残している。


 初回に失点した伊藤将司投手はベンチに引き揚げる=阪神甲子園球場
 阪神の先発・伊藤将司投手が目覚めた広島打線に捕まった。 0- 1の 2回、一死から上本に右前にポトリと落ちる一打を浴びて出塁を許すと、続く會澤の 2塁打であっさり追加点を献上。田村を 3ゴロで二死とし、相手先発のアドゥワを打席に迎えた。 4球目、完全に詰まらせた打球は 2遊間へ。打球はそのまま 2塁ベースに直撃し、記録は 2塁内野安打となった。二死 1、 3塁とされ、野間に右前打を浴びると、菊池に 2点 2塁打。さらに小園にも適時打を浴びて、この回なんと 5失点。 1回に37イニングぶりの得点を許し、目覚めた広島打線の勢いを止められず、序盤から 0- 6と大量リードを許した。


  2回、広島・會澤翼捕手に適時二塁打を許した伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 先発した阪神・伊藤将司投手は 2回8安打6失点でマウンドを降りた。 2回での降板は2022年 9月21日の広島戦(甲子園)で 1回 1/3を5安打4失点で降板したときに次ぐ短さ。 6失点は2022年 3月30日の広島戦(マツダ)以来の自己ワーストタイ、自責6はプロ 4年目で自己ワーストだった。


  2回、厳しい表情でベンチに戻る伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 伊藤将司投手が立ち上がりから、まさかの大量失点を喫した。
 初回、一死 3塁から遊ゴロの間に先制点を献上。 2回には1死から6番上本にポトリと落ちる右前打で出塁を許すと、直後會澤の左 2塁打で一気に生還を許した。
 その後も、投手アドゥワの 2塁ベースに直撃する不運な安打など、この回だけで 6安打を浴びて一挙 5点を奪われ、 2回終了時点で8安打6失点。直後の攻撃で代打が送られ、 2回49球での降板となった。
 「決めに行ったボールも甘くなってしまい、相手の流れを止めることができませんでした。早いイニングで交代となり、ゲームを作ることができずに申し訳ないです」
 伊藤将の 6失点はプロ最多タイで 3度目。22年 3月30日広島戦(マツダスタジアム)以来となった。


  2回表を投げ終え、 6失点でベンチへ戻る伊藤将司投手(右)=阪神甲子園球場
 甲子園が深いため息で包まれた。伊藤将司投手が思いもよらぬ大炎上。 2回8安打6失点でのKOを猛省した。
 「決めにいったボールも甘くなってしまい、相手の流れを止めることができませんでした。早いイニングで交代となり、ゲームを作ることができずに申し訳ないです」
  1回一死 3塁で、小園の遊ゴロの間に先制点を献上。たった 6球で主導権を握られると、 2回はまずエンドランを仕掛けられて会沢の左翼線適時2塁打で 2失点目。さらに完全に打ち取ったアドゥワのハーフライナーが 2塁ベースに当たって弾む不運な内野安打を含めた 4連打で一気に 0― 6と突き放された。前日までセ・リーグのワーストタイ記録の4試合連続零敗と眠っていた鯉打線を目覚めさせてしまった。
  6失点は自己ワーストタイで、 2回でのKOは 1回 1/3で交代を告げられた2022年 9月21日の広島戦(甲子園)に次ぐ早い回での降板。安藤投手コーチは次回登板について「それは終わったばかりなので分からない」と話すにとどめたが、チームにとって頼みの左腕だけに、一刻も早く状態を上げなければならない。


  6回裏、ベンチで帽子をかぶり直す岡田彰布監督。左は平田勝男ヘッドコーチ=阪神甲子園球場
 阪神が広島に敗れ、今季初の貯金はならなかった。
 先発の伊藤将司投手が打ち込まれた。初回に長打からピンチを招くと内野ゴロの間に先制点を献上。 2回には打者一巡を許して 6本の安打で 5失点を喫した。直後に代打を送られて 2回 8安打で自己ワーストタイの 6失点。先発の役割を果たせなかった。
 打線は 4回に森下翔太外野手が今年開場100周年を迎える甲子園での1号となるソロ本塁打。 6回には佐藤輝明内野手に適時2塁打が飛び出したが反撃は及ばず。序盤の失点が大きくのしかかった。
 勝てば岡田彰布監督が阪神での監督通算484勝目となり、歴代2位の吉田義男氏に並ぶところだったが持ち越しとなった。

 


  6回、広島・會澤翼捕手の本塁打判定にリクエストする岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 阪神ファンが息をのんだシーンも判定が覆った。 1- 6で迎えた 6回。マウンドには3番手の浜地が上がった。一死から會澤に対して 6球目、高々と舞い上がった打球は右翼への大飛球。ポール際に消えた打球に 1塁塁審の白井がホームランを宣告した。ため息と悲鳴が充満した甲子園。岡田監督は 1塁ベンチから身を乗り出して首をかしげる。すると、審判団が集まって協議。會澤はダイヤモンドを一周し、ベンチへと戻っていたが、主審の敷田が判定を覆してファウルを宣告した。
 浜地は會澤を見逃し三振。田村にヒットを許したが、アドゥワを三振で無失点で切り抜けた。


  6回、會澤翼捕手の打球の判定を審判に確認する広島・新井貴浩監督(左)=阪神甲子園球場
 広島會澤翼捕手が 6回に放った「本塁打」について、審判団がリプレー検証せずに判定をファウルに覆すレアケースが起きた。
 會澤の打球は右翼ポール際ぎりぎりの客席に吸い込まれた。 1塁塁審はすぐに右手を回して本塁打のジェスチャー。會澤もベースを 1周してベンチまで戻った。
 岡田彰布監督はすぐにリクエストのジェスチャーをしたが、審判団はリプレー検証には入らず、グラウンド上で 4人が集まって協議した。結果、責任審判でもある敷田球審が両手を横に広げて「ファウル」とした。
 広島新井貴浩監督がベンチから出て球審に確認したが、判定は変わらなかった。

 


 力投する阪神2番手の漆原大晟投手=阪神甲子園球場
 “虎のウルシ”が、あいさつ代わりの好救援だ。漆原大晟投手が、タテジマでの甲子園デビュー戦で、 3回 1安打無失点の好リリーフ。一方的な展開をしっかり締め直した。
 先発伊藤将がまさかの 2回6失点KO。だが2番手で 3回からマウンドに上がり、思い空気を一変させた。 3、 4回は難なく 3人斬り。 3イニング目の 5回は二死から堂林に中前打を浴びたが、秋山を中飛に打ち取り0を刻んだ。最速は 150キロを計測し、4奪三振。連日超満員の虎党の前で、堂々と光り輝いた。
 「早い回からの登板でしたけど。先というよりは、 1人ずつ 1イニングずつというイメージでいけた。結果、 3回投げ切れたのでよかったと思います」
 登板は今季 3試合目。 2日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)から中 7日で迎えた。ビハインドや回またぎなど幅広い役割に対応し、開幕から無失点投球を継続。防御率0.00の安定感を誇る。愛称は「ウルシ」。今や虎のリリーフ陣に欠かせない存在になっている。


 2番手の漆原大晟投手は 3イニング無失点に抑えガッツポーズをする=阪神甲子園球場
 「どこの場面でも立場でも、やることは変わらない。 1試合 1試合、 1人 1人の積み重ねになってくると思うので。任されたところでしっかり結果を出していくのが今やるべきこと。まずは、目先の試合をしっかり抑えることだけ考えてやっていけたら」
 昨年12月、現役ドラフトの 2期生として阪神に移籍した。オリックス時代の22年は1軍登板なしでシーズンを終え、昨季は16試合登板にとどまる中で新天地に招かれた。阪神では23年に同制度で移籍した大竹が、いきなりチームトップの12勝。漆原も「あとに続けるように」と、“先輩”に続く活躍を誓い、シーズンでの快投につなげている。
 ビハインドでも聖地の大声援は変わらない。「アウトを取った時だったり(ベンチに)帰ってきた時の温かい声援がある。その歓声を 1回でも多く今シーズン聞けたらいいなと感じました」。快投を積み重ね、これから何度も聖地を沸かせてみせる。

 


  8回に続き、 9回もマウンドに上がった岡留英貴投手=阪神甲子園球場
 阪神の5番手・岡留英貴投手は 8回から 2イニングを0封。 9回は二死から菊池に 2塁打を許したが、続く小園を 2ゴロに仕留めた。 6日の東京ヤクルト戦(神宮)では先頭への四球から 1失点も今回は修正。「一人一人をしっかりと抑える意識で投げた。左打者に内角に投げ切れなかったのを反省して投げられるようにしたい」とさらなる向上を掲げた。

 


  1回、 2塁に送球し 2盗を試みた広島・堂林翔太内野手をアウトにする梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
 梅野隆太郎捕手は、伊藤将司投手の悔しい結果をともに受け止めた。「粘り切れず、早い段階で 6失点を食らったのは反省」。 1回には強肩で堂林の 2盗を阻止し、 3回以降はリリーフした 4投手と無得点。バットでも 6回二死 1、 2塁でしぶとく右前打を放った。「最終的には負けてしまったけど、またいいゲームができるようにやりたい」と引きずることなく戦う。

 


  4回、左中間へソロ本塁打を放った森下翔太外野手=阪神甲子園球場
  9日の勝利で勝率5割に戻した阪神は、今季初の貯金と2カード連続勝ち越しを目指し広島戦に臨んだ。先発の伊藤将司投手が自身2連勝発進を目指して先発マウンドに上がったが、前回登板に続いて 1回から先制点を与え、 2回にも大量失点するまさかの展開となってしまった。だが、 4回には森下翔太外野手がこの日 2安打目となる3号ソロを左中間席にたたき込んだ。昨季、森下は甲子園でポストシーズンも含めて5本塁打を放ち、チームは5戦全勝。〝不敗神話弾〟から反撃開始だ。


  4回裏阪神二死、森下翔太外野手は左越えソロ本塁打を放った=阪神甲子園球場
 森下翔太外野手が 0- 6の 4回に左中間へ3号ソロを放った。アドゥワの 144キロ直球を振り抜いた。打球は左中間スタンドへ一直線。大量ビハインドの中、 3日の横浜DeNA戦(京セラ)以来となる一撃で反撃ムードを醸し出した。屈指の勝負強さで印象的な一打が目立つ森下だが、試合前の時点で打率.147。 9日の同戦は4打数無安打に終わり、この日はスタメン出場した試合では今季初めて3番から6番に打順を下げていた。


  4回 本塁打を放った森下翔太外野手=阪神甲子園球場
 阪神の森下翔太外野手が3号ソロを放ち、今季甲子園1号を飾った。
  0- 6の 4回二死。広島先発アドゥワの 144キロ直球を捉えて左中間スタンドへ放り込んだ。打った瞬間の豪快なアーチは今季甲子園1号。打った時点で中日細川と並んでリーグトップタイの 3本目となった。「捉えた感触も良かったですし、しっかり自分のスイングができました。このあと、逆転できるように頑張ります!」と振り返った。
 甲子園は今年で開場100周年を迎えるメモリアルイヤー。虎の22年ドラフト1位が記念すべき年の1本目を飾った。


  4回裏阪神二死、森下翔太外野手は左中間越えソロ本塁打を放った=阪神甲子園球場
 敗戦の光ダーン! 森下翔太外野手が、リーグトップタイの3号で連日満員札止めの甲子園を熱狂させた。6番に降格したが 0- 6の劣勢にも集中力を研ぎ澄ませ、 4回に広島先発アドゥワから左翼へ弾丸アーチ。昨季10本塁打だった中距離砲が今季は39発の量産ペースだ。チームは再び借金生活に戻ったが、背番号1がマルチ安打で示した反発力は意地の象徴。今夜はスカッと快勝して六甲おろしを歌いたい。
            ◇   ◇   ◇
 森下は迷いなく振り切った。アドゥワの直球をガツン。ドジャース大谷ばりの時速 175キロの弾丸と化して、大歓声に後押しされるように左翼席に飛び込んだ。大谷の今季最速アーチは 172キロ。甲子園のトラックマンが示した驚異の数字でその豪打ぶりがよく分かる。 0- 6の一方的展開から、甲子園の夜空に今季初めてかかったアーチに、ファンは酔いしれた。


  4回裏阪神二死、森下翔太外野手は左越え本塁打を放ち、筒井壮走塁コーチとハイタッチ=阪神甲子園球場
 「とらえた感触もよかったし、しっかり自分のスイングができました。自分に求められているのは初球からガツガツいけるのと、ああいうところで本塁打を打てるところだと思う」
  8月 1日に開場100周年を迎える本拠地甲子園。 3月31日の巨人戦で放った今季のチーム1号も森下。聖地でのチーム1号も森下だった。完敗で“空砲”となったが、若武者の成長は希望の光だ。トータル10本塁打だった昨季に対し、開幕11試合で早くも3本。リーグ最多タイで、年間39本ペース。決して、まぐれではない。
 試合前の練習で、バットを握り、感覚を研ぎ澄ます。現在、主に使うバットは 2種類。テープを巻いたグリップの厚みが違う。その差はなんと「 0.6ミリくらいです」。この日、フィットしたのは黄色いテープを巻いた細めの 1本。「スイングの感覚と、打球の感覚も含めて、決めています」。体調も考慮しながら選ぶ。豪快なイメージが強いが、どこまでも繊細。自分の体と技術をよく分かっている。


  4回裏阪神二死、岡田彰布監督は左越え本塁打を放った森下翔太外野手を迎える=阪神甲子園球場
 本塁打以上に強烈だったのは第 1打席の 2塁打かもしれない。 2回先頭。低空ライナーが左翼を襲い、名手秋山が一瞬前に出ようとしたほど。打球はその頭上を高速で越えていった。今季初めての「6番」。打率が上がらず、3番から降格となったが、破格の能力をあらためて示した。
 手先でバット操作してしまう悪癖を直すため、体幹を意識して振る新フォームを染みこませてきた。キャンプではなかなか打球が上がらず、岡田監督をやきもきさせたが、なじむにつれて角度もついてきた。頼もしい一振りに、指揮官の表情も緩んだ。
 勝てば今季初の貯金生活だったが投打がかみ合わず、 1日で借金生活に逆戻り。なかなか波に乗れなくても、悲観する状況ではない。「まだ明日勝てばカードを勝ち越せる。明日に向けて準備したいです」。背番号1が、大きな背中を伸ばして言った。

 


  6回裏阪神二死 1塁、佐藤輝明内野手は左翼へ適時 2塁打を放った。投手はアドゥワ誠=阪神甲子園球場
 佐藤輝明内野手が 1- 6の 6回二死 1塁で左中間を突き破る適時 2塁打を放った。アドゥワの 135キロカットボールを捉えた。佐藤輝は 6日の東京ヤクルト戦(神宮)以来の打点。タイムリーは 3日・横浜DeNA戦(京セラ)以来。佐藤輝の一打で反撃ムードを作った阪神打線は、代わった益田から森下が四球、梅野が右前打で二死満塁と一発出れば同点の好機を作って、打席には代打・ノイジー。球場のボルテージは最高潮に上がったが、ノイジーは 3ゴロに倒れた。


  6回、適時 2塁打を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 佐藤輝明内野手が、5番復帰にタイムリーで応えた。 3日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)を最後に6番に下がっていたが、 6試合ぶりに定位置で出場。中軸らしい勝負強さを発揮した。
  1- 6の 6回。先頭の2番中野が右安打で出塁し、二死後、走者 1塁で広島先発アドゥワの 2球目だ。外角 135キロの変化球を振り抜き、遊撃手の頭を越えるタイムリー 2塁打。「しっかり振っていこうと思って、いいバッティングができたと思います」。塁上で手をたたき、逆転を信じるファンを沸かせた。
 前日 9日の広島戦では 2安打を放ち、プロ通算100度目のマルチ安打を達成するなど調子を上げていた。5番復帰にも変えたところは「ないです」と平常心で 2日連続の快音。主砲が甲子園から再び波に乗る。

 


  1回裏阪神一死 1塁、前川右京外野手は 1塁内野安打を放った=阪神甲子園球場
  2試合ぶりに3番で出場した前川右京外野手は、 1回に 1塁強襲の内野安打を放った。 6回は外角低めの球をうまく捉えるも、左翼・秋山がフェンス際で好捕。5打数1安打に終わり「(内容は)ぼちぼち。よかったこと、悪かったことの反省をしっかりしてまたあした挑みたい」と前を向いた。

  8回、三振に倒れた前川右京外野手=阪神甲子園球場
 前川右京外野手が甲子園の1軍公式戦で初めて左翼を守った。
 「3番左翼」で出場。飛球やフェンスのクッションボールなど数回打球を処理し、いずれも無難にこなした。バットでは初回に 1塁手のグラブをはじく安打。 6回には広島秋山の好守に阻まれたが、左翼へ大飛球を飛ばした。11日の次戦に向け「良かったこと悪かったことを反省して、また挑みたい」と引き締めた。

 


  1回裏阪神一死 1、 2塁、大山悠輔内野手は見逃し三振に倒れる=阪神甲子園球場
 大山悠輔は一打を出せなかった。
  1点を追う初回一死 1、 2塁の同点機。新しい専用チャンステーマが右翼席で奏でられる中、 7球粘ったが最後は直球に手が出なかった。次の佐藤輝も凡退し、チャンスがついえた。ビハインドはまだ 1点。追いついていれば、展開も変わっていたかもしれない。4打数無安打に終わった4番は「明日も準備して頑張ります」と口元を引き締めた。


  8回、空振り三振を喫する大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
 大山悠輔内野手は、 1回一死 1、 2塁の好機で見逃し三振に倒れるなど4打数無安打。 2三振を喫し、セ・リーグワーストの16三振となった。ここまで打率.200(44打数8安打)、本塁打はゼロと苦しんでいるが、虎の4番としてはね返していくしかない。「あしたもしっかり準備して打てるよう頑張ります」と言葉少なに引き揚げた。

 

※ 4月11日の予告先発は、阪神・西勇輝投手(33)―広島・大瀬良大地投手(32)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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