● 5試合を終え2勝3敗の勝率.400でセ・リーグ5位タイの阪神は、3勝2敗の勝率.600で同2位の横浜DeNAとの 3回戦を戦う。予告先発は阪神が西勇輝投手(33)、横浜DeNAが中川颯投手(25)で、午後 6時プレーボール。阪神は横浜DeNAに逆転負けを喫し、開幕 2カード連続負け越しとなった。 4回に佐藤輝明内野手(25)の好走塁が功を奏してリプレー検証で 2度も判定がセーフに覆り、 2点を先制したが、 6回に投手陣が崩れて 3失点で逆転された。打線も 5回以降はわずか 2安打に終わった。阪神は横浜DeNAに逆転負け。岡田彰布監督(66)にとっては、オリックス時代も含めて、監督として初の開幕 2カード連続の負け越しとなった。阪神はスコアレスで迎えた 4回、この日5番に入った前川右京外野手(20)の 2塁打、佐藤輝明内野手の右前打でチャンスを作ると、梅野隆太郎捕手(32)の中前適時打で先制。さらに内野ゴロの間にも得点し、 2点をリードした。先発の西勇輝投手は 5回まで無失点投球を見せるも 6回、牧秀悟内野手(25)、宮﨑敏郎内野手(35)、関根大気外野手(19)の連打で 1点を失う。このあと一死満塁となって2番手・桐敷拓馬投手(24)にスイッチするも、代打・楠本泰史外野手(28)に逆転 2点打を浴びた。 1点を追いかける阪神は 8回に二死 1、 2塁のチャンスを作るも、相手の好プレーに阻まれ、一歩及ばなかった。
●「神の手、神の足」連発も届かず-。阪神は横浜DeNAに 2- 3で逆転負け。岡田彰布監督にとってはオリックス時代を含め、指揮官10年目で初の開幕 2カード連続負け越しとなった。 4回には佐藤輝明内野手の走塁で立て続けにリクエストに成功して逆転。流れを引き寄せたかに見えたが、打線がつながらず。5位タイから再び単独最下位に転落だ。〝神の手〟が出ても、〝神の足〟が伸びても、打球が抜けそうで抜けない。紙一重のプレーに阻まれ、白星には最後まで届かなかった。岡田政権初の開幕カードから連続負け越し発進という屈辱的なスタートを切り、岡田監督も歯がゆい展開に不満をもらした。連覇を目指すシーズン開幕を迎えた虎に、野球の神様が試練を与えているような 1週間が終わった。繰り返された想定外が、2勝4敗でセ・リーグ単独最下位というチーム成績につながっている。百戦錬磨の岡田監督も打線の上がり目は感じている。 5日からの東京ヤクルト 3連戦(神宮)で投打がガチッとかみ合った姿を披露し〝神懸かり〟な進撃を開始する。
●近本光司外野手(29)が 3回に今季初盗塁となる 2盗を成功させ、プロ 6年目、 669試合で通算150盗塁をマークした。 3回一死から 2失で出塁すると、続く中野拓夢内野手(27)の 2球目にスタートを切った。捕手の送球が逸れ、悠々セーフ。虎のリードオフマンが自慢の足で好機を作った。過去4度盗塁王に輝いた男が技を磨き続け、プロ 6年目、669試合目で節目の数字を残した。初回には中前打で出塁しており、この日は 2四球も含め 4出塁と1番の役割を遂行してみせた。
●佐藤輝明内野手が 2日連続で早出特打に参加。53スイングで柵越え12本と快音を響かせた。 3日の同戦は今季初打点となる適時打を放った大砲がここから状態を上げていく。佐藤輝明内野手が神走塁で 2点目のホームをもぎ取った。 0- 0の 4回一死 2塁で右前打を放ち、先制機をお膳立てすると、梅野の中前適時打で 1塁から一気に 3塁へ。ヘッドスライディングも判定はアウト。しかし、藤本敦士 3塁ベースコーチャー(46)がセーフとアピールし、岡田監督もリクエストした。リプレー検証のち、判定は覆ってセーフ。佐藤輝が〝神の手〟で 3塁まで進むと、続く木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)の 1ゴロで今度はホームへとスライディング。こちらも判定はアウト。しかし、すぐさま岡田監督がリクエストした。ベンチでじっと映像を見つめた佐藤輝。こちらも判定は覆ってセーフ。今度は〝神の足〟で 2点目のホームをもぎ取った。佐藤輝は 2日の同戦で 1回に先制点を献上する痛恨の適時失策。打撃の状態も上がらずこの日は「6番・3塁」に打順を下げていたが、まずは守りでリズムを作った。
●梅野が完全復活を印象づける適時打を放った。両軍無得点の 4回一死 1、 3塁。横浜DeNAの下手投げ右腕、中川颯投手(25)から中前打。 3塁走者前川が生還した。阪神がこのカード初めて先制に成功した。 2回一死からこの日5番に入った前川が 2塁打で出塁すると、佐藤輝も右前打で続いて一死 1、 3塁とチャンスメークする。ここで梅野がカウント 1- 2と追い込まれながら外角球を弾き返し、鋭い打球が 2遊間を破った。これで梅野は今季初打点を記録し、昨年負傷離脱した 8月13日の東京ヤクルト戦(神宮)以来235日ぶりの打点を挙げた。 3月31日の巨人戦では、同じアンダーハンドの高橋礼投手(28)に 6回無失点に抑えられていた。アンダースローの投手に対し、今季10イニング目で初得点となった。
●この日、阪神は開幕から 6試合目で初めて打順を入れ替えた。 3試合ぶりにスタメンに戻った前川が「5番」に入り、試合前まで打率.105だった佐藤輝が「6番」に回った。前川は 2日には代打で出場し、クローザーの山﨑康晃投手(31=亜細亜大學OB)から左前打を記録。クリーンアップでの起用は3番で出場した昨年 7月16日の中日戦(甲子園)以来だったが平常心を貫いて結果を出した。 2日と 3日の横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)は先発左翼をシェルドン・ノイジー外野手(29)に譲り、代打出場。この日は相手先発が下手投げ右腕の中川颯で、チャンスが巡ってきた。今季これまで先発した 2試合は5番佐藤輝の後ろ。クリーンアップの仲間入りにも前川は冷静に試合に入った。 2回の第 1打席に横浜DeNA先発中川颯の 2球目が背中付近に直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべたが、すぐに 1塁へ走り出した。ここから前川の本領が発揮された。 0- 0の 4回。先制につなげる突破口を開いた。一死走者なしから横浜DeNA中川颯の 2球目、 129キロを左中間へ運び、 2塁打。「ある程度狙い球を絞って入れたのでよかった」と手応えをつかんだ。6番佐藤輝の右前打で一死 1、 3塁と好機を広げ、7番梅野の中前適時打で生還した。開幕から 5試合に出場して打率4割。猛虎打線の欠かせぬ 1ピースへ。20歳の若虎が活躍を続ける。
●中野拓夢内野手が痛恨の併殺打に倒れた。 1点ビハインドの 7回一死 1、 2塁。横浜DeNAJ.B.ウェンデルケン投手(31)に 2ゴロ併殺打に仕留められ、チャンスを逃した。 1試合 2併殺打はプロ初のことだ。併殺崩れの多い俊足選手だが、好機をつぶしてしまった。
●西勇輝投手は 6回に乱れ、 5回 1/3を投げて 8安打 3失点で黒星スタートとなった。阪神が 2点のリードをひっくり返された。先発・西勇は無失点で迎えた 6回。牧、宮崎の連打で無死 1、 3塁とされると、関根に右翼線への 2塁打を浴び、 1点を失う。なおも死球で満塁とされ、一死をとったところで2番手の桐敷拓馬投手にスイッチ。 6回途中8安打3失点だった。しかし代打・楠本に 2人を迎え入れる中前適時打を浴びて逆転を喫した。阪神がリードした展開から逆転を許したのは、開幕 6戦目で初めてとなった。
●桐敷拓馬投手は 2- 1の 6回一死満塁で西勇からバトンを渡されて登板。代打楠本と左対左の対決となったが、 138キロの落ち球を運ばれ、浴び唇をかんだ。だが、なおも一死 1、 2塁で後続を断ち、 1点差で食い止めた。ここまでの登板 2試合は、ともに打者 3人で無安打無失点。今季初めて浴びた安打が、逆転打となった。
●開幕 6試合目で今季初登板に臨んだ岡留英貴投手(24=亜細亜大學OB)が、 2- 3の 7回に登板し 1回を1安打無失点。直球は最速 149キロをマークした。 2月の沖縄・宜野座キャンプの投手MVPを獲得した大卒 3年目。これで今季の実戦登板は紅白戦を含めて10試合で無失点記録を12に伸ばした。勝ち試合も負け試合も関係なく、登板指令があれば右腕を振る。 2月の紅白戦から数えて、無失点投球を実戦10試合12イニングに伸ばした。
●青柳晃洋投手(30)が 4日、試合前練習に参加し、先発する 5日の東京ヤクルト戦(神宮)に向けてキャッチボールなどで調整した。 2年連続の開幕投手を務めた 3月29日の巨人戦(東京ドーム)は 5回5安打3失点も、立ち上がりから力強いボールを投げるなどし、好感触も残った。 2週連続となる東京遠征で激突する燕打線に対しては、変わらず強気で腕を振る。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 2― 3横浜DeNA>◇ 3回戦◇阪神 1勝 2敗 0分◇ 4日◇京セラドーム大阪
  5試合を終え2勝3敗の勝率.400でセ・リーグ5位タイの阪神は、3勝2敗の勝率.600で同2位の横浜DeNAとの 3回戦を戦う。予告先発は阪神が西勇輝投手、横浜DeNAが中川颯投手で、午後 6時プレーボール。


  6回、降板を告げられた西勇輝投手.jpg=京セラドーム大阪
 前夜は森下の特大2号が飛び出すなど、 5- 2で逆転勝利した阪神は、今季初の連勝がかかる。予告先発のベテラン西勇はシーズン初登板で苦戦が続いており、オリックス時代の2014年に勝利投手になったのを最後に、敗戦投手 5度、勝敗つかずが 4度となっている。阪神移籍 6年目の今年こそ、シーズン初戦で勝利投手となってチームを勢いづかせたい。

  9回、近本光司外野手が凡退し、ゲームセット=京セラドーム大阪
 阪神は横浜DeNAに逆転負けを喫し、開幕 2カード連続負け越しとなった。 4回に佐藤輝明内野手の好走塁が功を奏してリプレー検証で 2度も判定がセーフに覆り、 2点を先制したが、 6回に投手陣が崩れて 3失点で逆転された。打線も 5回以降はわずか 2安打に終わった。


 選手交代を告げた岡田彰布監督=京セラドーム大阪
 阪神は横浜DeNAに逆転負け。岡田彰布監督にとっては、オリックス時代も含めて、監督として初の開幕 2カード連続の負け越しとなった。借金は2。並んでいた巨人が勝利したため、再び単独最下位となった。
 阪神はスコアレスで迎えた 4回、この日5番に入った前川右京外野手の 2塁打、佐藤輝明内野手の右前打でチャンスを作ると、梅野隆太郎捕手の中前適時打で先制。さらに内野ゴロの間にも得点し、 2点をリードした。
 先発の西勇輝投手は 5回まで無失点投球を見せるも 6回、牧、宮崎、関根の連打で 1点を失う。このあと一死満塁となって2番手・桐敷拓馬投手にスイッチするも、代打・楠本に逆転 2点打を浴びた。 1点を追いかける阪神は 8回に二死 1、 2塁のチャンスを作るも、相手の好プレーに阻まれ、一歩及ばなかった。

 

 「神の手、神の足」連発も届かず-。阪神は横浜DeNAに 2- 3で逆転負け。岡田彰布監督にとってはオリックス時代を含め、指揮官10年目で初の開幕 2カード連続負け越しとなった。 4回には佐藤輝明内野手の走塁で立て続けにリクエストに成功して逆転。流れを引き寄せたかに見えたが、打線がつながらず。5位タイから再び単独最下位に転落だ。
 〝神の手〟が出ても、〝神の足〟が伸びても、打球が抜けそうで抜けない。紙一重のプレーに阻まれ、白星には最後まで届かなかった。岡田政権初の開幕カードから連続負け越し発進という屈辱的なスタートを切り、岡田監督も歯がゆい展開に不満をもらした。
 「いやいや、まあちょっと想定外やな。ちょっとやな。別にまだ2カードやから。まだ当たってない3球団あるから。そこまでやな。ちょっと分からん部分が多いし。今年の戦い方というかな」


  4回、梅野隆太郎捕手の中前適時打の間に 3塁を狙った佐藤輝明内野手。グッと手を伸ばしセーフを勝ち取った=京セラドーム大阪
 試合後のベンチ裏で冷静に振り返った指揮官が、何度もベンチを立ち上がる事態になったのは 0- 0の 4回だ。一死 1、 3塁で梅野が中前適時打を放つと、 1走・佐藤輝は 2塁ベースを蹴って、一気に 3塁へ。頭から飛び込み、懸命に右腕を出したが一度はアウト。それでも、虎将がすぐさま求めたリプレー検証で判定は覆った。
  3塁に触れた背番号8の〝神の手〟は、続く木浪の 1ゴロの間の得点シーンにつながった。打球を処理したオースティンが 1塁を踏み、本塁へ送球すると、佐藤輝が左足を伸ばしてスライディングしながら、必死に生還を試みた。間一髪のプレーの結果はアウト判定…。だが、岡田監督が再びリクエストした結果、セーフにひっくり返り、〝神の足〟で貴重な 2点目をもぎとった。


 木浪聖也内野手の内野ゴロの間に佐藤輝明内野手は本塁へ滑り込み、リプレー検証に。ここでも足が入っており1点をもぎ取った=京セラドーム大阪
 「リプレーがあって助かりました」
 好走塁連発の佐藤輝も声を弾ませたが、虎が敗れてしまっては心の底から喜べない。ビッグプレーから勝利への流れを一気に加速させたかったが…。西勇が作ったピンチに桐敷が踏ん張れずに逆転を許すと、 2- 3の 7回一死 1、 2塁では中野が 2ゴロ併殺に倒れた。 8回二死 1、 2塁では代打・糸原が放った中前へ抜けそうな当たりを牧にダイビングキャッチされ、 1点が遠かった。
 虎将も「ファインプレーにあうなあ。チャンスでなあ。まあ、しゃあないけど。それは」。連覇を目指すシーズン開幕を迎えた虎に、野球の神様が試練を与えているような 1週間が終わった。オリックス時代を含め、指揮官10年目で初の開幕 2カード連続負け越し。繰り返された想定外が、2勝4敗でセ・リーグ単独最下位というチーム成績につながっている。


 リクエストを行う岡田彰布監督。 1イニングで 2度成功し判定が覆ったが、ゲームはひっくり返された=京セラドーム大阪
 「開幕のときよりは、まだ点取れるようになってるから。だからチャンスでなあ、一本出たらっていう。誰に回るかも分からへんけど、そこの打席やろな。やっぱりヒット出んとあかんわなあ」
 百戦錬磨の岡田監督も打線の上がり目は感じている。 5日からの東京ヤクルト 3連戦(神宮)で投打がガチッとかみ合った姿を披露し〝神懸かり〟な進撃を開始する。

■データBOX
◉…岡田監督が指揮官10年目で初の開幕 2カード連続負け越し。開幕 6戦を終えた時点で2勝4敗となるのはオリックスを指揮した2012年と並びワースト
◉…阪神が開幕 2カード連続負け越しを喫したのは、00年以降では13年(シーズン2位)、20年(同2位)、22年(同3位)がある。1990年代は91、95、96、98年の 4度(すべてシーズン最下位)。日本一になった翌年の86年も開幕から 2カード連続で負け越し、3位に終わっている

 


  3回裏阪神一死 1塁、 1走近本光司外野手は 2盗を決める。野手は石上泰輝内野手=京セラドーム大阪
 近本光司外野手が 3回に今季初盗塁となる 2盗を成功させ、プロ 6年目、 669試合で通算150盗塁をマークした。 3回一死から 2失で出塁すると、続く中野の 2球目にスタートを切った。捕手の送球が逸れ、悠々セーフ。虎のリードオフマンが自慢の足で好機を作った。近本はプロ 1年目の2019年 4月 2日の巨人戦(東京ドーム)で初盗塁をマーク。同年は36盗塁で盗塁王、20年(31盗塁)、22年(30盗塁)、23年(28盗塁)とこれまで 4度の盗塁王を獲得し、セ・リーグを代表する俊足として名をはせている。

  3回裏阪神一死 1塁、近本光司外野手は 2盗を決める.jpg
 近本光司外野手は敵失で出塁した 3回に今季初盗塁となる 2盗を決め、プロ 6年目、 669試合で通算150盗塁を記録した。「去年最後で150盗塁にするか、今年最初で150盗塁にするかというのは壮さん(筒井外野守備走塁コーチ)と話していた。ここまで積み重ねてきたたくさんの人に感謝したい」。過去 5年で 4度の盗塁王に輝いたスピードスターは、まだまだ立ち止まらず記録を伸ばしていく。


  3回、 2盗を決める近本光司外野手.jpg

 近本光司外野手が、プロ通算150盗塁に到達した。阪神在籍中の達成者は赤星憲広氏以来、 5人目。吉田義男氏らレジェンドも通った道だ。「ここまで積み重ねてきて、たくさんの人に感謝したい」と語った。
 両軍無得点の 3回に 2失で出塁。けん制を 1度もらい、2番中野への 2球目でスタートを切った。鋭いスライディングでセーフ。これが今季初盗塁となった。「技術はすごく大事。そんな簡単なものじゃないけど、技術で足は速くなると感じています」。子どもたちに足が速くなるには? 
 と問われると「腕をしっかり振って足の回転を速くしよう」と優しく返答するリードオフマン。過去4度盗塁王に輝いた男が技を磨き続け、プロ 6年目、669試合目で節目の数字を残した。
 初回には中前打で出塁しており、この日は 2四球も含め 4出塁と1番の役割を遂行してみせた。

 

 

 

 


 試合前練習、カラフルなバットを手に早出で打撃練習を行った佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手が 2日連続で早出特打に参加。53スイングで柵越え12本と快音を響かせた。フリー打撃の前は、レインボー色のトレーニングバットを用いてティー打撃を行った。通常のバットより半分程度の長さのレインボーバットは、 2月の春季キャンプ中にミエセスが使用していた同形状のトレーニングバットが手に馴染み、契約するミズノ社に頼んで作成してもらったもの。「体を使って振るということを意識するため」と使用の意図を語っていた。カラフルな色合いについては、「面白い色で作ってくれってお願いしたら、あの色になりました」。 3日の同戦は今季初打点となる適時打を放った大砲がここから状態を上げていく。


  3回、牧秀悟内野手の打球を処理する佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手が守備で魅せた。 0- 0の 3回。一死から先発の西勇がオースティンに 2塁打を浴びて、一打先制のピンチを招いた。打席には3番・佐野。 2球目、痛烈な打球が 3塁線を襲った。佐藤輝はジャンプして見事に好捕。続く牧のボテボテの打球は華麗なランニングスローでアウトに仕留め、ピンチを脱した。佐藤輝は 2日の同戦で 1回に先制点を献上する痛恨の適時失策。打撃の状態も上がらずこの日は「6番・3塁」に打順を下げていたが、まずは守りでリズムを作った。


  4回、木浪聖也内野手の内野ゴロの間にホームに突入し、セーフをアピールする佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手が神走塁で 2点目のホームをもぎ取った。 0- 0の 4回一死 2塁で右前打を放ち、先制機をお膳立てすると、梅野の中前適時打で 1塁から一気に 3塁へ。ヘッドスライディングも判定はアウト。しかし、藤本 3塁ベースコーチャーがセーフとアピールし、岡田監督もリクエストした。リプレー検証のち、判定は覆ってセーフ。佐藤輝が〝神の手〟で 3塁まで進むと、続く木浪の 1ゴロで今度はホームへとスライディング。こちらも判定はアウト。しかし、すぐさま岡田監督がリクエストした。ベンチでじっと映像を見つめた佐藤輝。こちらも判定は覆ってセーフ。今度は〝神の足〟で 2点目のホームをもぎ取った。 1イニングに 2度のリクエストも珍しいが、そのどちらも対象プレーに絡むのはさらにまれ。さすが〝持っテル〟男だ。

 


  4回裏阪神一死 1、 3塁、中前適時打を放った梅野隆太郎捕手=京セラドーム大阪
 阪神がこのカード初めて先制に成功した。 2回一死からこの日5番に入った前川が 2塁打で出塁すると、佐藤輝も右前打で続いて一死 1、 3塁とチャンスメークする。ここで梅野がカウント 1- 2と追い込まれながら外角球を弾き返し、鋭い打球が 2遊間を破った。「打ったのはツーシームかな。(前川)右京がチャンスメイクしてくれたし、自分自身も前の打席で打ち取られていたので、なんとか必死に食らいついて事を起こすという気持ちでした。タイムリーになってくれてよかったです」。これで梅野は今季初打点を記録し、昨年負傷離脱した 8月13日の東京ヤクルト戦(神宮)以来235日ぶりの打点を挙げた。


  4回、先制の適時打を放った梅野隆太郎捕手=京セラドーム大阪
 梅野が完全復活を印象づける適時打を放った。両軍無得点の 4回一死 1、 3塁。横浜DeNAの下手投げ右腕、中川颯から中前打。 3塁走者前川が生還した。
 死球を受けて離脱した昨年 8月13日ヤクルト戦以来、 235日ぶりとなる打点をマーク。今季11打席目で初の適時打となった。「自分自身も前の打席で打ち取られていたので、なんとか必死に食らいついて事を起こすという気持ちでした。タイムリーになってくれてよかったです」。 3月31日の巨人戦では、同じアンダーハンドの高橋礼に 6回無失点に抑えられていた。アンダースローの投手に対し、今季10イニング目で初得点となった。

 


  4回裏阪神一死、前川右京外野手は中 2塁打を放った=京セラドーム大阪
 期待に応えるように、快音を連発した。前川右京外野手がスタメンに名を連ねた打順は、これまでより一つ前の「5番」。打線の活性化を託され、先制機を呼び込んだ。
 「狙い球を絞って入れたのでよかった。結果が出たので、明日からもう一回準備して入るだけかなと思います」


  4回裏阪神一死、前川右京外野手は 2塁打を放った=京セラドーム大阪
 この日、阪神は開幕から 6試合目で初めて打順を入れ替えた。 3試合ぶりにスタメンに戻った前川が「5番」に入り、試合前まで打率.105だった佐藤輝が「6番」に回った。前川は 2日には代打で出場し、クローザーの山崎から左前打を記録。クリーンアップでの起用は3番で出場した昨年 7月16日の中日戦(甲子園)以来だったが「(気持ちは)全然変わらなかった」と平常心を貫いて結果を出した。


  4回裏阪神一死、前川右京外野手は 2塁打を放った=京セラドーム大阪
  4回一死で打席に立つと、横浜DeNAの先発・中川颯の直球を左中間へ運んだ。今季初の長打となる 2塁打を記録。その後、梅野の適時打で先制のホームを踏んだ。 1本では終わらない。 8回二死でも森原から左前へ弾き返し、これも今季初となるマルチ安打を記録。打率を.400にまで上昇させ「次にもつながると思う」とうなずいた。

  4回裏阪神一死、左中間へ二塁打を放ちポーズを決める前川右京外野手=京セラドーム大阪
 前川右京外野手が、流れを呼び込む 2安打で5番スタメン起用に応えた。 3試合ぶりに左翼の先発出場。打順は今季初めて5番に入った。
  2日と 3日の横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)は先発左翼をシェルドン・ノイジー外野手に譲り、代打出場。この日は相手先発が下手投げ右腕の中川颯で、チャンスが巡ってきた。今季これまで先発した 2試合は5番佐藤輝の後ろ。クリーンアップの仲間入りにも前川は「全然(普段と)変わらないです」と冷静に試合に入った。


  8回、左前打を放った前川右京外野手=京セラドーム大阪
 だが、思わぬ先制パンチを食らった。 2回の第 1打席に横浜DeNA先発中川颯の 2球目が背中付近に直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべたが、すぐに 1塁へ走り出した。
 ここから前川の本領が発揮された。 0- 0の 4回。先制につなげる突破口を開いた。一死走者なしから横浜DeNA中川颯の 2球目、 129キロを左中間へ運び、 2塁打。「ある程度狙い球を絞って入れたのでよかった」と手応えをつかんだ。6番佐藤輝の右前打で一死 1、 3塁と好機を広げ、7番梅野の中前適時打で生還した。


  8回裏阪神二死、前川右京外野手は左前打を放った=京セラドーム大阪
  1点を追う 8回にも二死から5番手森原に 2球で追い込まれながら、 152キロ高めの直球を振り抜き、左前にはじき返した。マルチ安打の活躍に「次にもつながると思いますし、また明日からちゃんと数字残せるように。結果が出たので、もう 1回準備したい」と 5日からの東京ヤクルト戦(神宮)へ気合を入れた。これで開幕から 5試合に出場して打率4割。猛虎打線の欠かせぬ 1ピースへ。20歳の若虎が活躍を続ける。

 


  7回裏阪神一死 1、 2塁、中野拓夢内野手は 2塁併殺打に倒れる=京セラドーム大阪
 中野拓夢内野手が痛恨の併殺打に倒れた。 1点ビハインドの 7回一死 1、 2塁。横浜DeNAウェンデルケンに 2ゴロ併殺打に仕留められ、チャンスを逃した。
 中野は初回にも併殺打に倒れており、 1試合 2併殺打はプロ初のことだ。「自分の実力です」と受け止め「今日のことは引きずらず、切り替えて頑張りたい」と力を込めた。併殺崩れの多い俊足選手だが、好機をつぶしてしまった。

 

 阪神が 2点のリードをひっくり返された。先発・西勇は無失点で迎えた 6回。牧、宮崎の連打で無死 1、 3塁とされると、関根に右翼線への 2塁打を浴び、 1点を失う。なおも死球で満塁とされ、一死をとったところで2番手の桐敷にスイッチ。しかし代打・楠本に 2人を迎え入れる中前適時打を浴びて逆転を喫した。阪神がリードした展開から逆転を許したのは、開幕 6戦目で初めてとなった。

  6回、横浜DeNA・関根大気外野手に適時 2塁打を許した西勇輝投手=京セラドーム大阪
 西勇輝投手は 6回に乱れ、 5回 1/3を投げて 8安打 3失点で黒星スタートとなった。「リズムの良い野手陣の守備と梅野のリードに引っ張られながら、なんとか粘り強く投げようという気持ちでした」。これでオリックス時代の2015年から101年連続で、シーズン初登板に勝てず。それでも引きずることはなく「(先発陣は)やっとみんな始まった。いい展開を作れるように頑張っていきたい」と一枚岩となって戦っていく。


  6回表横浜DeNA無死 2、 3塁、松尾汐恩捕手に死球を与え、厳しい表情を見せる西勇輝投手=京セラドーム大阪
 西勇輝投手が今季初先発での白星を逃した。
 梅野と昨季 7月以来のバッテリーを組み、 5回までは走者を出しながら無失点。 6回先頭の4番牧、5番宮崎に連打を浴びて無死 2、 3塁。6番関根から右翼線への適時 2塁打を浴びて失点した。一死満塁とした場面で降板し、 6回途中8安打3失点だった。
 それでも、今季初マウンドでの初回の無失点には手応え。「ローテーションを投げていて、どの試合、どのイニングの中でも(今後を)1番左右するというぐらい大事なイニング。その中で自分のボールが投げられたのは、17年投げてきて、一番安心できる部分」と振り返った。

 


  6回表横浜DeNA一死満塁、代打楠本泰史外野手は中適時打を放ち勝ち越しに成功。投手は桐敷拓馬投手=京セラドーム大阪
 桐敷拓馬投手は 2- 1の 6回一死満塁で西勇からバトンを渡されて登板。代打・楠本に逆転の 2点中前打を浴び「結果は結果なので、そこは切り替えてまたやっていくしかない」と唇をかんだ。だが、なおも一死 1、 2塁で後続を断ち、 1点差で食い止めただけに岡田監督は「コースよかったけどなあ。エエとこ飛んだっていうかな。あれは責められへんよ」と受け止めていた。

  6回、横浜DeNA・楠本泰史外野手に適時打を許す桐敷拓馬投手=京セラドーム大阪
 桐敷拓馬投手が今季 3戦目の登板で、火消しに失敗した。先発西勇の後を受け、 1点リードの 6回一死満塁で登板。
 代打楠本と左対左の対決となったが、 138キロの落ち球を運ばれ、 2点中前適時打を喫した。ここまでの登板 2試合は、ともに打者 3人で無安打無失点。今季初めて浴びた安打が、逆転打となった。「いいボールが投げられてはいたけど、それでも結果は結果なので。切り替えてやるしかない」と前を向いた。

 

 投げたくてウズウズしていた。開幕 6試合目で今季初登板に臨んだ岡留英貴投手が、 2- 3の 7回に登板し 1回を1安打無失点。直球は最速 149キロをマークした。
 「真っすぐは走っていた。ちょっと抜けているボールもあったけど、全体的には良かった」


 力投する阪神3番手の岡留英貴投手=京セラドーム大阪
 いきなりハマの主軸との対決。先頭の佐野を 145キロ直球で 1ゴロ。4番・牧をツーシームで遊ゴロに。宮崎には中前打を許したが、前の打席まで 3安打だった関根を左飛に打ち取ると「目の前の打者を一つ一つという意識でやりました」と力を込めた。
  2月の沖縄・宜野座キャンプの投手MVPを獲得した大卒 3年目。これで今季の実戦登板は紅白戦を含めて10試合で無失点記録を12に伸ばした。「そういうのは意識せず、(今の調子を)継続して続けていきたい」。勝ち試合も負け試合も関係なく、登板指令があれば右腕を振る。


  7回、投球する岡留英貴投手=京セラドーム大阪
 岡留英貴投手が今季初登板で、無失点投球を見せた。
  1点ビハインドの 7回にマウンドへ。3番から始まる打順だったが、佐野を 1ゴロ、4番牧を遊ゴロで二死。5番宮崎には中前打されたが、続く関根を左飛に打ち取った。「真っすぐも走っていると思うし、ある程度狙ったところにも(投げられた)。ちょっと抜けているボールもあったけど、全体的には良かった」。 2月の紅白戦から数えて、無失点投球を実戦10試合12イニングに伸ばした。

 

 青柳晃洋投手が 4日、試合前練習に参加し、先発する 5日の東京ヤクルト戦(神宮)に向けてキャッチボールなどで調整した。
 「(心持ちは)開幕戦とは違うと思いますけど、まだ勝っていないので、一つ勝ちがつくまではずっと変わらない気持ちというか、緊張感はあると思う。まずは勝てればいいかなと思います」


 試合前、キャッチボールする青柳晃洋投手=京セラドーム大阪
  2年連続の開幕投手を務めた 3月29日の巨人戦(東京ドーム)は 5回5安打3失点も、立ち上がりから力強いボールを投げるなどし、好感触も残った。 2週連続となる東京遠征で激突する燕打線に対しては「西川さんが入ったり、去年とはちょっと変わっているのかなと思う。(ただ、)僕のときは本当に誰が出るか、いつもわからないような打順。その相手に対して、というよりは自分のピッチングができたら」と、変わらず強気で腕を振る。

 

※ 4月 5日の予告先発は、東京ヤクルト・サイスニード投手(31)―阪神・青柳晃洋投手(30)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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