●石井大智投手(26)と島田海吏外野手(28)が 3日、出場選手登録を抹消された。石井はオープン戦で 8試合に登板して防御率7.00と苦しみ、開幕カードだった 3月30日の巨人戦(東京ドーム)でも 1回 2失点だった。島田は 4月 2日の横浜DeNA戦(京セラ)に代打で今季初出場。右前打を放つと、今季のチーム初盗塁となる 2盗を決めるなど存在感を示していた。代わって伊藤将司投手(27)が出場選手登録され、この日の横浜DeNA戦に先発する。
●阪神は 2試合連続で 1回に失点し、先手を奪われた。阪神がクリーンアップの打点揃い踏みで逆転勝利。 2点を追う 4回一死 2、 3塁、大山悠輔内野手(29)が左前打で今季初打点を記録すると、 6回には近本光司外野手(29)の四球と中野拓夢内野手(27)の犠打から森下翔太外野手(23)が左翼席に2号2ランを放った。 8回は近本の1号ソロと佐藤輝明内野手(25)の今季初適時打で 2点を追加した。 2回までに 2点を失った伊藤将司投手は 7回72球5安打無四球の粘投で今季初勝利を挙げた。ハビー・ゲラ投手(28)が 8回一死 2塁、自身のけん制で 2走を刺して、窮地を脱出。 3点差の 9回は岩崎優投手(32)が締めた。先発した伊藤将司投手は序盤に失点するも、 7回 2失点と粘り今季初勝利をつかんだ。ヒーローインタビューを待つ間、ドーム内が暗転。客席で色とりどりのペンライトが光る中、ハイライト映像が流れるなど、幻想的な雰囲気に包まれた。文句なしのヒーローは森下翔太外野手。投手のヒーローは伊藤将司だった。
●阪神に役者がそろってきた。主軸 3人にようやく初打点がついた。 2点を追う 4回一死 2、 3塁では大山悠輔内野手(29)が 3遊間を抜く適時打を放った。逆転後、 8回の先頭で打席に入った近本光司外野手(29)は右越えに1号ソロで今季初打点。さらにこの回、佐藤輝明内野手(25)が狭い 1、 2塁間を抜く適時打をマーク。当たりがなかった大砲も打点を挙げた。
●佐藤輝明内野手は 8回一死 1、 3塁の好機でウィックの 154キロ直球を右前にはじき返し、今季初打点をマークした。 1- 2の 4回一死 1、 3塁の場面では痛恨の見逃し三振に倒れており、意地の一打。この日は早出特打に参加するなど、状態を上げるべく必死にバットを振る大砲はうなずいた。前日までの 4試合で15打数 1安打と結果が出ず、苦しんだ。この日は初めて早出特打に臨んだ。虹色の短尺バットで片手ティー打撃を繰り返し、ケージの中では力強く50スイングを繰り返した。決勝2ランの森下、 4回に今季初打点の大山と「ドラ1クリーンアップ」がそろい踏み。打線にエンジンがかかり出したのは間違いない。佐藤輝は左腕濵口遥大投手(29)に対して最初の 2打席は空振り三振、見逃し三振。打席で少し首をかしげるようなしぐさもあった。冬の間から一貫して取り組んできた24年型打法。まだ納得できる打席は少ないが、トンネルの出口は近いと思わせる 1日でもあった。
●木浪聖也内野手(29)がスーパープレーで虎党を沸かせた。 1点を返した直後、 5回の守備。先発の伊藤将司投手(27)は先頭の関根大気外野手(28)に中前打を許す。山本祐大捕手(25)を打ち取って一死 1塁。D4位・石上泰輝内野手(22=東洋大)を打席に迎えた。その初球。痛烈な打球が 2遊間を襲ったが、遊撃・木浪が横っ飛びでキャッチ。素早く倒れたままベースカバーの中野拓夢内野手に逆手でトスし、中野が素早く 1塁転送。50メートル走 5秒 9とされる俊足ルーキーでも間に合わなかった。抜けていれば、ピンチが拡大していた場面だったが、木浪が超ファインプレーで流れを渡さなかった。ネット上は「すごいものを見た」「かっこよすぎ」「これで流れが変わるかも」と絶賛の声であふれた。
●中野拓夢内野手の守備が光った。 6回一死、 1、 2塁間を襲ったD1位・度会隆輝外野手(21=ENEOS)の打球をダイビングキャッチ。素早く 1塁へ転送し、アウトに仕留めた。 4回は近本の盗塁死直後に右前打を放って反撃の口火。 6回は犠打で森下の逆転弾を演出と、2番打者としての役割も果たした。
●阪神が逆転勝ち。森下翔太外野手が 1ー 2の 6回に値千金の逆転2ランを放った。濵口のチェンジアップを振り抜き、左翼 5階席に運んだ。森下は 3月31日の巨人戦(東京ドーム)以来の2号。今季の 2勝すべてで決勝打を放つ勝負強さを見せている。 4回には不振の4番・大山が適時打で今季初打点、さらに 8回は近本が1号ソロ、不振で苦しむ佐藤輝にも今季初打点となる適時打が飛び出すなど主力が躍動した。先発の伊藤将は 7回5安打2失点。試合の中で修正力を発揮し、強力横浜DeNA打線を相手に粘り強く投げ抜いた。 8回はハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)、 9回は岩崎優投手(32)とつないで逃げ切った。森下翔太外野手が 6回に逆転の2号2ランを放った。 1- 2で迎えたこの回は先頭の近本が四球で出塁すると、中野が犠打で一死 2塁。堅実な阪神のパターンで好機を作った。ここで森下が打席へ。カウント 2- 1から濵口の 125キロチェンジアップを振り抜いた。完璧な一打に、森下は打った瞬間確信歩き。打球は左翼 5階席に着弾し、虎党から大歓声が上がった。完全復活の兆しを見せた。まだ 5試合目だが、本塁打数はセ・リーグトップタイ、 6打点は単独首位だ。これには岡田彰布監督(66)も大喜び。 3月31日巨人戦でも決勝3ランを放った若虎をたたえた。プロ 2年目は始まったばかり。チームを勝利へ導く思いは強い。球団史上初のセ・リーグ連覇へ、背番号1が猛虎打線に火を付ける。
●阪神の先発・伊藤将司投手は 7回5安打2失点と試合をまとめて降板した。
 1回一死でタイラー・オースティン内野手(32)にソロを浴び、いきなり先制点を献上。 2回にはD4位・石上(東洋大)にタイムリーを許して 2点を先行された。苦しい立ち上がりとなった左腕だが、味方の反攻を信じて、必死に腕を振る。 4回にこの試合初めて3者凡退に抑えると、その裏に打線が 1点をかえした。 6回も3者凡退。その裏に森下が逆転2ランを放つと 7回も3者凡退。回を追うごとに本来の投球を取り戻した左腕は 7回の好機で代打を送られ降板。勝ち投手の権利を持ってベンチから仲間の勝利を願った。虎の平成ドラフト入団の選手では最速となる、65試合目でのプロ30勝目を挙げた。満員のホームで決めた節目の1勝。だが、左腕にとってはあくまで通過点だ。さらなる記録達成へ、背番号27は止まらない。
●阪神の新外国人、ハビー・ゲラ投手が 8回に登板。ホーム公式戦で初めて満員の虎党の前に立った。先頭の関根に右前打、犠打で一死 2塁とされたが巧みなけん制で 2走をアウトに。D4位・石上(東洋大)は来日最速となる 160キロ直球で空振り三振に仕留め、豪快にガッツポーズを決めた。本拠地初登板で元内野手らしい華麗な身のこなしを見せた一方、来日後最速となる 160キロをマーク。
●岩崎優(32)がホームで今季初セーブを挙げた。先頭の松尾汐恩捕手(19)を直球で 1飛に打ち取り、度会も 1球で 2ゴロに仕留めてあっという間に二死。オースティンも 2飛に抑え、 6球で 3つのアウトを奪った。守備が奮闘しての逆転勝ちに手応えを口にした。 2試合連続のゲラからのリレーには頼もしかった。

記事をまとめてみました。

 

 

 <阪神 5― 2横浜DeNA>◇ 2回戦◇阪神 1勝 1敗 0分◇ 3日◇京セラドーム大阪
 石井大智投手と島田海吏外野手が 3日、出場選手登録を抹消された。
 石井はオープン戦で 8試合に登板して防御率7.00と苦しみ、開幕カードだった 3月30日の巨人戦(東京ドーム)でも 1回 2失点だった。この日から 2軍練習に合流し「キャンプの終わりにかけてフォークの精度がすごく良かったが、オープン戦で投げていくにつれてちょっとずつ感覚的にも、誤差が生まれてしまっている部分があった。そこは一旦、しっかりと直していく」と前を向いた。


 石井大智投手 (2024年 3月30日撮影)=東京ドーム
 島田は 4月 2日の横浜DeNA戦(京セラ)に代打で今季初出場。右前打を放つと、今季のチーム初盗塁となる 2盗を決めるなど存在感を示していた。この日は1軍練習に参加して汗を流した。代わって伊藤将司投手が出場選手登録され、この日の横浜DeNA戦に先発する。

  2日の横浜DeNA戦で 3回に安打を放った島田海吏外野手=京セラドーム大阪
 石井大智投手が出場選手登録を抹消された。今季初登板の 3月30日巨人戦(東京ドーム)では 1回2安打2失点(自責点1)。 3月20日の福岡ソフトバンクとのオープン戦から、実戦 3試合連続失点を喫していた。
 甲子園室内で 2軍練習に合流し、岩貞やトレーナーらと話し込む姿も見られた。「キャンプ終わりにかけてフォークの精度が良かったけど、少し誤差が生まれている。まずは、そこを直していかないといけない」と修正を誓った。また、島田も登録を抹消となった。

 


  1回、横浜DeNA・タイラー・オースティン内野手に本塁打を許した伊藤将司投手=京セラドーム大阪
 阪神がクリーンアップの打点揃い踏みで逆転勝利。 2点を追う 4回一死 2、 3塁、大山悠輔内野手が左前打で今季初打点を記録すると、 6回には近本光司外野手の四球と中野拓夢内野手の犠打から森下翔太外野手(23)が左翼席に2号2ランを放った。 8回は近本の1号ソロと佐藤輝明内野手(25)の今季初適時打で 2点を追加した。 2回までに 2点を失った伊藤将司投手は 7回72球5安打無四球の粘投で今季初勝利を挙げた。ハビー・ゲラ投手(28=前レイズ)が 8回一死 2塁、自身のけん制で 2走を刺して、窮地を脱出。 3点差の 9回は岩崎優投手が締めた。


  6回、2点本塁打を放った森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 阪神は 2試合連続で 1回に失点し、先手を奪われた。先発は今季初登板となる伊藤将司。先頭のD1位・度会(ENEOS)は外角低め 141キロ直球で見逃し三振に斬ったが、続くオースティンに出はなをくじかれた。高めに浮いた 139キロ直球を振り抜かれると、左中間スタンドへ豪快な1号ソロ。伊藤将は昨季の横浜DeNA戦登板 3試合で被本塁打はゼロだった。 2日の同戦は村上が 1回にいきなり 4失点するなどし、そのまま逃げ切られた。後続を断ち、何とか最少失点で切り抜けた伊藤将だったが、この日も追いかける展開となった。

 伊藤将司投手を迎える岡田彰布監督=京セラドーム大阪
 阪神は 1- 2の 6回に森下翔太外野手の左越え2号 2ランが飛び出し、逆転勝利した。 0- 2の 4回一死 2、 3塁では4番の大山悠輔内野手が左前適時打を放ち、今季初打点をマーク。 4ー 2の 8回一死 1、 3塁からは不振にあえいでいた佐藤輝明内野手にも右前適時打が出て、同じく今季初打点となった。先発した伊藤将司投手は序盤に失点するも、 7回 2失点と粘り今季初勝利をつかんだ。


 逆転本塁打を放った森下翔太外野手(中央)は笑顔を見せながらナインとハイタッチをする=京セラドーム大阪
 阪神がクリーンアップの打点揃い踏みで逆転勝利。 6回に左翼席に2号2ランを放った森下翔太外野手と、7回72球5安打無四球の粘投で今季初勝利を挙げた伊藤将司投手がお立ち台に上がった。

 本日のヒーローの伊藤将司投手(左)と森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 阪神が主催試合で初勝利を飾った。
 ヒーローインタビューを待つ間、ドーム内が暗転。客席で色とりどりのペンライトが光る中、ハイライト映像が流れるなど、幻想的な雰囲気に包まれた。


 お立ち台でガッツポーズをする伊藤将司投手(左)と森下翔太外野手=京セラドーム大阪

 文句なしのヒーローは森下翔太外野手。 1- 2の 6回、左翼 5階席への特大の逆転2号2ランを放った。お立ち台に上がった背番号1は「打撃練習でもあそこまでなかなか飛んでなかったので、打撃練習以上のものが出ちゃいました。もう、手応えがあったので、走らなくていいやと(笑い)。3、4、5番が打てばチームは勝てると思うので、これからも絶対打ちたいです」とファンを喜ばせた。

 横浜DeNAに勝利し、ファンに手を振る森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 投手のヒーローは伊藤将司だった。 2回までに 2失点したが 7回まで粘り抜き、打線の逆転を促した。プロ 4年目で通算30勝の節目に到達した。
 「今日は本当に野手のみんなに助けてもらった1勝。本当にうれしく思います。翔太が豪快なホームランを打ってくれたので、ここは点を取られたら先輩として情けないなと思った。なんとかゼロに抑えられました」と、ホッとした表情だった。

 


  4回裏阪神一死 2、 3塁、大山悠輔内野手は左適時打を放った=京セラドーム大阪
 阪神に役者がそろってきた。主軸 3人にようやく初打点がついた。
  2点を追う 4回一死 2、 3塁では大山悠輔内野手が 3遊間を抜く適時打を放った。
 逆転後、 8回の先頭で打席に入った近本光司外野手は右越えに1号ソロで今季初打点。
 さらにこの回、一死 1、 3塁とチャンスを作り、佐藤輝明内野手が狭い 1、 2塁間を抜く適時打をマーク。当たりがなかった大砲も打点を挙げた。


  4回裏阪神一死 2、 3塁、大山悠輔内野手は左適時打を放った=京セラドーム大阪
 阪神4番大山悠輔内野手が反撃ののろしを上げる今季初適時打を放った。
  2点を追う 4回、連打でつくった一死 2、 3塁の好機。フルカウントから横浜DeNA濵口のチェンジアップをきっちり捉え、左翼へ適時打。苦しい展開で入った 1点に、岡田監督も「 1点でも点が入れば全然違う展開になるから」と振り返った。今季 5試合目での初打点がチームの流れを変える 1点に。ここぞで仕事を果たした主砲は「勝てたことが一番。反省と準備をしてまた明日頑張りたい」とすぐに次戦を見据えた。

 


  4回裏阪神一死 1、 3塁、佐藤輝明内野手は三振に倒れる。投手は濵口遥大投手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手は 8回一死 1、 3塁の好機でウィックの 154キロ直球を右前にはじき返し、今季初打点をマークした。 1- 2の 4回一死 1、 3塁の場面では痛恨の見逃し三振に倒れており、意地の一打。この日は早出特打に参加するなど、状態を上げるべく必死にバットを振る大砲は「(早出特打は)しっかり確認して試合に挑みたかったので。最後だけですけど、これをどんどん続けられたら」とうなずいた。


  4回、三振に倒れた佐藤輝明内野手=京セラドーム大阪
 佐藤輝明内野手に光が差した。 8回一死 1、 3塁から右前への適時打。待ちに待った今季初打点だ。ウィックの内角球に詰まりながら前進守備の狭い 1、 2塁間を破った。抜けた瞬間に、小さく右こぶしを握った。塁上でも手をたたいた。「よかったと思います」とうなずいた。
 前日までの 4試合で15打数 1安打と結果が出ず、苦しんだ。この日は初めて早出特打に臨んだ。虹色の短尺バットで片手ティー打撃を繰り返し、ケージの中では力強く50スイングを繰り返した。早出は、前夜の試合後に首脳陣の判断で決まった。指揮官も「まあ、前進守備でね。初打点でしょ」と、まだまだここからといった様子。決勝2ランの森下、 4回に今季初打点の大山と「ドラ1クリーンアップ」がそろい踏み。打線にエンジンがかかり出したのは間違いない。


  8回裏阪神一死 1、 3塁、佐藤輝明内野手は右適時打を放った。投手はローワン・ウィック投手=京セラドーム大阪
 佐藤輝は左腕濵口に対して最初の 2打席は空振り三振、見逃し三振。打席で少し首をかしげるようなしぐさもあった。「しっかり確認して試合に臨めたかなという感じです。(安打は)最後だけですけど。それをどんどん続けられたらいいと思います」。冬の間から一貫して取り組んできた24年型打法。まだ納得できる打席は少ないが、トンネルの出口は近いと思わせる 1日でもあった。
▼阪神は3番森下、4番大山、5番佐藤輝がそろって打点を挙げた。このドラフト1位「森大佐」トリオの打点そろい踏みは今季初で、通算4度目。チームは3勝1敗だ。
▼なお 8回には近本が1号本塁打。クリーンアップ 3人に近本を加えた、ドラフト1位の「近森大佐」カルテットが全員打点を挙げたのは、23年 4月 1日横浜DeNA戦に次ぎ 2度目となった。

 


  5回、横浜DeNA・石上泰輝内野手の打球を好捕する木浪聖也内野手=京セラドーム大阪
 木浪聖也内野手がスーパープレーで虎党を沸かせた。
  1点を返した直後、 5回の守備。先発の伊藤将は先頭の関根に中前打を許す。山本を打ち取って一死 1塁。D4位・石上(東洋大)を打席に迎えた。その初球。痛烈な打球が 2遊間を襲ったが、遊撃・木浪が横っ飛びでキャッチ。素早く 2塁・中野へトスし、遊ゴロ併殺を完成させた。抜けていれば、ピンチが拡大していた場面だったが、木浪が超ファインプレーで流れを渡さなかった。


  5回表横浜DeNA一死 1塁、木浪聖也内野手は石上泰輝内野手の打球を好捕し 2塁へトス、併殺を決める=京セラドーム大阪
 阪神のゴールデングラブコンビが鮮やかな併殺を決めた。
  5回一死 1塁。石上泰輝内野手(22)の 2遊間への打球に、遊撃手・木浪聖也内野手が飛びついて捕球。倒れたままベースカバーの中野拓夢内野手に逆手でトスし、中野が素早く 1塁転送。50メートル走 5秒 9とされる俊足ルーキーでも間に合わなかった。
 ネット上は「すごいものを見た」「かっこよすぎ」「これで流れが変わるかも」と絶賛の声であふれた。

 


  5回、横浜DeNA・石上泰輝内野手の打球を好捕した木浪聖也から送球を受け 2塁封殺とし 1塁へ送球する中野拓夢内野手=京セラドーム大阪
 中野拓夢内野手の守備が光った。 6回一死、 1、 2塁間を襲ったD1位・度会(ENEOS)の打球をダイビングキャッチ。素早く 1塁へ転送し、アウトに仕留めた。「守備でリズムを作るというのは昨年通り変わらない。そこからリズムを作れたことはよかったかな」。 4回は近本の盗塁死直後に右前打を放って反撃の口火。 6回は犠打で森下の逆転弾を演出と、2番打者としての役割も果たした。

 

 阪神が逆転勝ち。森下翔太外野手が 1ー 2の 6回に値千金の逆転2ランを放った。「前の打席でストレートをとらえていたので、変化球で攻めてくることも頭に入れながら、うまく打つことができたと思います。自分のスイングができました」。濵口のチェンジアップを振り抜き、左翼 5階席に運んだ。森下は 3月31日の巨人戦(東京ドーム)以来の2号。今季の 2勝すべてで決勝打を放つ勝負強さを見せている。 4回には不振の4番・大山が適時打で今季初打点、さらに 8回は近本が1号ソロ、不振で苦しむ佐藤輝にも今季初打点となる適時打が飛び出すなど主力が躍動した。
 先発の伊藤将は 7回5安打2失点。試合の中で修正力を発揮し、強力横浜DeNA打線を相手に粘り強く投げ抜いた。 8回はゲラ、 9回は岩崎とつないで逃げ切った。


  6回裏阪神一死 2塁、2点本塁打を放った森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 森下翔太外野手が 6回に逆転の2号2ランを放った。 1- 2で迎えたこの回は先頭の近本が四球で出塁すると、中野が犠打で一死 2塁。堅実な阪神のパターンで好機を作った。ここで森下が打席へ。カウント 2- 1から濵口の 125キロチェンジアップを振り抜いた。完璧な一打に、森下は打った瞬間確信歩き。打球は左翼 5階席に着弾し、虎党から大歓声が上がった。勝負強さの光る 2年目の若虎が決勝3ランで今季初勝利を導いた 3月31日の巨人戦(東京ドーム)以来の今季2号で試合をひっくり返した。森下は試合前の時点で打率.071。 4回にも左翼線に 2塁打を放っており、完全復活の兆しを見せた。


  6回、左越え2ランを放った森下翔太外野手=京セラドーム大阪
 阪神が逆転勝ち。森下翔太外野手が 1ー 2の 6回に値千金の逆転2ランを放った。「前の打席でストレートをとらえていたので、変化球で攻めてくることも頭に入れながら、うまく打つことができたと思います。自分のスイングができました」。濵口のチェンジアップを振り抜き、左翼 5階席に運んだ。森下は 3月31日の巨人戦(東京ドーム)以来の2号。今季の2勝すべてで決勝打を放つ勝負強さを見せている。 4回には不振の4番・大山が適時打で今季初打点、さらに 8回は近本が1号ソロ、不振で苦しむ佐藤輝にも今季初打点となる適時打が飛び出すなど主力が躍動した。
 先発の伊藤将は 7回5安打2失点。試合の中で修正力を発揮し、強力横浜DeNA打線を相手に粘り強く投げ抜いた。 8回はゲラ、 9回は岩崎とつないで逃げ切った。


  6回裏阪神一死 2塁、森下翔太外野手は逆転2点本塁打を放ち、ベンチにドヤ顔=京セラドーム大阪
 アッパレ! 森下翔太外野手が衝撃の逆転2号2ランを放ち、チームにホーム初勝利を運んだ。 1点を追う 6回、横浜DeNA濵口のチェンジアップをフルスイング。京セラドーム大阪の左翼 5階席に突き刺した。通算12本中9本が肩書付きアーチの「持ってる男」だが、逆転本塁打は自身初。 3月31日巨人戦(東京ドーム)では決勝1号3ランでチーム初勝利運んだ若虎。またも大仕事だ。
           ◇   ◇   ◇
 どこまで飛ぶんや…。5階席まで届く決勝アーチに虎党の視線がくぎ付けになった。森下はしばらくその場を動かず。本塁打の行方を見守ると、ゆっくりと一塁へ向かった。「手応えあったので、走らなくていいやと(笑い)。その場に立ってました」。ダイヤモンドを 1周すると、喜びをかみしめるようにぐっと両拳を握って生還した。


  6回、逆転2ランを放った森下翔太外野手は大歓声を浴びてベースを一周=京セラドーム大阪
 確信弾は 1- 2の 6回だ。先頭の近本が四球で出塁し、2番中野がきっちりと送って一死 2塁で打席が回った。横浜DeNA先発、濵口の 2球目をファウル。続く1球を見送り、カウント 2- 1とすると、 4球続けてのチェンジアップを完璧にガツン。左腕をマウンドから引きずり下ろした。
 「若干(バットの)先気味だったかなと思ったんですけど、結果的に結構飛んでたんで、ホームラン行くだろうと思った」
 初回の第 1打席は黄色のテープを巻いたバットを使用したが、第 2打席以降は黒色のものに変更していた。グリップの厚さが異なる 2本を感覚によって持ち替え、 2打席連続安打となった。今季2号は自身初の逆転本塁打。まだ 5試合目だが、本塁打数はセ・リーグトップタイ、 6打点は単独首位だ。これには岡田彰布監督も「効果的なホームランでしたね」と大喜び。 3月31日巨人戦でも決勝3ランを放った若虎を「ええとこで打ってる」とたたえた。


  6回裏阪神一死 2塁、左越え逆転2点本塁打を放ち本塁へ向かう森下翔太外野手。右は藤本敦士内野守備走塁コーチ=京セラドーム大阪
 思い切りの良さは私生活でも変わらない。22年ドラフト同期の門別、富田とは一緒に服を買いに行く仲だ。森下の服選びは「これいいね、じゃあ、これとこれの色違い」と即断即決。これには富田も「どっちがいい? とかじゃなくて、自分がこれだって思ったものを選ぶタイプですね」と驚く。インスピレーションを感じたらすぐに行動。今オフも相撲部屋への体験入門やピート・ローズモデルの「こん棒型」バットを試すなど、多くのことを取り入れてきた。
 プロ 2年目は始まったばかり。チームを勝利へ導く思いは強い。「ああいう場面で打てる選手が信頼を得たり、チームを勢いに乗せるバッティングができる選手。そういう場面で打ててることはいいなと思うんですけど、課題もしっかり持ちながらやりたいなと思います」。球団史上初のセ・リーグ連覇へ、背番号1が猛虎打線に火を付ける。

 


 先発の伊藤将司投手=京セラドーム大阪
 阪神の先発・伊藤将司投手は 7回5安打2失点と試合をまとめて降板した。
 「立ち上がりから全体的に高く、コントロールできていないボールが多くなってしまいましたが、試合の中で修正していくことでなんとか粘り強く7回を投げることができました」
  1回一死でオースティンにソロを浴び、いきなり先制点を献上。 2回にはD4位・石上(東洋大)にタイムリーを許して 2点を先行された。苦しい立ち上がりとなった左腕だが、味方の反攻を信じて、必死に腕を振る。 4回にこの試合初めて3者凡退に抑えると、その裏に打線が 1点をかえした。 6回も3者凡退。その裏に森下が逆転2ランを放つと 7回も3者凡退。回を追うごとに本来の投球を取り戻した左腕は 7回の好機で代打を送られ降板。勝ち投手の権利を持ってベンチから仲間の勝利を願った。


 力投する阪神先発の伊藤将司投手=京セラドーム大阪
 これが先輩の投球や! 伊藤将司投手が粘りの投球で節目の勝利を手にした。
 緊張感を感じた今季初先発。立ち上がりからボールが高めに行くなど制球に苦しみ、 2回までに 2失点を喫した。それでも大崩れはせず、以降のイニングは走者を出しても無失点。特にラストの 7回は、後輩の 1発に燃えた。
 「翔太が豪快なホームランを打ってくれたので。ここは点を取られたら先輩情けないなと思った。なんとか0点に抑えられました」 森下の特大2ランで逆転に成功し、 7回は3番佐野、4番牧、5番宮崎をピシャリと 3人斬り。終わってみれば 7回4安打2失点と尻上がりの好投。虎の平成ドラフト入団の選手では最速となる、65試合目でのプロ30勝目を挙げた。


 横浜DeNAに勝利し岩崎優投手(左)からウイニングボールを手渡される伊藤将司投手=京セラドーム大阪
 「ワンバウンドするぐらいで」と後半は低めを徹底意識。自然とゴロも増えた中、味方野手の好守に再三助けられた。「野手のみんなに助けてもらった1勝なので」とチームで今季初の先発勝利をかみしめた。
 プロ 4年目。後輩も年々増え、先輩としての仕事もバッチリだ。毎年、岩貞とともに行っている自主トレに今オフは、同期で 2学年下の左腕岩田も参加。「右打者の内角」への投げ方を問われ「キャッチャーの左膝を狙って投げろ」。模索する後輩に送った、簡潔で分かりやすい助言だった。


 勝利した伊藤将司投手はファンの歓声に手を振って応える=京セラドーム大阪
 「ガンツ(岩田)は同期だし、一緒に1軍にいられたらと自主トレしていました。難しく考えず、アバウトな所から徐々に広げていけばいい。細かい、難しいことは言っていません」
 シンプルな意識だが、実行するには確かな技術も必要。自身の技術を凝縮した簡単な言葉で、後輩の背中をたたいた。
 満員のホームで決めた節目の1勝。だが、左腕にとってはあくまで通過点だ。「まだまだ30勝なので。どんどん投げて、100勝とか目指していけたらいいなと思います」。さらなる記録達成へ、背番号27は止まらない。

▽梅野隆太郎捕手( 7回 2失点の伊藤将司投手をリード)
 「シフトチェンジしながらどの球種が低めに集まるかなと選択した。味方の逆転を待ちながら将司が粘ってくれた」

 


  8回、横浜DeNA・石上泰輝内野手を 160㌔直球で三振に抑え雄たけびをあげるハビー・ゲラ投手=京セラドーム大阪
 阪神の新外国人、ハビー・ゲラ投手が 8回に登板。ホーム公式戦で初めて満員の虎党の前に立った。「忘れられないぐらいの、衝撃的で、自分の気持ちが勝手にたかぶるようなすごい声援だったよ」。先頭の関根に右前打、犠打で一死 2塁とされたが「走者の動きを見て怪しかった」と巧みなけん制で 2走をアウトに。D4位・石上(東洋大)は来日最速となる 160キロ直球で空振り三振に仕留め、豪快にガッツポーズを決めた。


  8回表横浜DeNA一死 2塁、ゲラは 2塁走者関根を 2、 3塁間で挟殺プレーに持ち込む=京セラドーム大阪
 ハビー・ゲラ投手が技ありのけん制から 1回無失点でつないだ。
 2番手で 1点リードの 8回にマウンドへ。一死 2塁の同点機で、迎えた8番石上へ初球を投じる直前、セットポジションから上げた左足をそのまま回転。走者関根を誘い出し、挟殺プレーでアウトに追い込んだ。
 「ランナーの動きを見て、ちょっと、あやしかったので、様子を見る動きをしたら、ああいう形になしました」と技ありのプレー。二死から最後は空振り三振で今季2ホールド目。「今日調子も良かったですし、狙いに行きました」と充実感をただよわせた。
 本拠地初登板で元内野手らしい華麗な身のこなしを見せた一方、来日後最速となる 160キロをマーク。頼れる助っ人は「本当にうれしい。守備でいいプレーもたくさんあったし、逆転してという形で、みんなで粘っていい勝ち方ができた」と喜んだ。

 


 阪神3番手の岩崎優投手=京セラドーム大阪
 岩崎優がホームで今季初セーブを挙げた。先頭の松尾を直球で 1飛に打ち取り、度会も 1球で 2ゴロに仕留めてあっという間に二死。オースティンも 2飛に抑え、 6球で 3つのアウトを奪った。守備が奮闘しての逆転勝ちに「みんなすごく調子がいいわけではないと思うんですけど、なんとか粘ってつないで。こういう試合を増やしていけたらいいんじゃないかなと思います」と手応えを口にした。

 鮮やかに 9回を締めた岩崎優投手と、喜ぶ梅野隆太郎捕手=京セラドーム大阪
 阪神の守護神岩崎優投手が球団歴代6位タイの67セーブ目を挙げた。 3点差の 9回に登板すると、先頭の代打松尾を 3球目の直球で一飛。続く度会を初球で 2ゴロ、最後はオースティンを 2球で 2飛に打ち取り、わずか 6球で今季初セーブ。 2試合連続のゲラからのリレーには「これからどうなるかわかんないですけど、しっかり準備はしていきたい」と頼もしかった。

 

※ 4月 4日の予告先発は、阪神・西勇輝投手(33)―横浜DeNA・中川颯投手(25)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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