●阪神の開幕戦で初めて実現した「ドラフト1位クリーンアップ」にファンから感激の声が相次いだ。 9人全員が生え抜き日本人の開幕ラインアップも52年ぶり。その中でも、3番は22年ドラフト1位の森下翔太外野手(22)、4番は16年1位の大山悠輔内野手(29)、5番は20年1位の佐藤輝明内野手(24)と最上位指名が並んだ。いずれも大卒で指名を受けた。ドラフト時の監督が違うというのも特徴的だ。なお、1番の近本光司外野手(29)も18年のドラフト1位だ。阪神は巨人に敗れ開幕戦を落とした。先発は 2年連続の開幕投手となった青柳晃洋投手(30)。 1回、 2回は完璧に抑えた右腕だったが、 3回に二死満塁のピンチを背負う。ここは梶谷隆幸外野手(35)を三振で無失点。しかし、 5回だった。先頭の吉川尚輝内野手(29)に 2塁打を浴びると、続く戸郷翔征投手(23)の打席でまさかのボーク。戸郷は投ゴロで一死 3塁としたが、佐々木俊輔内野手(24)の遊ゴロで先制点を許した(記録は遊ゴロ野選)。さらに二死 2塁から梶谷に2ランを浴びて 3失点で降板した。打線は戸郷から安打を放ちながらも、続かない。 3回は近本、中野の連打で一死 1、 2塁の好機を作り、森下の打球は右中間へ。しかし、梶谷のスーパーキャッチに阻まれて、 1走・中野も塁に戻れずダブルプレー。 4回以降は安打を放てず、 4安打でゼロ封負け。連覇を目指すチームの中で、課題の残る幕開けとなった。
●高卒 3年目で自身初の開幕スタメンに名を連ねた前川右京外野手(20)が、第 1打席で安打を放った。 2回一死で巨人の先発・戸郷と向かい合い、カウント 2- 2からの緩いカーブにうまく合わせると、打球は 3遊間を抜けて左前に弾み、いきなり今季初安打をマークした。 1軍では昨年 7月29日の広島戦(甲子園)以来となる「H」のランプをともした。1番近本から8番木浪まで昨季の日本一メンバーが大半を占める中、唯一スタメンに割って入ったのが前川だ。 4回二死走者なしでの第2打席では 8球粘り、 9球目で四球。今季から本格的に入った左翼の守備では 2回、智弁学園(奈良)の先輩、4番岡本和真内野手(27)の左中間への打球をフェンスにぶつかりながらつかんだ。攻守で存在感を示し、岡田彰布監督(66)のスタメン起用に応えた。新猛虎打線の一員として、若武者が力強く24年シーズンを走り出した。
●近本光司外野手は、 3回一死の第 2打席で戸郷の 144キロ直球を捉えて右前打。 4打席全てで 3球以内にスイングをかけうなずいた。得点には結びつかずチームの勝敗に目を向けた。チームの黒星発進には「1勝しないと楽にならないので」と受け止め、 2戦目も快音を響かせてみせる。
●中野拓夢内野手(27)が開幕戦で完全復活を印象づけた。中野拓夢内野手は、 1回一死でチーム初安打となる右前打を放つと、 3回一死 1塁では 3塁線にセーフティーバント。内野安打とし、ただ一人のマルチ安打だった。昨季の最多安打男がきっちりとオープニングゲームに間に合わせてきた。開幕黒星発進に、選手会長は前を向いた。
●森下翔太外野手は、抜ければ先制という一打を好守に阻まれた。 3回一死 1、 2塁で戸郷の初球を捉え、打球は右翼へ。これを梶谷にダイビングキャッチされ、 1塁を飛び出した中野も戻れずチャンスがついえた。次の打席では左翼に大飛球のファウルを 2度飛ばすなど状態の良さを示し前を向いた。
●「5番・3塁」で 4年連続の開幕スタメンとなった佐藤輝明内野手だが、 9回は(翁田)大勢投手(24)の 157キロに空振り三振に倒れるなど 4打数無安打。冷静に次戦を見据えた。
●青柳晃洋投手(30)が、前川右京外野手に感謝した。 2回裏の守備。巨人岡本和に左翼への大きな飛球を打たれたが、前川がすぐさま落下地点に入ってキャッチ。フェンスにぶつかるも、ボールを離さなかった。抜けていれば長打の当たりをアウトに仕留め、青柳は 2回までパーフェクト。 2回のマウンドを終えると、ベンチに走って帰る前川を指さし、感謝を示した。青柳晃洋投手がボークでピンチを広げ、そこから先制点を献上した。両軍無得点の 5回無死 2塁。9番の投手戸郷に初球を投じる前だった。モーションに入ろうと右手を動かしたように見えたが、これをとりやめたことで、ボークをとられたとみられる。青柳は納得のいかない表情で両手を軽く上げた。その後、一死 3塁となり、1番佐々木が遊撃へのゴロを放った。前進守備を敷いていた木浪聖也内野手(29=亜細亜大學OB)が懸命に本塁へ送球するも間に合わず(記録は野選)。岡田監督は今季初のリクエストを要求したが、判定は覆らなかった。阪神が先制点を献上した。さらに二死 2塁から3番梶谷に右翼への2ランを浴びた。打った瞬間にスタンドインと分かる当たりで、青柳は肩を落とした。この回一挙 3点を奪われた。エースは同じ過ちは繰り返さない。
●坂本誠志郎捕手(30)は初の開幕スタメンマスクを終えほっとした様子を見せた。
●漆原大晟投手(27)が移籍初登板を無失点で飾った。 7回に3番手で登板。一死から門脇誠内野手(23)に中前打を許したが、続く梶谷を 3ゴロ併殺に打ち取った。現役ドラフトでオリックスから加入した右腕はホッとした表情だった。

記事をまとめてみました。

 

 

 <巨人 4- 0阪神>◇ 1回戦◇阪神 0勝 1敗 0分◇29日◇東京ドーム
 阪神の開幕戦で初めて実現した「ドラフト1位クリーンアップ」にファンから感激の声が相次いだ。
  9人全員が生え抜き日本人の開幕ラインアップも52年ぶり。その中でも、3番は22年ドラフト1位の森下翔太外野手、4番は16年1位の大山悠輔内野手、5番は20年1位の佐藤輝明内野手と最上位指名が並んだ。いずれも大卒で指名を受けた。ドラフト時の監督が違うというのも特徴的だ。
 ネット上では「夢みたい」「ロマンしかない」「後世に語り継がれるべき」「チーム強化方針がぶれていない」など、絶賛の声が上がった。
 なお、1番の近本光司外野手も18年のドラフト1位だ。


 試合前円陣を組む阪神ナイン=東京ドーム
 阪神は巨人に敗れ開幕戦を落とした。先発は 2年連続の開幕投手となった青柳晃洋投手。 1回、 2回は完璧に抑えた右腕だったが、 3回に二死満塁のピンチを背負う。ここは梶谷を三振で無失点。しかし、 5回だった。先頭の吉川に 2塁打を浴びると、続く戸郷の打席でまさかのボーク。戸郷は投ゴロで一死 3塁としたが、佐々木の遊ゴロで先制点を許した(記録は遊ゴロ野選)。さらに二死 2塁から梶谷に2ランを浴びて 3失点で降板した。打線は戸郷から安打を放ちながらも、続かない。 3回は近本、中野の連打で一死 1、 2塁の好機を作り、森下の打球は右中間へ。しかし、梶谷のスーパーキャッチに阻まれて、 1走・中野も塁に戻れずダブルプレー。 4回以降は安打を放てず、 4安打でゼロ封負け。連覇を目指すチームの中で、課題の残る幕開けとなった。


  3回表阪神一死 1、 2塁、森下翔太外野手の右飛から帰塁できず、併殺に倒れる 1走中野拓夢内野手(左から2人目)=東京ドーム
 まさかのダブルプレーで球場が騒然となった。
  3回一死 1、 2塁。阪神は今試合両軍合わせて初めて得点圏に走者を置いた。打者は3番森下翔太外野手。巨人戸郷から右中間への長打コースの飛球を放ったが、右翼梶谷が寸分狂わぬダイビングキャッチを決めて右飛。 1塁走者中野は 2塁ベースを回っており、慌てて帰塁したが、送球が素早く 1塁へ転送されてダブルプレーとなった。
 抜けていれば確実に 1点は入っていた場面。一気に主導権を握るチャンスでもあったが、梶谷のスーパープレーに阻まれた。

 

 高卒 3年目で自身初の開幕スタメンに名を連ねた前川右京外野手が、第 1打席で安打を放った。 2回一死で巨人の先発・戸郷と向かい合い、カウント 2- 2からの緩いカーブにうまく合わせると、打球は 3遊間を抜けて左前に弾み、いきなり今季初安打をマークした。 1軍では昨年 7月29日の広島戦(甲子園)以来となる「H」のランプをともした。

  2回表阪神一死、左前打を放った前川右京外野手。投手戸郷翔征投手=東京ドーム
 虎の未来を背負う20歳が、歴史に残る一打を刻んだ。覚悟を乗せた打球が左前に弾む。初戦を落とした中でも、初めての開幕スタメンに名を連ねた前川右京外野手が気を吐いた。
 「追い込まれて、ちゃんと反対方向に対応できたのでよかった。緊張していたんですけど、その中で少しは結果が出てよかったです」
  2回一死、追い込まれてから戸郷のカーブにうまく合わせて技ありの左前打。阪神の高卒 3年目以内の野手が開幕スタメンで安打を放ったのは1968年の藤田平以来56年ぶりで、偉大なレジェンドに肩を並べた。
 その裏の左翼守備では智弁学園高の先輩・岡本和の大飛球をフェンスに体をぶつけながらキャッチ。第 2打席では 9球粘って四球を選び「内容のある打席だった」と攻守に際立つ、納得の開幕戦デビューを果たした。
  2年目の昨季は 1軍初出場、初安打を記録して打率.255(94打数24安打)を残したが、夏場に体調不良で1軍を離脱。歓喜の輪に加わることはできなかった。


  2回、左前打を放った前川右京外野手=東京ドーム
 前川右京外野手は巧みな流し打ちを決めると、右手をベンチに突き上げた。
 自身初の開幕スタメン。 2回一死で迎えた第 1打席、巨人戸郷の 5球目だ。カウント 2ー 2から 127キロ外角低めのカーブを泳がされながらもミートし、ライナーで左前に運んだ。「追い込まれて、ちゃんと反対方向に対応できた。結構緊張してたんですけど、その中で少しは結果が出てよかった」。今季初安打。 1塁ベースを回ると、頭上で手をたたいた。
 1番近本から8番木浪まで昨季の日本一メンバーが大半を占める中、唯一スタメンに割って入ったのが前川だ。 4回二死走者なしでの第2打席では 8球粘り、 9球目で四球。「追い込まれて、なんとか食らいつこうという感じで選べたので、内容のある打席だったかなと思います」。今季から本格的に入った左翼の守備では 2回、智弁学園(奈良)の先輩、4番岡本の左中間への打球をフェンスにぶつかりながらつかんだ。


  2回、左前打を放った前川右京外野手=東京ドーム
 攻守で存在感を示し、岡田監督のスタメン起用に応えた。春季キャンプでは野手MVPに選ばれ、オープン戦では右投手相手に3割5分9厘と結果を残した。球団の高卒 3年目での開幕スタメンは16年の横田慎太郎氏以来 8年ぶり。指揮官も「打つと思っているから右ピッチャーで使うって言うてるんやから。ええもんじゃない。それは。普通。そうやろ?」と実力を評価した。自らつかんだチャンスで、昨季4打数2安打と好相性を誇る戸郷を打った。
 ただ、30日の開幕 2戦目は左投手相手で左翼ノイジーの先発が濃厚。激しいレギュラー争いはまだまだ続く。「今日は今日で明日は明日。良かったこと、悪かったこと、ホテルに帰ってちゃんと考え直して、また明日に入りたいと思います」。新猛虎打線の一員として、若武者が力強く24年シーズンを走り出した。


  2回表阪神一死、前川右京外野手は左前打を放った=東京ドーム
 前川右京外野手の父、栄二さん(51)は三重・津市内の自宅でテレビ観戦。サンケイスポーツを通じ、頼もしくなった愛息にメッセージを送った。
 右京、開幕スタメンお疲れさま! 実はスタメン発表がされるまで全然実感がなくて。28日、1軍登録選手の発表があったときはひとまずホッとしたけど、けがに泣かされてきたこれまでのプロ野球人生。最後までどんなアクシデントがあるか分からないと、ドキドキしながら、この日を迎えました。
 プロ 3年目。去年、実家から自主トレに向かう右京の姿を見て、今年にかける思いというのは伝わってきました。自分でやらなくてはいけないことを考えて行動する。プロ野球選手になったんだなと実感したのを思い出します。


 入団会見時、前川右京外野手(左から2番目)の左に立つ父・栄二さん
 そんなプロ野球選手になった右京が一番成長したなと思うところは人への気配りです。今まで以上に優しさにあふれ、愛情を感じるようになった。ちょっとしたことですが、家族や友達、そしてお世話になった人たちに、感謝の言葉と、ちょっとした気持ち。それを形にしてお渡しする。気遣いができる素晴らしい大人になったな、20歳を迎えて、社会人として成長したなとうれしく思います。
 久々に前川家全員が集合した今年のお正月。「買い物いこうや!」と誘ってくれて、右京に靴を買ってもらいました。本当にうれしかった。ありがとう。まずはスタートラインの開幕1軍、そしてスタメンにもなってくれました。開幕戦の結果は残念だったけど、とにかくチームの勝利に貢献することが第一。開幕前日も伝えたけど、一年間戦う体力をつけて、ぼちぼち頑張ってくれたらそれで十分です。結果は後からついてくるもんやから。私も右京に買ってもらった靴を履いて何度も球場に応援に行こうと思います。(談)

 


  3回表阪神無死、右前打を放った近本光司外野手=東京ドーム
 近本光司外野手は、 3回一死の第 2打席で戸郷の 144キロ直球を捉えて右前打。 4打席全てで 3球以内にスイングをかけ「開幕戦の緊張もある中で、ヒットどうこうじゃなくて自分がどうしたいかに意識を持っていた。そういう面ではよかった」とうなずいた。得点には結びつかず「1勝しないと楽にはならないので」とチームの勝敗に目を向けた。

  3回、安打を放った近本光司外野手=東京ドーム
 阪神の近本光司外野手が 2シーズンぶりに開幕戦で安打を放った。 3回の第 2打席で戸郷から右前打。
 「今日は開幕戦の緊張もある中で、ヒットどうこうじゃなくて自分がどうしたいかに意識を持っていた。そういう面ではよかったかなと思います」と冷静に振り返った。
 チームの黒星発進には「1勝しないと楽にならないので」と受け止め、 2戦目も快音を響かせてみせる。

 


  3回表阪神一死 1塁、セーフティーバントを決める中野拓夢内野手=東京ドーム
 中野拓夢内野手は、 1回一死でチーム初安打となる右前打を放つと、 3回一死 1塁では 3塁線にセーフティーバント。内野安打とし、ただ一人のマルチ安打だった。「結局はチームが勝たなきゃ、個人が打ってもというところはある」。オープン戦終盤で34打席連続無安打を味わった選手会長は「次々、試合はくる。きょうの負けを引きずらないように明日勝つことを考えながらやっていきたい」と前を向いた。


  3回、セーフティバントを決め内野安打とした中野拓夢内野手=東京ドーム
 中野拓夢内野手が開幕戦で完全復活を印象づけた。
  2年ぶりの開幕戦安打を含む 2安打。オープン戦は34打席連続無安打など苦しむ期間もあったが、ラスト 2戦はともにマルチ安打で復調気配を見せていた。昨季の最多安打男がきっちりとオープニングゲームに間に合わせてきた。開幕黒星発進に、選手会長は「結局はチームが勝たないといけない。個人の状態がどうというよりは勝利が一番だと思う。そこを考えながらやりたい」と前を向いた。
 初回に巨人戸郷から右前打。これが今季のチーム初安打となった。さらに 3回一死 1塁では 3塁側へセーフティーバント。捕手大城が捕球するも 1塁へ駆け抜け内野安打とした。ベンチからのサインとは「ちょっと違う形だった」と“アドリブ”を利かせてチャンスを拡大。「うまく決まったので良かったと思います」とうなずいた。

 

 森下翔太外野手は、抜ければ先制という一打を好守に阻まれた。 3回一死 1、 2塁で戸郷の初球を捉え、打球は右翼へ。これを梶谷にダイビングキャッチされ、 1塁を飛び出した中野も戻れずチャンスがついえた。「あれは梶谷さんが上手(うわて)だったという感じで、認めるしかない」。次の打席では左翼に大飛球のファウルを 2度飛ばすなど状態の良さを示し「長いシーズンの最初が始まっただけ。切り替えて明日頑張って勝てれば」と前を向いた。

  3回、森下翔太外野手(右)は梶谷隆幸外野手に飛球を好捕され、肩を落としてベンチへ戻る=東京ドーム
 森下翔太外野手が、今季初本塁打へ惜しい“2発”を放った。 3点ビハインドの 6回一死。戸郷の 3球目を捉え、打球は左翼最上段のバルコニー席へ飛び込む特大ファウル。飛距離十分な当たりだっただけに、球場が大きなどよめきに包まれた。7球も捉えたが、左翼ポールわずかに左へのファウル。いずれも本塁打級の当たりだったが、惜しくもファウルゾーンだった。
 この打席は四球を選んだが、大山悠輔内野手、佐藤輝明内野手が続けなかった。

 


  6回二死 1塁で 3邪飛に倒れた佐藤輝明内野手=東京ドーム
 「5番・3塁」で 4年連続の開幕スタメンとなった佐藤輝明内野手だが、 9回は大勢の 157キロに空振り三振に倒れるなど 4打数無安打。「開幕戦なので選手もファンもより熱かったと思う。負けてしまったので、切り替えてまた明日からやっていきたい」。2024年シーズンの幕開けは悔しい結果も「いつも通りを意識してやりたい」と、冷静に次戦を見据えた。

 


  2回裏巨人無死、岡本和真内野手を左飛に仕留め、グラブをたたく青柳晃洋投手=東京ドーム
 青柳晃洋投手が、前川右京外野手に感謝した。 2回裏の守備。巨人岡本和に左翼への大きな飛球を打たれたが、前川がすぐさま落下地点に入ってキャッチ。フェンスにぶつかるも、ボールを離さなかった。
 抜けていれば長打の当たりをアウトに仕留め、青柳は 2回までパーフェクト。 2回のマウンドを終えると、ベンチに走って帰る前川を指さし、感謝を示した。


  3回二死満塁で梶谷隆幸外野手から三振を奪い、ベンチに戻る青柳晃洋投手=東京ドーム
 青柳晃洋投手がピンチを招いたが、三振で切り抜けた。 0- 0の 3回。先頭の丸に右前打を浴び、この日初めて走者を背負う。その後二死 2塁からD3位・佐々木(日立製作所)のボテボテの打球が投手への内野安打となり、続く門脇には四球を与えて二死満塁。ここで梶谷を迎えたが、簡単に追い込むと、最後は外角へのスライダーで空振り三振を奪い、ピンチを脱した。受ける坂本も大きくガッツポーズ。先制点をめぐる激しい攻防が続く。


  5回無死 2塁でボークを取られた青柳晃洋投手=東京ドーム
 阪神の先発・青柳晃洋投手が先制点を献上した。 0- 0の 5回先頭で吉川に右翼フェンス直撃の 2塁打を浴び、無死 2塁のピンチを背負う。そして続く戸郷への初球を投げる前に、サイン交換をしてセットポジションに入りかけたところでボークを宣告されて走者が 3進。マウンドで青柳はあ然の表情を浮かべた。この後一死 3塁となってD3位・佐々木(日立製作所)の遊ゴロを木浪が本塁送球するもセーフとなり、野選で先制の 1点を失う。さらに二死 2塁となって、この日 2三振だった梶谷にフルカウントから右翼への 2点本塁打を浴び、この回一挙 3点を失った。


  5回裏巨人無死 2塁、打者戸郷翔征投手の時、ボークで 2塁走者吉川尚輝内野手の 3進を許し、ぼうぜんとする青柳晃洋投手=東京ドーム
 青柳晃洋投手がボークでピンチを広げ、そこから先制点を献上した。
 両軍無得点の 5回無死 2塁。9番の投手戸郷に初球を投じる前だった。モーションに入ろうと右手を動かしたように見えたが、これをとりやめたことで、ボークをとられたとみられる。青柳は納得のいかない表情で両手を軽く上げた。
 その後、一死 3塁となり、1番佐々木が遊撃へのゴロを放った。前進守備を敷いていた木浪が懸命に本塁へ送球するも間に合わず(記録は野選)。岡田監督は今季初のリクエストを要求したが、判定は覆らなかった。阪神が先制点を献上した。
 さらに二死 2塁から3番梶谷に右翼への2ランを浴びた。打った瞬間にスタンドインと分かる当たりで、青柳は肩を落とした。この回一挙 3点を奪われた。


  5回、戸郷翔征投手の打席で青柳晃洋投手が笠原昌春球審からボークを宣告される=東京ドーム
 球審のボークの宣告に、青柳晃洋投手はマウンド上で両手を広げて〝抗議〟した。 2年連続開幕勝利を狙ったが、一気に 3失点。痛恨のジャッジとなった。
 「僕は何で取られたかよくわかんないですけど。まあ、あれがボークっていうならボークだと思いますし」
  0- 0で迎えた 5回。先頭の吉川に右越えの 2塁打を浴び、戸郷に初球を投げる直前。セットポジションに入ろうとしたところで一度止まったとみられたのか、ボークとされ、無死 3塁に。安藤投手コーチがあわててマウンドに駆け寄った。
 続く戸郷は投ゴロに抑えたが、D3位・佐々木(日立製作所)の遊ゴロが野選となり、 3走が生還。岡田監督のリクエストも実らず二死 2塁から梶谷に勝負を決定づけられる2ランを献上した。


  5回裏巨人無死 2塁、ボークを取られた青柳晃洋投手はマウンドで呆然とする=東京ドーム

 「結局、あそこはバントで送られたのと一緒。その後、しっかり抑えれなかった自分の実力不足」と青柳は猛省。梶谷への被弾については「ベストボールだと思うので、打ったバッターがうまかったと思います」と冷静に振り返った。
 岡田監督は「そんな悪なかったと思うけどな。ちょっとボークもなあ。あれなあ。もったいなかった」と苦虫をかんだ。次回登板は 4月 5日の東京ヤクルト戦(神宮)が有力。「任せてもらった開幕で先制点を与えてしまったのが一番の反省。チームが(得点)ゼロのときはゼロで粘らなきゃいけない」。エースは同じ過ちは繰り返さない。

◆プロ 9年目で初の開幕マスクを務め、青柳晃洋投手をリードした坂本誠志郎捕手
 「(失点を)防げるところもあったと思う。また反省して、次に勝てるように」


  5回、梶谷隆幸外野手に本塁打を許した青柳晃洋投手=東京ドーム
  2度目の開幕投手を務めた青柳晃洋投手は 5回91球 3失点でマウンドを降りた。 2回までパーフェクトに抑え、 3回の二死満塁のピンチも空振り三振で切り抜けるなど、序盤は堂々の投球を見せた。しかし 5回、先頭の吉川に 2塁打を浴び自身のボークで 3塁に走者を置くと、佐々木の遊ゴロ野戦で先制点を献上する。なおも二死 2塁から梶谷に 2点本塁打を浴び、被安打 5、 3失点でマウンドを降りた。登板後、「開幕戦の独特な緊張感を感じながら、気持ちとボールもコントロールして投げることはできました。今シーズンのスタートで勝ちにこだわって臨んだ登板だっただけに、「先に失点を許してしまった 5回の投球が悔しいです。」とコメントした。


  5回裏巨人無死 2塁、ボークを取られた青柳晃洋投手は坂本誠志郎捕手(右)と話をする=東京ドーム
 開幕戦黒星を喫した阪神は、5回に青柳晃洋投手が犯したボークが痛かった。
  0-0の5回無死二塁。巨人戸郷に初球を投じる前に、球審がボークを宣告。一瞬、投球動作に移るようなモーションをしながら、すぐに止めていた。
 走者は三塁に進み、1死後、佐々木の遊撃へのゴロで先制点を奪われた。
 試合後、笠原球審は「(動いたのは)体全体ですね。投球動作の中断という判断です」と説明した。

 


  3回裏巨人二死満塁、打者梶谷隆幸外野手を迎える前、青柳晃洋投手(中央)のもとに集まるナイン=東京ドーム
 坂本誠志郎捕手は初の開幕スタメンマスクを終え「始まったなと思いました」とほっとした様子を見せた。
 青柳が 5回にボークも絡んで失点した点には「一連の動きで入らないといけないところだった」と分析。
 「ボールはよかった。防ぐことができたところもあるので、また明日、あさってと勝てるようにやっていきたい」と切り替えた。

 


  7回裏から3番手で登板した漆原大晟投手=東京ドーム
 漆原大晟投手が移籍初登板を無失点で飾った。
  7回に3番手で登板。一死から門脇に中前打を許したが、続く梶谷を 3ゴロ併殺に打ち取った。現役ドラフトでオリックスから加入した右腕は「移籍してきて初登板でゼロで抑えられたのはプラス。開幕戦は毎年緊張するもの。まずは先頭をと思っていた。ずっとブルペンで待機するよりは1戦目に投げられて良かったです」とホッとした表情だった。

 

※ 3月30日の予告先発は、巨人・フォスター・グリフィン投手(28)―阪神・大竹耕太郎投手(28)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 オープン戦順位表

 

2024年 公式戦順位表

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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