●日本野球機構(NPB)の森健次郎審判長(60)は11日、昨シーズン途中にNPBで運用を開始した「ブロッキング・ベース」について、今季から大リーグ機構(MLB)でも運用されることを明らかにした。「ブロッキング・ベース」とは走者が進塁または帰塁の際、野手の不可抗力により塁を完全に塞がれ、その塁に触れることができなかった場合(セーフのタイミング)、走塁妨害とはしないが走者の不利益を取り除き、進塁または帰塁を試みている方向の塁の占有権を認めセーフとするものだ。昨年 8月18日の横浜DeNA-阪神戦(横浜)の 9回に阪神・熊谷敬宥内野手(28)が 2盗を試みた際に、横浜DeNA・京田陽太内野手(29)にブロックされる形で失敗。走塁妨害が認められなかったことで、阪神・岡田彰布監督(66)は猛抗議し、翌19日には球団として意見書を提出。 9月 4日のNPBとプロ野球12球団の実行員会で、不可抗力であっても守備側が走者に対して完全にベースを塞いだ場合は翌 5日から「ブロッキング・ベース」を適用することが急遽(きゅうきょ)決められた経緯がある。森審判長によると、NPBが先立って運用したルールをMLBが追随して採用するのは史上初めてのケース。阪神・岡田監督が日本球界のみならず、アメリカをも動かした形となった。
●どのみち、連覇するんよ-。岡田彰布監督が11日、「吉兆データ」を持ち出して、騒がしい周囲をいなした。昨年の日本一チームが65年以降で球団ワーストとなるオープン戦9連敗と異例の事態に陥っているが、指揮官は20~22年は最下位球団がセ・リーグ優勝チームになっていると指摘。勝敗は意に介さず、12、13日ロッテ戦(ZOZO)まではノーサイン野球で、勝敗にはこだわらない構えだ。東京行きの新幹線に乗り込む間際、岡田監督は最後に自ら口にした。確認するように切り出したのは、球団初の連覇への吉兆データだ。ここまでのオープン戦は、サインを使っていない。プレーの判断を選手個々に一任してきたのも、結果を全く気にしていないからだ。シーズンさながらのチームプレーは15日中日戦(バンテリンドーム)からと話してきたが、この日の再度の問いかけにも“岡田節”で強調した。12日からの千葉ロッテ 2連戦(ZOZOマリン)でもノーサイン野球を継続する考えだ。まだシーズンは始まっていない。オープン戦の勝ち負けよりも大切なのは、シーズンを戦う戦力を見極め、充実させること。開幕後に連勝街道を歩み、うるさい周囲を黙らせる。
●東日本大震災から13年がたち、佐藤輝明内野手(24)がプレーで勇気づけることを誓った。祖父母が宮城県に住んでおり、被災者へ思いを込めた。また、今年 1月の能登半島地震にも触れ、力強く宣言した。12日からは千葉ロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)の 2試合に臨む。直近のオープン戦 5試合では19打数 1安打と苦しんでいるが、同球場は22年の交流戦で「確信弾」を放つなど、得意としている。笑顔も見せた。今季の交流戦の舞台でもあり強風を想定して感覚を確かめる。目覚めの 1発でシーズンへ波に乗る。2011年 3月11日。最大震度7を記録した東日本大震災から13年―。これまで 2万2000人以上が犠牲となり、今もまだ行方が分かっていない人が多くいる。だからこそ、虎戦士も特別な思いで一日を迎えた。 1月 1日には能登半島地震が発生。胸が痛む災害は立て続けにやってくるが、そんなときに光を照らすことが、プロ野球選手の使命だろう。被災者でなくても、どこかで心を痛めている人もいる。13日に25歳の誕生日を迎える大砲の一発には、そんな人々を笑顔にする力がある。どでかいホームランを打ち上げ、頑張る人々の力になれるような活躍を約束した。
●村上頌樹投手(25)が11日、甲子園での投手指名練習に参加し、先発予定の12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に向けてキャッチボールなどで調整した。開幕 2カード目の初戦となる 4月 2日の横浜DeNA戦(京セラドーム)での先発が見込まれ、今季は 6連戦の頭となる〝火曜日の男〟を担うことが有力だ。照準はすでに「4.2」に定めた。青柳晃洋投手(30)の開幕投手決定と同時に固まった〝火曜日の男〟としての思いを村上が明かした。村上頌樹投手が「火曜日の男」の自覚を示した。ホーム開幕戦となる 4月 2日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)の先発が確実。岡田監督が重要視する 6連戦のスタートだ。先発予定の12日のロッテ戦(ZOZOマリン)から、火曜日調整が本格化する。11日、甲子園で先発投手陣による練習に参加した村上は、岡田監督のメッセージを理解していた。未公表にもかかわらず「4.2」への意識を隠さなかった。開幕の代わりに託される本拠地開幕戦。昨季は開幕 4カード目でチャンスをつかみ、一気にブレーク。圧倒的な安定感が買われ、 5、 6月は火曜日に抜てきされた。同月、チームは19勝5敗の快進撃。けん引したのが村上だった。月別最多の3勝を重ね、チームをVロードの軌道に乗せた。この事実が、火曜日の重要性を物語る。長いシーズンで見れば開幕投手にも勝る栄誉。MVP右腕がV2ローテの中核にどっかり座る。
●門別啓人投手(19)が11日、甲子園での投手指名練習に参加。 2日の北海道日本ハム戦(札幌D)で 4回 1失点。その後はセ・リーグとの対戦が続いたため、12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で久しぶりに登板する予定だ。風を味方につけて再びパの猛者たちを斬る。当日は雨予報。実は昨年、 2軍で「10回くらい先発登板が流れた」という雨男ぶりを告白。貴重な登板機会を前に「これ以上のびないでほしいです」と願っていた。
●13日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に登板予定の西勇輝投手(32)は甲子園のマウンドで40球を投げた。雨予報の12日の試合が中止になれば、日程変更の可能性もあるが問題なしを強調。シーズンを見据え、雨に左右されずに調整する。 1度も本拠地で投げることなく開幕を迎えるため。開幕ローテ入りが確実なベテラン右腕は、13日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に登板予定。久保田智之投手コーチ(43)が雨予報の12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)が中止になった場合のプランを語った。門別は未定ながら12、13日の教育リーグ・ソフトバンク戦(筑後)には登板しない。13日の千葉ロッテ戦に登板予定の西勇輝投手は 2軍戦も含めて実戦機会を設ける。
●阪神はオープン戦9連敗も、 2年目の森下翔太外野手(23)は自らの課題と向き合う。シーズンを見据えた。12日からの千葉ロッテとのオープン戦でもテーマを掲げた。
●初めてZOZOマリンでプレーする前川右京外野手(20)は11日、12日からの千葉ロッテ 2連戦を前に、球場名物の強風を警戒した。 8日の東京ヤクルト戦(甲子園)では邪飛の捕球に失敗し、逆転負けのきっかけになった。本拠地以上に吹き荒れる難敵への対応も糧とし、課題の守備力向上につなげる。打撃では 2試合連続マルチ安打。開幕まで残り10試合となり力を込めた。開幕外野レギュラーへ、追い風に乗る。
●阪神電気鉄道株式会社は11日、甲子園球場で 4月 9日の広島戦から、阪神の岡田監督及び22名の選手がプロデュースするコラボグルメを販売することを発表した。今シーズンは、昨年MVPを獲得した村上の「ラオタ村上の柚子香るさっぱり塩ラーメン」や、SMBC日本シリーズでも大活躍した森下の「神奈川出身!森下の牛鍋風弁当」の他、チーム最多勝を挙げた大竹の「大竹の餃子好きったい弁当」など10名の新たなグルメが登場し、35種類以上と充実のラインナップが取りそろえられた。購入特典として、監督・選手コラボ弁当を 1個購入ごとに「アクリルスタンドキーホルダー」が。また全ての弁当を購入すると、アクリルキーホルダーを飾ることができる「ひな壇」がプレゼントされる。詳細は
阪神甲子園球場の公式サイトまで。
●午後 1時開始予定の試合は早々に中止が決まった。朝から雨が降り、午後には強まる予報になっている。前日11日に千葉入りしている阪神には歓迎されない雨だ。投手のやりくりが難しくなる。この日は、村上頌樹投手が先発、門別啓人投手も複数イニングを投げる予定だった。岡田彰布監督は事前にシミュレーションを終えていることを明かしていた。

記事をまとめてみました。

 

 日本野球機構(NPB)の森健次郎審判長は11日、昨シーズン途中にNPBで運用を開始した「ブロッキング・ベース」について、今季から大リーグ機構(MLB)でも運用されることを明らかにした。
 森審判長は「ブロッキング・ベースは故意ではないが、不可抗力で起こる悩ましい事案。MLBも数年前からマイナーリーグでテストをしてみたりしていたが、なかなか踏み切れなかった。その中でわれわれが先行して運用し、去年の段階でMLB側は『日本、やったか』とびっくりしていた状況。MLBが今季から運用することで、他国もそれに倣っていくと想像している」と説明した。


 昨年 8月18日、横浜DeNA戦での 2塁ベース上のプレーを巡って、審判団に抗議する岡田彰布監督=横浜スタジアム
 「ブロッキング・ベース」とは走者が進塁または帰塁の際、野手の不可抗力により塁を完全に塞がれ、その塁に触れることができなかった場合(セーフのタイミング)、走塁妨害とはしないが走者の不利益を取り除き、進塁または帰塁を試みている方向の塁の占有権を認めセーフとするものだ。
 昨年 8月18日の横浜DeNA-阪神戦(横浜)の 9回に阪神・熊谷が 2盗を試みた際に、横浜DeNA・京田にブロックされる形で失敗。走塁妨害が認められなかったことで、阪神・岡田彰布監督は猛抗議し、翌19日には球団として意見書を提出。 9月 4日のNPBとプロ野球12球団の実行員会で、不可抗力であっても守備側が走者に対して完全にベースを塞いだ場合は翌 5日から「ブロッキング・ベース」を適用することが急遽(きゅうきょ)決められた経緯がある。
 森審判長によると、NPBが先立って運用したルールをMLBが追随して採用するのは史上初めてのケース。阪神・岡田監督が日本球界のみならず、アメリカをも動かした形となった。


 昨年 8月18日の 2塁ベース上のプレー=横浜スタジアム
 日本野球機構(NPB)の森健次郎審判長は11日、昨季途中からプロ野球で導入された判定基準の「ブロッキングベース」が、今季から米大リーグでも採用されることを明らかにした。大リーグ機構(MLB)が日本球界の規則を追随して取り入れることは史上初。阪神・岡田彰布監督の猛抗議から始まった「ブロッキングベース」の運用。野球の本場、米国をも動かした虎将は、オープン戦で開幕9連敗を喫しての最下位も〝吉兆〟と捉えた。
 野球を追求し続ける岡田監督の熱量が、ベースボールの歴史を動かした。森審判長は胸を張って説明した。
 「ブロッキングベースは故意ではないが、不可抗力で起こる悩ましい事案。MLBも数年前からマイナーリーグでテストをしていたが、なかなか踏み切れなかった。MLBが今季から運用することで、他国もそれに倣っていくと想像している」
 ブロッキングベースとは、走者が進塁または帰塁の際、野手の不可抗力により塁を完全に塞がれ、その塁に触れることができなかった場合(セーフのタイミング)、走塁妨害とはしないが走者の不利益を取り除き、進塁または帰塁を試みている方向の塁の占有権を認めセーフとするものだ。


 12日の千葉ロッテ戦に向けて千葉へ移動する岡田彰布監督
 事の発端は昨年 8月18日の横浜DeNA-阪神18回戦(横浜)だ。 9回に阪神・熊谷が 2盗を試みた際に、横浜DeNA・京田にブロックされる形で失敗。走塁妨害が認められずに岡田監督が猛抗議し、翌19日に球団としてNPBに意見書を提出した。 9月 4日のNPBとプロ野球12球団の実行委員会で、翌 5日から「ブロッキングベース」を適用することを急きょ、決定。シーズン中の超異例の運用変更だったが、虎将は「当然やろ」とうなずいた。
 これまで日本の野球規則は、大リーグのルール改正を 1年遅れで反映させるのが通例。近年では本塁での過激な接触プレーを防止するためのコリジョンルールなども同様だった。森審判長は「われわれが先行して運用し、去年の段階でMLB側は『日本、やったか』とびっくりしていた状況」と明かし、NPBが先立って運用した判定基準をMLBが追随して採用するのは史上初のケースと説明した。

 

 どのみち、連覇するんよ-。岡田彰布監督が11日、「吉兆データ」を持ち出して、騒がしい周囲をいなした。
 昨年の日本一チームが65年以降で球団ワーストとなるオープン戦9連敗と異例の事態に陥っているが、指揮官は20~22年は最下位球団がセ・リーグ優勝チームになっていると指摘。勝敗は意に介さず、12、13日ロッテ戦(ZOZO)まではノーサイン野球で、勝敗にはこだわらない構えだ。
            ◇   ◇   ◇
 東京行きの新幹線に乗り込む間際、岡田監督は最後に自ら口にした。「去年俺らがくつがえしたんかな、優勝して、なあ」。確認するように切り出したのは、球団初の連覇への吉兆データだ。


 阪神対巨人 選手交代を告げる岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 「 4年間でオープン戦最下位が。だから、 4年間で 3チームが優勝してる言うてるやん」。20年セ・リーグ優勝の巨人、21、22年に連覇した東京ヤクルトは、全てがそのシーズンでオープン戦12球団最下位。昨年 8位だった阪神が優勝するまで、 3年間も続いていた。
 騒がしい周囲をけん制するようだった。チームは開幕前最後の甲子園だった10日巨人戦に敗れ、オープン戦開幕から9連敗。初の 4万人を超える大観衆が入った聖地でも連敗を止められず、65年以降で球団ワースト記録となった。 1点差に詰め寄りながらの敗戦に「別にそんな…」と一笑に付したが、周りは違う。シーズンで勝てるのか、連覇は達成できるのか…。そんな不安を一蹴するように、一気にまくしたてた。


 阪神対巨人 選手交代を告げる岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 ここまでのオープン戦は、サインを使っていない。プレーの判断を選手個々に一任してきたのも、結果を全く気にしていないからだ。「まだサイン決めてないんよ。ミーティングも何もしてない。今度名古屋からちゃんとできるからな」。シーズンさながらのチームプレーは15日中日戦(バンテリンドーム)からと話してきたが、この日の再度の問いかけにも“岡田節”で強調した。
 「名古屋でみんなでサインやって決める言うてるやん。負けてるから言うてサイン出すなんてアホみたいなこと言えるかいな。関係あれへんって」。12日からの千葉ロッテ 2連戦(ZOZOマリン)でもノーサイン野球を継続する考えだ。まだシーズンは始まっていない。オープン戦の勝ち負けよりも大切なのは、シーズンを戦う戦力を見極め、充実させること。開幕後に連勝街道を歩み、うるさい周囲を黙らせる。

 

 東日本大震災から13年がたち、佐藤輝明内野手がプレーで勇気づけることを誓った。
 祖父母が宮城県に住んでおり、「しっかり頑張っている姿を見てもらえれば」と被災者へ思いを込めた。また、今年 1月の能登半島地震にも触れ、「最近も地震とかありましたけど、地震に限らずいろいろな人に元気になってもらえるように頑張りたいと思います」と力強く宣言した。
 12日からは千葉ロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)の 2試合に臨む。直近のオープン戦 5試合では19打数 1安打と苦しんでいるが、同球場は22年の交流戦で「確信弾」を放つなど、得意としている。「マリン! 寒いんですかね? 気をつけます」と笑顔も見せた。今季の交流戦の舞台でもあり「(風を)確認して頑張ります」と強風を想定して感覚を確かめる。目覚めの 1発でシーズンへ波に乗る。


 ティー打撃で笑顔を見せる佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
 3.11から13年―。祖父母が宮城県在住の佐藤輝明内野手が11日、12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に備えて現地入り。「いろいろな人に元気になってもらえるように頑張りたい」と思いを込めた。森下翔太外野手(23)も夢を乗せた一打で日本に元気を与えていくことを誓った。
 どんなに辛くて苦しい時でも、全力でプレーするプロ野球選手の一球、一打が見る者に勇気を与える。祖父母が宮城県にいる佐藤輝は、改めて野球ができる喜びをかみしめ、元気を与えていくことを誓った。
 「しっかり頑張っている姿を見てもらえればと思います。最近も地震がありましたけど、地震に限らずいろいろな人に元気になってもらえるように頑張りたい」


 佐藤輝明内野手は日本中を元気にする一打を放つことを誓った=阪神甲子園球場
 2011年 3月11日。最大震度7を記録した東日本大震災から13年―。これまで 2万2000人以上が犠牲となり、今もまだ行方が分かっていない人が多くいる。だからこそ、虎戦士も特別な思いで一日を迎えた。
  1月 1日には能登半島地震が発生。胸が痛む災害は立て続けにやってくるが、そんなときに光を照らすことが、プロ野球選手の使命だろう。被災者でなくても、どこかで心を痛めている人もいる。13日に25歳の誕生日を迎える大砲の一発には、そんな人々を笑顔にする力がある。どでかいホームランを打ち上げ、頑張る人々の力になれるような活躍を約束した。

 


 甲子園でキャッチボールを行った村上頌樹投手。チームを勢いづける投球を誓った=阪神甲子園球場
 村上頌樹投手が11日、甲子園での投手指名練習に参加し、先発予定の12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に向けてキャッチボールなどで調整した。開幕 2カード目の初戦となる 4月 2日の横浜DeNA戦(京セラドーム)での先発が見込まれ、今季は 6連戦の頭となる〝火曜日の男〟を担うことが有力だ。「自分がいい投球をして、チームを勢いづけられるようにやりたい」と決意を語った。
 照準はすでに「4.2」に定めた。青柳の開幕投手決定と同時に固まった〝火曜日の男〟としての思いを村上が明かした。


 キャッチボールをする村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 「火曜日は週初め。変な負け方をしたらその 1週間はしんどくなると思う。自分がいい投球をして、チームを勢いづけられるようにやりたい」
  3年目の昨季は初勝利を含めて10勝を挙げ、防御率1.75で初のタイトル獲得。セ・リーグMVP&新人王も受賞。エース級の活躍を遂げ、今季は開幕投手の有力候補に挙がり、自身もそのマウンドを狙っていた。だが、岡田監督は 7日の激励会で、青柳に託すことを明かした。それでも村上に気落ちは一切ない。


 キャッチボールをする村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 村上頌樹投手が「火曜日の男」の自覚を示した。ホーム開幕戦となる 4月 2日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)の先発が確実。岡田監督が重要視する 6連戦のスタートだ。先発予定の12日のロッテ戦(ZOZOマリン)から、火曜日調整が本格化する。
 11日、甲子園で先発投手陣による練習に参加した村上は、岡田監督のメッセージを理解していた。
 「火曜は週初めなのでチームを勢いづける意識でやりたいし、長いイニングを投げることを一番に思ってやりたい。なるべくリリーフの方々を休ませられるように。変な負け方をしたら1週間チームがしんどくなりますから。いい投球で勢いをつけたい」。未公表にもかかわらず「4.2」への意識を隠さなかった。


 投手指名練習に臨む村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 同監督は 7日に開幕投手は青柳と公表した。昨年MVPに輝いた村上も安定感、勢い、そして仕上がりの良さから、紛れもない有力候補だった。自身も本気で目指してきたが、意外なほど、すがすがしい表情で心境を明かした。
 「 2月ぐらいから、もうヤギさん(青柳)かな…と思っていたので、びっくりすることはなかったです。やってみたかったけど、そこまで落ち込むことはなかった。開幕ローテーションに入るのが目標だったので、しっかり入れるようにと思っています」。
 開幕の代わりに託される本拠地開幕戦。昨季は開幕 4カード目でチャンスをつかみ、一気にブレーク。圧倒的な安定感が買われ、 5、 6月は火曜日に抜てきされた。同月、チームは19勝5敗の快進撃。けん引したのが村上だった。月別最多の3勝を重ね、チームをVロードの軌道に乗せた。この事実が、火曜日の重要性を物語る。
 長いシーズンで見れば開幕投手にも勝る栄誉。MVP右腕がV2ローテの中核にどっかり座る。

 


 投手指名練習後、引き揚げる門別啓人投手=阪神甲子園球場
 門別啓人投手が11日、甲子園での投手指名練習に参加。 2日の北海道日本ハム戦(札幌D)で 4回 1失点。その後はセ・リーグとの対戦が続いたため、12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で久しぶりに登板する予定だ。「札幌から投げていないので早く投げたい。それが一番。(ZOZOマリンは)先輩からも『変化球がめっちゃ曲がる』といわれているので、そこだけ注意して投げようと思います」。風を味方につけて再びパの猛者たちを斬る。


 言葉を交わしながら笑顔でランニングする門別啓人投手(左)と村上頌樹投手=阪神甲子園球場
 門別啓人投手が12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)で10日ぶりに登板する。
 飛躍が期待される19歳左腕は、セ・リーグとの対戦を避けるため、登板間隔が空いており「早く投げたい」とウズウズ。前回登板の 2日北海道日本ハム戦は 4回 1失点。ただ、当日は雨予報。実は昨年、 2軍で「10回くらい先発登板が流れた」という雨男ぶりを告白。貴重な登板機会を前に「これ以上のびないでほしいです」と願っていた。

 


 甲子園のマウンドで投球する西勇輝投手=阪神甲子園球場
 13日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に登板予定の西勇輝投手は甲子園のマウンドで40球を投げた。雨予報の12日の試合が中止になれば、日程変更の可能性もあるが「別に 1日変わったぐらいで(影響はない)。逆にその経験ができるのは大きい。マイナスに働くことって、あまりないと思う」と問題なしを強調。シーズンを見据え、雨に左右されずに調整する。


 マウンドで投球練習する西勇輝投手=阪神甲子園球場
 西勇輝投手が甲子園のマウンドで投球練習を行った。40球弱を変化球も入れてリズミカルに投げた。
  1度も本拠地で投げることなく開幕を迎えるため。「投げておきたかった。投げられるのなら投げたいですって感じで、阪神園芸さんに聞きました」。開幕ローテ入りが確実なベテラン右腕は、13日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に登板予定。


 西勇輝投手と言葉を交わす久保田智之投手コーチ=阪神甲子園球場
 久保田智之投手コーチが雨予報の12日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)が中止になった場合のプランを語った。「(登板予定の)村上はずらします」と13日にスライド登板させ、先発予定の伊藤将と 2人で 試合を分け合う。門別は未定ながら12、13日の教育リーグ・ソフトバンク戦(筑後)には登板しない。13日の千葉ロッテ戦に登板予定の西勇輝投手は 2軍戦も含めて実戦機会を設ける。

 


 森下翔太外野手=阪神甲子園球場
 阪神はオープン戦9連敗も、 2年目の森下翔太外野手は自らの課題と向き合う。
 「(チームの)雰囲気もそこまで悪くないし、集中した時に強いのがタイガース。オープン戦はしっかり個々の能力を見直して、シーズンで一体化となっていければ」とシーズンを見据えた。12日からの千葉ロッテとのオープン戦でも「課題にしていたインコースを攻められた時にどれだけ対応できるか。体をコントロールできるようにスイングできるか意識したい」とテーマを掲げた。

 


 前川右京外野手=阪神甲子園球場
 初めてZOZOマリンでプレーする前川右京外野手は11日、12日からの千葉ロッテ 2連戦を前に、球場名物の強風を警戒した。「多分、甲子園同様、風がすごく強い。そこだけちゃんと確認して入れたら」。 8日の東京ヤクルト戦(甲子園)では邪飛の捕球に失敗し、逆転負けのきっかけになった。本拠地以上に吹き荒れる難敵への対応も糧とし、課題の守備力向上につなげる。打撃では 2試合連続マルチ安打。開幕まで残り10試合となり「打つべき球を打って、見逃せる球をしっかり見逃して、自分優位に進めていけたら」と力を込めた。


 前川右京外野手=阪神甲子園球場
 前川右京外野手が初めてのZOZOマリンでの試合に意気込んだ。
 12日からの千葉遠征を前に球場のイメージについて「風がすごい強い」と即答。「そこ(風)だけ、ちゃんと確認して入れたらなと思います」と今季の交流戦でも戦う球場で、守備を確かめる。オープン戦は残り10試合。「ちゃんと打つべき球を打って、見逃せる球を見逃して、カウントをつくって、自分優位に進めていけたら」と開幕外野レギュラーへ、追い風に乗る。

 

 阪神電気鉄道株式会社は11日、甲子園球場で 4月 9日の広島戦から、阪神の岡田監督及び22名の選手がプロデュースするコラボグルメを販売することを発表した。
 今シーズンは、昨年MVPを獲得した村上の「ラオタ村上の柚子香るさっぱり塩ラーメン」や、SMBC日本シリーズでも大活躍した森下の「神奈川出身!森下の牛鍋風弁当」の他、チーム最多勝を挙げた大竹の「大竹の餃子好きったい弁当」など10名の新たなグルメが登場し、35種類以上と充実のラインナップが取りそろえられた。


 自身がプロデュースした弁当を食べる村上頌樹投手
 試食イベントに参加した村上は「うれしいです。湯浅(のメニュー)がいっぱい出ていたので、自分もあったらなと思っていたのでよかった」と笑顔。自身がプロデュースするコラボ弁当「ラオタ村上の柚子香るさっぱり塩ラーメン」を食べると、「食べ応えのある麺と、ゆずも入ってさっぱりしている」と食レポし、さらにもう1種類の「ニンニク香る !村上のパワフル牛ステーキ弁当」も口にして「インパクトのある感じになっていて好き。(自分も)皆さんの記憶に残るような濃い存在になれるように頑張りたい」と活躍を誓った。購入特典として、監督・選手コラボ弁当を 1個購入ごとに「アクリルスタンドキーホルダー」が。また全ての弁当を購入すると、アクリルキーホルダーを飾ることができる「ひな壇」がプレゼントされる。詳細は甲子園球場の公式サイトまで。

 ラオタ村上の柚子香るさっぱり塩ラーメンとニンニク香る !村上のパワフル牛ステーキ弁当

 


 オープン戦<千葉ロッテ-阪神>◇12日◇ZOZOマリンスタジアム
 午後 1時開始予定の試合は早々に中止が決まった。朝から雨が降り、午後には強まる予報になっている。
 前日11日に千葉入りしている阪神には歓迎されない雨だ。投手のやりくりが難しくなる。この日は、村上頌樹投手が先発、門別啓人投手も複数イニングを投げる予定だった。
 岡田彰布監督は「決めてるよ」と事前にシミュレーションを終えていることを明かしていた。


 千葉ロッテ対阪神戦雨天中止のお知らせ=ZOZOマリンスタジアム
 村上は13日の千葉ロッテ戦にスライド登板の見込み。門別は開幕当初のローテーションに入らないため、別の登板機会を探ることになる。ただ、門別は 2日の北海道日本ハム戦(札幌ドーム)が最後の登板で、間隔が空きすぎる懸念がある。
 13日に登板予定だった西勇輝投手は 2日後の中日戦または 2軍戦に回る。伊藤将司投手(27)はそのまま13日に投げるとみられる。


 雨のため中止となったZOZOマリンスタジアム

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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