●阪神は東北楽天に敗れ、オープン戦は初戦から6連敗となった。先発の伊藤将司投手(27)は 4回6安打2失点(自責1)。2番手で登板した岩崎優投手(32)も味方の失策が絡んで失点した。3番手の大竹耕太郎投手(28)はこの試合が今季の実戦初登板。 7回に渡邊佳明内野手(27)にソロを浴びるなど 2回3安打1失点だった。打線は 2回に前川右京外野手(20)がチーム初安打を放つと、渡辺諒内野手(28)の犠飛で一時同点。 7回には 8番に入った井上広大外野手(22)が左越えの適時 2塁打を放った。 8回には新助っ人のハビー・ゲラ投手(28=前レイズ3A)が甲子園デビューを飾り、 1回無失点。最速は 155キロをマークし、上々の内容を見せた。チームはこの日 3失策。その全てが失点に絡むなど、本拠地で課題が露呈した。
●佐藤輝明内野手(24)がオープン戦初失策を記録した。 2回先頭の阿部寿樹外野手(34)が高々と打ち上げた打球が頭上へ。一度は落下点に入ったかに見えたが、ボールは風にあおられて大きく左翼方向へ押され、グラブに打球を当てるも捕球できず。失点につながった。走者は 2塁に進んだ。ピンチを背負った伊藤将は一死から石原彪捕手(24)に先制の中前適時打を許した。
●「6番・左翼」で先発した前川右京外野手(20)が 2回一死 2塁の第 1打席でオープン戦初安打となる右前打を放った。カウント 0- 1から田中将大投手(35)のスプリットに上手くバットを合わせた。痛烈な打球は右前へ。好機を拡大する右前打は 2月20日の練習試合でホームランを放って以来、実戦14打席ぶりのヒットとなった。「8番・右翼」で先発した井上も今季の 1軍での実戦初安打となる中前打を放った。ともに、中野拓夢内野手(27)、森下翔太外野手(23)が侍ジャパンに選出されたことで巡ってきたチャンスを生かした。
●井上広大外野手が、外野両翼争いに生き残った。 6日、東北楽天とのオープン戦に「8番右翼」でスタメン出場。打線が 3安打と冷え込む中で左翼越え 2塁打を含むマルチ安打を決めた。岡田監督は10日巨人戦までの甲子園 3試合で 1軍起用を継続すると明言。この間に外野両翼候補の絞り込み作業を行う方針で、井上にとって最終アピールの舞台となる模様だ。 2安打と気を吐いた井上が、次のチャンスをつかみ取った。豪快に打ち上げた白球は左翼手の頭上を越える適時 2塁打。冷気に覆われた甲子園を熱く沸かせた。外野のレギュラー奪取を目指す高卒 5年目。春季キャンプ中の対外試合で無安打と苦しんだが、本拠地初戦で快音を奏でた。 8日から右翼レギュラー筆頭で侍ジャパン入りしている森下が再合流する見込みだが、岡田彰布監督(66)監督は 8―10日のオープン戦 3試合に井上を帯同させると明言。何とか 1軍サバイバルに踏みとどまった。現状、右翼は森下に当確ランプがともっており、左翼もシェルドン・ノイジー外野手(29)、前川、ヨハン・ミエセス外野手(28)らがひしめく。プロ5年目。虎党が覚醒を待ちわびるパワーヒッターは、覚悟を持って勝負の土俵に生き残る。
●ノイジーが「3番・DH」で 2打席に立ち、 2月12日の紅白戦以来となる実戦出場。結果は遊ゴロと四球で改善を誓った。右肘痛で別メニュー調整を続けていたが、試合前のシートノックで左翼に就くなど、守備も問題ない様子だった。試合前のシートノックも左翼に入り、早ければ今週中にも守備に就く見込み。岡田監督もひと安心した様子で話した。
●大竹耕太郎投手が東北楽天戦の 6回から今季実戦初登板し、 2回3安打1失点。先発した伊藤将司投手は4回6安打2失点とピリッとしなかった。岡田彰布監督は左腕 2投手の次回登板日を示唆し、大竹が開幕 2戦目となる30日の巨人戦(東京ドーム)、伊藤将が 4月 3日の横浜DeNA戦(京セラ)を任される可能性が浮上した。
●阪神の先発・伊藤将司投手は 4回6安打2失点(自責1)だった。毎回走者を背負いながら粘った。 1回は一死から村林一輝内野手(26)に右翼線へ 2塁打を許し、四球も重なって二死 1、 2塁とされるも茂木栄五郎内野手(30)を中飛に打ち取って無失点。 2回は阿部の飛球を佐藤輝が落球し、石原に中前適時打を浴びた。 3回は 2つの四死球で二死 1、 2塁とされ、茂木に右前へ適時打を許して 2失点目。 4回は一死から単打 3本で満塁のピンチを招くも、入江を 2ゴロ併殺に抑えて無失点だった。被安打6に 3四死球で投げ切るのに70球を要したが、要所は締めてマウンドを降りた。次戦は13日千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発見込みで、このままなら開幕 2カード目の 4月 3日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)先発が有力だ。
●昨季セ界セーブ王の岩崎優投手が24年初実戦で順調に滑り出した。 1― 2の 5回に岩崎優投手が2番手で登板し、今春初の実戦登板となった。先頭の浅村栄斗内野手(33)を 138キロの速球で左飛に打ち取ったものの、続く代打・マイケル・フランコ内野手(31)には左中間に運ばれてフェンス直撃の 2塁打。渡邊佳にも左前打を浴び、さらに左翼の前川が捕球にもたつく間に 2塁走者が生還して 1点を失った。その後、阿部を左飛、中島大輔外野手(22)を中飛に打ち取って後続を断った。
●大竹耕太郎投手が 1― 3の 6回から3番手で登板し、 2回3安打1失点だった。
 左肩のガングリオン(良性腫瘍)除去の処置で出遅れ、これが今春初の実戦登板。直球を中心に投げ、 7回は二死からクイックで投じた 1球を渡邊佳に右翼スタンドへ運ばれ、ソロ本塁打を浴びた。完ぺきな投球とはいかなかったものの、昨季チームトップの12勝を挙げた左腕が順調な調整ぶりを示した。次戦は15日からの中日 3連戦(バンテリンドーム)に先発見込みで、このままなら開幕 2戦目の30日巨人戦(東京ドーム)先発が有力。
●阪神の新助っ人ハビー・ゲラ投手が甲子園デビュー戦で快投を見せた。阪神の新外国人ハビー・ゲラ投手が 8回に4番手で登板し、甲子園デビューを果たした。
 頼りになる新戦力が聖地でファンにお披露目となった。 150キロを超える直球と 140キロ前後のスライダーを組み合わせ、先頭の石原を遊飛に抑えると、続く黒川史陽内野手(22)はこの日最速となる 155キロの直球で空振り三振。伊藤裕季也内野手(27)には右前打を浴びたが、入江大樹内野手(21)を 1球で 3ゴロに仕留めて 1回1安打無失点でマウンドを降りた。
●阪神の村上頌樹投手(25)と西勇輝投手(33)が教育リーグ・ソフトバンク戦(鳴尾浜)でそろって貫禄を見せつけた。昨季セ・リーグMVPの村上は雨天中止によるスライド登板の影響なし。 4回無失点、 6奪三振と圧倒した。圧巻は 9回。二死 3塁から砂川リチャード内野手(24)を速球で押した。投げるたび声が漏れる熱投。最後は低めフォークで空振り。本塁を踏ませなかった。本気でねじ伏せにかかった。リチャードとは22年まで 2軍で何度も対戦。立場は大きく変わった。主戦場だった鳴尾浜が、全く似合わない投手に成長した。今季初実戦の西勇がテンポ良く腕を振り、 3回 1安打無得点に抑えた。早打ちの鷹打線を 1回は 7球、 2回は一死 1塁で嶺井博希捕手(32)に遊ゴロ併殺を打たせて 8球で料理。初安打を許した 3回もカーブ 3連投で見逃し三振を奪うなど、経験を生かして 3つのゼロを並べた。降板後は予定通りにブルペン投球を行い、先を見すえた。春季キャンプ中には右ふくらはぎの張りもあったが、調整は順調。今年初の実戦だったが、抜群の制球力で 3回を 1安打無失点。 2月に右ふくらはぎの張りでペースを落としたが納得。最強ローテを支える男たちが、きっちり段階を踏んだ。ステップを踏み上がり続け、開幕ローテの一角を担う。
●才木浩人投手(25)が 6日、発熱のため練習に参加しなかった。今年 1月下旬にも体調不良になっており、検査結果は陰性で体調が回復次第、合流する予定だ。登板予定だった 9日のヤクルト戦(甲子園)は代わって富田蓮投手(22)が先発する。 2年目左腕は意気込んだ。先発が有力な開幕 3戦目の 3月31日巨人戦(東京ドーム)登板へ、大きな問題はなさそうだ。

記事をまとめてみました。

 

※時間は、実際の終了時間と異なります。

 

 オープン戦<阪神 2ー 5東北楽天>◇ 6日◇阪神甲子園球場
 阪神は東北楽天に敗れ、オープン戦は初戦から6連敗となった。先発の伊藤将は 4回6安打2失点(自責1)。2番手で登板した岩崎も味方の失策が絡んで失点した。3番手の大竹はこの試合が今季の実戦初登板。 7回に渡邊佳にソロを浴びるなど 2回3安打1失点だった。


 阪神は 2回、 3塁の佐藤輝明内野手が東北楽天・阿部寿樹外野手の飛球を見失って落球。先取点を許すきっかけに=阪神甲子園球場
 打線は 2回に前川がチーム初安打を放つと、渡辺の犠飛で一時同点。 7回には 8番に入った井上が左越えの適時 2塁打を放った。 8回には新助っ人のゲラ(前レイズ3A)が甲子園デビューを飾り、 1回無失点。最速は 155キロをマークし、上々の内容を見せた。
 チームはこの日 3失策。その全てが失点に絡むなど、本拠地で課題が露呈した。


 選手交代を告げた岡田彰布監督=阪神甲子園球場
 24年日本一チームの阪神がオープン戦開幕から6戦6敗を喫した。引き分けを挟まずのオープン戦開幕 6戦全敗は18年以来、6年ぶり。それでも岡田彰布監督は「(勝敗は)そんなん全然関係ないよ」と泰然自若だった。

 

 佐藤輝がオープン戦初失策を記録した。 2回先頭の阿部が高々と打ち上げた打球が頭上へ。一度は落下点に入ったかに見えたが、ボールは風にあおられて大きく左翼方向へ押され、グラブに打球を当てるも捕球できず。失点につながった。打撃でも無安打だった主砲は初失策に「思ったより(打球が)流された感じでした」。馬場内野守備走塁コーチは「風が吹いていたからね」と振り返った。

  2回、東北楽天・阿部寿樹外野手のボールを落球した佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
  0― 0の 2回、佐藤輝明内野手がこのオープン戦で初めての失策を記録した。
 この回先頭の東北楽天・阿部が高々と打ち上げた打球が佐藤輝の頭上へ。一度は落下点に入ったかに見えたが、ボールは上空の風にあおられて大きく左翼方向へ押され、佐藤輝はグラブに打球を当てるも捕球できず。走者は 2塁に進んだ。ピンチを背負った伊藤将は一死から石原に先制の中前適時打を許した。

 


 スターティングメンバー=阪神甲子園球場
 「6番・左翼」で先発した前川右京外野手が 2回一死 2塁の第 1打席でオープン戦初安打となる右前打を放った。カウント 0- 1から田中将のスプリットに上手くバットを合わせた。痛烈な打球は右前へ。好機を拡大する右前打は 2月20日の練習試合でホームランを放って以来、実戦14打席ぶりのヒットとなった。一死 1、 3塁とした阪神打線は、続く渡辺が左犠飛を放って同点。さらに、「8番・右翼」で先発した井上も今季の 1軍での実戦初安打となる中前打を放った。ともに、中野、森下が侍ジャパンに選出されたことで巡ってきたチャンスを生かした。

 


  2回裏阪神二死 1塁、井上広大外野手は中前打を放った。投手:田中将大投手=阪神甲子園球場
  2安打と気を吐いた井上が、次のチャンスをつかみ取った。豪快に打ち上げた白球は左翼手の頭上を越える適時 2塁打。冷気に覆われた甲子園を熱く沸かせた。
 「本当にしっかり準備してゲームに入っていけた。 3打席目は浮いた変化球は振るっていうのを決め事でやっていた」


  2回裏阪神二死 1塁、井上広大外野手は中前打を放った。投手:田中将大投手=阪神甲子園球場
  1― 4の 7回一死 2塁でターリーのチェンジアップを捉えると、ワンバウンドで左翼フェンスに達する大飛球になった。前の打席で変化球に手が出ずカウントを悪くしたが、すぐに修正。第 1打席の中前打と合わせてマルチ安打とし、貴重な出場機会でアピールに成功した。
 外野のレギュラー奪取を目指す高卒 5年目。春季キャンプ中の対外試合で無安打と苦しんだが、本拠地初戦で快音を奏でた。 8日から右翼レギュラー筆頭で侍ジャパン入りしている森下が再合流する見込みだが、岡田監督は「甲子園の間は( 1軍に)置いとくよ」と、 8―10日のオープン戦 3試合に井上を帯同させると明言。何とか 1軍サバイバルに踏みとどまった。


  2回裏阪神二死 1塁、中前打を放ちポーズを決める井上広大外野手=阪神甲子園球場

 井上広大外野手が、外野両翼争いに生き残った。 6日、東北楽天とのオープン戦に「8番右翼」でスタメン出場。打線が 3安打と冷え込む中で左翼越え 2塁打を含むマルチ安打を決めた。岡田監督は10日巨人戦までの甲子園 3試合で 1軍起用を継続すると明言。この間に外野両翼候補の絞り込み作業を行う方針で、井上にとって最終アピールの舞台となる模様だ。チームは今季初の甲子園で、18年以来、 6年ぶりのオープン戦開幕6戦全敗を喫した。
            ◇  ◇  ◇
 若き大砲は、百戦錬磨の東北楽天田中将にひるまなかった。 2回二死 1塁。外角高めの 140キロ直球を芯で捉え、ライナーで中前打とした。井上にとって、オープン戦 8打席目での初安打だ。「本当にしっかり準備してゲームに入っていけました」。最初からフルスロットルだった。


  7回、左越え適時 2塁打を放った井上広大外野手。必死のアピールが続く=阪神甲子園球場
 7回一死 1塁では左腕ターリーの高めに浮いたチェンジアップを左翼越え適時 2塁打。「浮いた変化球は振ると、決め事としてやっていた」と高い集中力で逃さなかった。森下が侍ジャパンに招集されている中、前日 5日もスタメン予定だったが、雨で中止に。岡田監督からは「なんか(井上の)持っているものかなあ。そういう機会がなくなってしまうというのも、なんやろなあ」とツキのなさを指摘されていた。実質“ラストチャンス”のこの日、「8番右翼」で執念を見せつけた。
 指揮官は「この甲子園の間は( 1軍に)置いとくよ」と10日の巨人戦(甲子園)までの 1軍起用を明言。ひとまずアピールの機会は確保された。「あと 3試合やな、日曜日までやな。それである程度(メンバーを)絞って遠征行かんとなあ」とも話し、キャンプからの外野両翼争いはメンバー絞り込みの最終段階に来たといえる。12日からの千葉→名古屋→博多の遠征3カード参戦へ、 8日からの甲子園 3試合が試験の場だ。


  7回裏阪神一死 2塁、井上広大は左適時 2塁打を放った。ベンチ奥は岡田彰布監督=阪神甲子園球場
  2、 3日は 1軍の札幌遠征ではなく広島・由宇での 2軍戦に出場。 2試合で8打数3安打と打席数を確保し、甲子園に乗り込んだ。岡田監督は「もうちょっとなあ、速い真っすぐに対応してほしい、いうのはあるけどなあ」と 9回に松田の 145キロに押され右飛に倒れた場面を指摘。「真っすぐ撃ち」が、次の生き残りへの課題となる。井上も「そこをもう1度、練習でもやっていきたい」と自覚している。
 現状、右翼は森下に当確ランプがともっており、左翼もノイジー、前川、ミエセスらがひしめく。背番号32は「人より自分。自分がしっかり準備してできるように」と力強く言い切った。プロ5年目。虎党が覚醒を待ちわびるパワーヒッターは、覚悟を持って勝負の土俵に生き残る。

 


 試合前練習、トスバッティングするジェルドン・ノイジー外野手=阪神甲子園球場
 ノイジーが「3番・DH」で 2打席に立ち、 2月12日の紅白戦以来となる実戦出場。結果は遊ゴロと四球で「タイミングが少しずれているのでそこを修正できたら。練習試合はそのためにあると思うので。ボールはよく見えていた」と改善を誓った。右肘痛で別メニュー調整を続けていたが、試合前のシートノックで左翼に就くなど、守備も問題ない様子だった。


 1回裏阪神二死、シェルドン・ノイジー外野手は遊ゴロに倒れる=阪神甲子園球場
 右肘痛でキャンプ途中から別メニュー調整だったシェルドン・ノイジー外野手が、オープン戦に初出場した。
  2月12日紅白戦以来の実戦に「3番DH」で先発。 1打数無安打で途中交代したが「ボールはよく見えているので、そこのタイミングのずれを調整していきます」と冷静に話した。試合前のシートノックも左翼に入り、早ければ今週中にも守備に就く見込み。岡田監督も「そんな悪ないんちゃうかな。投げるの見とってもなあ」とひと安心した様子で話した。

 


  2回、石原彪捕手に中前打を浴びて先制点を奪われた伊藤将司投手。課題が残った=阪神甲子園球場
 大竹耕太郎投手が東北楽天戦の 6回から今季実戦初登板し、 2回3安打1失点。先発した伊藤将司投手は4回6安打2失点とピリッとしなかった。岡田彰布監督は左腕 2投手の次回登板日を示唆し、大竹が開幕 2戦目となる30日の巨人戦(東京ドーム)、伊藤将が 4月 3日の横浜DeNA戦(京セラ)を任される可能性が浮上した。
 甲子園に吹く寒風をものともせず、いつものように淡々とアウトを積み重ねる。大竹が〝仕事場〟に帰ってきた。
 「しっかり直球を投げる、をテーマにしていたので、寒くはありましたけど、自分らしい直球を投げることができた」

 


  3回、東北楽天・茂木栄五郎内野手に適時打を浴びスコアボードを見る伊藤将司投手=阪神甲子園球場
 阪神の先発・伊藤将司投手は 4回6安打2失点(自責1)だった。
 毎回走者を背負いながら粘った。 1回は一死から村林に右翼線へ 2塁打を許し、四球も重なって二死 1、 2塁とされるも茂木を中飛に打ち取って無失点。 2回は阿部の飛球を佐藤輝が落球し、石原に中前適時打を浴びた。 3回は 2つの四死球で二死 1、 2塁とされ、茂木に右前へ適時打を許して 2失点目。 4回は一死から単打 3本で満塁のピンチを招くも、入江を 2ゴロ併殺に抑えて無失点だった。被安打6に 3四死球で投げ切るのに70球を要したが、要所は締めてマウンドを降りた。


 阪神先発の伊藤将司投手は 4回を 2失点に抑える=阪神甲子園球場
 先発の阪神伊藤将司投手は制球に苦しむも、 4回 2失点にまとめた。
  2回は味方の失策で招いたピンチから先制適時打を浴び、 3回にも適時打を献上。「もうちょっと真っすぐの強さがあっていいかなと思いました」と振り返った。 3回7失点だった 2月23日の巨人戦(那覇)から中11日の登板で、 3四死球と珍しく安定せず。岡田監督も「なんかストレートがあんまり走らんなあ」と思案したが「いやいや、まだ心配なんか、そんなん」と変わらぬ信頼を口にした。
 次戦は13日千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発見込みで、このままなら開幕 2カード目の 4月 3日横浜DeNA戦(京セラドーム大阪)先発が有力だ。

 


  5回、投球する岩崎優投手=阪神甲子園球場
  1― 2の 5回に岩崎優投手が2番手で登板し、今春初の実戦登板となった。
 先頭の浅村を 138キロの速球で左飛に打ち取ったものの、続く代打・フランコには左中間に運ばれてフェンス直撃の 2塁打。渡邊佳にも左前打を浴び、さらに左翼の前川が捕球にもたつく間に 2塁走者が生還して 1点を失った。その後、阿部を左飛、中島を中飛に打ち取って後続を断った。


  5回表東北楽天一死 2塁、渡邊佳明内野手に左前打を打たれた岩崎優投手=阪神甲子園球場
 昨季セ界セーブ王の岩崎優投手が24年初実戦で順調に滑り出した。
 東北楽天戦の 5回にマウンドへ。一死からフランコに左翼フェンス直撃の 2塁打を浴びると、続く渡邊佳の左前打を前川がファンブルする間に 1失点(記録は失策)。それでも 1回を自責点0で終え、登板後は「ちょっと今日は思ったような感じじゃなかったですけどね。何球か差し込めたら良かったですけど、まあまあ最初ですし」と余裕の表情だった。

 


  6回、投球する大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 大竹耕太郎投手が 1― 3の 6回から3番手で登板し、 2回3安打1失点だった。
 左肩のガングリオン(良性腫瘍)除去の処置で出遅れ、これが今春初の実戦登板。「真っすぐをしっかり投げる。ブルペンで投げた感覚が打者に対してどういう感じかとか、その辺の確認をしたい」という登板前の言葉通り、直球を中心に投げ、 7回は二死からクイックで投じた 1球を渡邊佳に右翼スタンドへ運ばれ、ソロ本塁打を浴びた。完ぺきな投球とはいかなかったものの、昨季チームトップの12勝を挙げた左腕が順調な調整ぶりを示した。


 阪神3番手の大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 開幕ローテーション入りが有力な大竹耕太郎投手が、今季実戦初登板で 2回3安打1失点にまとめた。
 「初登板でしっかり真っすぐ投げられたので、段階としては、いい最初の 1歩目になったかなと思います」。 6回を無失点に抑え、 7回はソロ本塁打を浴びたが最少失点に抑えた。


  7回表東北楽天二死、阿部寿樹外野手に左前打を許し左手に息をふきかける大竹耕太郎投手=阪神甲子園球場
 今年 1月に左肩のガングリオン(良性のしこり)をとった影響で出遅れていたが、この日は上々の投球。岡田監督も「大竹の方が速く感じたよな。伊藤(将)より。今日は投げただけやから、次はもうちょっと長いイニングを投げると思うけど、そのへんからやな」と話した。次戦は15日からの中日 3連戦(バンテリンドーム)に先発見込みで、このままなら開幕 2戦目の30日巨人戦(東京ドーム)先発が有力。昨季12勝を挙げた左腕は「自分なりに今日の登板を振り返って、しっかり詰めて開幕に合わせられるようにしたい」と頼もしく話した。

 


  8回、投球するハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
 阪神の新外国人ハビー・ゲラ投手が 8回に4番手で登板し、甲子園デビューを果たした。
 頼りになる新戦力が聖地でファンにお披露目となった。 150キロを超える直球と 140キロ前後のスライダーを組み合わせ、先頭の石原を遊飛に抑えると、続く黒川はこの日最速となる 155キロの直球で空振り三振。伊藤には右前打を浴びたが、入江を 1球で 3ゴロに仕留めて 1回1安打無失点でマウンドを降りた。


 阪神4番手のハビー・ゲラ投手=阪神甲子園球場
 阪神の新助っ人ハビー・ゲラ投手が甲子園デビュー戦で快投を見せた。
  8回から4番手で登板し二死から伊藤に右前打を浴びたが、 1回1安打1奪三振無失点。「ファンの方もいたし、良い球場だし、このまましっかり仕事ができるように毎日練習していきたい」。この日最速は 155キロをマークしたが「最終的にはもうちょっと出るんじゃないかな」と力強かった。岩崎とともに守護神候補に挙がる右腕に、岡田監督も「スライダーのコントロールがええよな。カウントを取る球とかな。ゲラに関しては順調にきてんちゃうかなあ」と話した。

 

 教育リーグ<阪神3-福岡1ソフトバンク>◇ 6日◇阪神鳴尾浜球場(愛称=タイガース・デン)
 今季初実戦の西勇がテンポ良く腕を振り、 3回 1安打無得点に抑えた。
 「(掲げていたテーマは)意図を持ったボールを投げたいという感じ。カーブやフォークをしっかりと投げたいなって」


 西勇輝投手は今季初実戦で 3回無失点だった=阪神鳴尾浜球場
 早打ちの鷹打線を 1回は 7球、 2回は一死 1塁で嶺井に遊ゴロ併殺を打たせて 8球で料理。初安打を許した 3回もカーブ 3連投で見逃し三振を奪うなど、経験を生かして 3つのゼロを並べた。
 「これから 1軍で投げたときに(することは)応援歌が入ってきたり臨場感とか、捕手からファウルゾーンまでの奥行きとか人工芝の硬さとかを確認する作業ですね」
 降板後は予定通りにブルペン投球を行い、先を見すえた。春季キャンプ中には右ふくらはぎの張りもあったが、調整は順調。ステップを踏み上がり続け、開幕ローテの一角を担う。


 教育リーグの福岡ソフトバンク戦で力投する村上頌樹投手=阪神鳴尾浜球場
 こちらは快調&順調! 阪神の村上頌樹投手と西勇輝投手が教育リーグ・ソフトバンク戦(鳴尾浜)でそろって貫禄を見せつけた。昨季セ・リーグMVPの村上は雨天中止によるスライド登板の影響なし。 4回無失点、 6奪三振と圧倒した。
 「四球なしでいけたし、直球で空振りをとれたのが一番大きいですね」と自ら合格点。最初 3回はパーフェクト。走者なしでのクイック投球も試した。「まだ今年やっていなかったので。打者との間合いとかもやっていかないと」。最速 148キロの速球中心で押す配球でも結果を出した。


 教育リーグの福岡ソフトバンク戦で力投する村上頌樹投手=阪神鳴尾浜球場
 圧巻は 9回。二死 3塁からリチャードを速球で押した。投げるたび「ヨシッ!」と声が漏れる熱投。最後は低めフォークで空振り。本塁を踏ませなかった。「(併殺で)二死 3塁になって、ほっとしやすいので集中し直す意味でしっかり投げました」と本気でねじ伏せにかかった。リチャードとは22年まで 2軍で何度も対戦。立場は大きく変わった。「 1年でこんなに変わるかなと。風格が出てきた」と和田 2軍監督。主戦場だった鳴尾浜が、全く似合わない投手に成長した。


 教育リーグの福岡ソフトバンク戦で力投する村上頌樹投手=阪神鳴尾浜球場
 青柳と並ぶ開幕投手候補。一方、岡田監督が 1年戦う上で最も重要視する火曜日( 6連戦の初戦)も同等の重みを持つ。 8日に先発する先輩右腕の状態などを見ながら、登板日が決まっていく見通しだ。
 先発したチーム最年長の西勇も不安を吹き飛ばした。今年初の実戦だったが、抜群の制球力で 3回を 1安打無失点。 2月に右ふくらはぎの張りでペースを落としたが「動作確認とか、今までしてきていなかったことができているのでだいぶプラス。今日は意図のあるボールを投げたかった」と納得。最強ローテを支える男たちが、きっちり段階を踏んだ。

 

 才木浩人投手が 6日、発熱のため練習に参加しなかった。今年 1月下旬にも体調不良になっており、岡田監督は「よう風邪ひくな。(コロナの)検査行ったよ」と説明。検査結果は陰性で体調が回復次第、合流する予定だ。登板予定だった 9日のヤクルト戦(甲子園)は代わって富田が先発する。 2年目左腕は「テンポよく投げること、試したいことを試すというところに重点を置いて投げられたら」と意気込んだ。

 才木浩人投手(2024年3月3日撮影)
 才木浩人投手が発熱のため、 6日の練習を欠席した。
  9日東京ヤクルト戦(甲子園)に先発予定だったが回避し、同戦の先発は富田蓮投手が務めることになった。才木について安藤投手コーチは「 4イニング投げてるからね。体調戻れば大きな問題はないんじゃないかな」と話した。先発が有力な開幕 3戦目の 3月31日巨人戦(東京ドーム)登板へ、大きな問題はなさそうだ。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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