●阪神は 3日、北海道日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に 5― 6で逆転負け。これでオープン戦は開幕5連敗となったが、「4番・1塁」で出場した大山悠輔内野手(29)がオープン戦初安打を含む 2本の適時打で 2打点を挙げ、取り組んでいる右方向への打撃で順調な調整ぶりを示した。札幌での 2試合で大山をはじめ主力組が結果を残し、岡田彰布監督(66)も収穫を強調した。札幌ドームの右方向に高々と打ち上げ、手を伸ばす右翼手の先まで打球を飛ばした。大山がテーマのひとつに掲げていた逆方向の打球で 2本の適時打を放って 2打点。シーズンに照準を合わせる中で、試金石となる一打を放った。オープン戦 5試合目。13打席目での初安打。次の 6回にも直球をとらえ、右中間フェンスにワンバウンドで飛ばす完璧な 3塁打でまた走者をかえした。 6回一死 1塁の第 3打席では3番手・上原健太投手(29)の 146キロ直球を振り抜き、ワンバウンドで右中間フェンスに届く適時 3塁打。悠々と 3塁に到達できる高い弾道の打球で、 2打点目を挙げた。大きな責任を負う4番打者はブレずに突き進んでいる。
●「7番・左翼」のヨハン・ミエセス外野手(28)は 1安打 2打点と結果を出した。「チャンスだったので、自分の状況と試合の場面を考えながら打てたのでよかった」。 4回に外角球に食らいつく左中間 2塁打で 3点目を刻むと、 6回には中犠飛と、ポイントゲッターの役割を果たした。 2日の一戦で失策を犯していた左翼守備に就き、懸命にプレー。ヨハン・ミエセス外野手の好守に岡田彰布監督の一言があった。前日 2日の北海道日本ハム戦(札幌ドーム)で同点の 8回二死 1塁で、飛球に前進して球をそらし、決勝点を与えた。痛恨のミスを反省し、すぐに汚名返上。この日は「6番左翼」で先発し、 3回の守備では今川優馬外野手(27)の左翼ファウルグラウンドへの飛球に全力疾走。手を伸ばしてランニングキャッチした。
●虎を離れる前に、壮行をそれぞれ快音で飾った。札幌ドームで森下翔太外野手(23)&中野拓夢内野手(27)の侍コンビが躍動。森下翔太外野手がチーム離脱前ラストの試合をマルチ安打で締めくくった。 4回の第 2打席。球速 150キロ超を連発していたマーフィーのカットボールを捉えた。右前に運んだ一打は、先制点を導くチーム初安打。 5回にはアニュラス・ザバラ投手(27)の初球 157キロをいとも簡単に中前にはじき返した。中野拓夢が侍ジャパン合流へ景気付けの一打を放った。 4回無死 1塁ではパトリック・マーフィー投手(28)の 144キロチェンジアップを強振。あまり調子が芳しくない中でも右翼フェンス直撃の 2塁打を放ち、うなずいた。森下翔太外野手がチーム離脱前ラストの試合をマルチ安打で締めくくった。野口恭佑外野手(23)や井上広大外野手(22)ら、外野のライバルは多い。危機感を持ちつつも、定位置を譲る気はさらさらない。より良い形を模索する中、好感触をつかんだ。
●「3番・中堅」で出場した近本光司外野手(29)は状況に応じた打撃を見せた。 4回無死 2、 3塁では 2ゴロで先制点をもたらし、 2走の中野を 3塁に進めて大山の右前適時打をお膳立て。 6回先頭では右前打で起点となり、大山の右越え 3塁打で一気に生還した。札幌での 2試合連続安打を決め、胸を張った。
●途中出場の熊谷敬宥内野手(28)が走攻守で躍動した。代走から 2塁に就いた 5回の守備で万波中正外野手(23)のライナーをジャンピングキャッチすると、 7回の打席では右前にはじき返し、 2盗にも成功。存在感を示しながらも気を引き締めた。中野が侍ジャパンに合流するため出番の増加が見込めるが冷静に先を見すえた。
●「5番・3塁」で出場した佐藤輝明内野手(24)は 3打席に立つも快音なし。スタメン出場したオープン戦では 4試合目にして初の無安打だった。
●原口文仁内野手(32)は 9回に代打で登場して四球を選び、オープン戦 8打席目で初出塁を果たした。この日に32歳の誕生日を迎え、スタンドからは北海道日本ハムファンも加わってハッピーバースデーの大合唱が響いた。集中力を高めながらも表情を崩し照れくさそうに感謝した。
●力強い球をミットに突き刺し、北の大地でも「0」を刻み続けた。先発した才木浩人投手(25)が 4回無失点でピシャリ。開幕に向けて順調な投球を見せた。シーズンと同じ中 6日でのマウンド。 1回はわずか 8球で三者凡退に斬って滑り出すと、 2回も 3人で片付けた。 3回二死で9番の伏見寅威捕手(33)にとらえられた鋭い打球が左足首付近を直撃するアクシデントもあったが(結果は内野安打)、動じなかった。自らタイムを要求して一度ベンチに下がったが、すぐに再びマウンドへ。続く郡司裕也捕手(26)を三振で斬ると、 4回も三者凡退に抑えた。才木浩人投手が、 3月31日の巨人との開幕カード 3戦目(札幌ドーム)に先発し、 4回 1安打無失点。岡田彰布監督は、今後も日曜日に中6日での登板を重ね「3.31」に向かうことを示唆。連覇を目指す虎の開幕ローテーションの輪郭が徐々に見えてきた。チームは逆転負けで、19年以来 5年ぶりのオープン戦開幕5連敗を喫した。才木は、この日の41球を振り返った。サンデー才木は視界良好だ。
● 5回に2番手で登板した阪神D2位・椎葉剛投手(21=四国IL・徳島インディゴソックス)は 1回 2安打 1失点。今川、水野達稀内野手(23)に痛打され 2安打 1失点。アウトになった打球も含め直球が甘く入って、とらえられた。二死 1塁から右越え 2塁打を許してのオープン戦初失点から課題を持ち帰った。一方で経験は前向きにとらえた。
●昨季日本一の岡田阪神が、まさかのオープン戦5連敗発進となった。矢野燿大(55)監督時代の19年以来、 5年ぶりのオープン戦開幕5連敗だ。 4回に 3点を先制するも、3番手及川雅貴投手(22)が北海道日本ハム打線に捕まった。 7回に 4安打と 2四球で一気に 5失点。今春実戦は 3試合 7イニングを無失点と好投していた左腕に課題が残った。岡田監督はバッサリ。左腕は反省しきりだった。 5日からは甲子園でのオープン戦が始まるが、村上ら開幕ローテーション候補の投手の登板が重なるため、及川は鳴尾浜での 2軍教育リーグへ回る可能性もある。 6回と 8回はともに 2奪三振を含む 3人斬りだっただけに、 7回だけ後悔の残る 3回 4安打 5失点だ。試合後の岡田監督が苦言を呈したのは、走者の有無による投球モーションの違い。別人となった原因を冷静に分析し、修正を求めた。左腕は雪国での炎上を受け止め、今後につなげる。
●春季キャンプ中に右肩の肉離れを発症した梅野隆太郎捕手(32)が 3日、鳴尾浜での残留練習で屋外フリー打撃を行った。実施は 2日の再開から 2日連続で、好感触。スロー系の練習はすでに短い距離で行っているが、気温などとも向き合い、練習強度を上げることには慎重な姿勢を示した。この日はフリー打撃やゴロ捕球を行い、高校生ルーキーの山田脩也内野手(18=仙台育英高校)、百崎蒼生内野手(18=東海大熊本星翔高校)とランニングで汗を流した。この日はノースローだったが、室内練習場で軽めのショートスローは行っている。今後は右肩の状態を考慮しながら、強度を上げる方針。再発防止へ焦らず調整する。

記事をまとめてみました。

 

※時間は、実際の終了時間と異なります。

 

 オープン戦<北海道日本ハム 6- 5阪神>◇ 3日◇札幌ドーム
 阪神は 3日、北海道日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に 5― 6で逆転負け。これでオープン戦は開幕5連敗となったが、「4番・1塁」で出場した大山悠輔内野手がオープン戦初安打を含む 2本の適時打で 2打点を挙げ、取り組んでいる右方向への打撃で順調な調整ぶりを示した。札幌での 2試合で大山をはじめ主力組が結果を残し、岡田彰布監督も収穫を強調した。
 札幌ドームの右方向に高々と打ち上げ、手を伸ばす右翼手の先まで打球を飛ばした。大山がテーマのひとつに掲げていた逆方向の打球で 2本の適時打を放って 2打点。シーズンに照準を合わせる中で、試金石となる一打を放った。


  6回、適時 3塁打を放った大山悠輔内野手=札幌ドーム
 「逆方向とかではなくて、自分のやりたいこととかもありますし、いいところとまだまだなところと、両方あるので」
 慎重な言葉を並べたが、しっかりを結果を示した。まずは 1点を先制した 4回、なお一死 3塁で北海道日本ハムの先発・マーフィーの 154キロを右前打。オープン戦 5試合目、13打席目での初安打がタイムリーとなった。 6回一死 1塁の第 3打席では3番手・上原の 146キロ直球を振り抜き、ワンバウンドで右中間フェンスに届く適時 3塁打。悠々と 3塁に到達できる高い弾道の打球で、 2打点目を挙げた。


  6回表阪神無死 1塁、大山悠輔内野手は中越え適時 3塁打を放った=札幌ドーム
 大山悠輔内野手のバットから快音が響いた。
  4回、近本の 2ゴロで先制した直後。なお一死 3塁のチャンスで4番打者はマーフィーの 154キロをジャストミート。右前にライナーで運んだ。一気に新加入の剛腕を攻略した。
 オープン戦 5試合目。13打席目での初安打。次の 6回にも直球をとらえ、右中間フェンスにワンバウンドで飛ばす完璧な 3塁打でまた走者をかえした。


  6回表阪神無死 1塁、適時 3塁打を放ち 3塁に滑り込む大山悠輔内野手=札幌ドーム
 確かに当たりは出ていなかった。結果を見れば「心配」となるが、そんなステージにいる選手ではない。岡田監督は練習を見て「内容とか結果じゃなしに、やろうとしていることが見えるやん。開幕に照準を合わせて」と信頼しきっていた。フリー打撃ではキャンプから一貫して、右方向への打球が多かった。 2安打を含め、結果的にこの日は 2ゴロ、右飛と 4打席すべて右方向に飛んだ。


  7回裏北海道日本ハム一死満塁、今川優馬外野手に 2点適時打を許し帽子をかぶりなおす及川雅貴投手=札幌ドーム
 ただし、フォーカスすべきは打球方向だけではない。大山ははっきりした口調で話した。「逆方向とかではない。自分のやりたいこともありますし、いいところとまだまだなところもある。残りの試合も少なくなってくるので、しっかり自分で反省したり、しっかり見直して、 1試合 1試合を大事にして、やっていきたい」。大きな責任を負う4番打者はブレずに突き進んでいる。

 


  3回裏北海道日本ハム無死、今川優馬外野手の邪飛を捕球するミエセス外野手=札幌ドーム
 「7番・左翼」のヨハン・ミエセス外野手は 1安打 2打点と結果を出した。「チャンスだったので、自分の状況と試合の場面を考えながら打てたのでよかった」。 4回に外角球に食らいつく左中間 2塁打で 3点目を刻むと、 6回には中犠飛と、ポイントゲッターの役割を果たした。 2日の一戦で失策を犯していた左翼守備に就き、懸命にプレー。岡田監督は「あんなもんやろ。昨日( 2日)蹴ってたボール、蹴ったらアカン言うたったけど」と話した。


  4回、適時 2塁打を放ったヨハン・ミエセス外野手=札幌ドーム
 ヨハン・ミエセス外野手の好守に岡田彰布監督の一言があった。
 前日 2日の北海道日本ハム戦(札幌ドーム)で同点の 8回二死 1塁で、飛球に前進して球をそらし、決勝点を与えた。
 痛恨のミスを反省し、すぐに汚名返上。この日は「6番左翼」で先発し、 3回の守備では今川の左翼ファウルグラウンドへの飛球に全力疾走。手を伸ばしてランニングキャッチした。
 指揮官はミエセスの守備に「いやいや、あんなもんやろ。昨日蹴ってたボール、蹴ったらアカン言うたったけど、ボールは蹴ったらアカン、野球のボールは」と話した。

 


  1回表阪神無死、バットをへし折られ、遊ゴロに倒れる森下翔太外野手=札幌ドーム
 虎を離れる前に、壮行をそれぞれ快音で飾った。札幌ドームで森下翔太外野手&中野拓夢内野手の侍コンビが躍動。まずは森下が口火を切った。
 「(ヒットが)出ないよりは出た方がいい。離脱する分、チャンスが他の選手に生まれてくると思う。いいアピールができた」
  4回の第 2打席。球速 150キロ超を連発していたマーフィーのカットボールを捉えた。右前に運んだ一打は、先制点を導くチーム初安打。 5回にはザバラの初球 157キロをいとも簡単に中前にはじき返した。
 中野も続く。 4回無死 1塁ではマーフィーの 144キロチェンジアップを強振。あまり調子が芳しくない中でも右翼フェンス直撃の 2塁打を放ち、「あそこまで打球が飛んだこともよかったですし、なにより後ろにつなげたことが一番よかった」とうなずいた。


  4回表阪神無死 1塁、右越え 2塁打を放った中野拓夢内野手=札幌ドーム
 ともに 6、 7日に京セラドーム大阪で行われる日本代表の強化試合、欧州代表戦のメンバーに選出され、一旦チームを離れて日の丸を背負う。合流が 4日ということもあって、試合途中に札幌ドームを離れ、関西への帰路についた。打席数を確保するため「1番」に入った森下が 2安打、そして2番・中野も 2試合連続安打と虎戦士は侍合流を前に頼もしい。
 11月に開催されるプレミア12への試金石となる今回の 2試合。森下は「選ばれたからには自分の 100%をしっかり出せるように準備をしてやっていきたい」と力を込めた。サッポロで〝一番〟に輝いた背番号1が、日の丸のユニホームでも強烈なインパクトを残す。


  4回表阪神無死、森下翔太外野手は右前打を放った=札幌ドーム
 森下翔太外野手がチーム離脱前ラストの試合をマルチ安打で締めくくった。 3日の北海道日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に「1番右翼」で出場。 6、 7日に行われる侍ジャパン欧州代表戦のメンバーに選出されており、代表合流前では最後の実戦。この試合前までオープン戦は13打数 1安打。結果から遠ざかっていたが、 3打数 2安打と快音を響かせた。
 「(安打が)出ないよりは出た方がいいと思う。監督へも含めて、アピールになった。離脱する分、チャンスは他の選手に生まれてくる。いいアピールができたと思います」


  4回表阪神無死、森下翔太外野手は右前打を放った=札幌ドーム
 野口や井上ら、外野のライバルは多い。危機感を持ちつつも、定位置を譲る気はさらさらない。
 まずは 4回の 2打席目だった。マーフィーの 139キロ変化球に逆らわず対応し、 2塁手の頭を越える右前打。 2月25日中日戦以来、 9打席ぶりの安打だ。 5回にはザバラの 157キロ直球を初球から中前打。いずれも「こん棒型」の新バットではなく、昨季まで使用した旧型のバットで決めた。「試行錯誤している中で、いい方向に打球が出ている」。より良い形を模索する中、好感触をつかんだ。


  5回、中前打を放った森下翔太外野手=札幌ドーム

  5日の日本代表全体練習に備え、 4日から本隊に合流予定。その関係で 5回の打席を終えると、同じく侍メンバーの中野とともに一足早く球場を後にした。岡田監督は「変な格好で行かされへんから、日の丸つけるのに。でも、はよ回って来いって思ってたら3回まわってきたから。1番にして良かった」とニヤリ。1番だからこそ巡った 3打席で、指揮官を安心させた。
 森下は代表の試合もオープン戦同様、開幕に向けた 1試合として位置づける。「選ばれたからには強化試合であろうが、自分の 100%をしっかり出せるように」と気合は十分。開幕前のガチンコ勝負を最大限に生かし、虎に帰ってくる。


  4回、 2塁打を放った中野拓夢内野手=札幌ドーム
 中野拓夢が侍ジャパン合流へ景気付けの一打を放った。
  4回無死 1塁から変化球を強く引っ張り、右翼フェンス直撃の 2塁打。好機を広げ、先制の 3点につなげた。自身より25センチも高い身長 196センチの右腕マーフィーが相手だった。「直球の速さも、高さもあって、なかなか見ないボールの軌道。ジャパンでも外国人投手と戦うので、しっかりと対戦できたことはよかった」と振り返った。

 


  6回、安打を放った近本光司外野手=札幌ドーム
 「3番・中堅」で出場した近本光司外野手は状況に応じた打撃を見せた。 4回無死 2、 3塁では 2ゴロで先制点をもたらし、 2走の中野を 3塁に進めて大山の右前適時打をお膳立て。 6回先頭では右前打で起点となり、大山の右越え 3塁打で一気に生還した。札幌での 2試合連続安打を決め、「状態というよりも、自分のやりたいことができたのでよかった」と胸を張った。

 


  5回、北海道日本ハム・万波中正の打球を好捕する熊谷敬宥内野手=札幌ドーム
 途中出場の熊谷敬宥内野手が走攻守で躍動した。代走から 2塁に就いた 5回の守備で万波のライナーをジャンピングキャッチすると、 7回の打席では右前にはじき返し、 2盗にも成功。存在感を示しながらも「変わらず 1軍でいられるようにアピールするだけ」と気を引き締めた。中野が侍ジャパンに合流するため出番の増加が見込めるが「いつも通り結果にこだわってやっていきたい」と冷静に先を見すえた。

 熊谷敬宥内野手 (2024年 2月11日撮影)
 熊谷敬宥内野手が中野にも負けない存在感を放った。
 侍ジャパン組と入れ替わりで出場。 5回、最初の 2塁守備で痛烈なライナーをジャンプして好捕。 7回の打席では鮮やかな右前打に 2盗も決め、走攻守で輝いた。中野が不在の 2試合で出番は増えそうだが「アピールしないといけない立場。変わらず開幕1軍にいられるようにやっていくだけです」とクールに振り返った。

 


 佐藤輝明内野手=札幌ドーム
 「5番・3塁」で出場した佐藤輝明内野手は 3打席に立つも快音なし。スタメン出場したオープン戦では 4試合目にして初の無安打だった。「ちょっとズレていたので、また修正してやります」。 6回無死 3塁の第 3打席は見逃し 2球で追い込まれると、 3球目の内角高め変化球に手を出して 2飛に倒れ、近本、大山に続けず。修正点については「これから考えます」と話し、敵地を後にした。

 


 試合前、ナインから誕生日を祝福される原口文仁内野手(94番)=札幌ドーム
 原口文仁内野手(32)は 9回に代打で登場して四球を選び、オープン戦 8打席目で初出塁を果たした。この日に32歳の誕生日を迎え、スタンドからは北海道日本ハムファンも加わってハッピーバースデーの大合唱が響いた。集中力を高めながらも「聞こえましたよ。もう、ありがとうございます。なかなか試合がないときの誕生日なので、聞けてうれしかったです」と表情を崩した。

  9回表阪神一死、四球を選ぶ原口文仁内野手(94番)=札幌ドーム
 32歳の誕生日だった原口文仁内野手が 9回一死から代打で登場。阪神応援席からハッピバースデーの演奏が流れると、北海道日本ハム側からも拍手が起きた。
 打席の原口は冷静に選球して四球で出塁した。「聞こえましたよ。もう、ありがとうございます、という気持ちです。なかなか(例年は)試合がない時の誕生日なので聞けてうれしかったです」と照れくさそうに感謝した。

 


 北海道日本ハム戦に先発した才木浩人投手=札幌ドーム
 力強い球をミットに突き刺し、北の大地でも「0」を刻み続けた。先発した才木浩人投手が 4回無失点でピシャリ。開幕に向けて順調な投球を見せた。
 「まあまあ、よかったと思います。真っすぐもそれなりにいって、変化球も(ストライクが)取れてよかった」
 シーズンと同じ中 6日でのマウンド。 1回はわずか 8球で三者凡退に斬って滑り出すと、 2回も 3人で片付けた。 3回二死で9番の伏見にとらえられた鋭い打球が左足首付近を直撃するアクシデントもあったが(結果は内野安打)、動じなかった。自らタイムを要求して一度ベンチに下がったが、すぐに再びマウンドへ。続く郡司を三振で斬ると、 4回も三者凡退に抑えた。


 先発して 4回無失点と好投した才木浩人投手=札幌ドーム
 打球を受けた足については「全然大丈夫。治ります。治りました(笑)」と笑顔。最速は 151キロを計測し、予定どおりの 4回を 1安打 3三振で投げ切った。
 開幕まで 1カ月を切り、シーズンを意識した投球だった。直球で押してファウルでカウントを稼ぎ、仕留めるときにしっかりフォークを落とす。スライダー、カーブは相手の反応も見ながら織り交ぜた。「もうそろそろ開幕も近い。ある程度はしっかり結果も(求めて)という感じでやっていけたら」と、得意な形で打者を押さえ込む配球にシフトさせた。


 北海道日本ハム戦に先発した才木浩人投手=札幌ドーム
 才木浩人投手が、 3月31日の巨人との開幕カード 3戦目(札幌ドーム)に先発し、 4回 1安打無失点。岡田彰布監督は「逆算したらいけると思う」と、今後も日曜日に中6日での登板を重ね「3.31」に向かうことを示唆。連覇を目指す虎の開幕ローテーションの輪郭が徐々に見えてきた。チームは逆転負けで、19年以来 5年ぶりのオープン戦開幕5連敗を喫した。
            ◇   ◇   ◇
 ヒヤリとする周囲をよそに、才木は涼しげな表情だった。 3回二死、伏見の打球が左足首付近に直撃。 1度はベンチに戻り治療を受けたが、すぐにマウンドに戻ってきた。直後の郡司を 151キロ直球で空振り三振。 4回 1安打無四球無失点で、北海道日本ハム打線に 2塁すら踏ませなかった。「全然骨とかじゃないので大丈夫。くるぶしの横くらいなので。治ります。治りました!」。笑顔で、患部は問題なしと強調した。


 才木浩人投手=札幌ドーム
  2月25日の中日戦(北谷)以来、中 6日での登板。前回の 3回 2失点から問題なくイニングを伸ばすと、岡田監督は「まあ才木は順調で、なあ。逆算していけると思うけどな」とプランニングに入った。このまま日曜日を中 6日で回れば、 3月31日は巨人戦。敵地東京ドームでの開幕カード「伝統の一戦」の 3戦目を、仕上がり上々の右腕に託す流れが自然だろう。同じ間隔で10日の巨人とのオープン戦(甲子園)に登板すれば「G倒」の予行演習にもなる。
 才木は昨季、巨人戦はカード別最多の 5試合に登板。3勝1敗、防御率2.56と好相性で通算成績で見ても10試合で防御率2.57と苦にしていない。現状、同29日の開幕ゲームはリーグMVP右腕村上、昨季の開幕投手青柳の一騎打ちの模様。才木が 3戦目に入れば、 2戦目に左腕を起用する「ジグザグローテ」をつくることができる。岡田監督は 2年連続Bクラスに終わった巨人を「相当な覚悟を持ってくる」と警戒しており、開幕カードで撃破できれば最高のスタートになることは間違いない。
 才木は「こんな感じで毎回いけたらいいなと思いながら、そんなの無理よなと思いながら…。今日ぐらいのテンポでいけるように頑張ります」と、この日の41球を振り返った。サンデー才木は視界良好だ。

 


  1失点の椎葉剛投手=札幌ドーム
  5回に2番手で登板した阪神D2位・椎葉剛投手は 1回 2安打 1失点。「フェン直を打たれたところは入りが高いと思ったし、その前の打者(中前打)もカウントを悪くしていた。ストライク先行でやっていきたい」と、二死 1塁から右越え 2塁打を許してのオープン戦初失点から課題を持ち帰った。一方で「初めてのドーム球場(での登板)だったので楽しく投げられた」と経験は前向きにとらえた。

  5回、 2番手で登板した椎葉剛投手=札幌ドーム
 ドラフト2位の椎葉剛投手は制球の甘さが目立った。今川、水野に痛打され 2安打 1失点。アウトになった打球も含め直球が甘く入って、とらえられた。キャンプから直球の強さを求めてきた。この日の最速は 151キロ。「ボールが高かったですね。初めてのドームだったので楽しく投げようと思っていました」と複雑な表情を見せた。

 

 昨季日本一の岡田阪神が、まさかのオープン戦5連敗発進となった。矢野監督時代の19年以来。 4回に 3点を先制するも、3番手及川が北海道日本ハム打線に捕まった。
  7回に 4安打と 2四球で一気に 5失点。今春実戦は 3試合 7イニングを無失点と好投していた左腕に課題が残った。岡田監督は「セットでな、クイックとかそういう精度を上げなアカンわな」とバッサリ。走者がなしか、ありかで投球のギャップが「大きすぎる」と指摘。クイックで投球すると「コントロールも悪なる、球威もなくなる」。さらに「そのへんはやっぱりクリアせんと、なかなか 1軍ではな、長いイニングしんどいよな」と求めた。
 左腕は「毎試合、毎試合アピールしなきゃいけない立場。そこはプラスかマイナスかって言われたらマイナスですね」と反省しきりだった。 5日からは甲子園でのオープン戦が始まるが、村上ら開幕ローテーション候補の投手の登板が重なるため、及川は鳴尾浜での 2軍教育リーグへ回る可能性もある。貴重な先発候補のサウスポー。課題を克服し、浮上のきっかけをつかむ。


 試合を見つめる岡田彰布監督=札幌ドーム
 オープン戦初勝利がスルリ…。先発調整中の及川雅貴投手は 4点リードの 6回から登板するも、 7回に一挙 5失点で試合をぶち壊し、反省した。
 「全ての原因は四球からだと思う。そこは本当に見つめ直さないといけないと思います」
 暗転の始まりは一死 1塁からの 2者連続四球。満塁のピンチを自ら招くと連打を浴びて 1点差とされ、さらに二死 2、 3塁で郡司に右前 2点打を許し、あっという間に逆転された。チームは2019年以来、 5年ぶりのオープン戦開幕5連敗だ。


  7回に 5点を失った及川雅貴投手(中央)=札幌ドーム
  6回と 8回はともに 2奪三振を含む 3人斬りだっただけに、 7回だけ後悔の残る 3回 4安打 5失点だ。試合後の岡田監督が苦言を呈したのは、走者の有無による投球モーションの違い。「(無走者では)ゆったりしたモーションと、(走者を出すと)クイックで投げなアカンからコントロールも悪なる、球威もなくなる。そのへんはやっぱりクリアせんと、なかなか1軍では長いイニングしんどいよな」と、別人となった原因を冷静に分析し、修正を求めた。
 左腕は「また次にチャンスをもらえるかは分からないけど、終わったことはしようがない。しっかりと反省していきたい」。雪国での炎上を受け止め、今後につなげる。

 

 春季キャンプ中に右肩の肉離れを発症した梅野隆太郎捕手が 3日、鳴尾浜での残留練習で屋外フリー打撃を行った。実施は 2日の再開から 2日連続で、「患部の状態も全然気になることなくできた」と好感触。スロー系の練習はすでに短い距離で行っているが、気温などとも向き合い「逆に我慢することもいまは大事」と、練習強度を上げることには慎重な姿勢を示した。

 打撃練習を行う梅野隆太郎捕手=阪神鳴尾浜球場

 右肩肉離れで別メニュー調整中の梅野隆太郎捕手が、開幕に間に合う可能性が出てきた。
  3日、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で屋外フリー打撃を行った。前日 2日から再開していたことを明かし、「患部の状態も全然気になることなくできた。打つことに関しては」と明るい表情を見せた。

 沖縄・宜野座キャンプの 2月22日にシートノック後に右肩痛を訴え、練習を切り上げた。右肩肉離れの診断を受けて岡田監督は「だいぶ悪いんちゃう」と渋い表情だった。最終クールは完全別メニューとなったが、捕球練習やダッシュなどをこなし、キャンプ最終日の27日に指揮官は「帰ってもうキャッチボール始めるんとちゃう? 全然大丈夫ちゃう」と予想より早い戦列復帰を示唆。開幕へ希望が見えた。

 阪神鳴尾浜球場でランニングする梅野隆太郎捕手
 この日はフリー打撃やゴロ捕球を行い、高校生ルーキーの山田、百崎とランニングで汗を流した。この日はノースローだったが、室内練習場で軽めのショートスローは行っている。今後は右肩の状態を考慮しながら、強度を上げる方針。「逆に我慢することも今、大事」と再発防止へ焦らず調整する。「チームに入っていって、迷惑かけることがないようにと思って、今はやっていきたい。1日でも早く合流したい気持ちを持って」と 1歩ずつ前進する。

 

 2024年シーズンのチームスローガン『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』

 リーグ優勝と日本一に輝き、王者として迎える2024年。
しかし王者といえど、野球に王道という道はない。ただ確かなことは、歩みを止めてはいけないということ。
 2024年も、阪神タイガースは挑戦をやめない。チャレンジャーとして、アレに向かって挑み続ける。
 そんな挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です。

 

 

2024年 日程表と結果(02月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(03月)

 

2024年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 

 

 

 

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