●「舟唄」「雨の慕情」などのヒット曲で知られ、艶っぽくハスキーな歌声で「演歌の女王」と呼ばれた歌手、八代亜紀(やしろ・あき)さん(73没)が2023年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため東京都内の病院で死去したことが 9日、分かった。73歳だった。所属事務所によると、葬儀・告別式は 8日に関係者で済ませた。後日お別れの会を開く。昨年 9月に膠原(こうげん)病を発症したことを公表。活動を休止し、復帰を目指して療養していたが力尽きた。昭和を代表する歌姫が静かに旅立っていた。最後の仕事は、昨年 9月 9日に埼玉・熊谷市内でジャズトランペット奏者、日野皓正(81)のライブへのゲスト出演。葬儀・告別式は故人の遺志で今月 8日に事務所関係者で執り行った。
●八代亜紀さんはいつも、やさしいまなざしで取材に応じてくれた。おっとりした口調がチャーミングだった。昭和の典型的な超アナログ人間で、パソコンも使えなかった。代表曲「舟唄」の歌い出しは♪お酒はぬるめの 燗(かん)がいい…。いかにもお酒好きに見えるが、亡き両親同様に下戸で、たばこも吸わなかった。代表曲「雨の慕情」のイメージから雨女と見られることも多かったが、周囲に聞くと「どちらかと言えば晴女でした」という。天然ボケに近いおおらかさに加え、感謝の言葉を忘れない女性でもあった。歌謡番組など仕事を終えると、番組スタッフに明るく声をかける姿も印象的だった。多彩な歌や絵で世の中を楽しませ、周囲への感謝を貫いた八代さん。どうぞ安らかに。
●演歌歌手、天童よしみ(69)が10日までにインスタグラムを更新。昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため73歳で死去したことが分かった歌手、八代亜紀さんを追悼した。八代さんは昨年 9月に膠原(こうげん)病を発症したことを公表。活動を休止し、復帰を目指して療養していた。

記事をまとめてみました。

 


 演歌の女王と呼ばれた八代亜紀さん。ひっそりと天国へ旅立っていた=2017年
 「舟唄」「雨の慕情」などのヒット曲で知られ、艶っぽくハスキーな歌声で「演歌の女王」と呼ばれた歌手、八代亜紀(やしろ・あき)さんが2023年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため東京都内の病院で死去したことが 9日、分かった。73歳だった。所属事務所によると、葬儀・告別式は 8日に関係者で済ませた。後日お別れの会を開く。昨年 9月に膠原(こうげん)病を発症したことを公表。活動を休止し、復帰を目指して療養していたが力尽きた。
 昭和を代表する歌姫が静かに旅立っていた。

 所属事務所によると、八代さんは昨年 8月下旬、皮膚炎と体調不良を訴え、病院で診察を行ったところ、膠原病の一種で指定難病の抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症。 9月に活動休止を発表し、都内の病院に入院。今年の復帰を目指して闘病していた。

 「雨の慕情」で「第22回日本レコード大賞」の大賞を受賞した八代亜紀さん。艶やかな歌声は、もう生では聞けない…=1980年
 療養中も医療従事者に「みんなありがとう」と感謝を伝え、BS11で冠番組「八代亜紀いい歌いい話」(木曜後 8:00)を持つことから、「早く体力をつけて現場に戻りたい」と治療やリハビリを精力的にこなすなど、12月に入っても意欲は衰えなかったが、同月下旬に容体が急変。事務所関係者に見守られる中、静かに息を引き取った。
 関係者は「眠るように優しい穏やかな顔で旅立ちました」と明かした。
 最後の仕事は、昨年 9月 9日に埼玉・熊谷市内でジャズトランペット奏者、日野皓正(81)のライブへのゲスト出演。葬儀・告別式は故人の遺志で今月 8日に事務所関係者で執り行った。

 

 八代亜紀さんはいつも、やさしいまなざしで取材に応じてくれた。おっとりした口調がチャーミングだった。 5、 6年前に初めて「あたしはねえ、携帯電話を持ったことがないのよ」と教えてくれたときは驚いた。
 「電話にしばられたくない」と固定電話のみ使用。ガラケーもスマホも持たなかった。記者が「スマホは便利ですよ」と勧めても「そのうちね」と言ったまま、ついに持つことはなかった。昭和の典型的な超アナログ人間で、パソコンも使えなかった。


 八代亜紀さん=2019年11月18日
 その代わり、所属事務所の社長をはじめ機械に詳しいスタッフを全面的に信頼。コロナ禍でTikTokkライブも始めたが「私はパソコンを見せてもらえればいいの」とアッケラカン。料理は一切せず、掃除も洗濯も含め身の回りの世話はスタッフ任せだった。
 代表曲「舟唄」の歌い出しは♪お酒はぬるめの 燗(かん)がいい…。いかにもお酒好きに見えるが、亡き両親同様に下戸で、たばこも吸わなかった。代表曲「雨の慕情」のイメージから雨女と見られることも多かったが、周囲に聞くと「どちらかと言えば晴女でした」という。
 天然ボケに近いおおらかさに加え、感謝の言葉を忘れない女性でもあった。歌謡番組など仕事を終えると、番組スタッフに「ありがとう。お疲れ様」と明るく声をかける姿も印象的だった。多彩な歌や絵で世の中を楽しませ、周囲への感謝を貫いた八代さん。どうぞ安らかに。

 

 演歌歌手、天童よしみが10日までにインスタグラムを更新。昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため73歳で死去したことが分かった歌手、八代亜紀さんを追悼した。
 天童は八代さんとの 2ショット写真とともに「八代亜紀さん! 優しさのある素晴らしい歌手でした」と書き出すと「まだ 信じられないです 今度 焼肉行こうねと約束していました」と明かした。

天童よしみさん.jpg
 八代さんが昨年、病気のため活動休止を発表した時は「本当に心配していました 元気になられて 私達の元に戻って来られると信じていました」とし、「八代亜紀さんと 最後に一緒に歌った 港が見える丘 忘れられないです」としのんだ。続けて「寂しいです 大ショックです」と悲痛な思いをつづった。
 八代さんは昨年 9月に膠原(こうげん)病を発症したことを公表。活動を休止し、復帰を目指して療養していた。

 

膠原病について
 膠原病(こうげんびょう)という名前は時おり耳にする病名ですが、どんな病気なのかについては意外に知られていません。膠原病とは 1つの病気を指すのではなく、共通する性質の病気を総称する言葉なのです。以前は難病というイメージがありましたが、近年は医療の進歩で良い状態を保ちながら通常の生活をすることも可能になっています。]
・特徴
 膠原病は関節リュウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群などを指します。共通する症状は関節の腫れやこわばり、痛みが挙げられます。また病気が進行すると臓器にも障害が現れるようになります。とはいえ、膠原病は臓器そのものに異常を生じる病気ではありません。細胞と細胞の間にある結合組織に異常が現れるのです。細胞同士を結び付けているものを膠原繊維(コラーゲン)といい、これが膠原病の名のもとになっているのです。結合組織は全身に存在していますので関節や臓器など、どこでも症状が現れる可能性があるのです。
 なぜ膠原病が発症するのか、その原因は免疫機能の異常にあります。人体には異物である細菌やウイルスを排除する「免疫」という機能が備わっていますが、膠原病ではこの機能に異常が起こって自分の身体を異物として認識してしまい、それを排除しようとするのです。これを「自己免疫反応」と言います。
・初期症状
 個々の病気によって異なりますが、主な症状は次のようなものがあります。「関節の腫れ・こわばり・痛み」「発熱」「疲労感が続く」「体重の減少」「筋力の低下・筋肉痛」「皮膚に紅斑や紫斑が現れる」「レイノー現象(寒さに当たると指先が白くなる)」。膠原病の初期症状はカゼの症状に似ており、生活にもさほど支障はありません。しかし、進行すると関節に変形が現れたり臓器に障害が起こるなど、日常生活に不自由を感じるようになっていきます。一度進んでしまった障害は元に戻らないため、病気を早期に発見して進行をくい止める必要があります。
・治療法
 治療の中心は薬物療法で、関節や臓器の障害を防ぐ目的で行われます。薬で炎症を軽減させたり自己免疫反応を抑えたりします。いずれにしても早期から治療を始めるのが大切です。また、薬の服用と同時に日常生活でも気をつけたいことがあります。それは①疲労を溜めないこと。特に十分な睡眠時間を確保するのが大切②病状が安定しているときは、なるべく身体を動かしたり運動療法としての体操をしたりして、筋肉や関節の機能を維持するようにする③身体、特に関節を冷やさないことも大切。衣服や室温をこまめに調節し、入浴などで身体の保温を心掛ける④治療中は感染症に罹りやすくなるため、うがいや手洗いを励行し身体に傷が出来ないように気を付けることも必要、の各点です。
 膠原病の初期症状はカゼなど他の病気と似ている点が多いので、症状だけで病気を診断できません。気になる症状があれば医師に相談して血液検査などの検査を受けてください。膠原病を早期に発見できれば、良い状態を保ってこれまで通りの生活が可能なのです。

(広報誌 南東北 第224号 膠原病ってどんな病気?より)

 

◆急速進行性間質性肺炎

 急速な呼吸状態の悪化をきたす間質性肺炎を指す。間質性肺炎は肺胞間の間質と呼ばれる壁の部分に炎症が起こる肺炎の一種で、肺の末端のぶどうの房のような肺胞を取り囲んでいる壁(間質)に炎症が起きる。その炎症部分を修復する過程で線維化が起こり、間質は厚くなり肺が縮む。呼吸困難が強くなり酸素が取り込めずに進んでいく。炎症を引き起こす原因は「じん肺」「薬剤」「放射線」「カビや鳥に対してのアレルギー反応」「膠原病」などさまざまで、原因が分からないケースもある。悪寒、せき、息切れ、発熱などの症状があり、全身性疾患となって死亡するケースもある。治療は原因によって大きく変わる。胸部エックス線などで発見できる。芸能界では美空ひばりさん(52歳没)も間質性肺炎による呼吸不全で、上岡龍太郎さん(81歳没)も肺がんと間質性肺炎のため亡くなった。

(日刊スポーツ 配信より)

 

 

 

 

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