●青山学院大學が2年ぶり6度目の往路優勝を飾った。記録は 5時間18分14秒。史上初の2季連続3冠を目指す駒澤大學を 3区で逆転し、逃げ切った。2年ぶり7度目の総合優勝へ、名将・原晋監督(56)が掲げる「負けてたまるか大作戦」が見事に的中した。2位に 2分38秒差で駒大、3位には城西大が続いた。今季は原監督が就任20年目の節目の年。出雲 5位、全日本 2位となり、2大会とも圧勝した「史上最強」駒澤大學には大差をつけられていたが、15年以降の箱根路で6度の総合優勝を誇るフレッシュグリーンが力を発揮した。青山学院大學陸上部長距離ブロックの原晋監督が 1日、X(旧ツイッター)を更新。 2日に往路、 3日に復路が行われる第100回東京箱根間往復大学駅伝へ向け「いよいよ明日箱根駅伝スタート。学生から頂いたお守りは200%の力発揮!」と意気込んだ。原監督はコロナや円安などの社会不安や駒澤大學1強に対抗する意味を込めて、今大会の作戦名を「負けてたまるか大作戦」と名付けた。
●青山学院大學が 5時間18分13秒の新記録で2年ぶり6度目の往路優勝を飾った。エース区間の 2区で黒田朝日( 2年)が 7人抜きの区間賞で 2位に浮上すると、 3区の太田蒼生( 3年)が59分47秒で日本選手初の 1時間切りを果たし、駒澤大學から首位を奪取。 4区の佐藤一世( 4年)も区間賞で後続との差を広げて、逃げ切った。 3日の復路に2年ぶりの総合優勝が懸かる。史上初の2年連続大学三大駅伝3冠を狙う駒大は 2分38秒差の 2位だった。昼前から降り始めた雨は、フレッシュグリーンの快挙を待っていたかのようにピタリと止んだ。青学大 5区の若林宏樹( 3年)は何度もガッツポーズをしながらゴールイン。第100回の節目を迎えた箱根駅伝の歴史に新たな 1ページを刻んだ。 2位の駒澤大學に 2分38秒差をつけて復路に臨む。今季は原監督にとっても就任20周年のメモリアルイヤー。今年の箱根路は、最後まで青山学院大學が主役を張る。
●青山学院大學で陸上男子長距離の神野大地(30)はこの日、X(旧ツイッター)を更新。「青学往路優勝!! 本当に凄いの一言です。おめでとうございます!」と祝福していた。神野は青学大時代に東京箱根間往復大学駅伝の 5区で活躍。「山の神」として一躍脚光を浴びた。卒業後はマラソンにも挑戦。今年10月のパリ五輪代表選考会にも出場した。昨年12月、陸上部を発足させる企業の合併や買収の仲介を行うM&Aベストパートナーズの選手兼監督となった。
●2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さん(51)はこの日、X(旧ツイッター)を更新。「ハーフマラソンの日本記録は 1:00.00 ハーフ日本記録を上回ったスピードでの走り‼ 駒沢の佐藤選手が走りが悪いわけではなく、太田選手が異次元の走り」と強調していた。
●早稲田大學は「花の2区」で区間 4位だった山口の好走もあり、 5位と健闘した。 2年の山口は初出場だったが気負わず、目標より 1分近く速いタイムを出し笑顔だった。花田勝彦監督(52)も手応えを口にした。
●東洋大學は 1区で15位と出遅れたが、 2区の梅崎が区間 6位と健闘して八つ順位を上げるなど、徐々に盛り返して 4位で往路を終えた。酒井俊幸監督(47)は評価した。 4度の総合優勝を誇るが、今季は昨年の出雲全日本選抜で 8位、全日本は14位と苦戦が続いていた。監督は表情を引き締めた。
●中央大學は大会の約10日前から体調不良者が続出し、13位と力を出せなかった。藤原正和監督(42)は登録16人のうち14人がせきなどの症状に苦しんだといい、エースの吉居大も振るわず 2区で区間15位に終わった。棄権も選択肢に入ったが、何とか出場にこぎつけた。

記事をまとめてみました。

 


 東京・大手町を一斉にスタートする選手ら
 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走往路(◇24年 1月 2日◇往路◇東京・大手町-神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場= 5区間107.5キロ)

 青山学院大(青学大) が2年ぶり6度目の往路優勝を飾った。記録は 5時間18分14秒。史上初の2季連続3冠を目指す駒澤大(駒大)を 3区で逆転し、逃げ切った。2年ぶり7度目の総合優勝へ、名将・原晋監督が掲げる「負けてたまるか大作戦」が見事に的中した。2位に 2分38秒差で駒大、3位には城西大が続いた。
 1区の荒巻朋熙( 2年)は首位の駒大から25秒差の 9位と出遅れたが、2区の黒田朝日( 2年)が 7人抜きの快走で区間賞を獲得。一気に順位を 2位へ押し上げた。
 首位と22秒差でタスキを受けた3区の太田蒼生( 3年)は、18.2キロ過ぎで駒大・佐藤圭汰( 2年)を抜き去った。同区間(21.4キ)では日本人初の59分台となる59分47秒で区間賞を受賞。大学3大駅伝で23区間連続首位継続中の駒大から、首位の座をついに奪還した。
 4区の佐藤一世( 4年)は 4秒のリードをグングン広げた。 2位駒大との差を 1分27秒まで広げ、22年5区で区間 3位の若林宏樹( 3年)へとタスキリレー。その若林が降りしきる雨にも負けず力強く走り抜き、歓喜のゴールに飛び込んだ。
 往路を制した第98回の22年大会も、3区で太田が首位へ。2年前のリメイクで、大本命の駒大を上回った。

 今季は原監督が就任20年目の節目の年。出雲 5位、全日本 2位となり、2大会とも圧勝した「史上最強」駒大には大差をつけられていたが、15年以降の箱根路で6度の総合優勝を誇るフレッシュグリーンが力を発揮した。

 青山学院大學・原晋監督
 青学大陸上部長距離ブロックの原晋監督が 1日、X(旧ツイッター)を更新。 2日に往路、 3日に復路が行われる第100回東京箱根間往復大学駅伝へ向け「いよいよ明日箱根駅伝スタート。学生から頂いたお守りは200%の力発揮!」と意気込んだ。
 2大会ぶりの総合優勝を目指す青学大は主力の佐藤一世を 4区に置き、黒田朝日と太田蒼生を補欠に入れた。補欠は登録メンバーと 1日 4人、合計 6人まで入れ替えることができる。

 前回は 4年生が 7人出走して 3位。箱根経験者の多くが抜けて再構築したチームで、出雲駅伝は 5位、全日本大学駅伝では 2位に入った。原監督はコロナや円安などの社会不安や駒大1強に対抗する意味を込めて、今大会の作戦名を「負けてたまるか大作戦」と名付けた。
■原 晋(はら・すすむ)
 1967(昭和42)年 3月 8日生まれ。広島・三原市出身。広島・世羅高―中京大卒。大学 3年時の日本学生対校選手権で5000メートル 3位。89年に中国電力陸上競技部創設とともに入社し、95年に引退。サラリーマン生活を経て2004年に青学大陸上競技部の監督に就任。15年の箱根駅伝で初の総合優勝。趣味は「卒業生と一緒に酒を飲んで夢を語ること」。好物は故郷広島のお好み焼き。妻は寮母を務める美穂さん。


 青山学院大學・原晋監督は戸塚中継所にゴールした2区黒田朝日選手に声をかける

 青学大が 5時間18秒14の往路新記録で 2年ぶり 6度目の往路優勝を果たした。 2分38秒差で駒大が 2位、 3分17秒差で城西大が 3位。 7分 6秒差で 4位に東洋大、早大は 7分52秒差の 5位でフィニッシュした。
▼1区(21.3キロ) 号砲とともに第100回大会が幕を開けた。スタートから駿河台大の留学生、スティーブン・レマイヤン( 1年)が前に出て抜け出す。 2キロ手前で中大の溜池一太( 2年)がレマイヤンの後ろにつくと後続も徐々に追いつくが、ハイペースな展開で集団は縦長にばらける。最初の 3キロを区間新記録ペースの 8分25秒で通過。駿河台大には駒大の篠原倖太朗( 3年)、青学大の荒巻朋熙( 2年)、国学院大の伊地知賢造( 4年)の 3人がつき、集団との差を再び広げる。先頭集団は 5キロを14分ちょうどで通過。 7..3キロ付近で駿河台大が後ろについていた 3人を前に出そうするが、後ろにつかれる。先頭集団は蛇行やペースの上げ下げなどでごたつき、国学院大と青学大が 9キロ付近から離される。11キロ過ぎで中大、立大、日体大が後続の大集団から遅れる。12キロを34分 3秒で通過。13.4キロで駒大が駿河台大の前に出る。14キロ過ぎで青学大が並走していた国学院大を離す。先頭の駒大と駿河台大は15キロを42分40秒で通過。16.8キロで後続の集団が 4位を走っていた国学院大を吸収。六郷橋の上りで駒大が仕掛けて駿河台大を突き放す。18キロ過ぎで青学大が大集団に捉えられる。18.3キロで集団を走っていた大東大の西川千青( 4年)が転倒。20.5キロで創価大、日大、城西大が駿河台大に追いつく。駒大の篠原が 1時間 1分 2秒で区間賞を獲得。23秒差の 2位が創価大、25秒差の 3位が城西大。 4位日大、 5位東海大。青学大は36秒差の 9位、国学院大は 1分33秒差の17位、中大は 1分50秒差の19位と出遅れた。

 力走する青山学院大學5区若林宏樹選手=神奈川県箱根町

▼2区(23.1キロ) 各大学のエースが集まる花の 2区。 5キロ付近で沿道から駒大・大八木弘明総監督(65)が鈴木芽吹( 4年)にエールを送る。 5.5キロで青学大の黒田朝日( 2年)が 5位集団に追いつく。早大、法大も 5位集団に追いつき、集団は10人ほどに。 8.3キロの横浜駅地点で首位の駒大と、創価大と日大の 2位集団の差は30秒差に。駒大の鈴木は10キロを28分 9秒で通過、給水して笑顔を浮かべる。10.6キロで 5位集団が 4位を走っていた城西大を吸収。11キロ手前で日大が創価大から離される。12キロで中大の吉居大和( 4年)が明大を抜いて17位に浮上。14.4キロで青学大と城西大が 3位を走っていた日大を抜き去る。15.3キロの権田坂で首位の駒大と 2位の創価大の差は42秒、 3位の青学大は 1分 5秒差に。国学院大の平林清澄( 3年)は18キロ手前で大東大を、19.4キロで 8位の東海大を抜いた。20.5キロ付近で青学大が創価大をとらえて 2位に浮上。21キロ過ぎで国学院大と並走していた東洋大の梅崎蓮( 3年)が日大を抜いて 7位に浮上。駒大の鈴木が最後に詰められるも 1時間 6分20秒の好記録で首位を守って 3区の佐藤圭汰( 2年)にたすきをつないだ。青学大・黒田は 1時間 6分 7秒をマーク。22秒差の 2位が青学大、46秒差の 3位が創価大。 4位早大、 5位城西大。国学院大は 1分39秒差の 9位。中大は 3分33秒差の17位。

 箱根神社の大鳥居をトップで走り抜ける青山学院大學5区若林宏樹選手=神奈川県箱根町
▼3区(21.4キロ) 駒大の佐藤圭汰( 2年)、青学大の太田蒼生( 3年)はともに最初の 1キロを 2分44秒で通過。駒大は 5キロを14分ちょうど、青学大は13分51秒で通過。 7.6キロで青学大が駒大に追いつく。 8.8キロ付近で国学院大が創価大をとらえる。13.9キロで青学大が駒大の前に出るが14.8キロで駒大が横に並ぶ。午前11時前に雨がぱらつき始める。16.5キロで再び青学大が前に出るが駒大も食らいつく。18キロ過ぎで青学大の太田がサングラスを取ってスパートをかける。 1位青学大、 4秒差の 2位が駒大。青学大の太田は59分47秒で日本選手初の 1時間切り。 3位は 2分39秒差で城西大、日大が 3分24秒差の 4位、その後、東洋大、国学院大でそれぞれ 1秒差で 5位、 6位と続いた。青学大の太田蒼生が日本選手としてはこの区間初の 1時間切りをマークして区間賞に輝いた。
▼4区(20.9キロ) 雨が強くなり、気温もぐっと下がった 4区、トップでたすきを受けた青学大・佐藤一世( 4年)が 2位との差を 1分27秒に広げてトップでたすきリレー。駒大・山川拓馬( 2年)は 2位でたすきをつなぎ、城西大・山中秀真( 4年)がトップと 3分35秒差の 3位でたすきをつないだ。東洋大・松山和希( 4年)は 3分52秒差の 4位、国学院大・辻原輝( 1年)が 4分15秒差の 4位、早大・石塚陽士( 3年) 5分12秒差の 5位でたすきをつないだ。区間賞は 1時間 1分10秒のタイムで青学大・佐藤一世が獲得した。


  1位でゴールする青山学院大學5区の若林宏樹選手=神奈川県箱根町
▼5区(20.8キロ) 標高差 840メートルを駆け上がる山登り区間。強い雨が降っていることもあり、気温差が激しく選手のウエア選びも勝負のポイントとなりそうな条件となった。トップでたすきを受け取った青学大の若林宏樹( 2年)が逃げ切りで芦ノ湖のゴールテープを切り、2年ぶり6度目の往路優勝決めた。青学大は 5時間18秒14の往路新記録をマークした。駒大の金子伊吹( 4年)は 2分38秒差の 2位。山の妖精の異名を持つ城西大の山本唯翔( 3年)は 1分 9秒15の区間新記録をマークし、 3分17秒差の 3位でフィニッシュ。東洋大の緒方澪那斗( 2年)はトップと 7分 6秒差の 4位。山の名探偵との異名を持つ早大の工藤慎作( 1年)は 7分52秒差の 5位でフィニッシュした。


 往路優勝を果たし歓声に応える青山学院大學の原晋監督(左端)と選手たち=神奈川県箱根町
【往路最終結果】
1位・青学大
2位・駒大 2分38秒差
3位・城西大 3分17秒差
4位・東洋大 7分6秒差
5位・早大 7分52秒差
6位・国学院大 8分53秒差
7位・創価大 9分55秒差
8位・大東文化大 10分41秒差


 往路優勝しプレゼンターの女性と記念写真に納まる青山学院大學の、左から原晋監督、1区荒巻朋熙選手、2区黒田朝日選手、 2人おいて、3区太田蒼生選手、4区佐藤一世選手、5区若林宏樹選手=神奈川県箱根町

-------以下一斉スタート-----
9位・法大 10分49秒差
10位・順天堂大 12分4秒差
11位・国士舘大 12分7秒差
12位・帝京大 12分9秒差
13位・中大 12分22秒差
14位・駿河台大 12分38秒差
15位・山梨学院大 12分52秒差
16位・東海大 13分20秒差
17位・立大 13分24秒差


 24年箱根駅伝往路の順位推移グラフ
18位・中央学院大 13分29秒差
19位・日大 13分37秒差
20位・東農大 15分20秒差
21位・日体大 17分21秒差
22位・神奈川大 17分37秒差
23位・明大 19分8秒差
※復路は 8位大東文化大以降が一斉スタート、来年のシード権は10位以内が獲得

 

 青学大が 5時間18分13秒の新記録で2年ぶり6度目の往路優勝を飾った。エース区間の 2区で黒田朝日( 2年)が 7人抜きの区間賞で 2位に浮上すると、 3区の太田蒼生( 3年)が59分47秒で日本選手初の 1時間切りを果たし、駒大から首位を奪取。 4区の佐藤一世( 4年)も区間賞で後続との差を広げて、逃げ切った。 3日の復路に2年ぶりの総合優勝が懸かる。史上初の2年連続大学三大駅伝3冠を狙う駒大は 2分38秒差の 2位だった。
 昼前から降り始めた雨は、フレッシュグリーンの快挙を待っていたかのようにピタリと止んだ。青学大 5区の若林宏樹( 3年)は何度もガッツポーズをしながらゴールイン。第100回の節目を迎えた箱根駅伝の歴史に新たな 1ページを刻んだ。


 たすきを繋ぐ青山学院大學の1区・荒巻朋熙(選手中央左)と2区・黒田朝日選手(同右)=鶴見中継所
 「昨年、体調不良で走れずチームに迷惑をかけてしまったので、その挽回をしたい思いでやってきた。こうやってゴールテープを切って優勝できてうれしい」

 元日に能登半島地震が発生し、何とか開催された今大会。昨年12月11日のイベントで、原晋監督(56)はコロナや円安などの社会不安や優勝大本命の駒大に対抗する意味を込めて「負けてたまるか大作戦」を発令していたが、雨にもアクシデントにも負けない強さを見せた。
  1区は区間 9位と出遅れたが、 2区から〝駅伝男〟たちが猛反撃を開始した。各大学のエースが集まる〝花の 2区〟で黒田が歴代4位の好タイムで 7人を抜くと、 3区では太田が駒大・佐藤圭汰( 2年)とデッドヒートを繰り広げた。


 1位でゴールする青山学院大學・若林宏樹選手=神奈川県箱根町
  3年生の太田は、 1万メートルの自己ベストが約52秒も上回る大会トップのランナーに「負けてたまるか大作戦の名の通り、負けるかという強い気持ちで走った」と挑み、この区間では日本選手初の 1時間切りで首位を奪取。 4区では佐藤一が 2位の駒大との差を 1分27秒差に広げ、 5区の若林も区間 2位の好走で 5時間18分13秒の往路新記録をたたき出した。これには百戦錬磨の原監督も「私自身が想定していなかった。誰一人勝つとは思っていなかったかもしれないが、たいしたものだ」と驚きの表情を浮かべた。

 2年連続で3冠を狙う駒大を上回った青学大だが、レース前は決して万全ではなかった。12月上旬にチーム内でインフルエンザが蔓延(まんえん)。 3区の太田も感染して 1週間離脱した。 4区の佐藤一はインフルエンザの直後に虫垂炎も発症し、「心が折れた」。それでも点滴治療などを受け、 2週間程度で箱根路へ仕上げた。

 芦ノ湖で取材に応じる青山学院大學・原晋監督=神奈川県箱根町
  2位の駒大に 2分38秒差をつけて復路に臨む。今季は原監督にとっても就任20周年のメモリアルイヤー。「追い風なら復路も新記録が狙える。そこを超える挑戦をしていきたい」と期待を込めた。今年の箱根路は、最後まで青学大が主役を張る。
★黒田朝日は 2区で 7人抜き 花の 2区を任された新エース、黒田朝日は39秒差の 9位でたすきを受け取り、 7人抜き。昨年の近藤幸太郎(SGホールディングス)がマークした青学大記録を抜く 1時間 6分 7秒の区間賞で 2位に押し上げ、「ただ無我夢中で。区間賞を取れて驚きでいっぱいですし、うれしかった」と満面の笑みだった。初の箱根路で終盤に、運営管理車に乗る原監督から「戸塚の坂に朝日が昇る」と声をかけてもらい、ギアチェンジ。「僕が青学のエースだと落とし込んで走った」と胸を張った。

 

 第100回東京箱根間往復大学駅伝第 1日は 2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの 5区間107.5キロに関東の23校が出場して行われ、青学大が 5時間18分13秒の往路新記録で 2年ぶり 6度目の往路優勝を果たした。 3日の復路に 2年ぶりの総合優勝が懸かる。
 青学大は 3区(21.4キロ)の太田蒼生( 3年)が 8キロ手前で駒大の佐藤圭汰( 2年)に追い付き、終盤まで続いたデッドヒートを制し、59分47秒の区間賞で首位に立って逃げ切った。


 神野大地氏
 青学大OBで陸上男子長距離の神野大地はこの日、X(旧ツイッター)を更新。「本当にすいません。この展開は予想してませんでした。青学の箱根駅伝力恐るべし」と平謝り。「青学往路優勝!! 本当に凄いの一言です。おめでとうございます!」と祝福していた。
 神野は青学大時代に東京箱根間往復大学駅伝の 5区で活躍。「山の神」として一躍脚光を浴びた。卒業後はマラソンにも挑戦。今年10月のパリ五輪代表選考会にも出場した。昨年12月、陸上部を発足させる企業の合併や買収の仲介を行うM&Aベストパートナーズの選手兼監督となった。

 

 第100回東京箱根間往復大学駅伝第 1日は 2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの 5区間107.5キロに関東の23校が出場して行われ、青学大が 5時間18分13秒の往路新記録で 2年ぶり 6度目の往路優勝を果たした。 3日の復路に 2年ぶりの総合優勝が懸かる。昨年10月の出雲全日本選抜と同11月の全日本を制し、2季連続の大学駅伝3冠を目指す駒大は 2分38秒差の 2位だった。
 青学大は 3区(21.4キロ)の太田蒼生( 3年)が 8キロ手前で駒大の佐藤圭汰( 2年)に追い付き、終盤まで続いたデッドヒートを制し、59分47秒の区間賞で首位に立って逃げ切った。


 高橋尚子さん
 2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんはこの日、X(旧ツイッター)を更新。「青山学院大、強い~驚いたのは、青山 3区太田選手 21.4キロを59分47秒! ハーフマラソンの日本記録は 1:00.00 ハーフ日本記録を上回ったスピードでの走り‼ 駒沢の佐藤選手が走りが悪いわけではなく、太田選手が異次元の走り」と強調していた。
■高橋尚子(たかはし・なおこ)
 1972(昭和47)年 5月 6日生まれ。岐阜市出身。県岐阜商高から大阪学院大に進み、卒業後に小出義雄監督率いるリクルートに入社。97年に積水化学へ移り、98年名古屋国際女子でマラソン初優勝。2000年シドニー五輪で金メダルを獲得し、国民栄誉賞を受賞。01年ベルリンで 2時間19分46秒の世界記録(当時)を樹立。08年に引退。現在は解説者などで活躍。

 


 たすきを繋ぐ早稲田大學の 1区・間瀬田純平選手(左)と 2区・山口智規選手=鶴見中継所
 第100回東京箱根間往復大学駅伝第 1日は 2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの 5区間107.5キロに関東の23校が出場して行われ、早大は「花の2区」で区間 4位だった山口の好走もあり、 5位と健闘した。 2年の山口は初出場だったが気負わず、目標より 1分近く速いタイムを出し「期待以上の走りができた」と笑顔だった。
 花田監督も「想定以上の走りだったし、あそこでいい流れができた」と褒めた。 3区や 5区でも粘り「往路で想定していたタイムより 1分くらい速い。自分たちの走りができていた」と手応えを口にした。

 


  4位でゴールする東洋大學・緒方澪那斗選手=神奈川県箱根町
 第100回東京箱根間往復大学駅伝第 1日は 2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの 5区間107.5キロに関東の23校が出場して行われた。東洋大は 1区で15位と出遅れたが、 2区の梅崎が区間 6位と健闘して八つ順位を上げるなど、徐々に盛り返して 4位で往路を終えた。酒井監督は「 100点とは言わないが、各選手が諦めずに最後まで(タイムを)削り出してくれた」と評価した。
  4度の総合優勝を誇るが、今季は昨年の出雲全日本選抜で 8位、全日本は14位と苦戦が続いていた。監督は「久々に手応えのあるレース」と喜びつつ「復路も油断せず取り組んでいきたい」と表情を引き締めた。

 


 13位でゴールする中央大學・山崎草太選手=神奈川県箱根町
 第100回東京箱根間往復大学駅伝第 1日は 2日、東京・大手町から神奈川県箱根町までの 5区間107.5キロに関東の23校が出場して行われた。中大は大会の約10日前から体調不良者が続出し、13位と力を出せなかった。藤原監督は登録16人のうち14人がせきなどの症状に苦しんだといい、エースの吉居大も「自分の走りが15キロ過ぎからできなくなった」と振るわず 2区で区間15位に終わった。
 棄権も選択肢に入ったが、何とか出場にこぎつけた。復路も厳しい戦いが予想され、監督は「何とか(たすきを)つなげるしかない」と控えめに話した。

 

 

 

 

 

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