阪神が10試合ぶりに先制した。 1回、先頭の近本光司外野手(26)が「左翼線2塁打」で出塁し、一死 3塁の好機を築いた。糸井嘉男外野手(40)の 2ゴロの間に生還し、広島先発大瀬良大地投手(30)から先制点を奪った。 8月27日広島戦(マツダスタジアム)以来の先制点となったが、その裏、坂倉将吾捕手(23)の右犠飛で追いつかれた。先発は広島大瀬良、阪神西勇輝投手(30)。阪神は初回、内野ゴロの間に 1点を先制。広島はその裏、坂倉の右犠飛で同点に追いついた。阪神は同点の 6回、 2本の適時打で 2点勝ち越し。西勇は 5回 1失点で「勝利投手の権利」を持って降板。広島は中盤無得点。広島鈴木誠也外野手(27)の連続試合本塁打は「6」でストップ。阪神が逃げ切り、西勇が今季「5勝」目でプロ「100勝」目に到達。大瀬良が「5敗」目。

西勇輝投手が今季「5勝」目を手にし、 8度目の挑戦で通算「100勝」を達成した。 5回を「5安打1失点」に抑えると、 6回の攻撃で一死満塁から西勇の代打で登場したジェリー・サンズ外野手(33)が中前へ「勝ち越しの適時打」。さらに中野拓夢内野手の適時打も飛び出し、リードを 2点に広げ、 8回には近本光司外野手の適時打も飛び出した。西勇は「100勝」に「8度目の挑戦」。初回に 1点を失い同点に追いつかれたが、その後は粘りの投球で 2回以外は走者を出しながらも追加点を与えなかった。この日は 3戦ぶりに梅野隆太郎捕手(30)とコンビを組んだ。登板前日の 9日に話していた通りの投球だった。ベンチに戻った西勇はリリーフ陣に声援を送った。チームの「両リーグ60勝一番乗り」を導き、「2位」チームに約 2カ月ぶりに「3ゲーム」差をつけた。「再進撃の猛虎」が一気に「首位独走態勢」を築きにかかる。 5回 1失点で 6月18日以来の「白星」。平成生まれでは巨人菅野智之投手(31)以来 2人目の大台は、支えてくれた人たちとつかんだ「白星」だった。西勇は恩師と初めての約束をしていた。母校・菰野(こもの、三重)の戸田直光監督(59)のもとにメールが届いたのは、開幕直前の 3月末。連絡が来たのは、初めてのことだった。王手をかけた直後の 6月25日DeNA戦。戸田監督は約束通り甲子園を訪れたが結果は「黒星」。メールに並んだ短い言葉に悔しさがにじんでいた。そこからまさかの 7戦連続で足踏み。「コロナ禍」で球場に足を運べなくなったが、戸田監督は毎週、テレビやネット速報で投球を見守っていた。プロで戦い続ける教え子の姿に目を細めた。きっと次の節目も、約束のメールが来るはずだ。

阪神高卒 2年目左腕の「3番手」及川雅貴投手(20)が広島鈴木誠の「日本記録」を阻止した。 7回に登板し、 2点リードの二死 1塁で対戦。終盤で、 7戦連発を狙える機会が限られていく大砲と向き合った。 1発なら同点の場面だが、 2ボールからツーシームで 3ゴロに料理。「1イニング無失点」で「勝利」に貢献した。前日のヤクルト戦は中継ぎ陣も痛打されて計13点を失ったが、先発西勇を受けた小川一平投手(24)、及川、岩崎優投手(30)、ロベルト・スアレス投手(30)が「0封リレー」。 5投手が総力を挙げ、鈴木誠の「7戦連続弾」も阻止した。

阪神の「守護神」ロベルト・スアレス投手が盤石の投球で節目の「30セーブ」に達した。 3点リードの 9回に登板。丁寧な投球が光り、先頭林晃汰内野手(20)を外角チェンジアップで打ち損じを誘う。投ゴロで片づけ、代打長野久義外野手(36)も 156キロで遊飛に抑えた。阪神の「シーズン30セーブ到達」は藤川球児氏(41=現阪神Special Assistant(SA、特別補佐)、呉昇桓氏(39=現KBOリーグのサムスン・ライオンズ所属)、ラファエル・ドリス氏(33=現MLBのトロント・ブルージェイズ傘下所属)に次いで 4人目。「歴戦のリリーフエース」に名を連ねた。タテジマ在籍 2年間で通算「55セーブ」に積み上げ、“たむじい”の愛称で親しまれた田村勤氏(56)を抜いて「球団単独6位」に浮上した。「悲願の優勝」に向けて、着実にゲームを締めていく。

矢野燿大監督(52)が勝負どころの 6回の攻防で要求した 2つのリクエストで判定が覆った。 6回一死 1、 2塁の攻撃で梅野の打球を 3塁手林がはじき、カバーしていた遊撃手小園海斗内野手(21)がつかんで 3塁へ。 2塁走者が 3塁でアウトの判定もリクエストでセーフとなり満塁に。代打サンズの「決勝適時打」につながった。 2点を勝ち越したその裏の守りでは、無死 1、 2塁から林の 2ゴロで併殺を狙ったが、 1塁へヘッドスライディングした走者が早いとセーフに。ここでも、リクエストを要求。林もアウトと覆り、併殺が完成した。

糸原健斗内野手(28)が 2塁守備のビッグプレーで、流れを渡さなかった。 2点を勝ち越した直後の 6回裏。広島林の 1、 2塁間のゴロを滑り込んでキャッチし、素早く 2塁送球でフォースアウト。遊撃中野拓夢内野手(25=三菱自動車岡崎)の 1塁送球は、リクエストで覆り、ダブルプレーを完成させた。バットでも 6回先頭に「勝ち越し劇の口火を切る」中前打。打順が流動的な中、状態は崩れていない。

ジェリー・サンズ外野手が「値千金の勝ち越し打」を放った。同点の 6回一死満塁で代打起用された。広島先発大瀬良の外角球を見極めて 3- 1の有利なカウントから、高め速球をとらえ、詰まりながら中前に運んだ。前日 9日のヤクルト戦(甲子園)は 3打数 3三振で、この日はスタメン落ちしていた。勝負どころで抜てきされ、均衡を破る適時打を放った。さらに中野拓夢内野手の中前タイムリーで 1点を追加した。ベンチで拍手を送る西勇に向かって、 1塁ベース上でクールに右手を挙げた。ジェリー・サンズ外野手は、通算「100勝」がかかった右腕の思いに、どうしても応えたかった。「勝ち越しの中前適時打」で、これが「決勝点」となった。チームトップの「63打点目」は、自身 4試合ぶりの打点。タイムリーにいたっては 8月28日広島戦以来、10試合ぶり。さらに得点圏での代打は、今季「3打席2安打1四球」で「打率10割」の勝負強さだ。矢野監督は絶賛した。「優勝争い」がますます加熱していく道中。昨季終盤10、11月の32試合で「打率2割2厘、本塁打1本」と失速した助っ人が、再加速の秋を進む。

阪神の「2番」中野拓夢内野手が、貴重な追加点をたたき出した。サンズの適時打で 1点を勝ち越した 6回。なおも二死満塁で大瀬良の高め 146キロ直球に力負けしなかった。 3点目を呼び込む中前適時打とし喜んだ。 2試合連続の「マルチ安打」。最後まで 1軍で突っ走る。

佐藤輝明内野手(22)が10日、プロ入り後初めて「出場選手登録」を抹消され、鳴尾浜で 2軍練習に参加した。 1年目の今季は 105試合に出場し、「打率0.254」、チームトップの「23本塁打」。しかし前日 9日まで自己ワーストの「35打席連続無安打」と不振に苦しみ、「球団日本選手最多」を更新する「151三振」を喫していた。また藤浪晋太郎投手(27)も抹消され、熊谷敬宥内野手(25)、斎藤友貴哉投手(26)の 2人が「出場選手登録」された。平田勝男 2軍監督(62)も背中を押した。最短の「1軍再昇格」は20日から可能。 2軍は11日のウエスタン・広島戦から甲子園で 5試合が予定と本拠地で打席に立つこともできる。このときがあってよかった-。歓喜の瞬間、そう振り返ることができる日々を過ごしていく。矢野耀大監督は試合後、 2軍調整となった佐藤輝明内野手について言及。エールを送っていた。

秋山拓巳投手(30)が今季初の中 5日で11日の広島戦に先発する。前回 5日の巨人戦は今季最短の「2回45球、3失点」で降板。前回 8月29日の同戦は 6回 3失点で「敗戦投手」になり、昨季からの連勝は「8」と止まったが相性はいい。 7月には中 4日で先発して「勝ち投手」になっている。「2年連続2桁勝利」でチームを勢いづけたい。ジョー・ガンケル投手(29)は中 7日で12日、今季「2勝1敗」のDeNA戦(横浜)に回る見込みだ。

記事をまとめてみました。

 

 

 <広島 1- 4阪神>◇17回戦◇阪神 9勝 8敗 0分◇10日◇MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(略称:マツダスタジアム)

 阪神が10試合ぶりに先制した。 1回、先頭の近本が「左翼線2塁打」で出塁し、一死 3塁の好機を築いた。糸井の 2ゴロの間に生還し、広島先発大瀬良から先制点を奪った。

  8月27日広島戦(マツダスタジアム)以来の先制点となったが、その裏、坂倉の右犠飛で追いつかれた。

  1回表阪神一死 3塁、糸井の 2ゴロの間に 3走近本が生還する=マツダスタジアム

 先発は広島大瀬良、阪神西勇。阪神は初回、内野ゴロの間に 1点を先制。広島はその裏、坂倉の右犠飛で同点に追いついた。

  阪神は同点の 6回、 2本の適時打で 2点勝ち越し。西勇は 5回 1失点で「勝利投手の権利」を持って降板。広島は中盤無得点。

 広島鈴木誠の連続試合本塁打は「6」でストップ。阪神が逃げ切り、西勇が今季「5勝」目でプロ「100勝」目に到達。大瀬良が「5敗」目。

 先発の西勇輝投手=マツダスタジアム

 阪神は10日、西勇輝投手の「プロ通算100勝記念グッズ」を11日から発売すると発表した。黄色と青の記念ロゴをモチーフとしたTシャツ(3300円)、フェースタオル(1650円)、巾着(1430円)、スクエアクッション(3150円)、マウスカバー(1400円)の 5種類で、「公式オンラインショップT-SHOP」での受注販売となる(金額は全て税込み)。詳細は球団公式サイトで。 

 

  6回表の攻撃を終え、「勝ち越し適時打」を放ったサンズ外野手(手前中央)をグータッチで迎える西勇輝投手=マツダスタジアム

 西勇輝投手が今季「5勝」目を手にし、 8度目の挑戦で通算「100勝」を達成した。

  5回を「5安打1失点」に抑えると、 6回の攻撃で一死満塁から西勇の代打で登場したジェリー・サンズ外野手が中前へ「勝ち越しの適時打」。さらに中野拓夢内野手の適時打も飛び出し、リードを 2点に広げ、 8回には近本光司外野手の適時打も飛び出した。

 好投の阪神先発の西勇輝投手=マツダスタジアム

 西勇輝投手が通算「100勝」目を挙げた。 5回を「5安打1失点」に抑えると、 6回の攻撃で一死満塁から西勇の代打で登場したサンズが中前へ「勝ち越しの適時打」。さらに中野の適時打も飛び出し、リードを 2点に広げた。

 西勇は「100勝」に「8度目の挑戦」。初回に 1点を失い同点に追いつかれたが、その後は粘りの投球で 2回以外は走者を出しながらも追加点を与えなかった。この日は 3戦ぶりに捕手梅野とコンビを組んだ。登板前日の 9日に「準備はしっかりやってきた。チームの『勝利』につながる投球ができるように」と話していた通りの投球だった。ベンチに戻った西勇はリリーフ陣に声援を送った。

 通算「100勝」を達成し、記念ボードを掲げる西勇輝投手=マツダスタジアム

 これぞエースだ! 阪神先発の西勇輝投手が 5回 1失点の好投で史上 140人目の通算「100勝」を達成した。大台に7度足踏みが続いていたが、ヤクルト 3連戦で28失点した苦しい台所事情を救う“8度目の正直”で「5勝」目。チームの「両リーグ60勝一番乗り」を導き、「2位」チームに約 2カ月ぶりに「3ゲーム」差をつけた。「再進撃の猛虎」が一気に「首位独走態勢」を築きにかかる。

◇   ◇   ◇

 記念のボードを手渡されると、西勇はほっとした笑みを浮かべた。「自分が『100勝』まで勝てるとは思ってなかった。本当に感謝を感じられた『1勝』。 1人では勝つことができないというのを、本当に感じた『1勝』です」。 5回 1失点で 6月18日以来の「白星」。平成生まれでは巨人菅野以来 2人目の大台は、支えてくれた人たちとつかんだ「白星」だった。

 通算「100勝」を達成し、笑顔で記念ボードを掲げる西勇輝投手=マツダスタジアム

  7度の足踏みが続く中、テレビで試合を見た息子に言われた。「パパ、楽しそうじゃないよ」。大事なことを思い出させてくれた。「自分で自分を苦しめていた部分があった。あらためて、もう一度、楽しんでやってみようかなと。そう思えたことを言ってくれた息子にも感謝したいです」。

 ピンチでも笑顔で、強打者も強気に抑えた。 3回二死 1塁では「7試合連続本塁打」がかかる「4番」鈴木誠をチェンジアップで遊ゴロ。 5回二死満塁は、「首位打者」を争う「5番」坂倉を直球で遊飛。「よっしゃー!」。雄たけびに気持ちが表れた。

 通算 276試合目で大台に到達した。 2年目に初めて肩を痛めた時、それが故障と言うのかすら分からなかった。そんな「ケガ知らず」の原点は、幼少期にあるのかもしれない。小学 4年で野球を始めた当初は「横投げ」だったという。「一番強くボールを投げられたのが、ドッジボールをしてる時。その要領でまねして投げてみろ、って」。

 通算「100勝」を達成し、梅野隆太郎捕手(右)と抱き合って喜ぶ西勇輝投手(左から 2人目)=マツダスタジアム

 プロの13年間も本人にしか分からない感覚で、投げる腕の角度を微妙に変えてきた。「体に分度器を置いたとして、大体70度~85度ぐらい。毎日投げるわけだから、痛くならないように」。練習中は80度で投げ、試合では75度で投げることも。同じ箇所の酷使を避け、故障を防いできた。角度を変えても球の軌道が変わらないのは、天性の感覚と積み重ねた技術のたまものだ。「腕に合わせて、体の動きを変えればいいだけ。いろんなところで投げられる」。強い体でたくさんの経験と「白星」を重ねてきた。

 巨人が敗れ、「2位」とのゲーム差は 7月 9日以来の「3」に開いた。ヤクルト戦で計28失点した投手陣も救う大きな「1勝」になった。「やっと節目の『100勝』勝てたので、気兼ねなく、思いっきり、楽しく、やっていきたい」。「優勝争い」の佳境で、大黒柱が笑顔を取り戻した。

 通算「100勝」を達成し、梅野隆太郎捕手(右)と抱き合って喜ぶ西勇輝投手=マツダスタジアム

▼通算100勝=西勇(阪神) 10日の広島17回戦(マツダスタジアム)で今季「5勝」目を挙げて達成。プロ野球 140人目。「初勝利」はオリックス時代の11年 4月17日楽天 3回戦(甲子園)。西勇は 6月18日巨人戦で「99勝」目を挙げてから「6連敗」。王手から「6連敗」以上を喫して達成は50年川崎(西鉄=7連敗)、81年小林(阪神=6連敗)、81年野村(大洋=6連敗)に次いで 4人目の難産だった。

▽阪神矢野燿大監督(西勇輝投手について)

 「しっかり粘った勇輝らしいピッチングやった。『100勝』の手前で、かなり時間がかかってしまって、それでも意識高く、なんとかしようという練習の姿は見ていた。これでちょっと吹っ切ってくれたらな、と。単なる通過点だと思うんで。さらに、『150』、その上と目指していってもらえればなと思います」

▽阪神梅野隆太郎捕手( 3試合ぶりに組んだ西勇輝投手をリード)

 「西さんが苦しんで苦しんでの『1勝』ですけど、乗り越えたからこそ『101勝、102勝』というステップがあると思う。このゲームをつくれたことがうれしい。『100勝』というすごい記録を一緒に刻めたということは捕手としても本当に光栄です」

 矢野燿大監督と握手する西勇輝投手=マツダスタジアム

 西勇輝投手が今季「5勝」目を手にし、「8度目の挑戦」で通算「100勝」を達成した。

◇     ◇     ◇

 「今年『5勝』すれば『100勝』になるので、必ず見に来て下さい」。西勇は恩師と初めての約束をしていた。母校・菰野(こもの、三重)の戸田直光監督のもとにメールが届いたのは、開幕直前の 3月末。「驚きました」。年始に母校に自主トレで来た時も、「100勝」のことは全く口にしない。そんな連絡が来たのは、初めてのことだった。

 王手をかけた直後の 6月25日DeNA戦。戸田監督は約束通り甲子園を訪れたが結果は「黒星」。「先生、すみません」。メールに並んだ短い言葉に悔しさがにじんでいた。そこからまさかの 7戦連続で足踏み。「コロナ禍」で球場に足を運べなくなったが、戸田監督は毎週、テレビやネット速報で投球を見守っていた。

 「足踏みしすぎましたね」。そう笑いながら、プロで戦い続ける教え子の姿に目を細めた。「まさか(公立校の)菰野出身で『100勝』するとはすごいこと。本人も通過点だと思っていると思う。『200勝』とは言いませんが、『150勝』はしてほしいです」。きっと次の節目も、約束のメールが来るはずだ。

 

 阪神高卒 2年目左腕の「3番手」及川雅貴投手が広島鈴木誠の「日本記録」を阻止した。 7回に登板し、 2点リードの二死 1塁で対戦。終盤で、 7戦連発を狙える機会が限られていく大砲と向き合った。 1発なら同点の場面だが、 2ボールからツーシームで 3ゴロに料理。「1イニング無失点」で「勝利」に貢献した。

  7回裏広島二死 1塁、 3ゴロに倒れる鈴木誠也外野手。投手:及川雅貴投手=マツダスタジアム

 「西さん(小川)一平さんと粘り強い投球を続けてくれていたので続くことができてよかった」と振り返った。前日のヤクルト戦は中継ぎ陣も痛打されて計13点を失ったが、先発西勇を受けた小川、及川、岩崎、スアレスが「0封リレー」。 5投手が総力を挙げ、鈴木誠の「7戦連続弾」も阻止した。

 

 阪神の「守護神」ロベルト・スアレス投手が盤石の投球で節目の「30セーブ」に達した。 3点リードの 9回に登板。丁寧な投球が光り、先頭林を外角チェンジアップで打ち損じを誘う。投ゴロで片づけ、代打長野も 156キロで遊飛に抑えた。

 9回裏、阪神「5番手」のロベルト・スアレス投手=マツダスタジアム

 二死 1塁で小園を 157キロ高め速球で空振り三振。西勇の「メモリアル白星」を呼び込み、自身も「大台」到達だ。「満足してるよ。チームが勝ててよかった。ここまでセーブチャンスで積み重ねた結果だね」。阪神の「シーズン30セーブ到達」は藤川球児、呉昇桓、ドリスに次いで 4人目。歴戦の「リリーフエース」に名を連ねた。

 9回裏、阪神「5番手」のロベルト・スアレス投手=マツダスタジアム

 タテジマ在籍 2年間で通算「55セーブ」に積み上げ、“たむじい”の愛称で親しまれた田村勤を抜いて「球団単独6位」に浮上した。昨季、「セーブ王」に輝いた剛腕は今年も「リーグトップ」を快走中。 2年連続の戴冠も現実味を帯びる。スアレスは言う。「まだ(試合は)いっぱいある。しっかりみんなで戦う」。「悲願の優勝」に向けて、着実にゲームを締めていく。

 

 矢野燿大監督が勝負どころの 6回の攻防で要求した 2つのリクエストで判定が覆った。

  6回一死 1、 2塁の攻撃で梅野の打球を 3塁手林がはじき、カバーしていた遊撃手小園がつかんで 3塁へ。 2塁走者が 3塁でアウトの判定もリクエストでセーフとなり満塁に。代打サンズの「決勝適時打」につながった。 2点を勝ち越したその裏の守りでは、無死 1、 2塁から林の 2ゴロで併殺を狙ったが、 1塁へヘッドスライディングした走者が早いとセーフに。ここでも、リクエストを要求。林もアウトと覆り、 2-遊- 1の併殺が完成した。矢野監督は「確信があるわけじゃないけど。でも俺の中では、ビデオ判定しても全然おかしくないようなタイミングに見えたんで」と会心だった。

  5回裏広島二死 2、 3塁、鈴木誠也外野手に対して、申告敬遠する矢野燿大監督=マツダスタジアム

 采配も、リクエストもズバズバ決まった。糸原が全力で伸ばした足が、必死でこなした併殺が、矢野監督の〝度重なる要望〟でことごとく覆りプラスに働いた。重要局面のリクエスト2連続成功で、虎が勝ち切った。

 「確信があるわけじゃないけど。でも、俺の中ではビデオ判定(リプレー検証)しても全然おかしくないようなタイミングに見えたんで」

  6回表阪神一死 1、 2塁、梅野隆太郎捕手の 3塁強襲内野安打で糸原健斗内野手は 3塁へ。アウト判定もくつがえる=マツダスタジアム

  1- 1の 6回一死 1、 2塁で梅野が 3塁強襲の当たりを放ったが遊撃・小園の好カバーもあり、懸命に 3塁へ足を伸ばした 2走・糸原は封殺と判定された。 3塁ベンチの全員が両手を広げてアピールし、指揮官もすぐさま球審へ「リクエスト」した。しばしの静寂があり、導かれた結論は「セーフ」。続く代打・サンズの「V打」が生まれた。

 西勇の「100勝」を守り切ろうとする虎にも、リクエストがほほ笑んだ。 3- 1とした直後の 6回の守り。無死 1、 2塁で 1塁寄りに飛んだ林のゴロを、 2塁・糸原が半身でさばいて「4-6-3」とつないだ。一旦は打者走者は「セーフ」と判定されたが、また矢野監督がひっくり返した。

  6回、林晃汰内野手の打球を 2塁へ送球する糸原健斗内野手。打者走者はセーフの判定だったが…。リクエスト成功で、併殺に覆った=マツダスタジアム

 「 ビデオ判定までいった結果そのままの判定なら、それを受け止めてっていうのは、チームも俺も切り替えられるけど。何もしないでってなったらちょっと流れが嫌になってしまう。そういうところでも行ったところやけどね」

  6回の表裏、糸原が走と守でギリギリのプレーを全力でこなし、指揮官が迷わず立ち上がって、流れを引っ張ってきた。どちらに転んでもおかしくなかった一戦を、タクトとリクエストで自分たちのものにした。

 巨人も下位チームに苦戦する状況だけに、ここで広島相手に勝ち切ったことは大きい。審判に向け空中に描く「□」で、ものの見事に「○」に収めてみせた。

 

 6回表阪神無死、糸原健斗内野手は中前打を放った=マツダスタジアム

 糸原健斗内野手が 2塁守備のビッグプレーで、流れを渡さなかった。

  2点を勝ち越した直後の 6回裏。広島林の 1、 2塁間のゴロを滑り込んでキャッチし、素早く 2塁送球でフォースアウト。遊撃中野拓夢内野手の 1塁送球は 1度セーフと判定されたが、リクエストで覆り、ダブルプレーを完成させた。抜けていれば 1点もやむなしの場面でチームを救った。バットでも 6回先頭に「勝ち越し劇の口火を切る」中前打。「5番」や「3番」など打順が流動的な中、状態は崩れていない。

 

 ジェリー・サンズ外野手が「値千金の勝ち越し打」を放った。

 同点の 6回一死満塁で代打起用された。広島先発大瀬良の外角球を見極めて 3- 1の有利なカウントから、高め速球をとらえ、詰まりながら中前に運んだ。「みんながつないでくれたチャンスだったし、代打だったから、とにかくランナーをかえすという気持ちで打席に入ったよ。良い仕事ができてよかったね」。前日 9日のヤクルト戦(甲子園)は 3打数 3三振で、この日はスタメン落ちしていた。勝負どころで抜てきされ、均衡を破る適時打を放った。さらに中野拓夢内野手の中前タイムリーで 1点を追加した。

  6回表阪神一死満塁、勝ち越しの中前適時打を放ったジェリー・サンズ外野手。投手:大瀬良大地投手=マツダスタジアム

 ベンチで拍手を送る西勇に向かって、 1塁ベース上でクールに右手を挙げた。ジェリー・サンズ外野手は、通算「100勝」がかかった右腕の思いに、どうしても応えたかった。

 「いい投球でも、なかなか勝ちをつけることができなかったから…。今日はその場面、勝ちをつける場面で自分の仕事ができたね」

 その場面とは、同点の 6回一死満塁。粘りの投球を続ける西勇の代打で打席に向かった。この日は 9月に入って「3度目のスタメン落ち」。下降気味の状態の中、ここ一番の集中力は健在だ。カウント 1- 1から、大瀬良こん身の外角直球を立て続けに見逃した。 3- 1に仕立て、高めに来た 148キロを仕留めた。

 「大瀬良投手も力が入ったと思うけど、得点圏にいる以上はかえすことが仕事だからね。それができてよかったよ」

  6回表阪神一死満塁、代打のサンズ外野手は「勝ち越しの中前適時打」を放った=マツダスタジアム

 「勝ち越しの中前適時打」で、これが「決勝点」となった。チームトップの「63打点目」は、自身 4試合ぶりの打点。タイムリーにいたっては 8月28日広島戦以来、10試合ぶり。さらに得点圏での代打は、今季「3打席2安打1四球」で「打率10割」の勝負強さだ。「どんな場面でもしっかり準備をすることは一緒。あの場面、出番くるかなと思っていたんで、しっかりと心と体も準備できていた」と頼もしい。

 エンジンが上がり切らない日々でも、努力は怠らない。 9日ヤクルト戦(甲子園)前には野手一番乗りでグラウンド入り。一番にアップを開始し、最初にバットを持った。普段行わないロングティーで黙々と打ち込みを敢行。同戦は「3打席連続三振」。翌日、すぐさま結果につなげた。

 矢野監督は「ジェリーで何とかしてくれると思って送り出した。あそこで点が入らずとなると、またムードが重くなるんで。『100勝』もついたし、チームにとっても大きな『1勝』。ナイスバッティングでした」と絶賛した。「優勝争い」がますます加熱していく道中。昨季終盤10、11月の32試合で「打率2割2厘、本塁打1本」と失速した助っ人が、再加速の秋を進む。

 さすがの勝負強さ! サンズ外野手が 6回、西勇輝投手の代打で登場し、決勝打を放った=マツダスタジアム

  1- 1の 6回一死満塁。粘投・西勇に代わって代打で登場したサンズが、中前に「勝ち越しの適時打」を放った。チームに「勝利」を呼び込み、王手をかけながら 7試合連続で足踏みしていたエースに通算「100勝」を届けた。

 「(西勇は)いい投球をしていても、なかなか勝ちをつけられなかったので。きょうは、その場面で、自分の仕事をできた。本当に良かった」

 糸原、ロハス、梅野と 3本のヒットで作った「千載一遇の好機」で指名され、カウント 3- 1から大瀬良の 148キロをライナーでとらえた。

 「どんな場面でも、しっかりと準備をすることは同じ。ゲーム状況をしっかりみながらね。あの場面は(出場機会が)くると思っていたので、心も体も準備ができていたよ」

 まさに仕事人だ。前日 9日のヤクルト戦(甲子園)で「3打席連続三振」に倒れ、一夜明けて今季 6度目のスタメン落ち。だが、助っ人は腐ることはなかった。それどころか、今季の「代打打率0.500(4打数2安打)、2打点」。「得点圏打率0.318(110打数35安打)」の勝負強さを、ひと振り稼業でも証明してみせた。

  6回の攻撃を終え、西勇輝投手(右)に出迎えられるジェリー・サンズ外野手=マツダスタジアム

 勝負どころでサンズを指名した矢野監督も「ジェリー(サンズ)しか(いない)というか、何とかしてくれるだろうと思って送り出した。あそこで点が入らなかったら、またムードが重くなっていたと思う。(西勇の)通算『100勝』も付いたし、チームにとっても大きな『1勝』。ナイスバッティングでした」と助っ人に最敬礼だ。

 この日は、「35打席連続無安打」の佐藤輝が「2軍降格」。「3番・右翼」で出場した糸井、「7番・左翼」で起用したロハスもそれぞれ安打を放つなど、終わってみれば、先発野手全員の14安打。チーム内の「レギュラー争い」がしれつで、誰が控えに回っても、仕事をする。その層の厚さが、矢野虎の強みだ。

 「チームメートもいい仕事をしてくれて、結果を出すことができてよかった」とサンズ。次はスタメンで、快音を響かせる。

 

  6回表阪神二死満塁、中前適時打を放った中野拓夢内野手。投手:大瀬良大地投手=マツダスタジアム

 阪神の「2番」中野拓夢内野手が、貴重な追加点をたたき出した。

 サンズの適時打で 1点を勝ち越した 6回。なおも二死満塁で大瀬良の高め 146キロ直球に力負けしなかった。 3点目を呼び込む中前適時打とし「なんとしても打って流れを持ってこようと。良いところに落ちてくれて良かった」と喜んだ。 2試合連続の「マルチ安打」。同期入団の佐藤輝が「2軍降格」でも、「ドラフト6位の男」は最後まで 1軍で突っ走る。

 

 佐藤輝明内野手が10日、プロ入り後初めて「出場選手登録」を抹消され、鳴尾浜で 2軍練習に参加した。 1年目の今季は 105試合に出場し、「打率0.254」、チームトップの「23本塁打」。しかし前日 9日まで自己ワーストの「35打席連続無安打」と不振に苦しみ、「球団日本選手最多」を更新する「151三振」を喫していた。また藤浪晋太郎投手も抹消され、熊谷敬宥内野手、斎藤友貴哉投手の 2人が「出場選手登録」された。

 手にバットを握りしめ、佐藤輝が鳴尾浜のグラウンドに立った。どん底からのリスタート。その目は前だけを見た。

 「悔しさはもちろんありますけど、これをまた成長するチャンスだと思って取り組みたい」

 午前中にノックやシート打撃などを行うと、午後からは再びフリー打撃。黙々と汗を流した。平田 2軍監督も「チャンスよ! また一段とたくましくなって、上でもう一回存在感をつけていく」と背中を押した。

 最短の「1軍再昇格」は20日から可能。 2軍は11日のウエスタン・広島戦から甲子園で 5試合が予定と本拠地で打席に立つこともできる。「ストライクをしっかり打ち返して、ボールを見極める。基本的なところを積み重ねて、もっとレベルアップできるようにやっていきます」。このときがあってよかった-。歓喜の瞬間、そう振り返ることができる日々を過ごしていく。

 佐藤輝明内野手=阪神鳴尾浜球場(愛称:タイガース・デン(Tigers Den))

 矢野耀大監督は試合後、 2軍調整となった佐藤輝明内野手について言及。「何もへこむことなんかないし、まだまだ試合も続くし、あいつの野球人生なんて、まだ第一歩踏み出したところなんだから。このままこっちにいて少ない打席であいつを置いておくよりも、ファームいって打席を多く立って、調子上がって早く帰って来る方が本人のためにもなる」とコメント。現在、佐藤輝は「35打席連続無安打」中だが、「こっちに置いておくという中でチームにとってもあいつにとってもいいことではないのかなという判断で、行って来いという形になった」と説明。最後に「こういう経験があったからこそと後で言えるように、そういう時間にしてもらえたらなと思います」とエールを送っていた。

 

 試合前練習でキャッチボールする秋山拓巳投手=マツダスタジアム

 秋山拓巳投手が今季初の中 5日で11日の広島戦に先発する。

 前回 5日の巨人戦は今季最短の「2回45球、3失点」で降板。「しっかり反省して考える時間をつくった。受け身にならないように」と引き締めた。前回 8月29日の同戦は 6回 3失点で「敗戦投手」になり、昨季からの連勝は「8」止まったが相性はいい。 7月には中 4日で先発して「勝ち投手」になっている。「2年連続2桁勝利」でチームを勢いづけたい。ガンケルは中 7日で12日、今季「2勝1敗」のDeNA戦(横浜)に回る見込みだ。

 

※ 9月11日の予告先発は、広島・高橋昂也投手(22)―阪神・秋山拓巳投手(30)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!待っているのは、「三文字」だけだ!今年は行けるぞ!ファイトだ!タイガース!  

 

今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。

試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」

そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。

最後に「頂へ」。

これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。

チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。

やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。

このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。

 

 

 

 2021年 オープン戦 最終順位表

 

 2021年 公式戦 順位表

 

 2021年 交流戦 順位表

 

 2021年 公式戦日程表と結果(08月)

 

 2021年 公式戦日程表と結果(09月)

 

 

 

 

 

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