阪神は「4番」主将大山悠輔内野手(26)の 4打点に導かれ、連敗を「2」で止めた。阪神は初回に大山の適時打で 1点を先制、 3回にも大山の「5号3ラン」で加点した。阪神先発チェン・ウェイン投手(35=千葉ロッテ)は 3回まで「4安打無失点」。ロッテから移籍 1年目のチェン・ウェイン投手が虎デビュー戦で 6回 1失点と好投し、今季「初勝利」をゲット。中日在籍時の11年10月 2日阪神戦以来、3497日ぶりとなる「NPB白星」を手にした。中日は 6回に京田陽太内野手(26)の左犠飛で 1点を返した。中日先発福谷浩司投手(30)は 6回 4失点で降板。チェンは 6回「5安打1失点」と好投した。阪神は 9回に 2点を追加、中日の反撃を 2点で抑え連敗を止めた。チェンは日本球界復帰後「初勝利」。福谷は「2敗」。

移籍後初先発する阪神チェン・ウェイン投手が、「出場選手登録」された。代わって、今季登板 3試合で「防御率6.00」だったジョン・エドワーズ投手(33)が「登録抹消」された。開幕 2軍スタートとなったチェンは、ウエスタン・リーグで 4試合に先発し、「防御率1.08」。安定した投球を続け、タテジマでの初先発が偶然にも古巣中日戦となった。バンテリンドームでは、通算「18勝7敗」と好相性を誇る。チームは中日に連敗し、 2カードぶりの「負け越し」となった。チェンが白星をつかめば、シーズンでは11年10月 2日阪神戦以来3497日ぶりの「NPB勝利」。メジャー経験豊富な左腕の好投で、連敗をストップする。移籍後初先発したチェン・ウェイン投手が、「6回5安打1失点」と好投した。「4番」大山の「3ラン」など 4点の援護を受け、「勝利投手の権利」を手にして降板した。久しぶりの日本での「白星」には喜びあふれる様子。勝利をサポートしてくれた仲間たちに感謝の言葉を並べた。チームは前夜に連敗を喫し、 2カードぶりの「負け越し」。経験豊富な左腕が、期待通りの投球でチームを救った。ヒーローの勇姿は故郷にも届いている。この日チェンが登板することは、台湾のテレビや新聞でも話題になっていたという。元南海の選手で、チェンの母校・高苑工商のリ・ライファ監督(64)も「知っています」と話す。04年の「アテネ五輪」では台湾代表のコーチとして、ともに戦った。大リーグでプレーしていた間、毎年チェンは熱烈な歓迎を受けていた。高苑工商の選手たちは、高雄から台北までバスで約 5時間かけて、空港で凱旋(がいせん)を待っていた。「永」「遠」「支」「持」…。ピンクや黄色、後輩たちが 1文字ずつ掲げるハート形の色紙には「チェン先輩、ずっと応援します」のメッセージ。白と緑の「高苑」のユニホームに身を包んだ未来のプロ野球選手たちは、りりしい先輩の姿にあこがれたはず。海を越えて、チェンは今も熱いエールをもらっている。

「名古屋の呪縛」を解いたのは、頼れる「4番」主将だった。大山悠輔内野手が 1回に先制となる左前適時打を放った。二死からジェフリー・マルテ内野手(29)が「中越え3塁打」でチャンスメークすると、先発・福谷の外角のスライダーをとらえて左前へと運んだ。 4月18日のヤクルト戦(甲子園)以来、 9試合ぶりの適時打をマークした。「2番」糸原健斗内野手(26)が 1塁線を破る 2塁打、「3番」マルテが四球でつなぎ一死 1、 2塁の場面で、初回の適時打に続き「4番」の仕事を果たした。 1試合4打点は、昨季9月18日中日戦(ナゴヤドーム)で 6打点を挙げて以来で、今季最多だ。チームでは24日DeNA戦(甲子園)の 6回に、木浪聖也内野手(26=亜細亜大學OB)が「適時2塁打」を放って以来、29イングぶりのタイムリーとなった。バンテリンドーム(2020年シーズン以前はナゴヤドーム)では昨季 9月19日から「7連敗」中(試合前時点)と「鬼門」の敵地で幸先よく先制した。チームは「めちゃくちゃデカい」と指揮官も納得の「1勝」で「同一カード3連敗」を阻止。両リーグ最速「20勝」に王手をかけ、「2位」巨人とのゲーム差を「1.5」に広げて甲子園に戻る。

阪神「7番」梅野隆太郎捕手(29)が試合終盤に貴重な「適時3塁打」を放った。 2点リードの 9回一死 2塁から鈴木の 8球目変化球をはじき返し、前進守備の右中間を破った。「得点圏打率5割5分」は、「リーグ断トツ」。

阪神「ドラフト6位ルーキー」中野拓夢内野手(24=三菱自動車岡崎)は、 5試合ぶりにスタメン出場し「2安打1打点」だった。 2回の第 1打席で自身16打席ぶりの安打を放つと、 3点リードの 9回一死 3塁ではダメ押しの「適時2塁打」。矢野燿大監督(52)はミスを挽回したルーキーを評価した。

阪神「2番手」小林慶祐投手(28)が粘りの投球を見せた。 3点リードの 7回に登板。先頭ダヤン・ビシエド内野手(32)のショートへのゴロを中野が失策し、その後、安打と四球で無死満塁。木下拓哉捕手(29)の遊ゴロ併殺の間に 1点を失ったが、根尾昂外野手(21)を空振り三振に仕留め、最少失点で切り抜けた。矢野監督も称賛。10試合目で今季「初失点」も、流れは渡さなかった。

阪神「3番手」岩崎優投手(29)が、中日打線の勢いを止めた。 2点差に迫られた直後の 8回に登板。前日本塁打を放った代打福田永将外野手(32)を遊ゴロに仕留めると、大島洋平外野手(35)、京田の上位打線を封じ、 3者凡退に料理した。これで「6試合連続無失点」。 9回はR.スアレス投手(30)が締め、こちらは「9試合連続無失点」。強固なリリーフ陣に揺るぎはない。

記事をまとめてみました。

 

 公式HPサイトでの終了時間の関係で、実際の終了時間と異なっています。

 

 <中日2-6阪神>◇ 6回戦◇阪神 3勝 3敗 0分◇29日日◇バンテリンドームナゴヤ

 阪神は初回に大山の適時打で 1点を先制、 3回にも大山の「5号3ラン」で加点した。阪神先発チェンは 3回まで「4安打無失点」。

 中日は 6回に京田の左犠飛で 1点を返した。中日先発福谷は 6回 4失点で降板。チェンは 6回「5安打1失点」と好投した。

 阪神は 9回に 2点を追加、中日の反撃を 2点で抑え連敗を止めた。チェンは日本球界復帰後「初勝利」。福谷は「2敗」。

 中日戦に先発し力投するチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 阪神は「4番」主将大山悠輔内野手の 4打点に導かれ、連敗を「2」で止めた。

 再び貯金を「2ケタ」に戻し、この日試合がなかった「2位」巨人とのゲーム差を「1.5」に広げた。

 大山は 1回二死 3塁で先制の左前適時打。 1点リードの 3回一死 1、 2塁では左翼席中段に「5号3ラン」を決めた。

 投げてはロッテから移籍 1年目のチェン・ウェイン投手が虎デビュー戦で 6回 1失点と好投し、今季「初勝利」をゲット。中日在籍時の11年10月 2日阪神戦以来、3497日ぶりとなる「NPB白星」を手にした。

  1回、適時打を放った大山悠輔内野手=バンテリンドーム

 阪神が快勝した。昨季から続いていた敵地バンテリンドーム(2020年シーズン以前はナゴヤドーム)での連敗を「7」で止めた。

  1回二死 3塁で「4番・大山」が先発・福谷の初球をとらえて左前適時打。自身 6試合ぶりのタイムリーで先制に成功すると、 3回の第 2打席では一死 1、 2塁で左翼席へ豪快な「5号3ラン」を放ち、 4点差に広げた。 6回にも中前へはじき返して今季 4度目の「猛打賞」を記録。さらに 1試合 4打点は今季自己最多となった。

 チェンはロッテから移籍後初先発し、古巣を相手に「6回5安打無四球1失点」と好投。NPBでは中日時代の2011年10月 2日の阪神戦(甲子園(以来、3497日ぶりに「白星」を挙げた。

  3回表阪神一死 1、 2塁、大山悠輔内野手は「左越え3点本塁打」を放った=バンテリンドームナゴヤ

 阪神が序盤から主導権を握り、連敗を「2」で止めた。

 再び貯金を「10」に戻し、試合がなかった「2位」巨人とのゲーム差は「1.5」に。「4番」大山が 4打点の活躍。先発したチェンは 6回 1失点で中日在籍時の11年10月 2日以来、10年ぶりの「NPB勝利}を挙げた。試合後の矢野監督のコメントは以下の通り。

◆阪神矢野監督語録

-「4」番大山が早い回から 2打席打って流れを持ってきた。「4番」の仕事を果たした

 それはもうタイムリーに、「3ラン」で申し分ないでしょう。

-「3ラン」は迷いなく思い切り振った

 飛距離もね。完璧やし。今シーズンのなかでも、もちろん一番の当たりやと思う。今まで見たホームランのなかでも、上位に入るくらい完璧やったんじゃないですか。

  3回表阪神一死 1、 2塁、「左越え3点本塁打」を放ち、迎えた筒井壮外野守備走塁兼分析担当コーチ(左)と笑顔でタッチを交わす大山悠輔内野手=バンテリンドームナゴヤ

- 4点の援護でチェンは尻上がりに良くなった

 その 4点が逆に難しさの部分があるからね。 1点、 2点の方がいい緊張感というか。 4点入ると、どうしても四球も出したくないし、ボールがどうしても中に集まったりというケースもある。初登板やったし、そこをコントロールして投げてくれたっていうのは今までの経験というのが、しっかり出してくれた投球かなと思う。

-小林が 1点に抑えたのも大きかった

 いやあ、まずはタクム(中野)がやっぱりな。( 7回先頭ビシエドの)ショートゴロをそんなに慌てる(必要はない)。もちろん深い位置。でもビシエドやったら、そんなに慌てんでもアウトにできると思うしね。やっぱり先頭バッターをエラーっていうのはやっぱりピッチャーもなかなか勝負していきにくい。そういうところは小林が本当に粘ってくれた。リュウ(梅野)もそこにしっかり意識付けというか、やった結果、ダブルプレーで乗り切ってくれたというのは大きい。

 勝利投手のチェン・ウェイン投手(手前)を出迎える矢野燿大監督=バンテリンドームナゴヤ

- 4月、順調に滑り出し。「同一カード3連敗」しなかったのは大きい

 めちゃくちゃでかい。昨日も、ああいう展開の中で、先に先制できて、 4点というのが大きかった。結果的には「3連敗」するとね、戻すのに連勝しかなくなってくるので。そういうところでは、頭 2つとられたけど、結局、貯金 1個減っただけで帰れるというのは大きい。年間の中でずっといい状態で野球をやれるわけじゃない。そういうところでは調子のいいのと、ちょっと 1カ月やって、疲れが出てきているメンバーと、そういうのが出てきている。そういう中で踏ん張れたというのは、シーズンの中で必要なこと。よく踏ん張ってくれたなと思っています。

 

 チェン・ウェイン投手=阪神鳴尾浜球場 (2021年 4月20日)

 移籍後初先発するチェン・ウェイン投手が、「出場選手登録」された。代わって、今季登板 3試合で「防御率6.00」だったジョン・エドワーズ投手が「登録抹消」された。

 開幕 2軍スタートとなったチェンは、ウエスタン・リーグで 4試合に先発し、「防御率1.08」。安定した投球を続け、タテジマでの初先発が偶然にも古巣中日戦となった。バンテリンドームでは、通算「18勝7敗」と好相性を誇る。

 チームは中日に連敗し、 2カードぶりの「負け越し」となった。チェンが白星をつかめば、シーズンでは11年10月 2日阪神戦以来3497日ぶりの「NPB勝利」。メジャー経験豊富な左腕の好投で、連敗をストップする。

 移籍後初先発したチェン・ウェイン投手が、「6回5安打1失点」と好投した。「4番」大山の「3ラン」など 4点の援護を受け、「勝利投手の権利」を手にして降板した。

 中日戦に先発し力投するチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 初回一死から京田に 2塁打を浴びるも、ガーバー、ビシエドの助っ人 2人を左飛、 2飛に打ち取った。 2回も二死から木下拓に 2塁打を打たれたが、根尾を 139キロ直球で空振り三振と要所をきっちり締めた。この日の最速は 144キロ。キレのあるカーブやスライダー、変化球を効果的に組み合わせて、古巣中日打線を次々に打ち取った。

 チェンは開幕 2軍スタートとなったが、ウエスタン・リーグで 4試合に先発し、「防御率1.80」。安定した投球を続け、タテジマでの初先発が偶然にも古巣中日戦となった。バンテリンドームでは「通算「18勝7敗」と好相性。チームは中日に 2カードぶりの負け越しとなり、連敗ストップの期待がかけられていた。

 「白星」をつかめば、シーズンでは11年10月 2日阪神戦以来、3497日ぶりの 「NPB勝利」となる。

 阪神の矢野燿大監督はチェン・ウェイン投手の今後について「保留」とした。 3日ヤクルト戦(神宮)が延期になった影響から来週は 5試合。先発投手は 5人でまわる。

 6回を 1失点と好投する阪神先発のチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 矢野監督は試合後に「ちょっとそこはもう少し考えてからにしようかなというところ。まだ決定はしてない。様子見ながらということになる」と説明した。外国人枠の関係から「1軍昇格」をうかがう新外国人ロハスとの兼ね合いもある。

 チェン・ウェイン投手が、古巣相手に移籍後「初先発」で「初勝利」をつかんだ。「6回5安打1失点」と好投し、シーズンでは11年10月 2日阪神戦以来3497日ぶりの「NPB勝利」。

 古巣でうれしいお立ち台。インタビュアーから日本語でメッセージを求められると、苦笑いしながらも球場がどよめくほどの流ちょうな日本語を披露した。「えー、久しぶりにナゴヤドームで投げることが出来ましたので、すごいうれしい。名前は変わってるかもしれないんですけど、僕のイメージはナゴヤドーム。ここで阪神ファンが来て応援してくれたのが、自分は幸せ。これからも応援よろしくお願いします」。阪神ファンだけでなく、中日ファンをも和ませた。

  4回、梅野隆太郎捕手と話ながらベンチに引き揚げるチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 久しぶりの日本での「白星」には「とてもうれしく思います。うれしい以外にはありません」と喜びあふれる様子。「マルテや、大山たちが援護してくれたおかげで、自分の投球に集中することが出来ました。本当にリュウ(梅野)のリードのおかげで自分のピッチングに集中することができたので、本当に感謝しています」。勝利をサポートしてくれた仲間たちに感謝の言葉を並べた。

 チームは前夜に連敗を喫し、 2カードぶりの「負け越し」。経験豊富な左腕が、期待通りの投球でチームを救った。

▽中日与田剛監督(チェンについて)

 「ある程度、甘い球は来ていたが、タイミングをちょっと外されてうまく打てなかった感じ」

▽中日根尾昂外野手(チェンに 2打席 2三振)

 「腕の振りが直球も変化球も同じで、(球の)出所が見にくかったです」 ▽中日大島洋平外野手(11年の中日在籍時も知り 3打数 1安打)  「いいピッチングをされてしまいました」

▽中日ビシエド内野手(メジャーでの対戦成績は「11打数3安打」も 2打席凡退)

 「アメリカの時の方が球が速くてスピードを感じた。今日はコントロールが良かった」

 

 選手交代を告げベンチに戻る矢野燿大監督=バンテリンドームナゴヤ

 かつての庭で、虎の窮地を新助っ人左腕が救った。阪神チェン・ウェイン投手がロッテから移籍後初登板の中日戦(バンテリンドーム)で「6回5安打1失点」と好投。古巣相手にシーズンでは11年10月 2日阪神戦以来、3497日ぶりの「NPB勝利」を挙げた。中日時代に同球場で「18勝7敗」と高勝率を誇った左腕の奮闘で、チームは「同一カード3連敗」の危機を回避。今季デーゲームで無傷の「10連勝」と「必勝神話」も継続した。

◇   ◇   ◇

 ユニホームは変わっても、バンテリンドームでチームを勝利に導くことは変わらなかった。懐かしいチェンの姿に、古巣のファンも温かい拍手を送っていた。試合後のお立ち台。「久しぶりにナゴヤドームで投げることが出来ましたので、すごいうれしい。名前は変わってるかもしれないけど、僕のイメージはナゴヤドーム。ここで阪神ファンが来て応援してくれたのが、自分は幸せ」。流ちょうな日本語に、球場にいる誰もが笑顔になった。

  3回まで毎回走者を背負ったが、 2、 3回とも併殺で打ち取るなど要所を締めた。どちらの併殺も変化球でのもの。「自分にとっては最大のピンチだったので、ゲッツーで切り抜けたのは本当に良かった」。 3本の 2塁打を浴びながら、「6回5安打1失点」。最速は 144キロ。大リーグを経験するなど、多くの舞台を踏んできた左腕は、変化球を効果的に組み合わせ、古巣を打ち取った。

 ウイニングボールを手に笑顔のチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 中日からオリオールズ入りが決まった12年 1月。ケガから再起を目指す大野雄と吉見の自主トレに、志願して参加した。福岡・八女市を訪れ、プロ 2年目の大野雄に「腕を体に巻き付けろ」と助言。「お前はいい投手になるはずだから、頑張れ」と託した。自分を育ててくれたチームに、財産を残したい思いが行動に表れた。阪神復帰後も連絡を取り合う仲。「チェンさん投げるなら、僕は絶対ヒット打ちます」「打たさねー」。かつての後輩は「沢村賞」左腕に成長し、刺激し合えるライバルに。しかし、頼もしい「先輩」の姿は変わらなかった。

 「チーム3連敗」の危機を救った。チームを助けたウイニングボールは、自分を助けてくれた人へ贈る。「奥さんにこのボールをプレゼントできればなと思っています。『コロナ』で来たくても来られない状態が続いているけど、自分がファームにいた時も、奥さんの励ましがあって、今こうやって自分がある」。中日時代に「18勝」を積み上げた思い出の球場。古巣相手の10年ぶり「NPB勝利」から、虎のチェンがスタートを切った。

▼阪神矢野燿大監督(チェンについて)

 「(援護の) 4点が逆に難しさの部分がある。 1点、 2点の方がいい緊張感というか。そういう難しさもありながら、初登板やったし、コントロールして投げてくれたのは、今までの経験をしっかり出した投球をしてくれたかなと思う」

 勝利球を手に笑顔でガッツポーズするチェン・ウェイン投手=バンテリンドームナゴヤ

 かつての庭で、虎の窮地を新助っ人左腕が救った。チェン・ウェイン投手がロッテから移籍後初登板の中日戦(バンテリンドーム)で「6回5安打1失点」と好投。古巣相手にシーズンでは11年10月 2日阪神戦以来、3497日ぶりの「NPB勝利」を挙げた。中日時代に同球場で「18勝7敗」と高勝率を誇った左腕の奮闘で、チームは「同一カード3連敗」の危機を回避。今季デーゲームで無傷の「10連勝」と「必勝神話」も継続した。

◇   ◇   ◇

 ヒーローの勇姿は故郷にも届いている。この日チェンが登板することは、台湾のテレビや新聞でも話題になっていたという。元南海の選手で、チェンの母校・高苑工商のリ・ライファ監督も「知っています」と話す。04年の「アテネ五輪」では台湾代表のコーチとして、ともに戦った。

 大リーグでプレーしていた間、毎年チェンは熱烈な歓迎を受けていた。「チェンさんがアメリカにいる頃、台湾に帰る時は、毎年空港で出迎えました」。高苑工商の選手たちは、高雄から台北までバスで約 5時間かけて、空港で凱旋(がいせん)を待っていた。

 「永」「遠」「支」「持」…。ピンクや黄色、後輩たちが 1文字ずつ掲げるハート形の色紙には「チェン先輩、ずっと応援します」のメッセージ。白と緑の「高苑」のユニホームに身を包んだ未来のプロ野球選手たちは、りりしい先輩の姿にあこがれたはず。海を越えて、チェンは今も熱いエールをもらっている。

 

 大山悠輔内野手が 1回に先制となる左前適時打を放った。

 「先制点が欲しかったですし、マルテも良く走ってくれたので、かえすことができて良かった」

 二死からマルテが「中越え3塁打」でチャンスメークすると、先発・福谷の外角のスライダーをとらえて左前へと運んだ。 4月18日のヤクルト戦(甲子園)以来、 9試合ぶりの適時打をマークした。

 バンテリンドーム(2020年シーズン以前はナゴヤドーム)では昨季 9月19日から「7連敗」中(試合前時点)と「鬼門」の敵地で幸先よく先制した。

  1回表阪神二死 3塁、大山悠輔内野手は先制の左前適時打を放った=バンテリンドームナゴヤ

 大山悠輔内野手が 3回に「左越え3点本塁打」を放ち、中日を突き放した。

 「打ったのはツーシーム。甘く来たボールをしっかり仕留めることができました。いい形で追加点を取ることができてよかったです」。「2番」糸原が 1塁線を破る 2塁打、「3番」マルテが四球でつなぎ一死 1、 2塁の場面で、初回の適時打に続き「4番」の仕事を果たした。

  1試合4打点は、昨季9月18日中日戦(ナゴヤドーム)で 6打点を挙げて以来で、今季最多だ。

  1回表阪神二死 3塁、先制の左前適時打を放った大山悠輔内野手=バンテリンドームナゴヤ

 阪神が「タイムリー欠乏症」を脱出した。

 初回に大山悠輔内野手が先制の左前適時打を放った。二死走者なしから3番マルテが「中越え3塁打」を放ち、続く大山が初球を捉え、今季20打点目を挙げた。「打ったのはスライダー。先制点がほしかったですし、マルテもよく走ってくれたので、かえすことができて良かったです」。チームでは24日DeNA戦(甲子園)の 6回に、木浪が「適時2塁打」を放って以来、29イングぶりのタイムリーとなった。

  3回表阪神一死 1、 2塁、大山悠輔内野手は左越え3点本塁打を放った=バンテリンドームナゴヤ

 「名古屋の呪縛」を解いたのは、頼れる「4番」主将だった。

 大山悠輔内野手が敵地中日戦で今季自身最多の 4打点をたたき出し、「同一カード3連敗」を阻止した。

  1回に先制打、 3回に「5号3ラン」を放つなど 3安打。昨季から「7連敗」中だったバンテリンドームで虎を勢いづかせた。チームは貯金を再び「2ケタ」に戻し、「2位」巨人とのゲーム差を「1.5」に拡大。「両リーグ最速20勝」に王手をかけた。

◇   ◇   ◇

 大山は振り抜いた相棒をそのまま、ドーム天井に向けて高く掲げた。文句なしの感触を左手に残したまま、ゆっくりと走りだした。 1点リードの 3回表一死 1、 2塁。中日福谷の 145キロ内角ツーシームを寸分狂わぬタイミングで強振。左翼席中段まで届かせた。

  3回、「3点本塁打」を放った大山悠輔内野手=バンテリンドームナゴヤ

 「 3点入ったのが一番大きい。何試合か、点数を取れていなかったので」

 「5号3ラン」に虎党が沸く。それは「名古屋の呪縛」からナインが完全に解き放たれた瞬間でもあった。

 バンテリンドームでは昨季途中から「7連敗」中。前日まで 2日間も計 2得点と苦しんでいた。

 「チームに勢いを与えるためにも、先に点を取りたかった」

  1回表二死 3塁、福谷の初球スライダーを左前へ。チーム29イニングぶりの適時打で先制点をもぎ取っていた。そして、次打席の 3回に「3ラン」。矢野監督が「もちろん今シーズンの中で一番の当たり。今まで見た中でも上位に入るぐらい完璧だった」と絶賛した特大弾で、「名古屋8連敗阻止」に導いた。

 虎の「4番」。打てば祭り上げられ、負ければ敗戦の責任を一身に背負う。時には各方面から厳しい言葉も浴びせられる立場だからこそ、「芯」を大事にする。

  3回表阪神一死 1、 2塁、「左越え3点本塁打」を放った大山悠輔内野手(左から 2人目)を迎える矢野燿大監督(中央)ら=バンテリンドームナゴヤ

 「10人いれば、10人分の考え方がある。でも、自分にしかできないところも、もちろんある。それをブレずに貫けるか貫けないか。自分を信じてやっていければと思っています」

 開幕直後は調子が上がらない期間もあった。そんな時も「フォア・ザ・チーム」に徹することで「勝利」を呼び込んできた。23打点は「セ・リーグ1位」の巨人岡本に 1点差の「2位」。勝利打点も「12球団最多」の今季 6度目を記録するなど、首位軍団の土台となっている。

 チームは「めちゃくちゃデカい」と指揮官も納得の「1勝」で「同一カード3連敗」を阻止。両リーグ最速「20勝」に王手をかけ、「2位」巨人とのゲーム差を「1.5」に広げて甲子園に戻る。

 「連敗はしていたけど、チームとして落ちてはいない。下を向くことはないし、しっかり前を向いていく。 1年間、いい時も悪い時もある。悪い時こそ、全員で一丸となることが大事」

 「4番」主将大山の一言一句が頼もしい。

 

  7回表阪神二死、代打糸井嘉男外野手は左に 2塁打を放った=バンテリンドームナゴヤ

 糸井嘉男外野手が代打で今季初の長打となる 2塁打を放った。

  7回二死走者なしで登場し、日本ハム時代の同僚谷元圭介投手のフォークを左翼線へ運んだ。

 これで谷元からは18年から「4年連続安打」と好相性。11日DeNA戦(横浜)以来、自身 7打席ぶりの安打だった。

  7回表阪神二死、左 2を放った糸井嘉男外野手=バンテリンドームナゴヤ

 

 阪神「7番」梅野隆太郎外野手が試合終盤に貴重な「適時3塁打」を放った。 2点リードの 9回一死 2塁から鈴木の 8球目変化球をはじき返し、前進守備の右中間を破った。

 「得点圏打率5割5分」は、「リーグ断トツ」。「チームのテーマでもある走者を残さず、しっかりかえしていくという最高の仕事を常に心がけて打席に立っている」と胸を張った。

  9回一死 2塁、梅野は右中間に「適時3塁打」を放った=バンテリンドームナゴヤ

 

 阪神「ドラフト6位ルーキー」中野拓夢内野手は、 5試合ぶりにスタメン出場し「2安打1打点」だった。

  2回の第 1打席で自身16打席ぶりの安打を放つと、 3点リードの 9回一死 3塁ではダメ押しの「適時2塁打」。 7回の守備で失策が失点につながっていただけに「なんとか自分で打って返そうと、強い気持ちでいくことができた」。矢野監督は「失敗して成長していくというのはずっと言っていること。積極性とか、拓夢(中野)らしさはある」とミスを挽回したルーキーを評価した。

  7回裏中日無死、ビシエド内野手のゴロをはじく中野拓夢内野手=バンテリンドームナゴヤ

 力強い打球音がバンテリンドームに響き渡る。白球は勢いよく右翼フェンスに直撃した。 5試合ぶりに「8番・遊撃」で先発出場した「D6位・中野」(三菱自動車岡崎)はダメ押し打を放ち、塁上でガッツポーズした。

■ 5戦ぶりスタメン

 「自分のエラーから失点してしまったので、なんとか打って返そうという気持ちがあった。しっかりと強い気持ちでいくことができたので、よかったです」

  4- 2の 9回一死 1塁で梅野が「適時3塁打」を放つと、流れに乗った。「4番手・鈴木」の甘く入ったカットボールを強振し、フェンス直撃の 2塁打で 6点目をつかみ、試合を決定づけた。 2回の第 1打席でも左前打を放ち、15日の広島戦(甲子園)以来となる 3度目の「マルチ安打」で存在を示した。

  9回表阪神一死 3塁、中野拓夢内野手は「右適時2塁打」を放った=バンテリンドームナゴヤ

■ 7回にファンブル

 一方、守備では 7回にファンブルして今季 4個目の失策を記録。深い位置への打球に追い付いたが、手につかなかった。このミスがきっかけでチームは 1点を失い「まずは守備をしっかりとやっていきたい」と猛省。矢野監督も 2安打を評価しつつ「ルーキーやし、失敗して成長していくというのは俺もずっと言っていることやけど、これからそういうこと(ミス)も減らしていってくれないとダメ」と守備での信頼向上を求めた。

 プロ 1年目の今季は開幕を 1軍で迎え、10日のDeNA戦(横浜)で「プロ初スタメン」。以降10戦連続で先発出場していたが、20日の巨人戦(東京D)から「4試合連続無安打」で、スタメンの座を木浪らに譲っていた。

  9回、「適時2塁打」を放った中野拓夢内野手=バンテリンドームナゴヤ

■チャンスをモノに!

 「なかなか出場機会もなくて、なんとかきょう(チャンスを)モノにしてやろうという気持ちで試合に臨んだ。その結果が打撃ではいい結果になったのでよかったです」

 「打率0.340、6打点」の思い切りのいい打撃は魅力。レギュラーを奪うべく、打撃も守備も、もっとレベルアップしていく。

 

  7回裏中日二死 3塁、根尾昂外野手から三振を奪いガッツポーズする小林慶祐投手=バンテリンドームナゴヤ

 阪神「2番手」小林慶祐投手が粘りの投球を見せた。 3点リードの 7回に登板。

 先頭ビシエドのショートへのゴロを中野が失策し、その後、安打と四球で無死満塁。木下拓の遊ゴロ併殺の間に 1点を失ったが、根尾を空振り三振に仕留め、最少失点で切り抜けた。矢野監督も「本当に粘ってくれた」と称賛。10試合目で今季「初失点」も、流れは渡さなかった。

 

 8回裏、阪神3番手で登板した岩崎優投手=バンテリンドームナゴヤ

 阪神「3番手」岩崎優投手が、中日打線の勢いを止めた。 2点差に迫られた直後の 8回に登板。

 前日本塁打を放った代打福田を遊ゴロに仕留めると、大島、京田の上位打線を封じ、 3者凡退に料理した。「0点で抑えることができてよかったです」。これで「6試合連続無失点」。 9回はスアレスが締め、こちらは「9試合連続無失点」。強固なリリーフ陣に揺るぎはない。

 

※ 4月30日の予告先発は、阪神・秋山拓巳投手(29)ー広島・九里亜蓮投手(29=亜細亜大學OB)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。

 

 中日・剛(監督)に勝った、今日は広島・久里亜蓮(供に虎ちゃんの母校、亜細亜大學OB)相手に頑張るのみだ!

 ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!待っているのは、「三文字」だけだ!  

 

今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。

試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」

そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。

最後に「頂へ」。

これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。

チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。

やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。

このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。

 

 

 

 2021年 オープン戦 最終順位表

 

 2020年 公式戦 順位表

 

 2021年 公式戦 順位表

 

 2021年 公式戦日程表と結果(04月)

 

 2021年 公式戦日程表と結果(05月)

 

 

 

 

 

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