第27回参議院選挙通常選挙が執行された。総務省によれば、投票率は58.51%であった。前回より、6.46ポイント上昇した。投票率が50%台後半に達したのは、民主党政権下の2010年以来である。さらに、期日前投票者数は、過去最多の2,618万2,089人であった。
昨晩は、19時半から、テレビの前に座り、開票速報を待った。毎度のこと、開票速報の瞬間、10秒からカウントがなされると、「Happy New Year!」にも似た高揚感に包まれる。20時になれば、研究会のLINEグループに大量のメッセージが踊った。今後、開票速報を皆でみたいな。
自由民主党に大逆風が吹き荒れた今回の選挙。苦しい、苦しい選挙戦を戦い抜き、若井あつこ候補が当選を果たされた。空手道を極める師として、また地域根差した政治家として、これからも変わらぬ支援をしていきたいと思う。
さて、岐阜県における投票率は、59.01%であった。ちなみに、各務原市では、57.22%である。また、若井氏の得票数は、333,611票。得票率は、36.3%であった。一方、次点の服部氏(立民)は、同246,148票、同26.8%だ。
加えて、次次点の瀬尾氏(参政)は、同215,010票、同23.4%であった。ゆえに、野党候補である、服部氏と瀬尾氏が接戦を繰り広げ、結果的に、票を食い合った。NHKの出口調査によれば、自公支持者票の約2割ずつが服部氏、瀬尾氏に流れたという。
選挙の結果を左右すると言われる1人区は、自由民主党候補者が14議席、野党候補者が18議席をそれぞれ獲得した。岐阜県民として、若井敦子氏を国政に送り出せることを嬉しく思う。また、滋賀に通うものとして、実績十分の即戦力である、宮本和宏氏を国政に送れることも大変嬉しい。
朝3時過ぎまでテレビの前に座り込み、選挙結果を見守った。じわりじわりと差を縮めていく、与党に底力を感じた。当初は、大幅に過半数を割るとの見立てもあった。しかしながら、結果としては過半数に4議席足りないという結果であった。和歌山県選挙区は、自民党系無所属が勝利したので、実質的に123議席・125議席とも言えるかもしれない。
全体を俯瞰して見れば、予想通り、国民民主党と参政党が大幅に議席を伸ばした。また、日本保守党やチームみらいも議席を獲得した。その一方で、最大野党である立憲民主党は、22議席であり、改選議席と同数であった。ゆえに「勝った」とは言い難い。別の言い方をすれば、立憲民主党に対する支持は横ばい、厳しく言えば、減少しているといえよう。
社民党は比例で1議席を獲得し、国政政党としての要件を何とか満たした。れいわは、想像以上に苦戦を強いられた。また、共産党も4議席減らした。総じて、老舗政党に対する支持が減少して、新興政党の支持が爆発的に伸びたといえるのではないか。これは、言わずもがな、SNS選挙元年といわれる2024年に引き続き同様の傾向がある。
SNSのデメリットは一旦置いておくとして、選挙戦においてSNSの利用は必須となっていることが、再び示されたといえよう。老舗政党の若返りが、(これは候補者にしても、支持者にしてもであるが、)必要であることを示唆した。ただし、高齢者層も少なからず、SNSを利用していることを忘れてはならない。
本日、2時から石破首相の記者会見が開かれた。総裁と、首相を辞任せず、続投する考えを正式に示した。主な理由は、米国との関税交渉、政治的空白をつくらないことであった。現在、政権支持率は20.8%。衆議院選挙、都議会議員選挙、参議院選挙で3連敗し、スリーアウトの状況。米国トランプ大統領との交渉がまともにできる状態なのだろうか。
厳しいことをいうが、国民の期待と、それに対する失望を生んだのは、他でもない、石破首相本人である。責任の取り方を、理路整然と、安倍晋三元首相に対して言及していたのだ。ただし、関税交渉が重要であり、政治的空白を作ってはいけないことは、同意する。一方、今回の関税交渉がうまくいかなければ、間違いなく、石破おろしが起こるだろう。
最後に、いま自由民主党に何が問われるか。今年で結党70年を迎える自由民主党。自由民主党は、もう「終わって」しまったのだろうか。保守政治の主体は、他党に移ってしまったのだろうか。否、そんなことはない。歴史と伝統に立脚し、現実保守として、不断の改革をすすめ、保守の持つ本来の「寛容さ」を取り戻すときである。
佐藤まさひさ氏は、当選するに至らなかった。航空宇宙産業のまちである岐阜県各務原市にとっても、非常に重要な存在であった。大変残念である。私も、彼に投票した者の1人である。
有村治子氏は苦戦を強いられながらも、当選を果たされた。憂国日本、現実保守の1人として、活躍されてきた方。さまざまな政策立案と実行をしてきたかけがえのない存在である。