放送大学主催の「町内会ってなんだろう?〜社会学の視点から〜」を受講しました。講師は、北川由紀彦先生・専門は社会学、都市社会学です。
まずは町内会の特徴として、
① 世帯単位で加入する
② 加入することが自然視されがち
③ 包括的機能(機能未分化)
④ 排他的地域独占
❺ 地方行政の末端補完機能
❻ 伝統的保守政治の基盤
以上の6点を指摘されました。5番、6番は今日的には薄れつつあるとのお話でした。
特に町内会の担い手としての自営業者は非常に面白い論点でした。今日、自営業者が減少して、町内会の担い手も減少していると。さらには、団地をはじめとした集合住宅では❻の機能がむしろ革新的政治の基盤として機能してきた歴史もあるとのこと。
また先生は、「町内会の維持」にこだわりすぎると無理が生じる。ゆえに「顔をみられる環境」をいかにして創り上げるかが重要である。とお話しされました。確かに、町内会に加入することは積極的ではないが防災や防犯には関心が高いという住民もいるでしょう。新しい地域組織の形を考えていく必要がありますね。
さて、大学院にて町内会の研究をしている私。様々な事例研究や他国制度(特に台湾)との比較において日本の町内会の特異性を思考したいと思います。さらには、1940年に省令によって全戸加入や全地域に町内会が設置された経緯、1947年にGHQによって解散命令が出された歴史をひとつひとつ紐解いていきたいなと思っています。
今日から2月ですね!2月6日から13日までは、東京で学術研究研修として様々な大学に訪問し、講演会やシンポジウムに参加したいと思います。さらには、2月16日公示・23日投開票の各務原市議会議員選挙のお手伝いも予定しています。3月3日には第12回彦根叢研研究報告会を予定しています。イデオロギー研究班を復活させて同志らと研究して報告します。非常に楽しみだ。