「行政がSNSでの発信者を無制限に特定できる」のはやり過ぎではないでしょうか? | 政治も経済も素人の理系研究者が減税副業を始めてみた!

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このブログでは,twitterでは伝えきれない私の思いを詳しく書いてゆきます.

痛ましい事件がありました.

 

女子プロレスラーの木村花さんがお亡くなりになりました.SNSでの誹謗中傷が原因で自殺したと考えられています.

 

これを受けて,総務省は「SNSでの発信者を特定する制度改正」を検討しているそうです.

 

 

ネット中傷「制度改正で対応」 高市総務相、「テラハ」木村さん死亡で

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052600293&g=soc

 

高市早苗総務相は26日の閣議後記者会見で、人気バラエティー番組「テラスハウス」出演者で、23日に死亡した女子プロレスラーの木村花さん(22)がSNS上で誹謗(ひぼう)・中傷を受けていた問題について、「匿名で人を中傷する行為は人として、ひきょうで許し難い」と述べた。高市氏は、匿名発信者の特定を容易にするなど「制度改正を含めた対応をスピード感を持ってやっていきたい」との意向を示した。

 

インターネット上の誹謗・中傷の削除や発信者の情報開示手続きは、運営事業者に対する「プロバイダ責任制限法」で規定。総務省は先月、有識者会議を設置し、同法に基づく開示手続きの円滑化や開示対象となる発信者情報の拡充などの議論に着手している。

 

確かに,SNSでの誹謗中傷は人道に反する醜い所業です.

高市早苗総務相が会見で述べられたように,「匿名で人を中傷する行為は人として、卑怯で許し難い」ことです.

決して許されるものではありません.

 

しかしながら,今のところ制度改正の詳細は分かりませんが,行政がSNSでの発信者を無制限に特定できるようにする」のはやり過ぎではないでしょうか?

 

 

もし,行政がSNSでの発信者を無制限に特定できるようになれば,たとえどんなに大義名分がもっともらしくても,行政が国民を監視・管理する「統制社会」に進みかねません.

中華人民共和国と同じ暗黒社会への道です.

 

行政の裁量次第で,国民の「発言の自由」を意図的に奪うことができるからです.

「誹謗中傷」と「建設的な批判」の切り分けをどう判断するのか?

これは極めて難しいと思います.

 

人権擁護法案」と似たようなものなのではないでしょうか?

 

現在の法律でも,「発信者開示請求」はできるそうです.しかしながら,「手続きに非常に時間を要するので民事訴訟が長引く」という声もあるそうです.

 

 

ただし,無制限に匿名の発信者が行政に特定されるのは良くありません.

もしこの規制を改正するとしたら,「SNS運営会社に対して,誹謗中傷を禁止するユーザー利用規約をより強調し,その違反者を利用停止にする措置を徹底させる」に留めて欲しいですね.

 

「無制限に匿名の発信者が行政に特定される」ことに賛成の方は,一歩立ち止まって,「法律」と「倫理」の違いを考えてみてはいかがでしょうか?

 

「法律」とは別に,人類はなぜ「倫理」を生み出したのでしょう?

 

罰則が伴う行政による命令に頼らずとも,日本人ならきっと「倫理」で乗り越えられると私は信じます.